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≪3年目 夏の月 1日 (木) 晴れ≫

 ポチの愛情度が1つ下がっている。昨日から会っていないせいだろう。今日のフリスビー大会のために、ポチザクさんに預けていたのだ。しかしたった1日でこうなるとは、ポチにとって私はその程度の存在なのだろうか。それとも大会に出たくないという意思表示なのだろうか。

 仕事で会場へ行くのが遅れたせいか、今年の大会も私たちが最後になっていた。これまでのトップは85m50cm。
 ・・・またレベルが上がってるよ。現在10位の63m70cmだって、去年なら3位だったんじゃないのか?
 しかし去年の優勝コンビとして、私たちは負けるわけには行かない。それにミネラルタウンからの出場は私たちだけ。以前はヨーデル牧場ハナちゃんが出ていたようだが、家の中で飼われていて運動不足のせいか、私たちと入れ替わるように出場しなくなったのだ。つまり私たちは、町の代表でもあるのだ。
 ・・・しかし、今年も見学者が少ないなぁ。私を含めても7人しかいないぞ。ミネラルタウンのアイドルポチが出場するというのに、なぜこんなに人気がないんだろう。でも草競馬の例もある。連覇すれば注目されるようになるはずだ。ポチ、お前のアイドルの座がかかっているんだから、気合入れて走るんだぞ。

 1投目。私の投てきを見た人たちは、きっと度肝を抜かれたことだろう。現在の最高記録を大幅に上回る大遠投。どうだ、これが前年度優勝コンビの実力だ!
 ・・・でもポチは追いつけなかった。あっはっは・・・。

 や、やばい。大会では2回しか投げられないんだ。私が85m60cm以上投げることは難しくない。しかしこの距離は、このところ調子を落としているポチにとって、簡単なものではない。これは少しでも確率を上げるために、ぎりぎりでの優勝を狙うしかない。目標は、86〜90mだ。
 そりゃぁっ! と投げると、どんどん小さくなっていくフリスビー。そして追いかけるポチも、みるみる小さくなっていく。豆粒のようになったその時、ポチが跳んだ! そしてジャンピングキャッチ、成功!
 飛距離は88m40cm。大逆転で2連覇達成だ!

 ああ、今回は危なかった。1回目に90m以上、2回目に3m以下という記録を出して、その差で2位の記録を上回るということを考えていたのに、1回目で失敗してしまった。欲を出すとロクな事がないのは草競馬で経験していたはずなのに、またやってしまった。反省。

 それでも今日は、いい夢を見られそうだ。内容はともかくポチの優勝だからな。
 私は半ば浮かれながら眠りにつく・・・途中で、ふと気が付いた。そういえば、ルドルフが優勝したらまつたけごはんだけど、ポチが優勝しても派手なお祝いをしていない。ポチの不満の原因はこれだったのか。


≪3年目 夏の月 2日 (金) 晴れ≫

 にわとりりあへ行くと、いつもと雰囲気が違っていた。リリアさんポプリも陽気な性格なので、この店はいつも華やかなのだが、今日はいつも以上に明るいのだ。

 リリア「うふふふ。実はね〜、うちの人から 手紙がとどいたのよ〜。こんなこと、はじめてだから うれしくって〜。」

 なるほど、それでか。手紙を少し見せてもらったのだが、夫のロッドさんは病弱なリリアさんのために、砂漠で特効薬になる花を探しているらしい。すぐに戻ってこれそうな感じではなかったが、やはり無事だという連絡は嬉しいのだろう。
 リリアさんの病気のことはよく知らないが、病院の薬を飲んでおとなしくしていれば、特に問題はないようだ。しかし薬は高額だし、意外と活動的なリリアさんにとって、今の暮らしは満足できるものではないだろう。でも今日からは違う。はっきりとした希望さえあれば、きっと毎日を楽しく生きられるはずだ。

 リリアさんからは、よくロッドさんの愚痴を聞かされた。きっと自分が元気になることよりも、不自由であっても夫の側で暮らすことを望んでいたのだろう。でもロッドさんは、自分が辛い思いをしてでもリリアさんに元気になってほしかったのだろう。この気持ちのすれ違い、私にも分かるような気がする。
 正解なんてない。どちらも間違っていない。結果は誰にも分からないのだから、信じた道を行くしかない。

