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   諸国漫遊旅日記〜その2〜




   「そういやぁ。今日は、まだ俸禄をもらってねぇなぁ」

   野営地へ戻ると、ゾロがそんな事を言い始めた。

   従者には、その日の働きにより、王子から報酬を渡す事になっていたのだ。

   「き、昨日もちゃんと払ったじゃねーか! そ、それに今日は寝てばかりで、別に働いて

   ね〜だろっ! 」

   サンジ王子は、ちょっとうろたえつつ、慌ててそう答えた。

   払えるモノなら、とっとと払いたい。

   ゾロに借りを作るのだけは、まっぴらごめんな王子だからだ。

   しかし、腰の財布には小銭が少ししか残っていない。買えるとしたら、パン1切れ程度。

   振ったら、空しくチャリチャリ音がするだろう。

   ゾロは、王子の顔をしっかりと正面から見据えると、厳しい口調でこう言った。

   「でもなぁ、さっきは働いたぞ。こんな夜更けにな。それも、てめぇが小便に行って、虫に

   ビビって泣いてやがったから…… 」

   「泣いてねーや! 誰がそんな事で、ビビるか! 」

   サンジ王子は、顔を赤くしながら必死に言い返した。

   「でも、約束は約束だろ? 毎日、1万ベリーを報酬としてもらう約束だったよな。

    時間外労働や危険な作業はそこに加算報酬だよな」


   「そりゃぁ、そうだけど。街に到着できなかったから、金なんかねぇよ! 」

   あちこちの街に、バラティエ王国の使者がいて、定期的に連絡を取る手はずに

    なっていた。


   しかし、ここ最近は誰かの迷子癖のせいで、資金の入手ができない状況に陥っていた。

   「なら、仕方無いだろ? 他の方法でしっかりと払ってもらおうじゃないか! 」

   「しかしなぁ。変じゃねーのか、こんなの? 」

    どうも納得できないサンジ王子である。


   「でも、最初から約束だったじゃねーか? それとも、バラティエ王国の王族ってのは、

   出来もしねーのに約束したり、平気で人をだましたり、そういう連中ってワケか? 」

   王子は悔しくて唇をかみ締めた。そして、ゾロを睨むとこう叫んだ。

   「約束は果たしてやる! 当たり前だろ! 俺をなめるなよ! 」




   従者は地べたへ座り胡座を組むと、ズボンのフロントを緩めた。

  王子は渋々といった様子で、その足元にうずくまるとゾロの太股の付け根へと唇をつけ、

   そっと舌先で触れるように嘗めた。


  汗をかいているせいか、いつもより少し塩辛い味がした。

  なめるな! などと啖呵を切って、実際には自分がゾロのモノを嘗めるのだから、

   笑えるな〜などと王子は思っていた。


  そのまま、王子が少し視線を上げると、すぐ顔のそばで兆しているゾロのモノがゆれていた。

   頬に時々ピタピタと触れる。それは脈打ち、ゾロの熱い血潮の流れを感じた。


   (コイツ、最初ッからヤル気満々なんだよな)

   (三日前に抜いたばかりじゃねーか? )

   (何で、こんなにデカイんだよ! )

   じっくりと間近で見るゾロのそれは、赤黒くヤツの腕くらいあるのかと思うほど、巨大な

    シロモノだった。


   また、今日もコレを咥えるハメになったかと思うと、悲しいやら空しいやら複雑な気持ちの

    王子だった。


   だが、その砲身の熱さからゾロの激しい興奮が伝わってきて、サンジも何だか背筋から

    尻骨にかけてゾクゾクとしたモノが走っていった。


   サンジは身体を少し震わせてから、いつものように奉仕を始める。

   まず、右手でゾロのデカブツの幹を上下に扱きながら、先端を口に咥えると、ゆっくりと

    頬をすぼめて吸い上げる。


   大きいので、砲身全部を口へ納めるのは無理だった。

   しかし、出来るだけ喉の奥まで吸い込むようにする。

   それから、まるで性交をするように、激しく上下に抜き差ししたり、舌を絡ませたりする。

   サンジが舌先で、大きく張っているカリ首の溝をつつくと、ゾロのモノがビクビクと動き、

    一回り大きく硬くなった。そして口内に、苦味のある汁がジワリと広がる。


   サンジは、それを唾液に混ぜて飲み込んだ。

   特に嫌悪感はなかった。 それほど、この行為にも慣れ親しんできた王子だった。



                      
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