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☆感動して心に残る映画 ★最新映画レビュー2004年
最新映画レビュー:2004年2月
今月は、何といっても『ロードオブザリング3』。アカデミー賞過去最多タイの11部門受賞です。
他に個性的な洋画2本のレビューを掲載。。
2004年2月レビュー一覧
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還  評価:☆☆☆☆☆ / おすすめ度:☆☆☆☆☆
                       
あらすじ:  2003年/3時間23分/アメリカ
冥王が創った邪悪な指輪を葬るため、旅を続けるフロドたちは、モルドールに入る秘密の階段へ向かう。一方、人間の国でサウロン軍と戦っていたアラゴルン一行は、アイゼンガルドでサルマンを倒したメリーらと再会を果たす。
全世界で大ヒットを記録したファンタジー・シリーズ3部作の完結編。全世界での興行成績歴代2位に。
感想: (泣ける度:☆☆☆☆★)
二つの塔を見終えてから王の帰還への期待度はずっと☆5つ。見てからの評価もやはり☆5個しかつけられません(笑)。
前2作を見ていて今作を見ない人はいないはず。前作を堪能した僕としては、最初から指輪物語の世界にどっぷりで、3時間半というまれに見る長さも全然オッケーでした。最後がちょっと長いんですが、ま〜余韻に浸るという感じで。
今作ではホビットの4人が大活躍します。特にサム。ずっとフロドを助けて今作では大車輪の活躍を見せます。フロドも大変でしょうが、サムもえらいです。他の3人にも見せ場があり、みんな頑張ってました(笑)。ゴラムが完全に悪役になっちゃってます。
ホビット以外の旅の仲間にもちゃんと見せ場があります。アラゴルンはついにゴンドールの王になる決意をします。そして前作に出てきたローハンの王様のセオデンとかエオウィンも大活躍。闇の勢力に対して、絶対不利な戦いに挑みます。
戦闘シーンは、2つの塔と同様に迫力ありです。オークの数多すぎ(笑)。あと若干なんでもあり感がありますが、ファンタジーなので当然。つっこむところではないです。
ラストシーンの感動の大団円までまったく飽きさせずに進みます。そして感動・・。
個人的には2つの塔が非常に素晴らしかった分、王の帰還にはもう少し期待していた部分もあったんですが、★を減らすほどではありません。この世界観にどっぷりで楽しめたわけですから。
全世界での興行収入が歴代2位になったこの作品、DVDを待つよりも、大迫力の劇場で見るべき映画だと思います。ただ当然王の帰還だけ見ても意味不明なので、ちゃんと1と2を見てからにしましょう。
(もう一回見てから書き足すかもしれませんm(__)m)
関連作品:  この映画の前に見ておきましょう。
「ロード・オブ・ザ・リング(1)」  と「ロード・オブ・ザ・リング(2):The Two Towers」 
これらの他に、「ロード・オブ・ザ・リング(1) スペシャル・エクステンデッド・エディション」「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 スペシャル・エクステンデッド・エディション」 があります。スペシャル・エクステンデッド・エディションは、映像特典が非常に充実していて、さらに未公開シーンがかなりもりこまれて、ストーリーがわかりやすくなっています。個人的には、スペシャル版がおすすめです。ちょっと高いですが、歴史的大作なので(笑)。
ドッグヴィル 評価:☆☆☆★ / おすすめ度:☆☆☆
                       
