−映画のネタバレ感想など−


ネメシス S.T.X





映画スタートレック最新作「ネメシスS.T.X」を見てきました。
さすがにほとんど人ははいってませんでしたねえ。
この映画「スタートレック」の映画版第10作目なので「S.T.X」とは「STAR TREK ]」 のことだろうとは思うのですが、タイトルだけ見てると「スタートレック」とはまったく書いてないです。
そして、もちろん前作に続きネクストジェネレーションの物語の第4作目であり、多分その最終作 として作られたのだと思います。
やっぱり”ネクスト”は”ピカード”なんだということがよくわかる話でした。

【魅力的な敵役】

左がパンフレットです。
この人物が「ネメシス」?って思ってしまいそうですが、彼こそ今回の敵役 ピカードのクローンである「シンゾン」なのです。
ロミュランにピカードのクローンとして作られたものの作戦中止により廃棄された シンゾンがレムス族に助けられロミュラン帝国でのし上がりピカードに対し復讐しようとする。
ネメシスとはギリシャ神話の”復讐の女神”のことでそれが象徴的に今回のタイトルに使われています。
今回はこのシンゾンとピカードに話が絞られており非常にシンプルでわかりやすい作りになって いました。
キャラクター的にもピカードを若くしたシンゾンというの黒のコスチュームとともになかなか いい感じでした。
また、ネクストは他のキャラクターも描きがちなのですが、今回はデータが自分のプロトタイプともいえる 兄「B−4」との絡みでエピソードがあるぐらいで他のクルーはほとんど描かれてません。
最後でやたら戦ってたライカーやデータを送り出したラフォージなんかはましな方で ウォーフなんて全く活躍しませんでしたから・・・

【カーンの逆襲】

今回の作品一本の映画としてみても楽しめるようになっています。
クライマックスでの偽装装置(TVでは「遮蔽装置」原語では「クローキング・デバイス」と呼ばれるクリンゴンや ロミュランの技術)を駆使した艦隊戦も非常に見応えがありました。
ところで今回の映画は妙に私の好きな映画第2作「カーンの逆襲」を思いださせますね。
艦長に復讐しようとする敵役。壮絶な艦隊戦。NO.1人気キャラクターの死と再生・・・・

【ゲストキャラクター達】

今回ゲスト的に結婚式のシーンでウェスリーが久しぶりに姿を見せてました。さらにいわゆる 酒場ばばあ=ガイナン。
ウーピー・ゴルドバークはいつも友情出演だとか(通常ではギャラが高すぎて出られない、まあ 日本で言う京本正樹みたいなもんやね)。
それから「スタートレック ヴォイジャー」のジェンウェイン艦長が提督として登場しました。 ヴォィジャーを帰還させた事によって提督に昇進したんでしょうねえ。
このことや会話の中で「ドミニオン戦争」が終わった事が語られていたことからこの話が 我々の知ってるスタートレックの歴史の中でもっとも新しいことがわかると思います。
そういう意味でもまさに集大成的な作品なんでしょうね。
「未知の世界」のラストで連邦とクリンゴンの和平への道が描かれたように今回は 連邦とロミュランが歩み寄ろうという雰囲気で終わっているのもその一つです。

【データの死】

今回はピカードと共にスポットを浴びたのはデータでした。そしてラストはピカードを助けるための データの死で幕を閉じます。
ただし残されたデータの兄であるアンドロイドのB−4にはデータのデータが移植され ており最後にデータに用に歌を口ずさむという、まさにデータの”死と再生”で締めくくられました。
このあたりも妙に「カーンの逆襲」を思い出させますねえ。スポックの犠牲と「ミスタースポックを探せ!」に繋がる 惑星ネメシスの再生というラストを。
この先、ピカードらによるスタートレックが作られるかどうかは疑問ですが、その時にはB−4が 活躍することでしょう(笑)。(ただし連邦が彼をデータと同じ階級にすることはないとは思いますが・・・)





