2日目 〜ウィークエンドマーケット〜
実質初日と言ってもいいこの日、しょっぱなから旅のメインイベント、ウィークエンドマーケットに行ってしまうのだった。旅の真ん中に土日を入れたのも全てはウィークエンドマーケットに行くためだ。それにいきなり行ってしまうというのは、好きなものをまず食べろ!というワタクシの性格かヨメの性格か・・・?

ホテルの目の前に地下鉄の駅があるので、地下鉄でチャトチャックまで。なんとウィークエンドに地下鉄で行けてしまうのであった。以前は59番のバスで1時間もかけて行ったものだった。バスは中々来ないし、渋滞はひどいし、行くのでまず一苦労だったのだ。

それが地下鉄であっという間である。地下鉄は日本みたいに殺人的に混んでいなくて、余裕で座っていける。まあ、景色もないんで面白いものではないが・・・。そういう意味ではバスも良かったのかな。

しかも、地下鉄が冷蔵庫のように冷え冷えだったせいで腹が痛くなった。なんでも極端なタイ人のこと。この冷え冷えはある意味計算していたが、腹まで痛くなるとは。なんとも今日一日が思いやられることである。

ウィークエンドマーケットに着いて最初に行ったのは店ではなくトイレ。トイレには懐かしの尻シャワーがついていた。カンドーだ。

それにしても相変わらずマーケット内はうだるように暑い。関取に前後からサンドイッチされたかのように湿気と熱気がまとわりついてくる。腹が痛かろうがクソが水だろうが、水分を取らないことには死んでしまう。

 ウィークエンドマーケット

今回は事前に地図を用意していたので、かなり効率良く回れた。しかし、前回のようにいきなりペットコーナーに出たり、偶然感じのいい喫茶店を見つけたりという楽しみはなくなってしまった。

喫茶店で涼んでいると突然連結された車が白人を乗せて通り過ぎていく。どうやらタダでマーケット内を行き来しているようだ。
その他にもキレイどころのお姉さんが無料で飲み物を配っていたり、変な乗り物に乗った警官が場内を走り回っていたり(以前テレビでブッシュが乗ってるのを見たことがある。直立姿勢で乗って、体重を傾けた方に進むやつ)、なんともウィークエンドも変わったなあ。でも、その面白さは変わっていなかった。

突然スコールが振り出した。日本でも最近突然の雨が降ると
「スコールみたいだなあ」
と思っていたが、否、本場のスコールの迫力はそんなものではなかった。日本も温暖化とはいえまだまだだ。

昼飯を食べている間にサーッとあがってしまった。それもいかにもスコールらしかった。

荷物を置きにいったんホテルに戻り、再度ワットポーに出かけた。
ワットポーは巨大な寝釈迦物で有名だが、私たちの目当てはタイ式マッサージだ。

マッサージは又恐ろしく値上がりしていて、30分で220Bもとられた。
でも、マッサージを受けながら天井でくるくると回るファンを眺めていたら、何だか1年ぶりくらいに開放された気持ちになった。
「もう会社やめてもいいなあ・・・」
と本気で思った。これもまた至福の時間であり、また、恐ろしい誘惑の時間でもあった。

そのあと夕暮れの町をぶらぶらとブッダマーケットまで歩いていった。
王宮の周りにやたらと仏教関係のグッズを売る店が多いので、勝手にそう呼んでいる。

 ブッダマーケット

時間が遅かったのでどの店も店じまいの最中だったが、最後の最後にすばらしい「イチモツ」を購入できた。タイでは良く見かける・チンポコの形をしたお守りである。ヨメが土産に大量に買い込んでいた。

王宮前の広場ではなにやら仏教のイベントが行われていて、坊さんが大集結してお経を唱えていた。私たちも20B払って蓮と線香をもらい、祭壇の周りをぐるぐる回ったり、鐘を叩いたりしたけれど、いったい何のイベントなのか分からなかった。

 王宮前広場のイベント

夜は再びのカオサン。

きょうはアジアカップの3位決定戦、日本対韓国戦があり、竹亭で放送するというので行くことにしたのだ。
現在の旅人たちとひと時盛り上がるのもいいだろう・・・と思っていたのだが、なんだかシラーっとした雰囲気。
日本人もこんなにどこに隠れてたかというくらいの人数は来ていたが、何となくグループに分かれていて、以前のカオサンの日本人のようにバカ騒ぎする風もなくおとなしく観戦していらっしゃった。
しかもタイ人の女を連れた、いかにもこれ目的でタイに来ていますといった感じの輩が多く、ちょっと友達にはなりたくない感じ。
せっかくヨメが話しかけてもひと言返して終わり。すぐに隣のテーブルの外人のほうに行ってしまった。

つまらんので延長戦は見ないで帰った。竹亭のおっさんに
「延長見ないんですか?」
といわれたが、もう十分だった。

その後、以前常宿にしていたNewMerryVまで行った。NewMerryVはワットチャナソンクラムという寺の裏にあるが、その寺裏も大きく雰囲気が変わっていた。

以前はどちらかと言うと寂れていて、水売りのおばちゃんが「コールドウォーター、ファイブバーツ」と、やる気のまるでない声で連呼していたものだった。

いまでは欧米人向けの大きなレストランだらけ。居場所は確実に少なくなったなあ・・・。