心地よい眠りにとろりととろける視界。
 喉を通ったアルコールに溺れる体質ではないけれど、なんだか今日はやけに視界がふらふらとする。
 小さいときに母親に見せてもらった万華鏡のようにきらきらと踊る光源が華やかで、その光景がなんだか懐かしくて綱吉は笑ってしまう。無邪気さを懐かしむことさえ普段は忘れている。
 楽しくて、気分がいい。酒を飲むことは多々あるが、こんなに気分よく飲むのは久しぶりだ。こんなに飲んだら、明日の仕事に支障が出るかもしれない。
 それでもいい、こんな気分になれるのは年に数回あるかないかだ。楽しいときに楽しまず、明日の不安ばかり考えるんじゃあただの馬鹿だ。気の休めるときに休んどこうと酒のせいで前向きになりながら綱吉は思った。
「……よ…」
 湧き上がる楽しさに一人でけらけらと笑う。ここがどこだとか誰と一緒にいるだとか、そんなこと頭の片隅から吹き飛んでしまった。
 火照った身体が熱い。じりじりと内側から熱を持っていて、パジャマを脱いでシーツに横になりたいくらいだった。綱吉は力の抜けた体をそのままずるずるとソファに沈ませる。本皮でオーダーされた白いソファは、綱吉が横になっても余るくらいの大きさだった。
「あ、つー…あつ…い」
 ふかふかながら適度な硬さが気持ちいい。もうこのまま夢の中に、というところで邪魔が入った。
「ん?……んんー……?なに、なん」
 そのまま寝ようとした顔の横に手をつかれ、上から覗き込まれる気配がする。
 綱吉は眠る邪魔をされて顔を顰めた。すでに閉じた瞼を開けるのも億劫だったけど、相手を確認しようと目を開こうとする。
「寝てな」
 低く、熱に湿った声が、鼓膜に直接吹き込むように囁かれる。目を開こうとしたその上を手のひらで覆われた。極彩色だった視界が黒一色に染まる。
 瞼を覆う手のひらは大きく、大きさとか硬さを考えると男性のものだと分かる。女性のようなしなやかさや滑らかさとは無縁ではあるが、その手はあたたかくてやけに抗いがたかった。
「あったかい……なぁ」
 思わずするりとこぼれた独り言に、相手は笑ったようだった。
「……おれ、酔ってます」
「知ってる。君はひどく、酔ってる」
「ですよねー…うん、気分いいですよ…」
 誰と話しているか分からないけど、気にしないで適当なことを言う。もうすでに眠りに入る前の戯言だ。後はもう、このまま眠るだけでいい。そう思う綱吉の頭の片隅で、警告音が鳴り響く。
 それをわかっていながら、抗えない力に綱吉は力を抜いた。






***





 朝はけして寝起きのいいほうじゃない。
 健全とはかけ離れて気の休まる時が少ないことをしているからこそ、眠るときくらいはゆっくりぐっすり眠りたい。
 だから綱吉は、心地よい眠りから現実に切り替わる時間を延ばそうとして、ぐずぐずとベッドの中で寝返りを打つ。
 夜遅くまで仕事詰め、付き合いで酒を飲んで気がつけば朝なんてことはしょっちゅうある。仕事の愚痴を気楽に言える立場なら楽だ。でもそうはいかないからストレスも溜まる。
 別に綱吉は酒によって現実逃避したいわけじゃないし、ぐったり疲れた身体でさらに体力を使うような大人の運動なんて不可能。溜まりに溜まったストレスでも、一晩寝ればけろりと忘れることができるのが綱吉の地味ながらすごい特技だった。
 そんな綱吉でも、どう誤魔化しても無力に打ちのめされる夜もある。
 そんなときには、気心の知れた仲間と飲み交わしたりして気を紛らわす。辛いのは自分だけじゃない。みんなそうやって傷を慰めあう。お酒を飲んで酔っ払って騒いで、そうして夜を乗り越える。だからといって、辛いことがなかったことにはならない。
