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≪おまけテキスト≫
 

物語(添付テキスト掲載版) ゲームバランスとリセットについて


物語(添付テキスト掲載版)

 その世界には魔の島があった。
 近づいたら最後、二度と逃げられぬ魔の島が。
 それゆえその島は、いつしかこう呼ばれるようになっていた。
 「孤島の牢獄」と。

 その島には、脱出を諦めた人々が集落を作って暮らしていた。
 かつては勇敢な戦士だった者。
 偉大な賢者だった者。
 そして悪名高き盗賊だった者。
 彼らをしても脱出できない、孤島の牢獄。
 誰もが望み、しかし誰もが成し得ぬ牢獄からの脱出。
 しかし転機が訪れた。

 先人たちから戦いの術を学び、魔法を学び、技術を学んだ冒険王デュラン。
 全てを身につけた勇者とその仲間たちの活躍により、孤島の牢獄の秘密が解明されたのだ。

 魔物と罠が待ち受ける古代遺跡の、最深部に眠る悪しき魔法装置。
 それを破壊すれば孤島は呪縛から解放され、牢獄から脱出できるはず。

 しかしそれを突き止めた時、デュランたちはすでに年老いていた。
 それゆえ遺跡に挑戦するのは、
 彼らから冒険に必要な知識と技術、そして魔術を学んだ未熟な後継者たち。
 そして今、古代遺跡への挑戦が始まろうとしていた。


ゲームバランスとリセットについて

 従来版と改の両方で、リセットを多用するプレイスタイルがかえってゲームを難しくする現象が発生しているようです。これについて、思うことを書いておきます。

 そもそもRPGとはなにかというと、何らかの理由で実際にはできない体験を、架空世界で体験しようとするゲームであると考えています。孤島の牢獄の場合には、戦士や魔法使いになってファンタジー世界での冒険を楽しむゲームです。「架空世界での空想上の体験」が大切なのですから、ゲームに現実を持ち込むのはそれを妨げ、楽しさを損ねることにつながります。
 そのため孤島の牢獄では、リセットに代表される「現実的手段」に頼ることなく遊べる仕様にすると同時に、現実的手段を駆使する遊び方が、大きなメリットにならないようにも工夫しています。

 例えばキャラクターを大量に作成して、お金だけ取ってキャラクターを削除する金策は、初期所持金を減らすかわりにゲーム開始直後の謁見で不足分をもらえるようにすることで、「ズルは可能だけど手間の割にメリットが少ない」というバランスにしています。
 またリセットを駆使してどんどん先に進み、良質の装備品を少しでも早く入手しようとする(そして少しでも早くクリアしようとする)遊び方は、浅い階層でも良質の装備を入手できる可能性を持たせたり、ついでに敵が強くなっても得られる経験値が極端には増えないようにしたりすることで、無理をしてもしなくても、実時間的な効率は極端に変わらないようにしています。ちなみに宝箱の質が同じであれば、浅い階で入手したほうが罠の難易度が低いので、安全性が高いというメリットもあります。

 これらはすべて、RPG本来の楽しさを味わってほしいがために考えた仕様です。このようなことまで考えられた仕様になっているRPGは滅多になく、それどころかウィザードリィ風のRPGの中にはズルをしないとまともに遊べない作品も多いので、いつも通りの遊び方をしようとする人も多いと思いますが、バランスに関しては他に例がないレベルの理論で作っており、また丁寧に調整していますので、作品を信じて冒険を楽しんでいただければと思います。

 さて孤島の牢獄・改のバランスですが、遺跡は隅々まで探索し、出会った敵はピンチにならない限り逃げずに倒していれば、前半は想定レベルに少し足りないくらいまで、自然に到達するはずです。少し不足するのでじっくり遊んでいてもバランスが甘くなることはありませんし、厳しいバランスを望む人は早めに探索を終わらせて次の階へ行くこともできます。これはランダム要素が大きめのゲームであるためこちらで完璧な調整ができないこともありますが、プレイヤーが自分で微調整しながら遊べるということでもあります。

 ただしこの冒険や成長のペースには、「魔法や道具の残りが少なくなってきたら無理をせず引き返す」「新しい階に到着した時にはどんな敵に出会うか分からないのだから、いつピンチになっても引き返せるように遠出を避け、様子を見ながら探索する」という冒険スタイルにつきものの、「同じ場所を何度も通ることで発生する戦闘」も含まれています。ですからリセットを多用して強敵との戦闘や都合の悪い結果を避けていたら、探索が順調に進みすぎ、少しずつ想定レベルとの差が開いていきます。
 さらに普通にプレイしていれば、レア敵(強敵)と出会った時にはどうやって戦えばいいのかを考え、魔法や道具の効果を実際に体験しながら有効な戦術を学んでいくことができますが、戦うこと自体を避けていればプレイヤー自身の知識が増えていかず、ゲームが進むにつれてより強力になっていくレア敵と戦えなくなり、リセットの頻度が上がっていくことでしょう。
 もし行き詰ったら無理のないところでレベルを上げればいいのですが、それまで避けてきた戦闘をまとめてこなすことになりますので、普通にプレイするよりも、きっとつらく感じると思います。楽しみながら行う戦闘ではなく、経験値を稼ぐための作業的な戦闘になりますからおなさらです。

 もともと孤島の牢獄の仕様とバランスは、「RPG本来の楽しさを味わおうとする人が実際に楽しく遊べるRPG」を目指して作ったものでして、RPGを「RPGではないゲーム」として遊んでいる人に苦労させようとする意図はなかったのですが、実際にそうなっているように思える現状を見ると、「ま、これはこれでいいかな」と思ったりもします。

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