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歳を重ねると体のあちこちに不調が現れてくる。僕も体の所々の痛みにここ十数年悩まされている。腰の痛みは慢性的になり、サンダルで歩き過ぎて一歩踏み出す度に激痛が走ったり、左手を酷使したときなどは肩から肩甲骨の後ろにかけて鈍痛が出たりして整形外科に通ったこともある。 腰の不調が始まったのは四十代に入った頃だった。ぎっくり腰を繰り返すようになってしまった。ぎっくり腰は何も重いものを持ったときに起こるものではない。ちょっとかがんだ時や咳やくしゃみをした時、寝て起きたらぎっくり腰になっていたなんていうこともあった。最近はぎっくり腰を発症することはなくなったが、腰の痛みが慢性化してきて常に何となく違和感があり、疲れがたまると電気が走るように痛みの出ることがある。 このての痛みは医者にいっても、なかなか改善しないのから厄介だ。僕も何回か整形外科に通ったが、なかなかよくならず、知らず知らずのうちに何となく痛みが緩和して落ち着くといった感じだ。これは長年の生活習慣の結果、痛みの起きているのだから仕方ないのかもしれない。 最近の悩みは足の裏の痛みである。数か月前から朝起きてすぐの時だとか、歩いていて休憩した後、再び歩き出したときなどに痛みが出るようになった。痛いなと思いながら歩いていると痛みは軽減されてくるので、それほど深刻には考えていなかった。しかし、先日、久里浜に行ったとき、足裏の痛みを庇うような歩き方を無意識のうちにしていたらしく、足首がしびれて鈍い痛みが走るようになった。 足を庇うような歩き方をしているなと感じたのは初めてではなかった。歩いている時に左右の足音の違いから気づいていた。痛みのない右足は踵から着地をしているが、痛みの出ている左足は足裏全体でベタ、ベタと着地していたのである。調べてみると足底筋膜炎という病らしい。加齢や合わない靴などを履き続けることにより、足裏の筋肉に炎症を生じてしまうのである。個人でできる対策としては安静を保つこと、そして足に合った靴を履くことだそうだ。 久里浜から帰ってきて、これはまずいなと思った。一月前、猿島に行ったときも足は痛んでいたが、これほど酷くはなかった。状態が悪化してひょっとしたら歩けなくなるかもとさえ思った。あまりに痛かったら、仕事を休んで病院に行こうと考えた。 日曜日、一日ゆっくりと休んで月曜日、意外なことになった。足の状態がよくなっていたのである。普通に歩けるまでにはなっていなかったが、足音のリズムは左右でそれほど違わないくらいになっていた。休んだ後、再び歩き出すと痛んでいた足裏に違和感はあるが、それほど痛くなった。あれほど歩いたのだから、通常なら悪化すると思うのだが、何故か良化していたのである。 その後、足はよくなっていったかというと、そういうことはなく、一進一退といった感じだ。久里浜から帰ってきた一週間くらいは、まあまあよかったが、その後、ゆるやかに悪くなっていっているような気がする。慢性化したらイヤだなと思い、休日はできるだけ足を休めるようにしている。年を取れば体の不調が増えてくるのは仕方ないが、できるだけ健康を保つようにしなければならない。健康であるということは、一番大切なことだと思う。(2025.10.20) |