2 ドレミが弾けた

ギターに挑戦


 一昨日から始めたギターの再挑戦で子どもから出された素朴な疑問に応えてドレミの弾き方を確かめた。こんなこともあろうと古本屋で買い込んだ『ちょっとギターを弾いてみよう』(自由現代社、1999年)を参考にして弾き始めると押える左指と右手で弾く弦が合わずに変な音が出る。「慌てないでゆっくりやれば」と娘に慰められるのも可笑しい。

 どうでもいいことだけど開放弦(左指を押さえないで弾く)だけではすでに記したようにC(ド)とF(ファ)はない。
 ドレミファソラシドはCDEFGABCであり、
開放弦は6弦から1弦までEADGBE(ミラレソシミ)である。
 つまり、開放弦を使うのは3、4弦だけである。またドレミを弾くためには3フレットの幅があるから左指を酷使する。

 ちなみに、

  
ド(C)⇒  5弦3フレット
  
(D)⇒  4弦開放
  
(E)⇒  4弦2フレット
  
ファ(F)⇒  4弦3フレット
  
⇒  3弦開放
  
ラ(A)⇒  3弦2フレット
  
シ(B)⇒  2弦開放、     そして最後の
  
ド(C)⇒  2弦1フレッ

である。【この例は開放弦から3フレットの範囲内で引く場合の例です。12のフレットを使えば各弦でドレミファソラシドは弾けます。ピアノと同じようにギターは1フレットが半音で、どの弦にもド(C)はあります。具体的に確かめたい方はコードの解説表をごらんください】

 ドレミが弾けるからといって楽器が演奏できるわけではない。ピアノも笛もハーモニカもそこで力尽きて挫折してきた。子どもにしても同様でキーは打てても演奏になっていなかった。でも、落ち着いてやればそれなりの音が出るから自信もついた。それにしても左指を酷使して肩が張る。「お父さん、握力をつけるのが先よ。両手のグーパーを毎日50回だって」と先ほど持ち出した解説本を眺めて娘が言い出すのに怯えた。

 そういえば筋力アップと称してクルミを握っている老人もいる。ギターのために今さら筋トレでもあるまい。ボケ防止に脳トレを強いられているだけでうんざりだ。「お風呂に入ったときにやればいいのよ。それなら恥ずかしくないでしょ」と親父の見栄を心得て言うのも憎い。「老人ホームへ入るのも難しいのにまったくノー天気な人だから」とこれみよがしに妻が言い出すのもへそくりにこだわるからだろうか。【2006/12/26】