4ページ目/全4ページ その時、大きなうめき声を聞いて、赤い髪の男が視線を前方へ向けた。 口での奉仕を受けている相棒が放った歓喜の声だった。 同じように恍惚とした表情で涎を垂らし、大男は声を上げながら、何度も悪寒が来たように 身体を震わせている。 さらに、獣のように一際高く咆哮すると、腰を上へ強くつきあげるようにして射精した。 それは勢いで口から外れ、幼い少年の顔や胸元へシャワーのように白い汁を吹きかけた。 大量の体液は、トイレの壁や床にも勢い良く飛び散り、生臭い匂いを漂わせた。 粘着質な液体がまとわりついた砲身を、少年は躊躇する事無く、手ですばやく掴むと 口に再度咥え込んだ。 「ウガッ!」 射精したばかりで敏感になっていた大男は、その刺激でまた声をもらした。 それだけで、また精液が出てしまいそうだ。 「ウオオ〜! オレのチンポコが! ハレツする! ハレツしちまう! 」 そう熱にうなされたように呟きながら、夢中で腰を振っている大男の巨根も萎えていなかった。 同じような太さと硬さをずっと保っている。 先端からは、止まらない白濁液がコポコポと洩れ出ている。 それを人狼の子供は、口内で美味しそうに受けながら、喉を低くグルグルと鳴らしていた。 まるで、威嚇をしている動物の唸り声のようだった。 その少年の姿を見ながら、赤い髪の男の背筋には冷たい汗が流れていた。 トイレで捕まえた時、相手は、身体の発達も不十分な幼い人狼の子供だった。 性行為など、した事も無い様子だった。 しかし、今は、とてもそんな感じには思えない。 男には、目の前の子供が、得体の知れない何か別の生物のように思えていた。 見た事も無い、《 何か別の者 》だった。 夢中になり破裂しそうな男根を、少年の尻の間で擦りながら、男の少しだけ残っている 冷静な思考が、危険な状況がこの身に起きている事を警告していた。 それは、野生動物の直感のようなモノだった。 「お前? お前…………。一体?」 男が小声で呟くのを聞いたのか。少年が体液で汚れた顔を上げ、そっと後ろへ振り返った。 赤い髪の男はぎょっとしてしまった。 その人狼の目は金色に妖しく光輝き、口には鋭く尖った巨大な犬歯が見えた。 その唇から、赤く濡れた舌がチロリと覗いている。 まるで男を挑発するように、ゆっくりとその舌が唇をなぞって蠢いた。 「ねぇ、早くちょうだい。その大きいのを入れてよ。 奥をいっぱい突いてね。嫌らしいお汁を出してね。 フフフ、二人一緒でも大丈夫だよ。一緒に犯してよ。 ボクが欲しいんでしょ? 二人とも。もう我慢できないんでしょ? 」 少年は、誘うような淫蕩な目つきで、ニヤリと笑う。 その顔つきは子供というよりも、男に媚を売る妖婦と言った様子だった。 先ほどまで恐怖で脅えて震えあがり、身体に触られるのを嫌がって泣き叫んでいた子供と 同一人物とは思えなかった。 そのまま少年はダイナミックに腰を揺すると、男の膨れた亀頭を自分から尻穴へ 迎え入れようとした。 「ウググ〜 」 巨大な蛇のような砲身が、尻の粘膜へ吸い込まれるように入っていく。 しっとりと潤い熱くなっている襞が、生き物のように扇動しながら絡みついてくる。 ペニスを強く締め上げ、奥へと迎え入れる、その様子は、獲物を捕獲したイソギンチャクの 動きにとても良く似ていた。 「く、食われる……。」 赤い髪の男は、この人狼の子供に食われると瞬間的に悟った。 それは恐怖よりも陶酔に近かった。 この子の体内で溶かされて、一緒になって交じり合いたい……そんな強い欲求だった。 混乱と強い欲望で朦朧としている二人の蛇神の耳には、不気味な笑い声が聞こえていた。 「みんなそうだよねぇ? ボクが欲しいんでしょ? フフフ、覚悟してね。 ボクは絶対に 《 獲物 》 は逃がさないんだから! 」 そう呟く未来流は、まるで 《 別人 》 のようだった。 その瞳は黄金の輝きを増し、狂気と殺気すらはらんでいた。 第4話 了 ![]() 3ページ目へ戻る 小説マップへ戻る |