これは「ファーストコンタクト」の時に発売されたプレイメイツ社の 「U.S.S. ENTERPRISE NCC 1701−E」。今回の映画でも大活躍のこの艦が 実は私が一番好きなエンタープライズなのです。
組立彩色済みのオモチャです。スイッチにより発光、3種類のサウンドをならすことが出来ます。




劇場版10作のこと





これでスタートレックの映画はカーク船長の時代のTVの続きが6作、ネクストジェネレーション のその後の話が4作の系10作になりました。
ここではその10作の私の個人的な評価をレビュウしていきたいと思います。

邦題           原題公開年監督個人的評価
スタートレックSTAR TREK THE MOTION PICTURE1979年ロバート・ワイズ7位
スタートレック2 カーンの逆襲STAR TREK U THE WRATH OF KAHN1982年ニコラス・メイヤー1位
スタートレック3 ミスター・スポックを探せ!STAR TREK V THE SEARCH FOR SPOK1984年レナード・ニモイ8位
スタートレック4 故郷への長い道STAR TREK W THE VOYAGE HOME1986年レナード・ニモイ2位
スタートレック5 新たなる未知へSTAR TREK X THE FINAL FRONTIER1988年ウイリアム・シャトナー10位
スタートレック6 未知の世界STAR TREK Y THE UNDISCOVERED COUNTRY1991年ニコラス・メイヤー5位
スタートレック ジェネレーションズSTAR TREK:GENERATIONS1994年デビッド・カーソン3位
スタートレック ファースト・コンタクトSTAR TREK:FIRST COINTACT1996年ジョナサン・フレイク6位
スタートレック 叛乱STAR TREK:INSURRECTION1999年ジョナサン・フレイク9位
ネメシスS.T.XSTAR TREK NEMESIS2003年スチュアート・ベアード4位


とにかく一番好きなのが「カーンの逆襲」。
期待の中難航して作られた第1作が結構大上段にかまえた割にはネタが以前のTVシリーズ のものだったりして、ちょっとがっかりしたところにこの2作目がB級のエンターテイメント作品 として割り切って作られていたので非常に面白かったのです。
TVシリーズの1エピソードのキャラクターを持ってきてまったくスタートレックらしくない アクション作品でしたが、キャラクターはちゃんとTVのクルー達でありそこははずしてなかったので 楽しめました。
ラストの艦隊戦はわくわくするようなBGMと相まってなかなか盛り上がりました。
2位は逆にTVのスタートレックのテイストを思いっきり詰め込んだような小粒な作品「故郷への長い道」。
なにしろエンタープライズは前作で大破し、ろくに登場せずクルー達はクリンゴンのバード・オブ・プレイ に乗ってるんですから(ポスターもそうでした)。
3位はネクストジェネレーションの初の映画「ジェネレーションズ」。
映画としてはどうかなとも思うのですがネクストのファンとしてはすごく嬉しかった作品です。
カーク船長との時代を超えての共演という映画ならではのイベントもよかったと思います。 おそらく一番何回もみたスタートレックの映画だと思います。
4位は今の気分で「ネメシス」。映画として非常に見やすくなっていたと思います。
5位はカーク達の時代の最後の作品「未知の世界」。
クリンゴンとの和平への道を描いたネクストへのバトンタッチの作品です。
多少のご都合主義はありますが、ラストは非常に盛り上がったと思います。
6位は「ファーストコンタクト」。ワープエンジンの発明者として時々名前の出てくる”ゼフレム・コクレイン” の時代にタイムスリップする話です。
宇宙でのボーグクイーンとの対決とこの地上での話がうまく噛み合ってなくて印象が散漫に なったのが残念です。
7位は”TMP”と言われる映画第1作。
やはり大上段にかまえすぎたのと期待の割にはというのが個人的に評価を下げてますね。 それから連邦の制服とかこの1作目だけ違うのですがやはり2作目以降の方がいいですね。
8位は「ミスタースポックを探せ!」。
「カーンの逆襲」の後半の10分くらいに出来た内容をむりやり1本にした様な感じで なくてもよかった様な映画でした。
9位の「叛乱」はまるでTVの1エピソードのようなこじんまりした内容でなんでこれが 映画なの?って感じでした。内容はほとんどおぼえてません(笑)。
逆に最下位の「新たなる未知へ」は”ない方がよかった”という嫌いな作品でした。

