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このF.A.Qはモータードライブがこれまでの経験を基とし、あくまで初心者に対する返答として適するように考慮した説明をおこなっています。実際は、VJというもの自体が固定観念の無い映像パフォーマンスであるため、下記に述べている回答に必ずしも当てはまらないということをあらかじめお断りしておきます。また無責任ではありますが、内容に筆者の誤解、ミスなどが含まれる可能性も多大にありますので、当ページを参考に本番へ臨む、もしくは何かを御購入する際には、くれぐれも自己責任でお願いいたします。

001 VJって何?
002 VJソフトって何ができるの?
003 スイッチングとフェードって?
004 VJソフトを買えばVJできるの?
005 VJをするには何がいるの?
006 スキャンコンバータって何?
007 スキャンコンバータの拡大機能って絶対必要なの?
008 ビデオミキサーとスイッチャーって何?
009 ハードウエアも暴走することってあるの?
010 素材ってどこから入手するの?
011 素材の作り方は?
012 作った映像をVJソフトでスクリーンに映すには?
013 スキャンコンバータを通すと映像がなんとなく縦に伸びるのはなんで?
014 VJってWINとMAC、どちらがいいの?
015 映像製作ソフトってどれがいいの?
016 CODEC(コーデック)ってなに?
017 パソコン用のVJ映像に最も適したコーデック設定はどんなもの?
018 どのくらいのマシンスペックが必要?
019 チーム組んだほうがいい?
020 実際にクラブ(イベント)デビューしたいんだけどどうしたらいいですか?
021 クラブデビューが決まったものの、初めてで不安です。アドバイスを。
022 リアルタイムの中継映像とCGを掛け合わせてプレイするには?
023 中継映像が暗くて何も映らないんだけどどうすればいいですか?
024 BPMって何?
025 クラブやイベントでは普通に使われてる、よくわからない言葉がたくさんあるんですけど。
026 DVテープにネタをキレイに録画するには?(Flash編)



・VJって何?
まずVJとはビデオジョッキー(video jockey)、ビジュアルジョッキー(visual jockey)の略称です。DJがディスクジョッキー(disc jockey)であるのと同様ですね。DJがレコードを使って音楽を操るのと同様に、VJは映像を操ります。乱暴に言ってしまえば、イベントやクラブパーティでスクリーンに映像を出す人達のことを指します。映像を製作するだけでなく、かかっている音楽や企画の進行に合わせて、適切な映像をその場で選択し、タイミングよく流すことが主な仕事です。映像の切り替え手法自体がパフォーマンスになりますので、演奏者に近い存在です。
そういえば、ラジオの色んな曲を紹介してる人のこともDJというようにテレビ番組で映像紹介する人のことをVJとするもの(MTVとか)もあるようです。でもココのVJはあくまで前者のことですよ(^ ^)
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・VJソフトって何ができるの?
数年程前からVJにもブームが到来したため、「VJソフト」というジャンルのソフトウエアが次々に登場しました。それまでのVJは、複数のビデオデッキに映像を記録したビデオテープをセットして映像を切り替えるというスタイルが主流でしたが、パソコンの低価格化と高性能化に伴い、映像を動画ファイルとして製作して、直接パソコンからスクリーンへ流すという手法も盛んになってきました。その際、動画の再生スピードを変更したり、映像を高速に切り替えたり、特殊効果をかけたり、大量の動画ファイルを管理したりするための、つまりVJ「プレイ」専用のソフトが開発されました。それが「VJソフト」です。現在VJソフトは、大雑把に分けて2種類あります。上記のようにあらかじめ製作された動画ファイルをコントロールするための「再生系」、その場でコンピュータ自体が映像を生成してゆく「ジェネレート系」です。無論、その機能はますます複雑化されており、両者の機能を併せ持つものも存在します。
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・スイッチングとフェードって?