 それでももう大人だから、庇護される立場ではないから、二本の足で前を見据えて歩いていくしかない。
「……んー」
 ネクタイを緩めて窮屈な靴下を脱ぎ捨てた頃なんかはもう夢うつつ。大事な商談や朝一の重要な会議が入っているときなんかは、うんざりするほどうるさい時計のベルに叩き起こされる。
 今日も今日とてそうだった。午前中から無視できないような客がわざわざナポリから綱吉に会いにやってくる。ボンゴレよりも歴史は浅いが、かねてより親交のある組織なので邪険には出来ない。
 何より、綱吉自身も陽気でおちゃらけていながらも人が良い彼らを嫌いにはなりきれなかった。彼らとの会合は、大抵は一時間ほどで済むことが多い。その後は毎回中庭で昼食パーティーだが、昼間から酒が入るのが難点だ。明るい日差しの下で飲む酒は、朝から風呂に入るときと同じくらい綱吉を贅沢な気分にさせるものの、その後に仕事がつまっているので素直に喜べない。
 目覚まし時計の音がいまだ鳴らない室内。遮光カーテンに閉め切られたせいで昼か夜かも曖昧だが、外から鳥のさえずりが聞こえる。
「……う…さむ…」
 朝のひんやりとした空気にぶるりと震え、寒さから身を守るように胎児のように綱吉は身体を丸める。寒さをごまかすように寝返りを打った綱吉は、寝心地のいい暖かな毛布の下の違和感に顔を顰めた。
「ん……?」
 風薫る五月とはいえ朝は冷える。綱吉はちっとも暖かくならないのに焦れて、手探りで掛け布団を探った。
「いっ!?…ってぇ〜〜」
 指先にひっかかった掛け布団を引っ張ろうと、寝汚くも目をつぶったまま上体を起こした瞬間あらぬところに走った激痛に綱吉は飛び起きてすぐ、ベッドに撃沈した。
「った、いてっ!なん、な、なんだ? ……なんで!?」
 痛みをやり過ごすようにしばらくじっとしていた。下半身のとある箇所。綱吉は寝ぼけ眼そのまま、おそるおそる下半身を動かそうとして悶絶する。ありえないところが、痛かった。
「どっかにぶつけた?いや、こんなとこ…どうやって…。あ、転んだのか」
 綱吉は別に座薬にお世話になるようなこともないし、何故こんな場所が痛いのか分からない。とにかく痛みをやり過ごすために右腕を額の下に置こうとした瞬間、綱吉は自分が何も身につけていないことにようやっと気づいて絶句する。そして、事実を認識するなり朝から真っ青になった。
「はぁーーっ!?」
 まだ人の気配が少ない静かなボンゴレ邸に、ボスの悲鳴が響いた。










 すがすがしい朝の空気を無視するように、綱吉の心は荒れ狂う嵐の真っ只中に放り出されたようだった。
 絞りたての果汁100%のオレンジジュースと焼きたての香ばしいバターの匂いのするクロワッサン。トマトとパセリの刻んだオムレツとサラダを前にしても食欲が湧かない。
何代も前から使われている木製のテーブルに白いランチョンマット。その上に片肘を突いてため息を吐いた。
(どうしよう……ほんっとに記憶がない。でもゴミ箱にゴ……いやいやまさかね!そんなバカな)
 自分の身に起こったかもしれない恐ろしい考えが浮かぶが、綱吉はすぐにその考えを打ち消した。
 しかし、綱吉がどう否定してもゴミ箱に捨てられていた使用済みのゴムらしきものと丸まったティッシュペーパーの山。さらに決定的なのは、身体中につけられていた鬱血と歯形だ。それと痔ではないのにずきずき痛み、熱を持つ下半身。
(認めたくねーーっ!!いったい昨日何があったんだよ!?)