以上が私の個人的なスタートレック映画の評価です。
こうしてみるとやはりニモイ、シャトナー、フレイクスなど俳優が監督した作品は面白く ないということは言えるんではないでしょうかね。







エンタープライズのこと


スタートレックと言えば宇宙船”エンタープライズ”がまさにその顔となってます。
しかし最初のTVシリーズから劇場版そしてネクストジェネレーションと機体はどんどん 変わっていってます。
ここではそれを紹介していきたいと思います。

エンタープライズ  NCC-1701

TVシリーズ「宇宙大作戦」で活躍した元祖エンタープライズ号です。
当時の惑星連邦の最大の宇宙船コンスティテューション級。
この独特のフォルムは今でこそ当たり前になってますが、 当時発売されたプラモデルでは上下が逆で紹介されたこともあるとか。


エンタープライズA型  NCC-1701-A

劇場版になりエンタープライズのデザインもデティールアップされました。それがこの型です。
ただし、正確に言うとA型っていうのは「故郷への長い旅」のラストから登場するのであって、 「ミスタースポックを探せ!」で自爆したのは型番上はTVシリーズのものと同じです。 昔のものがより洗練された感じがしますね。
2003年4月にバンダイよりA型のプラモデルが発売されました。 6500円もするのですがきっちりと彩色されている上、電飾まで仕込まれているというすぐれものです。


エンタープライズB型  NCC-1701-B

「ジェネレーションズ」でカーク提督を乗せて出港し行方不明になるエンタープライズです。
エクセルシーオール級。エクセルシオールというのは「未知の世界」のラストでカトーが カークを助けに来たときに乗っていた新型戦艦でした。
この艦はやはり主役の顔ではありませんね。


エンタープライズC型  NCC-1701-C

「新スタートレック」第3シーズン「亡霊戦艦エンタープライズ」に登場したアンバサダー級の宇宙戦艦。 過去に消息を絶った船としてタイムスリップ話に登場しました。
旧エンタープライズとD型の橋渡し的なデザインになってます。


エンタープライズD型  NCC-1701-D

「新スタートレック」=STAR TREK THE NEXT GENERATIONの 顔ともいえる船。
ドレッドノート級の大型の宇宙戦艦でクルーの家族なども乗船しており、 必要に応じて円盤状の居住区と戦闘区を切り離すことができます。ネクストは話は大好きなんですがこの艦はやはりちょっとスマートさに欠けますね。
最終回にピカードがQに見せられた未来に3基のワープエンジンをつけたタイプが登場したが、 型番はなかった。
8年間の航海を終え「ジェネレーションズ」のラストで大破しました。


エンタープライズE型  NCC-1701-E

大破したD型に変わり「ファーストコンタクト」から「ネメシス」までピカード艦長以下の クルーが乗ったソヴェリン級の宇宙戦艦。クルーの家族の乗船スペースを省いてかなり小型に なっています。
個人的には非常に洗練されててこの艦は大好きです。
円盤部分があまり大きくなく胴体に対して高い位置に付いてないところがポイントです。



ここで紹介したオモチャは「マイクロマシン」というミニモデルです。
下のようなスタートレックの宇宙船のセットが発売されてました。 「ジェネレーションズ」公開前の商品で国内発売はされず輸入品を買ってました。 これ以外にも3個セットのものがその後も数種類売られてました。今となっては デファイアントやボイジャーなんかも欲しいところですが、続いて出てるのでしょうか?




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