流れている映像を別の映像に切り替えるときの代表的な手法のことです。現在流れている映像をA、次に流す映像をBとします。そうすると、スイッチングとは、瞬間的にAからBの映像へパッと変える手法(カットイン)を指します。厳密にスイッチングといえば、広義では映像を切り替えること全般を差すかもしれませんが、なんとなくクロスフェードの対として、カットインのことをスイッチングと聞くことが多いです。
フェードとは一つの映像がじわっと消えていったり、現れ始めたりする手法のことで、特にAが消え始めると同時にBが現れ始めるような形をクロスフェードと呼びます。
また、上記の呼び方に加え、Bの映像が右端からせり出してきたり、中央からだんだん拡大されてきたりするような効果をワイプ効果といいます。また蛇足ですが、だんたんと映像にモザイクがかかったり、3次元的に回転したりというような特殊効果を併用した切り替え手法も存在します。
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・VJソフトを買えばVJできるの?
「再生系VJ」ソフト(※VJソフトって何ができるの?参照)は、あくまで映像をコントロールするためのものであり、映像素材自体を製作することはできません。つまりプレイするソフトがあっても流す映像が必要なのです。(実際には今のVJソフトにはパフォーマンス中の映像を書き出す機能がついてるものも多いですが、あくまで主目的はパフォーマンスです)
また、実際にイベント会場やクラブでやろうと思ったら、パソコンだけでなく、実際に映像を投射するプロジェクターや、パソコンの出力映像信号(だいたいアナログRGB信号)を、その会場のもつ映像投影システムの仕様に合わせた映像信号へ変換する装置(だいたいスキャンコンバータでNTSCコンポジット信号・・一般によく使われている黄色いピンコネクタ・・へ変換)、またケーブル類その他沢山の機材が必要となります。
御自宅で友人同士とホームVJを楽しむ程度ならば問題ないですが、本当の「VJ」をするためにはかなりの準備と機材が必要なのです。
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・VJをするには何がいるの?
下準備から検討すると、かなりのものが必要となります。まず流すための映像を製作するための環境が必要です。殆どの場合、パソコンで製作するため、まずパソコンが必要ですね。しかも動画を扱うため、通常より高性能(別トピックの「どのくらいのマシンスペックが必要?」参照)なものを選ぶ必要があります。更に動画を製作できるソフトウエア(Flash,AfterEffects,Premiere,FinalCutPro,LightWave等の3DCG)がいります。ソフトによっては「動かす」こと自体の機能しか持っていないものもあるため、画像作成ソフト(Photoshop,Illustrator等)も必要となるでしょう。また実写素材や既存作品からのサンプリング映像も扱いたいとなるならば、DVカメラやビデオキャプチャカードを持つ必要があります。 ここまでが下準備となる製作環境を整えるまでのものです。最近ではそのままVJプレイでの使用に耐える映像集がパッケージ販売されていますが、それを使うにしたってまあイベントタイトルロゴを使ったり、市販の映像に手を加えたりなど結局は色んな理由で映像を扱う環境くらいは必要になってくるでしょう。
素材映像自体が揃ってきたら、次はプレイのためのものです。まず完成した映像をどうやって映すかによって異なってきます。パソコンを使用してプレイするならばVJソフトが必要です。それからもしそのソフトが320*240ドットの映像を扱うタイプならスキャンコンバータ(別トピック「スキャンコンバータって何?」を参照)という、パソコンのモニタ用にでてる信号を一般の映像機器に入力できる信号へ変換する装置、が殆どの場合必要です。
それはどういうことか、というと、現在のVJソフトの多くは、画面に映像が映る部分(パフォーマンス部分)と、VJが操作するためのコンソール画面の両方が映っています。しかし当然、見る人にコンソール画面まで見せるわけにはいきませんので、パフォーマンス部分だけを拡大表示する必要があります。つまり画面の1部を選んで拡大表示することができるスキャンコンバータが必要です。
ただし最近になって、マシンパワーがあがり、ソフト自体もバージョンアップが繰り返されたおかげで、スキャンコンバータがなくても問題ない新世代VJソフトが増えてきました。デュアルモニター対応で充分な性能をもつマシンと、またその環境に対応したVJソフトがあればスキャンコンバータは必要ありません。
また、ビデオやDVD、もしくは単体でメディアを再生するハード(以下、まとめてデッキと表現します)を使用するならば、デッキ自体を2台以上、複数台のデッキからの映像を切り替えるためのスイッチャかビデオミキサー(別トピック「スイッチャとミキサー」を参照)が必要です。最新のビデオミキサーやハードウエア映像エフェクターがあれば、PCをかいさずさまざまなエフェクト処理も行うことも可能となります。
最後に、現場の状態についてですが、特に地方のクラブにはVJ用の設備など全くないケースも多いです。となるとプロジェクター、スクリーン(シーツなどで代用することも)、電源タップ、沢山のケーブル(短いものから10m超まで)、各種コネクタ類、セッティングに使用するガムテープやマグライトなども全て持ち込みすることになりますから、これらの機材も必要です。ます。
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・スキャンコンバータって何?
