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   未来流の身体から漂う濃厚な花の蜜のような香と言い、白く滑らかな弟の身体と言い、

   熱く蠢く尻の感触と言い、今まで体験した事の無いセックスだった。


  実際に、麗二の男根も、今までとは考えられない大きさまで成長していたのだ。

   それが、未来流の狭い粘膜の中を、無理やり押し開くように突き進んでいる。


  麗二は未来流の尻が裂けるのではないかと心配だったが、注挿を止めるなんて出来そうもなかった。

  そんな麗二から、精を全て吸い込もうと、必死な様子で腰を振る未来流が、麗二は可愛らしくて

  仕方なかった。


  「あ、イク! もうイクよ。もう出ちゃう! 」

  たまらずに、叫び声を上げる未来流に、麗二も腰を振り動かしながら答えた。

  「俺もだ、未来流! 良いか? 奥に出すぞ。未来流! 」

  そう言って奥深くまで腰を激しく突き込むと、麗二の男根はさらに一回り大きく膨らんだ。

  それで、柔らかい腸襞をグリグリと強く圧迫され、未来流は我慢できず、ペニスから

  白い液を吹き上げた。
それは、自分と麗二の腹部に飛び散り、トロトロとシーツへと流れていった。

  同時に、未来流は、兄の亀頭が爆発するように開き、熱い汁が腸壁の奥へ吹きかかるのも感じた。

  「ひっ! うあああ〜! 」

  細い悲鳴をあげながら、身体を痙攣させている未来流の中を、麗二から溢れた大量の精子が

  満たしている。

  
麗二は身体を震わせながら、ゆっくりと砲身を抜き差しし、さらに熱い液体を未来流の体内へ

  擦りつけた。


  まるで自分の身体の一部を弟へ分け与えるように。

  野生の獣が自分の所有物へ、雄の匂いを擦りつけるように。

  未来流は、その熱い感触を体内深くで味わうように、何度も細かく腰を振るわせた。

  波のような快楽が通りすぎるまで、二人はしっかりと固く抱き合った。

  しばらくして、目尻に涙を浮かべた未来流は、麗二に頬ずりし、息を乱しながらこう言った。

  「ボク、ボク。セックスがこんなに凄いなんて! こんなに素敵だなんて。今まで知らなかった! 」

  麗二は笑った。

  「だから、言ってるだろ〜が。俺は百戦錬磨なんだって! 

   兄貴をなめるなよ。この、クソ餓鬼! 」


  自慢そうにそんな事を言う兄に、未来流は声を出して笑っていた。

  獣化を解くには、《 セックスが特効薬 》と知っている麗二は、若い頃に同じような経験を

   しているに違い無かったからだ。


  まだ、《 野生の未来流 》のままだったが、すっかり敵意も、凶暴な様子も無くしていた。

  二人は熱の冷めぬまま、さらに深く抱き合い、何度も求め合っていた。



                                       第7話  了




        
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