あらすじ:  2003年/2時間57分/デンマーク
孤立した小さな村ドッグヴィルに、グレース(ニコール・キッドマン)という美しい女性が現れる。心優しい青年トムら村人たちは、何者かに追われているグレースをかくまうことに。しかし、あるできごとをきっかけに、村に不穏な空気が流れだす。
ニコール・キッドマンが鬼才ラース・フォン・トリアーと組んだ衝撃作。
感想: (泣ける度:☆←泣く映画じゃありません)
う〜ん、何か重い嫌な映画だったというのが第一印象。まあこの監督の場合、そういう考えで作ってるからなんでしょうが。
スタジオの床にチョークで線を引いただけという、前代未聞の抽象的セットで撮られたこの映画。この一見手抜きなセットと、ドアのないところをドアだと思って開けるしぐさなどの芝居、違和感はありますが、この映画にはぴったりと感じさせてしまうのも、監督の手腕か。いま最も旬の女優といってよいニコール・キッドマンでこんな衝撃的な内容の冒険映画を作ったのにはびっくり。
監督のラース・フォン・トリアーは、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」というあまりに悲劇的で暗いラストの映画で有名。この作品もどうせどうしようもないほど気を滅入らせるようなラストなのかというと・・えっていうラスト。でも後味がいいと言い切れるものでもないです。前作とはまったくベクトルの違うラストシーンでした。
自分が持っていたい善良さ(?)がこの町で踏みにじられたという事実を自覚せざるを得なくなるヒロイン、ニコール・キッドマンのラストでの悪意を持った変貌ぶりは、まさに皮肉であり、それを示した彼女の演技は素晴らしかったです。
この映画のテーマの一つは人間の傲慢さというところでしょうか。どんな人間も傲慢さ・残酷さを持ち合わせている。偽善的平和に満ちた閉鎖的な街にグレースという美女が放り込まれた後の様子、人間の醜さを観客は見せつけられます。そこでのグレースに対する街の人々の行動は、残酷そのものに変わっていく。そんな傲慢な人々に対して、ラストで「審判の日」が訪れます・・。
見たこともないような奇抜なアイデア(セット)と衝撃的なドラマが合わさったこの作品、評価が高いのも納得です。けれど、あのラストはどうだろうか・・。すかっとするかと言われればまあそうなんですが、そこがまたこの監督の言うところの人間の傲慢さ、権力の持つ怖さなのかなあと思います。
もう少し体調万全で見れればもっと違った感じになったかもしれません。3時間という長さで、最初の方に眠くなってしまいました(笑)。
関連作品:  この映画はラストを知らずに見ましょう。
監督ラース・フォン・トリアーの話題作 「ダンサー・イン・ザ・ダークDancer In The Dark」
「ドッグ・ヴィル」はさらにトリアーワールド全開です(笑)。
ニコール・キッドマンのオスカー作品。「めぐりあう時間たち/The Hours」 
本人とわからないくらいの特殊メイク。。
ニューオーリンズ・トライアル 評価:☆☆☆☆ / おすすめ度:☆☆☆★
                       
あらすじ:  2003年/2時間8分/アメリカ
ニューオーリンズの証券会社で銃乱射事件が発生し、犯人は11人を殺害後に自殺した。2年後、遺族がベテラン弁護士ローア(ダスティン・ホフマン)と組み、銃器メーカーを提訴。一方、メーカー側は敏腕陪審コンサルタントのフィッチ(ジーン・ハックマン)を雇う。
人気作家、ジョン・グリシャムの「陪審評決」を映画化した法廷サスペンス
感想: (泣ける度:☆☆★)
ジョン・グリシャムの法廷サスペンスはおもしろい作品が多くて、そういう意味でこの作品も楽しみでした。あんまり日本では宣伝をしてなかったみたいですが、豪華キャストが共演してます。
内容ですが、この手の映画は原作が絶対的に面白い分、安心して見ていられるというか、たいてい満足できる映画になります。この映画も同様で、途中で繰り広げられるサスペンスで手に汗握り、ラストにさわやかな感動(ハッピー・エンド)が味わえる、良質の作品です。
が、ジョン・グリシャムのほかの作品と比べると、やや小粒な気がします。おそらく途中のサスペンスがあまり盛り上がらないからでしょう。今回はサスペンスというよりも、2大俳優(ホフマンとハックマン)の純粋な戦いに重きが置かれます。それに加えて陪審員のジョン・キューザックらがカップルで絡んでおもしろくするという感じです。このプロット自体は興味深いと思うのですが、なぜか物足りなさを感じてしまったのも事実です。
陪審コンサルタントとか僕には馴染みのない点も多々ありましたが、映画について行くのにはとくに問題はなかったです。予告では謎のカップルが評決を売るみたいに見えますが、このカップル、目的は謎ですが(最後にわかる)、そんなに怪しく描かれてはいません。メインのキャラクター4人は全員が人間味をもったキャラクターとして描かれていて、好感が持てます(その分、サスペンス感が薄れてしまったところもある)。
ジョン・グリシャムの作品に見慣れる前なら、この映画でも十分満足だったと思いますが、この映画の演出も含めてもう一歩というところでしょうか。とはいうものの、決して不満ということはなく、おすすめできる快作です。
最後に、アメリカの銃の問題は、「ボーリング・フォー・コロンバイン」でも取り上げられていて議論の的になりつつつあります。やはり政府が銃器メーカーに対して銃の販売規則を厳しくするなどの対策をするべきだと思いました。
関連作品: ジョン・グリシャム映画のおすすめを紹介↓
「レインメーカーTHE RAINMAKER」   ←おすすめ!素晴らしい作品。
ザ・ファーム 法律事務所THE FIRM」  ←キャストがとってもgood。楽しめます。
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