スキャンコンバータとは、その名のとおり、画面のスキャン(走査)設定を変更する機材です。乱暴にいってしまえば、映像信号は、その種類によって1秒間に1画面分を書きかえるスピード(周波数)が違います。映像入力のある機材に、規格の周波数と異なる信号を入力しても映像は映りません。(その前に信号のフォーマットや、ケーブルの形状自体が違いますけどね) 主にその周波数や信号の形を変換してくれるのがスキャンコンバータです。映像信号をやりとりする、先端が黄色いケーブルは見たことがありますよね。ビデオデッキやゲーム機とテレビをつなぐやつです。クラブやイベント会場のプロジェクタにも、殆どこのタイプ、つまりNTSCという映像信号を使います。これはパソコンがモニタと繋ぐときに使用するアナログRGB信号よりも周波数が低いため、周波数を下げてあげる必要があります。ということで、ここで使用するコンバータを「ダウン・スキャンコンバータ」といいます。逆にビデオなどから出力されるNTSC信号を、パソコンのモニタで見れるようにするためには、周波数をあげる必要があり、「アップ・スキャンコンバータ」を使用するわけです。
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・スキャンコンバータの拡大機能って絶対必要なの?
絶対に必要か、といえばそうではありません。これが必要なのは前述の通り、パフォーマンス画面(320*240)とコンソール画面が両方とも1画面に内包されている一般的なVJソフトとなりますが、新世代のものではフル画面モードやデュアルモニタモードを持つものは多々あるからです。ただしフル画面モードでプレイするには、当然ショートカットキーの操作や、映像素材の設定場所を全て頭に叩き込む必要があるため、相当難しいと思われます。 またデュアルモニタを利用する場合は、その機能自体を持つパソコンであり、且つ充分に高い映像再生性能を持っている、という条件をクリアしている必要があります。
ちなみにスキャンコンバータにその機能がなくとも、別の手段で拡大を実現することもできる場合があります。例えばPCのビデオカード自体に、スクリーン出力端子を2つ持ち、画面をミラーリングして自由にズームできる機能を持ったものもありますし、また、パソコンとプロジェクタが1対1であるならば、拡大をプロジェクタ側で行うという手もあります。(無論プロジェクタにその機能が無ければいけません)
つまり、結果的にパフォーマンス部分がスクリーンに投射されればいいわけなので、=スキャンコンバータの拡大機能が無いと不可能だ、と決めてかからないほうが応用が利きます。
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・ビデオミキサーとスイッチャーって何?
ビデオミキサーとは、複数の映像入力信号を、ハードウエア制御によってフェードやワイプ効果、もしくは特殊効果を加えながらミックスすることのできる機材です。代表的なものにRolandのV-4があります。これは4つの映像入力端子があり、そのうち2つの映像信号を選んでメインとサブという二つの映像走査に割り振って、中心にあるフェーダーバーという上下にスライドするコントローラを用い、2つの映像を好きに混ぜ合わせることができます。
スイッチャー(もしくはセレクタ)とは、複数の入力に対して一つの出力を持っており、スイッチを操作することによって、出力映像を切り替えることができるものです。クラブでのVJでよく見られるのは、民生品のセレクタタイプで、単純に「3,4の入力映像の中から一つの出力映像を選択」することができるだけですが、業務用となると入力・出力の端子がどちらとも多数あり(マトリクススイッチャとか)、どの入力をどの出力に繋げるかを細かに設定できますし、また画像の劣化や切り替え時の画像の乱れがありません。更に業務用でスイッチャーというとミキサー機能も持つものが多いです。
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・ハードウエアも暴走することってあるの?
