≪冬の月、1日(祝)≫
今日は雪合戦ならぬ「カブ合戦」の日だ。しかしもっと重要なことがある。それはもちろん、交流祭の準備だ。牧場の仕事を簡単に終わらせると、花屋へ行ってシアに会う。花束できた?
シアは恥ずかしそうに、1日がかりで作った花束を見せてくれた。おお、綺麗にできているじゃないか! よし、これを持ってクルルファさんに会いに行くぞ!
クルルファ「こんなもので気を引くおつもりですか?」
そうじゃない。これは町の人の気持ちだ。花を育てたのは私であり、花束を作ったのはシア、ガジさん、エリザさん、つまり4人でしかない。でもみんな町の代表として仕事をしたのだ。交流祭を成功させたい、そして町と集落の和を作りたい。そんな気持ちを込めて作ったものなのだ。みんなの気持ちを知ってほしい。この花束は、そういう意味で作ったものなのだ。
クルルファ「・・・・・・もう私1人が意地になってもしょうがないんですね。」
「人に迷惑をかけてまで、我を通そうとは思わない」そう言って、クルルファさんは交流祭に参加することを約束してくれた。その決意、決して無駄にするわけにはいかない。
その後ウェルズさんにも相談して、交流祭は3日に行うことに決まった。明後日だ。楽しいお祭りにしなければ!
さて、やっと落ち着いたから、お祭りに安心して参加できるぞ。そこで今回はモコモコの着ぐるみを着て参加することにした。「なぜカブ合戦でモコモコに?」と思われるかもしれないが、細かいことを気にしてはいけない。私も考えていないから。
そしてカブ合戦。
【結果】
1位 |
ヨシヒト |
3460ポイント |
2位 |
エリザ |
2620ポイント |
3位 |
ソフィア |
2540ポイント |
優勝だ! モコモコ着ぐるみで優勝だ!
ちなみにこの3人+ガジさんで決勝戦(?)が行われたのだが、ガジさんが最下位だったのは、きっとエリザさんにぶつけるのを遠慮したからなのだろう。そしてエリザさんが2位になったのは、きっとガジさんにも遠慮しなかったからなのだろう。ああ、悲しきかな片思い。
ちなみに私は、誰にも遠慮しなかった。勝負に私情は禁物なのさ。
≪冬の月、2日(月)≫
今日の仕事は、明日の交流祭の準備が中心だ。といっても特別何かをするわけでもないのだが。とりあえず、町を回ってみんなの話を聞いてみようか。
ほとんどの人が緊張している一方で、いつもマイペースな人は相変わらずだ。中にはこんな人もいた。
しののめ「ヨシヒトはん。明日はモコモコの姿で参加しはるんよね?」
もしかして、昨日のモコモコ着ぐるみが大好評? それとも、着ぐるみでは物足りないの?
≪冬の月、3日(火)≫
交流祭!
広場でウェルズさんとクルルファさんから一言ずつ挨拶があった後は、自由気ままに交流するだけ!
私はクルルファさんを連れて、町の人に挨拶をして回ることにした。町の人があまりにも個性的なので、クルルファさんが面くらっているのが面白かったのだが・・・とりあえず、町の人の素の姿を知ってもらわなければならないので、これはこれでいいのだろう。オンドルファさんとゼゼは2人で町を回って、楽しんでいたようだ。
一通り挨拶がすんだらクルルファさんと別れ、私自身がのんびり町を回ってみる。
マージョリー「色々なわだかまりも、会って話してみれば、なんてことないものだねぇ。」
気付いてみれば当たり前のことだけど、そこへ行きつくまでが大変なんだろうな。
そして夕方6時に祭りは終わり、集落の3人は牧場にある転送の門を使って帰って行った。
・・・交流祭、これでお終いだ。でも大盛況のうちに終われたのは良かったと思う。ダリアとかマリオンとかを放っておいたら、なにをやらかすか分からないからな。ダリアはクルルファさんの角に細工をしたがっていたし、マリオンは実験体としか見ていなかったし・・・。
私がこの町に来てから最大の出来事だった交流祭。成功するという確信がありはしたものの、やはり終わってみるまでは緊張した。だから日記に書きたいことがてんこ盛りで、でもどう書けばこの喜びが伝わるのか分からなくて・・・。
・・・ともかく、今日はもう寝よう。私たちの交流は、今日で終わりじゃないんだから。交流祭は交流のきっかけを作ったのにすぎないのだから。本当の交流は、明日から始まるんだ。
≪冬の月、4日(水)≫
今日はカリンの誕生日か。・・・プレゼント、めんどくさい。
・・・って、カリンの口癖がうつったよ。
カリンは確か宝石が好きだったんだよな。アクセサリーのほうがいいのかな? ともかく、町の人に聞いてみてから決めよう。
そう思いながら家から出ようとすると、珍しく来客があった。ウェルズさんとマージョリーさんだ。「結婚したい女の子がいるんじゃないか?」ということで、婚約指輪の作り方を教えにきてくれたのだ。そしてこの町独特のプロポーズの方法も。
・・・結婚か。意中の女の子は特にいない。でもこの町でこの町の女の子と結婚するのならば、相手がだれであっても幸せな家庭を築けそうな気もする。(注:マリオンを除く)
とりあえず、婚約指輪は作っておこう。
・・・って、簡単に作れるんだな。よし、完成!
・・・・・・・・・ところでこの婚約指輪、量産できるの? 大量に作ったらどうなるの?
とりあえず、3つ作ってみた。
さて、これを誰に渡そうか。
・・・と思っていたら、カリンが私の家に遊びに来た。
これは誕生日プレゼントの催促ですか?
それとも婚約指輪の催促ですか!?
わざわざ来てくれたのだから、ここで誕生プレゼントを渡そう。宝石が好きと言っても、ダイヤモンドは嫌がられそうだな。なにせ母親ヘーゼルさんがプロポーズの時にもらった宝石がダイヤモンドで、それをそのまま雑貨屋の店の名前にしているのを嫌がっていたからな。
よし、サファイアをプレゼントしよう。
カリン「ありがと♪(誕生日に好きなものをもらえるなんてね♪)」
家から出たら、シアレンスの樹がさらに大きくなっていてビックリした。でもまだ花は咲かないみたいだ。
そうだな。交流はまだ始まったばかりなんだ。花が咲くのはまだ先なんだろうな。
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