6:背景・効果

 

と、一応手順通りにタイトルは付けてみたものの、ひとつ問題が発生。
このページ、背景が無い。

いえね。
けっこうあるんですよ、こういうページ、他の方はいざ知らず、私のマンガの場合。
最初にこのページをモデルに使おうと決めた時は、1コマ目とか、4コマ目、なんか背景入るかも、と思っていたんだが。
いらないのでやめちゃった。

で、背景に建物や木や家具なんかは無いページでも、マンガには「背景効果」というモノがありまして、このページで言うと一番下の大きなコマの、斜め下から突き上げるように引かれた直線。 4コマ目の「なに!?」ってセリフの入ってる、放射線状のもの(フラッシュ、白地に線を引いたのが白フラ、黒い画面に白く広がるのをベタフラ、と呼びます。これは白フラね)と、2ケ所あります。
(ナゼこのページをモデルに選んだんだろう…もう少し色々やってるページもありそうなのに。)
こういう作業は、丸ペン<道具11.15>を使うとキレイ。でも、ミリペン<道具7>も意外と活躍します。

背景があるページは背景を描きつつ、飽きたり疲れたり背景描きたくなかったりする時に、比較的頭も神経も使わないで描ける効果線を描いて、なんとなく同時進行でページを埋めて行きます。
背景は、同じ建物とか同じ室内は、だいたいまとめて描く事が多いです、その方が資料が散らからないしミスも少ない。

で、背景と効果線、小物や柄等のペンの作業が終わったページから、これは1ページごとに消しゴムをかけて、鉛筆線(シャーペンですが)でネーム(セリフ)を書き込んで行きます。
以前は、全てのページのペンが終了してからいっぺんに消しゴムかけをやって、それからページ順にネームを入れていったんだけど、この段階になると手もかなり疲れていて、消しゴムかけをまとめてやるのは疲れるの。ネーム書きも、こんなキタナイ字だし、なんて事ないとお思いでしょうが、ペン入れで疲れた手にはけっこうハードワーク。あまりにヨレヨレの字では、編集様が読み間違えて印刷されたら全然意味の違うセリフが入ってた、なんて事も実際にあって、意外に頑張らないといけない作業なんですよ。
同じ動作を続ける方が身体は疲れるので、1ページごとに消しゴム、ネーム入れを仕上げて行く方が楽だと気付いて、近頃はこの方式でやってます。
それに、「10ページできたな」とかって数えながらやると、楽しいし。

 

背景、それもしっかり建物描いたりするのは、たいへん手間暇かかる技術を要する特殊なお仕事です。
マジ、専門科にお任せしたい。
でも、背景にも好みという物があって、なかなか人任せにできない、というのが実情です。
いくら苦手でもヘタクソでも、一応自分で描いているので、背景・効果については、今後追加して行こうと思います。

 

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