あります。中身に結局デジタル処理を行うワンチップマイコンが載っているものが多いので、パソコンと同様、熱暴走することも希に起こり得ます。慌てず再起動してください。
ちなみにミキサーやスイッチャに映像を入力したりすると、白黒になったり映像が乱れたりする、ということが起こった場合は入力してる信号を疑うといいでしょう。民生品から出力される映像信号はたまに正規の規格から若干はずれていることがあるんです。こういう信号は補正機能がついてないミキサーやスイッチャに直接いれると悪影響がでたりします。
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・素材ってどこから入手するの?
VJソフトには基本的にサンプルとなる映像素材がついてますし、最近では著作権フリーのVJ専用映像パッケージも販売されているようですから、VJソフトを買って御自宅でプレイして楽しむ分には全く問題ないでしょう。ただし、もしホントにVJとしてクラブデビューを狙っているのであれば、素材は全て自分で製作しなければなりませんので、入手・・というと、そういう意味では殆ど不可能です。
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・素材の作り方は?
100%CGで製作するならば、IllstratorやPhotoshop、FireWorks等のグラフィック描画ソフトで元絵を描き、FlashやAfterEffectsのような動画作成ソフトでアニメーションさせる、というのが一般的です。またshade、Lightwave、3ds maxなどの3DCGソフトを使用するケースも多いです。 また、実写映像を利用したいならばDVカメラなどで映像素材を撮影し、それもAfterEffectsのような動画加工ソフトで仕上げるという形になるでしょう。 また既存映像作品(ビデオやテレビ)の一部分をキャプチャーして、自分の味付けでリミックスするというサンプリング手法もあります。(元となる映像の権利所有者の許可がなければやっぱり違法ですが)
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・作った映像をVJソフトでスクリーンに映すには?
一般的にはプロジェクタと呼ばれる投射機で、スクリーンに映し出します。高価なものには、パソコンからモニタにつないでいるD-Sub15ピン(アナログRGB信号)が直接つながるものもありますが、そうなるとパソコンとプロジェクタを1対1で接続しなければならず、多くのVJソフトが必要とするように画面の一部を拡大する必要があるため、その機能を持つ必要があります。そうなると当然この形は、実際の現場では実用的ではありません。
やはりパソコンからの信号は、スキャンコンバータでNTSCのコンポジット信号に変換し、その他の映像入出力機材と組み合わせた上でプロジェクタに繋ぐ形がいいでしょうね。
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・スキャンコンバータを通すと映像がなんとなく縦に伸びるのはなんで?
民生のダウン・スキャンコンバータを使用した場合、ある程度の微調整は効きますが、どうしても若干縦に伸びてしまいます。これを押えるための一つのコツとして、パソコン側の垂直同期設定を必ず60Hzまで下げるという手があります。しかし厳密に100%縦のびを解消できるかというとそうではありません。現在(2001/01/11時点)この現象を完全に押えられる民生レベルのコンバータは皆無と思われます。しかし殆どのVJさんは、許容範囲と判断し、この形でプレイしています。
無論、業務用のスキャンコンバータをつかえば、縦・横のズームに関する微調整は完璧なうえ、画質自体も民生品とは比べ物ならないほど美しくなりますが、当然のように凄く高価でそうとう大きいものとなってしまいます。
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・VJってWINとMAC、どちらがいいの?
どっちでも。差は殆ど無いといっていいのではないでしょうか。ただしソフトウエアはWin専用、Mac専用とありますので好みのソフトウエアが存在するほうを選ぶとよいと思われます。そういう意味ではBeOSだってLinuxだって実際的には選択肢に入ります。
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・映像製作ソフトってどれがいいの?
これもなんでも構わないのですが、あくまで個人的な感想で回答するならば、基本的に2Dグラフィックアニメーションを製作するには、もっとも手軽で強力なのがMacromedia社のFlashです。ゼロから絵を描くことができ、極めて簡単にアニメーションさせることができます。更に最もよく使われるソフトにAdobe社のAfterEffestsがあります。これはアニメーション機能だけでなく、もともとが映像加工のためのソフトなので、実写素材をコラージュすることもできます。そういう意味ではプレミアやFinalCutProもいいですね。ただしこれら編集・加工ソフト自身には画像自体を作成する機能はないので、元絵を描くために、同社のIllustratorやPhotoshopなどが別途必要となるでしょう。
また3DCGを作成するとなると、よくVJ達が使っている代表的なものは、shade,LightWave,3ds maxあたりではないでしょうか。無論、今挙げたソフトは一部です。その他、色んなツールが存在しますし、それぞれがとても高価なので、結局はやりたいことと必要な機能を検討しながら、機能スペック表とにらめっこして選んでいくしかないでしょうね。今からVJを始めてみようか、と思っている初心者にはとりあえずFlashをオススメしておきます。なんといってもこれ一本単体で沢山の映像素材ができあがりますし、後々、他のソフトを買ったとしても、ずっと製作ワークフローからは外せないほど役に立つものです。それになんといっても安いですからね。
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・CODEC(コーデック)ってなに?
