Texinfo ファイルは以下のように始まります。
\input texinfo @c -*-texinfo-*- @c %**start of header @setfilename sample.info @settitle Sample Manual 1.0 @c %**end of header
各行の意味を以下に示します。
`\infput texinfo' は Texinfo を処理するためのマクロを TeX にロードするよう伝えるコマンドです。これにより Texinfo のコマンドを TeX のコマンドに変換する方法を伝えます。マクロは通常 texinfo.tex ファイルにあるので \input
コマンドの引数に texinfo を指定します。
`@c -*-texinfo-*-' は xyzzy に texinfo-mode を使用するよう伝えるものです。これは省略することもできます。
ヘッダの始まりを表すコメント行です。ヘッダにはドキュメント全体に指定したいコマンド等を記述します。`%**' は他のコメントがヘッダの始まりを表すコメントと同じものとならないよう区別するためのものです。
この行(および `@c %**end of header')は省略可能ですが、Emacs ではこの記述により、Texinfo ファイルの一部だけを Info や印刷物に書式化することが可能になります。
makeinfo が出力するファイル名となります。`@setfilename' 以降の文字列がファイル名となります。この例では makeinfo で処理すると sample.info という Info ファイルが生成され、HTML を生成するよう処理すると、拡張子を置き換え sample.html という HTML ファイル、あるいは sample ディレクトリに HTML ファイルを生成します。
拡張子を付けなくとも問題はなく、Info は拡張子なしのファイルとなり、HTML には拡張子 .html が付加されます。makeinfo はこれ以前の全てのコマンドを無視します。
印刷物のヘッダに表示されるタイトル、または HTML の title 要素で使用されるタイトル、meta 要素の description プロパティの値となります。`@settitle' 以降の文字列がタイトル・値となります。この例では`Sample Manual' というタイトルとなります。
description プロパティの値は @documentdescription
コマンド1 で変更することもできます。
ヘッダの終わりを表すコメント行です。その他 Texinfo ファイル全体に適用したいコマンドを記述するときは @settile
コマンド以降からこの行以前に記述します。