2ページ目/全4ページ (こいつぁ〜マズイな。) ゾロは、止めないとマズイと思っていたが、離れるどころか、自分から男の身体を ベッドへと押さえ込み、その温かい口内へ深く舌を差し入れて、何度も愛撫を 繰り返していた。 相手の金髪男は、フウフウなんて苦しげに息を乱している。 間近で良く見ると、相手は、かなり整った綺麗な顔をしている。 その眉をひそめた切なげに歪んだ表情や、快楽で真っ赤に上気した頬が、 妙に色っぽく見えたりする。 (コ、コイツは、かなり力を持った魔物かもしれねぇな。 魔法には、チャーム(魅了)なんて技もあるからな。俺は、気がつかね〜うちに、 コイツにそういう魔法をかけられたのかもしれねぇ。) そうで無ければ、初対面の男相手に欲情する自分の心理が説明できなかった。 (くっそぉ〜!! 魔物なんかに、俺が負けるかよッ!! 俺は、世界一の剣豪になる男だっ! ) ゾロは、普段でも恐ろしいと良く言われる顔を、ますます厳しい凶暴面に変えて、 王子とまるで格闘でもするように、ベッドの上で組み合い、口づけを交わしていた。 ゾロが抱き締めている相手の身体は、男とは、思えないほど華奢だった。 王子は、サラサラしたシルクのような寝巻きを着ているが、ゾロは、その中へ強引に 腕を差し込んで、スベスベしている腹や背中をさすっていた。 時々、尖った乳首らしいモノへ、手の平が触れる。 ゾロは、その柔らかな感触に驚きながらも、芯の硬い突起物へもっと触れようと、 奥へと手を潜りこませていた。 そのうちに、腕の中で暴れ始めた王子が、ゾロの腹部へ足蹴りを入れてきたので、 その強い衝撃で、やっとゾロはベッドから後退した。 その蹴りは、実に見事で、ヒットしたゾロのわき腹は、骨の隋までビリビリと痺れてしまった。 (コイツ?! 優男の癖に、かなりの格闘センスを持ってやがる。 なるほど。確かに、この森の化け物どもの親玉に違いない。 コイツが、どうやら、ボスキャラらしいな。) ゾロは、いつでも、男に攻撃をしかけられるように、1歩分の間合いを取って対峙した。 きっと、この男を倒すと、特殊なアイテムが入手できたり、レベル上げのヒントが あるのに違い無かった。 ![]() ![]() 1ページ目へ戻る 3ページ目へ進む 目次ページへ戻る |