CODECとはENCODE(エンコード)とDECODE(デコード)をくっつけた言葉で、映像ファイルの圧縮・解凍形式を示す言葉です。例え話として、1秒に30枚のセル画をもつアニメーションがあるとします。これが10秒の作品ならセル画は3000枚あるということになりますね。これをパソコンの世界におきかえると、10秒長の動画ファイルには、3000枚分の静止画情報をもつ必要があることになりますよね。そのまんま3000枚分の静止画情報が格納された動画ファイルを「無圧縮」形式と呼びます。ところがそんな形で動画ファイルを作っていては、もの凄く巨大なサイズのファイルになることは想像がつきますよね。これは問題です。というわけで動画ファイルにするときは、「圧縮(エンコード)」をかけることになります。これは一枚一枚の絵に対して行うものもあれば、コマ(フレーム)の進行に伴って、変化した部分の差分だけを情報としてもたせる(フレーム間圧縮)などという色んな方式があるのです。更に再生するときには、当然、圧縮された方式に従って、解凍(デコード)しながら映像を出していく必要があります。このエンコード・デコードのやり方を「CODEC」といいます。CODECによっては、複雑な圧縮方法を用いてファイルサイズを相当小さくできるけど、解凍するときにCPUに大きな負荷がかかり、低スペックのマシンではコマオチしちゃうもの、とか、あまりファイルサイズは小さくならないが、解凍時のCPU負荷が軽いのでスペックの低いマシンでもコマ落ちせず、再生の立ち上がりも反応がよいもの、など沢山の種類があります。
蛇足ですが、もしあなたが友人から動画ファイルをもらったときに再生できないものがあったとします。それはもしかしたらあなたのパソコンがもっていないCODECで作成されたものである可能性が高いです。解凍方法がわからなければ、当然、再生できないからです。同様にVJソフトに読みこませても、再生されないファイルがあったときは、その動画ファイルのCODECに、そのVJソフトが対応しているかどうかチェックすべきでしょう。
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・パソコン用のVJ映像に最も適したコーデック設定はどんなもの?
まずCODECの種類ですが、これは今のところcinepakがもっとも一般的です。画質はそこそこですが、とにかく再生レスポンスに優れ、殆どのVJソフトが対応しているものだからです。更に設定ですが、これはもうその映像の特性によって最適値はマチマチなので、試行錯誤するしかないでしょう。ただしフレームレートは必ず30fps必要だ、と個人的には思っています。見た目の滑らかさに強く影響してくるからです。それから画質はどんなときも最適、もしくは最高にしましょう。その他の設定は、あくまで例として紹介するならば、シンプル、もしくは長尺の映像の場合は、キーフレーム12,平均400Kbyte、色数の多い物に関しては、キーフレーム6,平均500〜800Kbyteくらいをベースに微調整しています。
またDVDなどに焼き付けて再生することを狙う場合は当然MPEG2です。こちらはDVDのオーサリングソフトにまかせておけば、それほど細かい設定は気にしなくていいでしょう。
PCでも利用される高画質素材用のコーデックはDV-NTSCが今はよく使われます。これも設定自体が規格で定められており、ピクセルサイズ720*480、フレームレート29.97fps、最高画質設定で間違いありません。DVカメラを使って、DVテープに映像を記録する場合のCODECもDV-NTSCです。コーデック(CODEC)自体のことは、別トピック「コーデックって何?」を参照してください。
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・どのくらいのマシンスペックが必要?
