1785年2月10日ウィーンで作曲された。自筆譜には日付はなく、モーツァルトの目録には、2月10日と記入されている。
ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491は内容的には優れているが、間に合わせ的な作曲であるため、完成度から評価すると、このピアノ協奏曲 第20番と第21番 ハ長調 K.467は、モーツァルトのピアノ協奏曲の頂点を形成している。これ以降、他の作曲家は、ピアノ協奏曲を作ることができなくなった。
第1楽章冒頭はいきなりモーツァルトリズムともいえるアラ・ゾッパ(alla zoppa;タ・ター・ター・ター・タというリズム)で始まる。(この辺は、池辺晋一郎氏の著作「モーツァルトの音符たち」に詳しいので読んでいただきたい。)一気に陰鬱な雰囲気に惹きこまれてしまう。交響曲的な響きと構成で進行し、ピアノが登場する。
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