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クラッチアウタ交換の達人

@ クラッチアウタ交換
A クラッチアウタ交換
B オイル交換

日ごとに大きくなってくる2000rpm前後でのカリカリ,ジャリジャリといった異音. 点火系も交換しても改善せず.
カウルを外して走行してみるとさらに気になる.しかもクランクまわりから音が出ているようで間違いない.
ということでやはりクラッチ回りが怪しい.でちょっと前に買っておいたクラッチアウタの交換に 取り掛かる. 6月にも異音の確認で脱着した部分.
新品のクラッチアウタはオイルの色が染み付いていないのできれい.
一応新品
前回はかなり苦労してクラッチアウタを外したのだが,その経験を生かして簡単に取り外せる.
クラッチアウタが前後に動くようになったら,中心に入っているカラーが飛び出したところを捕まえて引き抜けば, とても楽に取り外しが出来る. 今回はオイル交換も合わせて実施.

クラッチアウタの脱着の際,クランクを回して位置合わせが必要. 前回は右側のカバーを外して作業したのだが,再組み立ての際ガスケット面のお手入れをする必要がある.
さくさく
よって今回は左側のOリングになっているカバーを取り外してみた.クランクを回す際はソケットレンチなどを 中心のボルトの頭に差し込んで,足で操作してクラッチアウタの位置を合わせる.右側のクラッチ部分を見ながら 左側のクランクに差した工具を手で操作するのはちょっと難しい.
こちら側にはパルサーピックアップがあり,ボルト締めされたプレートの突起を磁気のピックアップで検出することで 点火時期をコントロールしている.
今回あわせてOリングも新品に交換.
余談だが,クランクを逆方向に回したらセルモーターが回り変な音がしてびっくり. スタータクラッチが噛んでセルモータまで回転が伝わるらしい.
久しぶりに外す.
ともかく今回はあっけなく古いクラッチアウタが外れたので作業がどんどん進む.
クラッチの外側のギヤはバックラッシュによる異音を防ぐため,スプリングの力でバックラッシュを無くす 薄いギヤが設けられている.セラシ機構というらしい.
写真のように外した状態では厚いギヤと薄いギヤがずれて見える.この部分などが劣化して異音の原因と推定していた.

一方新品は下の写真のようズレが無い.組み立てる前は『新品はこうなんだ』と思い込んでいたのだが.

古いほう
クラッチを組み立てガスケット面をきれいにしてカバーを取り付け,新品オイルも注入.
どんな音かと思って期待しながらエンジンをかけると『ガラガラゴリゴリ』とひどい音のアイドリング.ちょっと試走しても ひどいもんだ.どうしようか思案したが,補助で塗った液体ガスケットが乾かないうちにもう一度分解することに.
カバーやクラッチ板などを外してクラッチアウタを手で動かすと,クランクとの間にわかるほどバックラッシュがある. この写真のようになっているのは異常なのだ,とはっきりしてがっくり.
そういえば厚いギヤと薄いギヤの軸方向の隙間も一定でないし….
新しいほう
新品のオイルをなるべくこぼさない様,サイドスタンドで作業.左のクランクのカバーからもオイルがこぼれる.
でもってセンターのロックナットも再利用しながら古いクラッチアウタを取り付ける.
中心のカラーやジャダスプリングなどは新品にした.
古い方は,クランクとの間のギヤにバックラッシュは無いが,ギヤとクラッチ板が入るハウジングに回転方向の ガタがある.これが異音の原因か.エンジンの回転時の角速度変動で異音が出ると推定される.
元に戻す
ガスケットも再利用で組み立て完了.エンジンをかければ元と同じ異音がしっかりするが, 新しいが不良品のクラッチアウタより全然良い.異音がするのはアイドルと2000rpm前後だけなのだ.

今日の徒労に終わった作業で,セラシ機構のない場合の異音を経験することが出来たのと, 現状の異音の出所がはっきりしてきた.
別のクラッチアウタとガスケット,ロックナットを注文して,不良品についての質問をしよう.
ちょっと試走して再組み立て時

11 December 2004

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