難しいところですが、これも個人的な感触で御返答させて頂くと、現在VJプレイをするマシンとしては、CPUなら、Mac G4 500Mhz以上、DOS/V Pentium4 1G以上は欲しいと思います。メモリはどちらも512MByteくらいはほしいかな・・。あと再生系VJソフトを使う場合、HDDディスクの読み込み速度は非常に重要ですので、高回転かつ熱に強いものが搭載されているべきです。
またジェネレート系のVJソフトでリアルタイムCGを出力するタイプのものを使う場合は、ピクセルシェーダに対応したOPENGL,最新のDirectXに対応したビデオカードがあったほうがいいでしょうね。

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・チーム組んだほうがいい?
別トピック「VJをするには何がいるの?」を見て頂ければ分かる通り、VJをするには、現実的に、かなりの機材とそれに伴う投資金額が必要となります。更に会場への機材運搬や、本番時のトラブルのフォローアップを考慮するとやはり仲間はいたほうがいいだろうと思います。無論、一人でもやろうと思えばやれます。実際にモータードライブは一人でやってます。しかし・・・扱う機材が増えれば増えるほど、2本の腕では足りなくなってきますね(^ ^;)
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・実際にクラブ(イベント)デビューしたいんだけどどうしたらいいですか?
クラブパーティで、DJも含め、出演チームをブッキング(出演チーム設定)するのはオーガナイザーと呼ばれる人です。VJのブッキングはそのパーティのレギュラーVJの人がまかされているケースも多いです。この辺の人達と、友人のツテや実際のクラブの現場で知り合って参加を頼んでみることがもっとも早道です。ただ、当然、どんな映像やプレイをするのか伝えないまま、安易に出演させてもらえるほど敷居の低いものではなくなってきたのが現状です。デモリールを作成したり、WEBサイトを開いて作品をアップしたりなどして、自分達の活動をアピールすることをお勧めします。 また、自分でパーティをオーガナイズしてしまうという最終手段もあります・・が、赤字になることも多く、ある程度の覚悟はいります。運営資金を準備し、クラブでフロアを一晩借りて、DJを呼び、機材を揃え、スポンサーを探し、フライヤーをまき・・などと大変ではありますが、自分のやりたいまま形でイベントを開くことができます。経験がないと色々な問題にぶつかるかもしれませんが、クラブのオーナーやDJさんと相談しつつ進めれば決して不可能なことではありません。
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・クラブデビューが決まったものの、初めてで不安です。アドバイスを。
取り巻く状況も様々だと思うので、なかなか答えずらいです。よければX-Faderコミックの「仮想VJマサヒロ−クラブデビュー編−」を読んでみませんか?また「モーショングラフィックス大学」という本に、手前味噌ですがその辺のことを詳細に書いて掲載してもらいました。かなり参考になると思います。
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・リアルタイムの中継映像とCGを掛け合わせてプレイするには?
基本的にはビデオミキサー(別トピック「ビデオミキサーとスイッチャーって何?」を参照)を使います。中継で映した映像の上から、CGをフェーダでうっすらと被せていきます。もっとはっきりCGを上乗せしたいときは、黒抜き、つまり黒い部分を透明にするモードでミックスするのが一般的でしょう。更にビデオミキサーによってはもっと沢山の特殊なミックス機能をもっています。更にパソコンにビデオキャプチャ(入力)機能がついており、使用しているVJソフトがリアルタイム映像入力機能をもっている場合、直接パソコンに中継映像を取り入れてVJソフトの機能でミックスすることも可能です。ただし、現行のパソコンにとって、映像をリアルタイムに取り込んで処理することは、大変な負荷がかかることなので、全体の再生レスポンスに多大な影響を与えます。結果的に、コマ落ちや操作性の低下につながるケースが多いため、高スペックのマシンを使うか、もしくは実用に耐えうるかをテストしてみてから本番に臨むべきでしょう。個人的にはやはりハードウエアのビデオミキサーによるミックスをオススメします。
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・中継映像が暗くて何も映らないんだけどどうすればいいですか?
ビデオカメラには最低被写体照度といって、どれだけの明かりまでモノが映るかという性能を示した基準があります。この値が小さければ小さいほど暗くても映ります。とはいえ業務イベントならともかく、クラブでは基本的にかなり暗いのが普通でなかなかきれいに映るまでの明かりが望めません。多くのVJは、中継にSONYのDVカメラを使用し、真っ暗でも取れる「ナイトショット」機能を使います。しかしこれだと色がでませんし、この機能がないカメラだったらその時点でどうしようもありません。結果的に、映したいところにピンスポをあてたり、ロウソクをおいたりしてポイントポイントに明かりを置くセッティングをすることのが最も簡単で効果的な解決方法かと思います。
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・BPMって何?
