2003年4月7日は鉄腕アトムが作られた日だそうだ 2003年4月7日は鉄腕アトムが作られた日だそうだ

 某ロボット研究室長の話しによると、日本のロボット開発が進んでいるのは、鉄腕アトムの影響が強いらしい。
アポロ計画を真似たアトム計画?とやらもあるらしい。
 ところで、私は、手塚治虫が描いたアトムを誤解しているロボット研究者が多いのには驚いている。というよりも残念だと思っている。
 手塚治虫はディズニーの影響を強く受けており、動物やロボットを擬人化するのが得意だ。
「ジャングル大帝」や「海のトリトン」を見ればわかる。人間を、ライオンや魚の形を借りて表現している。
アトムも同じように、ロボットの形を借りて人間を表現しているにすぎない。
 当時代表的なロボットアニメには、「鉄腕アトム」「鉄人28号」「エイトマン」があったが、ロボットとして表現されたのは、鉄人28号だけだ。
エイトマンは人間の脳を電子頭脳に移植されたサイボーグとして表現されている。
 将来、鉄人28号だけは実現可能だ。
なぜなら、意識を持たないロボットだからだ。
アトムは意識を持っているから実現不可能だ。
これは、原理的に不可能ということであり、技術がどんなに発達しても不可能ということだ。
 コンピュータが意識を持つことができないことは、数学的に証明されている。
コンピュータは、ノイマン型でもニューラルネット型でも、数学的にはチューリングマシンという仮想コンピュータで置き換えることができる。
チューリングマシンが、意識を持つことが不可能なことが証明されているのである。
つまり、ロボットは絶対に意識を持つことができない。
 人間の脳の働きは少しは解明されている。
特に小脳は、パーセプトンの可能性が大だ。
学習型のロボットも、パーセプトンの改良型の脳を持っているものが多い。
 将来、脳の働きが解明されたら、人間の脳を、そっくりチューリングマシンに置き換えることも不可能ではない。
しかし、いくら人間の脳を完全にコンピュータで再現しても、意識を持つことはない。
 著名な脳学者が「意識は脳の活動の伴って生じる」と言っているが、これは、完全な誤り。
脳の活動に伴って意識が生じるのなら、コンピュータの動作にも意識が伴う事になる。
そればかりではなく、あらゆる粒子の動きにも意識が伴うことになり、「宇宙の全ての物には意識がある」という状態になってしまう。
宗教の話しなら、”意識”をここまで拡大解釈しても良いのかもしれないが、私は科学の話しをしている。
 「AI」という映画の最後のシーンで、未来のロボットが、
「人間は、われわれが持っていない”魂”を持っていた」
と言うシーンがあったが、まさにキューブリックが言いたかったのは、この一点につきるのではないだろうか。
キューブリック(クラークでない)は「HAL9000」で、意識を持たないコンピュータが意識を持っているように振る舞う”不気味さ”を表現していたが、まさしく、ロボットは意識を持っているように人間に錯覚させることしかできないのである。
(コメント)(クラークは、コンピュータを正しく理解していないふしがある)
「アトム計画」は成功しない。
 ”意識”はアルゴリズムの世界とは全く接点が無く、現代科学は、片鱗すらとらえていない。
後、数百年はしないと、意識を科学的に説明することができないだろう。

Thanks,

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Shuta Miyawaki

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