 思い出したいような、このまま墓場まで持って行きたいような、どちらにしろ物凄く嫌な気分だ。おかげで食事も喉に通らない。
「やばい、やばいってこれ……どう考えてもマズイよ。記憶がないのもそうだし、いやむしろなんでこんなことになってんのっ!?おかしいよどう考えても!」
 オレンジジュースを睨みながら綱吉はぶつぶつと独り言を言う。すると、脇に座ってコーヒーを飲んでいた獄寺が心配そうに綱吉に声をかけた。
「どうなさったんですか、十代目。やっぱり何か心配事ですか?」
 あの後すぐに綱吉の部屋の扉の前に駆けつけた獄寺や部下に慌てて、なんでもないからとごまかすのに苦労した。
 強行突破と扉を破られるわけにもいかないし、なによりボスの間抜けな姿を晒すわけにもいかず綱吉はずきんずきんと痛む下半身に唇を噛みながら服を身に着けた。着替えるときに見てしまった鏡に映る自分の姿を見て、さらに冷や汗をかいたのは綱吉本人しか知らない秘密事項だ。
「えっ!? いやいやいや、何でもないよ。うん、そう、何でもないから大丈夫!気にしないで、獄寺君」
「それなら、いいんですけど」
 明らかに納得していない顔だが渋々引き下がった獄寺に、綱吉は背中に冷や汗をかきながらなんとか笑う。自分でもこの言い訳は苦しいと綱吉は思うが、正直に話したら自体はますますややこしくなるのは火を見るより明らかだ。
「今日のご飯もおいしそうだね」
「ああ、それは…」
 ごまかしながらも、正直椅子に座ってるのはきついので、ドーナツ型のクッションが欲しいなぁと獄寺の話を効きながら現実逃避しかける。華美な装飾で座りにくい硬い椅子より今は機能性を重視した、お尻にやさしいものが欲しかった。
 いや、それよりも綱吉は今、昨夜自分の身に起こった真相が気になって気になって朝食どころではない。
(昨日、昨日は確か…仕事で嫌なことがあったから、大事に取ってた日本酒を開けた…はず)
 複雑な案件の仕事を終えて、珍しく一人で酒でも飲もうかと日本から取り寄せた日本酒を開けたことは覚えている。酒のつまみにピスタチオじゃなんだか物足りなくて、土産にもらったチーズに醤油をつけて齧ったりした。
 それから…それから?
 そこから先がいまいちよく覚えてなくて綱吉は頭を抱えた。
 二日酔いは無いし、そう飲んだ記憶もない。それなのに記憶を飛ばすなんて失敗をするなんていつもだったらありえない。不測の事態に、誰に言うわけにもいかず悶々とする。
「あの、十代目」
「なに?!」
「え、いや……ほんと、大丈夫ですか?顔色が優れないようですが」
「そ、そうかな」
 ボスの威厳など中学時代から付き合いのある友人の前ではあってないようなものだ。綱吉は身体の不調をすぐに見抜いた友人に向けて苦笑した。姿形は変わっても、心配性なのは昔から変わらない。
「実はちょっと、朝から調子が悪くてさ……」
 綱吉は事実を微妙に曲げながらも、素直に友人に打ち明けた。
「やっぱりそうでしたか!こうしちゃいられねぇっ!十代目、すぐ医者を呼びますんで!!」
 今日の予定はすべてキャンセルにしときます!と、獄寺は綱吉がうろたえるほど大げさに心配して部屋に送り返した。
「そんな寝込むほどじゃないから大丈夫だよ」
「いいえ!十代目に何かあってからでは遅いですから!今日は大事をとってゆっくりなさってください」
「でも……。シルヴィオさんたちもわざわざナポリから来てくれるし」
 一月も前から入っていた予定をいきなり断るのもどうかと言うが、獄寺は頑として首を縦に振ってはくれない。
「具合が悪いときにあんなタヌキ爺と一緒にいたら、十代目のお加減がますます悪くなっちまいますよ」