Beat Per Minute の略です。曲のスピードを現す単位で、1分間に何ビートあるかの数を示します。当然、この数値が高ければ高いほど速いペースの曲になります。たとえば120BPMならば、1分間に120回のビートが撃たれてるわけです。で蛇足ですが、ムービーと1小節の長さの関係について触れておきます。
ムービーのフレームレートが30fpsであれば、1秒30フレーム(コマ数)なので1分で1800フレームとなります。
・4つ打ちの曲なら1小節は4ビート。そして120BPMの曲は、1分に30小節あることになりますね。
・フレーム数1800から30で割ると、60という数字がでます。
・つまり120BPMの曲で、30fpsのムービーを作るとき、一小節の長さはコマ数でいうと60フレームである、といえるわけです。 VJムービーを作るとき、こういうことを知っていると非常に役に立ちます。

テクノ路線の曲ならだいたい140BPM前後が多いですね。

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・クラブやイベントでは、普通に使われるよくわからない言葉がたくさんあるんですけど。
用語一覧をご覧ください。うう、まだできておりません(^ ^;)
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・DVテープにネタをキレイに録画するには?
Flashネタに限らないのですが、ここは一応Flashネタを目安にして話しましょう。 まずDVコーデックというものについて理解が必要です。DVデッキへ最良の状態で映像を流し込むためには、
・FireWireを経由する(デジタルデータで直接受け渡すのでとてもキレイ!)
・最終的なファイルを正確なDVコーデック仕様にそった形で制作する
ことが必要です。
よってまずFireWire(iLink)端子付きのPCとDVデッキ(カメラ)を持っていることが最低条件ですね。
では、ネタの制作から。 DVコーデックファイルとは、フルカラー、画面サイズ720*480pixel(アスペクト比が約0.9)、フレームレート29.97fps、コーデックDV-NTSC、サウンドサンプリング48000kHzです。 最終的にこうなることを狙って、大元となる映像は720*540ピクセル、30fps、フルカラーで製作してください。例としてFlashを使用しますので、これはムービー設定からこうやって下さい。もしビットマップ映像を組み込むならば、当然充分な解像度を持たせないとブロック上の映像になりますよ。またスクリプトを使ったアニメーションは無効化されるので使用不可。ムービーシンボルは・・QuicktimeProを持っていないなら使用してはいけません。全てグラフィックシンボルで作ってください。
さてこれを出力します。書き出しは、WindowsならAvi形式、MacならQuicktimeビデオ形式です。圧縮形式(Codec)を聞かれたら、無圧縮かアニメーション形式で品質最高を選びましょう。巨大なファイルになる(特に無圧縮)のでHDD容量はご注意を。
さてここから、完成したファイルをDVコーデックファイルへ変換する必要があります。ここではお持ちの映像ソフトを利用してください。ちなみにQuicktime Proを使用する場合、Flashファイルが直接読めるので、書き出しはフラッシュ(swf)形式やQuicktime形式でも大丈夫です。この場合のみ、ムービーシンボルを使っていても問題ありません。
変換後の書き出し設定は、最初に書いたとおり。以下の形です。 フルカラー、画面サイズ720*480pixel(アスペクト比が約0.9)、フレームレート29.97fps、コーデックDV-NTSC、音声サンプリング48000kHz、ファイル形式はQiucktimeビデオかdvストリーム。
ここで画面サイズを720*540から720*480まで、縦サイズを縮小するのかはお分かりですか?DV画像では、1ピクセル(ドット)の形がパソコンの画面のように正方形ではなく縦長なのです。なので最終映像の縦横比が歪まないように調整しておく必要があるわけなんです。 さて後はPCとDVデッキを繋いで、ファイルを流し込みつつ録画するだけです。 流し込みのソフトは、MacならばiMOVIE(dvストリームファイルのみ使用可)やDVJといったフリーソフトがありますね。 さあどうですか?アナログ出力の録画とは比較にならない美しさでしょう(^ ^)
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用語一覧(工事中)


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