 「そしてリリアさんロッドさんは、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。」

 こんな結末になることを願いながら。


≪3年目 夏の月 4日 (日) 晴れ≫

 明日が出産の予定日らしい。ドクターエリィがうちに来てくれるそうなので安心だ。でも念のため、今日は仕事を早めに切り上げて、昼からはカレンの側で過ごすことにした。私には、これくらいしかできることがないのだから。

 2年以上に渡って書いてきたこの日記だが、明日で筆を置きたいと思う。家事に加えて子育てまで、カレン1人にさせるわけにはいかないからだ。私が遅筆であるばかりに、日記の執筆にはずいぶん時間を取られていた。妻の理解があったからこそ、結婚後も書き続けることができた。しかしリリアさんたちのことで、私は考えさせられた。そして1つの答えを出した。やはり夫婦は夫婦らしく、家族は家族らしく暮らすのが、一番幸せなのではないだろうかと。そして我が家にとっての幸せは、これまでとは違うところにあるのではないだろうかと。


≪3年目 夏の月 5日 (月) 晴れ≫

 陣痛が始まったようだ。カレンのうめき声が聞こえてくる。
 落ち着かない。カレンは大丈夫なのだろうか。子供は無事に生まれるのだろうか。
 落ち着かない。こんな時に、何もできない自分が恨めしい。来てくれたサーシャさんは大丈夫と言ってくれるが、それでも落ち着けない。

 カレン「ぎゃーッ!」

 ・・・こんな悲鳴をあげられて、落ち着いていられるわけがない。
 その時、産声が聞こえてきた。私は急いでカレンの側へかけつける。
 カレンは無事だった。そしてその隣には、小さな男の子が・・・。

 私たちの新しい家族。ミネラルタウンの新しい住人。
 この子はどんな風に育つのだろう。この子のために、私は何をすればいいのだろう。
 正解なんてない。でもすべきことは知っている。この子のために生きること。この子が自分らしく生きていける町を作ること。
 これは容易なことではない。私一人でできることなど、たかがしれているのだから。私は結局、この町の問題を何一つ解決することができなかったのだから。

 でも私はこう思う。私は一人じゃない。私を支えてくれているのはカレンだけじゃない。この町のみんなが支えてくれるからこそ、私は私らしく生きることができるのだろうと。そして私が私らしく生きているからこそ、この町の一員として、みんなの幸せに貢献することができるのだろうと。

 この町の素晴らしさ。それは暮らしている人にある。みんなを誇りに思えるからこそ、子供たちはこの町の心を受け継いで育つのだ。そしてこれからは、私が伝えていく番だ。
 私はこれからも、私らしく生きていく。妻を愛し、息子を愛し、この町を愛して生きていく。この子がこの町で生まれたことを誇りに思えるように、そしてこの町の心を受け継いでくれるように、私は全てを愛して生きていく。

 昨日書いた通り、この日記は今日で終了する。こんなにも長くお付き合いしていただき、本当に感謝している。
 日記の終了後、私たちがどうなっているのか心配されるかもしれない。でも読者の皆さんはご存知のはずだ。私が日記を書かない日。それは何事もない、幸せな一日だったということを。
 ミネラルタウンは良い町だ。これまでも、そしてこれからも。


≪日記終了時のおまけデータ≫

ミニゲーム:収穫 15コ
ミニゲーム:エサやり 68コ
ミニゲーム:水まき 30コ
ミニゲーム:フリスビー 94m90cm(最短1.0m)
ミニゲーム:正月番組 20回
1日で稼いだ最高金額 108,130G
1日で使った最高金額 73,450G
1か月で稼いだ最高金額 464,139G
1か月で使った最高金額 206,380G
鉱石場の最高到達階数 地下255階
万歩計(外していたのは約6日間) 243,828歩
所持金 1,013,884G
冷蔵庫の中身を全て出荷すると・・・ 約200,000G
整理棚の中身を全て出荷すると・・・ 約95,000G
プレイ日記を書いた日数 220/275日(80%)

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