 せっかくの美丈夫が台無しなほど顔を顰めた獄寺は、今日来る予定のファミリーのボスになんやかんやとからかわれることが腹立つらしい。
「うーん、でもやっぱり面子を潰すようなことは」
 いかがなものかと腕を組む綱吉に、獄寺は緑の瞳をきらきらと輝かせた。
「さすが十代目!具合が悪いのに相手を気遣う寛大なお心!!」
「いや、あの」
「でもご安心ください。もうすでに向こうには連絡入れましたから」
 一人先走り気味な獄寺にも慣れているので、綱吉は諦めつついつものように先を促した。
「シルヴィオさんは何て?」
「はぁ、それが……」
 眉を寄せて言葉を濁した獄寺に目線を上げる。ベッドに横になっているので立ったままの、しかも長身の相手を見上げるのは地味に首に痛い。
 獄寺が綱吉に話そうと口を開けたところで、彼の携帯電話が鳴った。背広の胸ポケットから取り出し、相手を確認してから獄寺は舌打ちをした。申し訳なさそうに視線を向けた獄寺に、綱吉は気にしないと頷いた。
「どうした?」
 綱吉に背を向けて話し出した獄寺から視線を外して、背中に置いたふかふかのクッションに背を預ける。本当はうつ伏せになりたいところだけど、ただでさえ心配性の友人の前なので我慢する。
 部屋の外を見ると綱吉のブルーな気分とは対照的に、すっきりと晴れ渡っている。
部下からの電話だったのだろう、獄寺は手短に電話を切ると携帯電話を仕舞った。
「すみません十代目、お話の途中に」
「いいよ。それより、何だって?」
「はい。カルツォーニの件で渡りがついたと連絡が」
「あぁ……。見つかったんだ」
 綱吉は自分の私的な問題から頭を切り替える。この地位に就いてから、自然とそうなるようになってしまった。
「シカゴのホテルに女と滞在しているところを抑えたそうです」
 ボンゴレの昔馴染みの税理士で、金をちょろまかして高飛びした人間。その処分を考えなければならない。
 綱吉は腕を組んだまま目を閉じた。マフィアの大罪の中でも裏切りは即、死を意味する。その罰は本人だけではない、近親者一族郎党に及ぶのだから周りからしたら迷惑な話だ。無関係の人間まで無慈悲に殺すマフィアの陰湿さは、この世界に身を投じた綱吉にとって決して相容れることの出来ないものだった。
 ――オメルタを破ることなかれ。
 その誓いを破った者の処分を決める立場にある綱吉の気分も、また重くなる。
(九代目のときはちゃんとやってたって言うんだから、やっぱりオレ舐められてたんだな……)
 血塗られた歴史を持つ、ただでさえ強大な組織だ。そう簡単に壊せるとは思ってはいない。過去に見た未来を実現させないために課した誓いを覚えている。
(イヤだな。こういうときどうすればいいか、分かっちゃいるけど気が重い)
 穏健派と過激派を取りまとめ、反対派ともうまく付き合っていかなければいけない。外の敵と内の敵、見極めなければならないものは多く、判断を間違えばこちらの死を意味する。
「向こうには野球馬鹿がいますが」
 今後のことを思案し始めた綱吉に向かって、獄寺が進言する。その言葉に、綱吉は苦笑した。
「山本はレギュラーシーズンだし、借り出すわけにもいかないんじゃないかな。……オレが行くよ」
「十代目がわざわざ出向くような相手じゃありません。任せていただけるなら十代目の右腕たるオレが始末をつけてきます!」
「ありがとう。でも、やっぱりオレも行くよ。早いほうがいいから、調整頼めるかな」
 拳を握って力説する獄寺に礼を言いつつ、綱吉は彼に向けて小さく笑った。
「分かりました。じゃあ早速。あ、十代目は休んでくださいね!手配は全部やっておきますから」
