79 ギターいじりはクセになる

ギターに挑戦


 ようやく肩の痛みがおさまりギターをいじっている。いつになっても上達しないけれど、苦手だったFコードの抵抗感がうすれた。どうしてもダメなときはDmにかえてごまかす。FをDmにかえれば、「今はもう誰も」や「心の旅」も弾きやすい。それでなんとか切り抜けても家族は気づかない。どうせ親父のひまつぶし、説教を並べられるより黙っているのが得策とふんでいるようだ。

 五十肩になって肩をかばって指に力を入れなくなったのも良い機会だった。FをDmにしたのも人差し指を曲げれない(無理に曲げようとすると腕をひねって肩の遅みが増す)苦肉の策である。むろんFをすべてDmにできない。Fにしなければ音が変るときやコード進行で指の動きが少ない場合もある。そういうときは他に押える指を立てて人差し指を軽く押さえる。これで力まないぶん肩の負担は減った。

 最近は弾く曲を「なごり雪」、「おまえだけが」、「あの唄はもう唄わないのですか」、「いちご白書をもう一度」、「私は泣いています」の5つに絞った。あれこれ手を出しても混乱するだけである。なじんだ歌や簡単に弾ける曲で指慣らししたほうが肩の負担にならない。無理をして肩をこじらせるのが怖い。今もギターをいじれるのは30分が限度である。また五十肩をぶり返したくはない。

 上達は望めないがいじりたくなるのもギターの不思議である。こう押えたら音がどう変わるか、コードの進行を変えたらどうなるか、座り方を変えたらどうか、どこで手抜きをするかとどうでもいいことばかり試して笑い者である。そんなことよりアルペシオやシャッフルを身につけたほうが良いのに思いついたことを試している。これじゃいつまでたっても上手にならないだろう。2008/11/09