「う、うん。ごめん、じゃあよろしくね」
「任せてください」
 にこりと笑って部屋を出る背中を見送って、扉が閉まるのを確認してから綱吉はため息を吐いた。
「仕事ばっかり増えるよなーもう。……まぁ、しょうがないけどさぁ」
 背中をクッションに押しつけて、ベッドサイドに置いてあるリモコンを手にする。チャンネルをいじっても、やっているのは綱吉の興味を引くようなものはやっていなかった。適当にチャンネルを合わせ、リモコンを手放す。本当ならせっかく出来た休みだから、ごろごろ過ごせて嬉しいはずなのにまったく嬉しくない。
 何かをしてないと昨夜何があったのか気になるし、仕事のことも考えなくちゃいけない。
 綱吉は何の気なしに、室内にあるテーブルとソファを見た。部屋を出る前にあらかた片付けたので、そこには特に何も置いていない。窓から差し込んだ光がテーブルに反射して、空を切り取ったような模様を描いている。
「昨日は一人で酒飲んでたよな……ここで」
 酒を飲む前の記憶はかろうじて、ある。山本と電話で話をして、スクアーロから仕事を回せと苦情電話が来た。その後はさっさと風呂に入って溜めていたDVDを観ながら一人で酒を飲んで。
「ん?一人だっけ?」
 確かに記憶は一人で日本酒をちょびちょび飲み始めて、ピスタチオとチーズをつまみながら映画を観たところまではある。
「えーっと……いや、たしか」
 来客があったはずだ、と綱吉は顎に手をやって思い出そうとする。眉を寄せて目を瞑って唸った。
 黒い背広と鋭い眼差しがふっと脳裏をよぎった。
「あれ、そういえば」
 昨夜は本当に珍しく、雲雀恭弥がここを訪ねて来た気がする。
「……いや、まさか。あの人に限ってそれはない……はず」
 いまいち歯切れが悪いのは、綱吉がよく覚えていないからだ。だから確信が持てない。
 誰か来た事は覚えているし、それが男だったことも覚えている。この部屋まで来ることが出来る人間なんて限られているから、来訪者は綱吉と近い間柄の人間で間違いない。
 かといって、それが本当に雲雀だったかどうか。来るとしても何の用事だったのか見当もつかない。
「電話して聞くのが一番早いのは分かってるんだけど、そうだって言われたらどうすればいいんだ?むしろ、このまま無かった事にしたほうが精神的に一番いい気がする」
 むしろ相手が、億が一にでもそうだったとして、あの人に性欲があるのかどうか疑問だ。無いなんてことはそれこそ無いのだろうが、学生の頃から浮いた話一つもないし、何より彼は雲雀恭弥だ。
 闘うことが三度の飯より好きで、中学生の頃にはすでに並盛を掌握していた血の気の多い戦闘狂。おまけに、人の話をきかないし自分の興味のあることしか聞く耳持たない暴君でもある。
「想像つかねー……」
 群れが嫌いなのに財団なんて旗揚げしてそのまま海外進出してる意味不明さ。気の向くままにどこまでも、面白そうな群れを彼曰く咬み殺す日々だとは聞いている。
 人嫌いな気のある人が、まさか自分相手にどうのこうのなんて想像するだけで失礼千万。想像の中でそう思ったとばれた時点で咬み殺されてもおかしくない相手だ。
「ないない。絶対ない」
 なんたって群れるの大嫌いだし、そういうの興味なさそう。
 このまま忘れ去るのが一番良いじゃないかと早々に結論づけて、綱吉はごろりと横になった。
 真相は闇の中。このときこそこの言葉の意味やらありがたみやらを実感したことはない。
 ずきずき痛む下半身はもとより、地味に間接やあまり使うことのない筋肉が痛かったので、綱吉は早々に考えることをやめた。











>>続く