2003.02.11

函館本線漫遊(長万部−小樽)

今日は雪祭り最終日である。
しかし雪祭りには目もくれず函館本線の漫遊に出かけた綾小路さんであった。
あー今年も雪祭りに行かなかった。
今日は函館本線の長万部−小樽間を一日散歩きっぷを利用して探索しようと思う。
時刻表をめくり長万部近くまで行こうとすると小樽発が8時07分である。
その列車に乗車しなければ次は12時21分発である。これではお話にならない。
そう函館本線の長万部−小樽間は室蘭本線の苫小牧−岩見沢同様にローカル線なのである。
札幌から長万部、函館への特急列車はすべて千歳線、室蘭本線(苫小牧−長万部)を経由する。

そういう訳で今日も朝は早い。しかしそれでももったいない。
綾小路さんは貪欲である。列車を一本早め札幌駅を6時53分発の上り列車で函館本線の漫遊に出かけたのであった。

7時20分銭函駅に到着。探索を実行した。駅のホームには文字通りの"銭箱"が架かっていた。
その銭箱の裏には明治13年11月28日開駅とある。
そう函館本線の南小樽−札幌間は日本で3番目、北海道では初めての鉄道を受け継いでいる由緒あるものである。
それとこれは確実ではないが現在の駅舎も古く、昭和6年12月完成のものをリニューアルしたものと思われる。

銭函駅

7時32分に短い探索を終え、上り列車で小樽駅へ向かう。
小樽には昭和9年12月完成の堂々たるコンクリート駅舎があった。
なんでも上野駅をモデルにしたそうだ。
一番ホームの函館寄りには石原裕次郎のパネルが置かれていた。
綾小路さんは行ったことが無いが、市内には裕次郎記念館もある。

小樽駅

小樽駅では駅弁も購入し、8時07分発の長万部行き上り列車に乗り込んだ。
ここからがいよいよ本来の漫遊区間である。
一両編成のディーゼルカーは9時17分に倶知安駅に到着。
ここでは対抗列車待ちで11分間停車するため一時下車し探索を行った。
昭和61年10月31日までは胆振線が接続していたが駅に面影はない。
駅から100mぐらいのところに路線あとは残っているが。

倶知安駅 (右)胆振線路線跡 H14-9-19撮影

9時28分に出発した列車はこの後、豪雪地帯へと入っていく。
比羅夫、ニセコと全国のスキーヤー憧れのスキー場を横目に10時05分頃に蘭越駅に到着。
列車は再び対抗列車待ちで10分以上停車した。
綾小路さんは魅力あるローカル線では各駅で10〜15分間停車しながら進行してくれたらいいと思った。
しかしそれでは一般の乗客はたまったものではないか。

蘭越駅

10時16分、みたび列車は長万部へと向かい始めた。
目名駅を過ぎこの先は熱郛駅まで15.4キロある。
実はこの間にもうひとつ駅が存在していた。
それは上目名駅である。
北海道鉄道株式会社線(現函館本線)の函館−長万部−高島(現小樽)間が全通したのが明治37年10月15日。
それより後の大正2年9月21日に上目名駅は開業したが昭和59年3月31日に廃止されたのである。
当時は近くに炭鉱があったとの立て札が国道からの入口に立っている。

上目名駅跡 (左)線路の右手前かな。少しタイミング遅かった。(長万部方面を望む)
        (中)帰りに撮った写真。一段あがったところ。(小樽方面を望む)
        (右)H14-9-16撮影(長万部方面を望む)

列車は10時52分に黒松内駅に到着。綾小路さんはここで下車した。
駅舎は新しい物だが歴史を感じさせるレンガ造りの危険物貯蔵庫や今は使用されていない3番ホームが印象的だった。

黒松内駅  (左)コンクリート造駅舎 (中)危険物貯蔵庫 (右)3番ホーム(長万部方面を望む)

ここで綾小路さんは小樽駅にて購入した駅弁を食べた。
かに、鮭フレーク、いくらと"とびっこ"だと思ったのはなんとシシャモの卵だった。
少し値は張ったが大満足の綾小路さんであった。

小樽駅弁  北海手綱 ¥1050

12時42分、今度は下り列車にて小樽へと向かった。
ちなみに黒松内駅は有人駅で待合室にはストーブもあり快適であった。
列車は1時間後に比羅夫駅に到着した。
観光案内板にはニセコひらふスキー場まで4キロとある。
実際にホームに立つとスキー場の喧噪が聞こえる。
また珍しいことに比羅夫駅には駅の宿がある。駅から0分。
今年の1月にTV放映もあった。

比羅夫駅 (左)駅舎 (中)写真奥の山にひらふスキー場がある。 (右)駅の宿の風呂。

13時59分に再び長万部方面への上り列車に乗車。
着いたところが目名駅。
この駅はもともと対抗式2面ホームであったみたいだが、現在は駅舎から遠い側のホームは使用されていない。

目名駅 (左)木造駅舎 (中)豪雪に埋もれた駅施設。使用されていない対抗ホームの上に建っている。
      (右)対抗ホーム。H14-9-16撮影

この後、15時34分発の下り列車で小樽方面へ。
倶知安駅を通り越し小沢駅で下車。
昭和60年6月30日まで岩内線が接続していた駅だ。
駅前には名物?トンネル餅を販売している店もあった。
綾小路さんは餅は食べないのでやり過ごした。

小沢駅 (左)駅舎 (中)古い跨線橋。これを渡ったところに島式ホームがあり函館本線の上り下りに使用。
      跨線橋手前側の雪に埋もれたところに片面ホームがあり岩内線が発着していた。(右)トンネル餅売店。

ここで綾小路さんは一旦倶知安駅に引き返し、駅そばを食べてから銀山駅に向かう予定でいた。
このまま銀山駅へ行っても結局同じ列車になるからである。
しかし倶知安駅まで引き返したが駅そばはすでに閉店していた。
この空腹のまま銀山駅で72分間の滞在。綾小路さんは自信がなく断念。
こんな事ならあのトンネル餅屋でラーメンでも食べておけばよかった。しかし後の祭りであった。
結局は倶知安駅18時08分発下り列車で小樽に向かい、銀山駅もやり過ごす事となった。

19時32分小樽発札幌方面行きに乗換え、朝里駅にて途中下車。
せっかく途中下車したが写真はやっぱり少しぶれていた。
三脚を使えばよかった。持ってきているのに面倒くさいので出し惜しみした結果であった。
この後、綾小路さんは出し惜しみを辞める事になる。

朝里駅 (左)駅舎 (右)朝里駅から300m程度札幌方面。この断崖絶壁の下を函館本線は走る。H14-2-24撮影


本日の漫遊は終わった。20時08分の列車で札幌に向かう。
綾小路さんの漫遊は来週につづく。


今回の漫遊で探索できなかった駅

(左)塩谷駅  H14-9-19撮影  (中)然別駅  H15-1-24撮影  (右)銀山駅  H14-9-19撮影

(左)ニセコ駅  (中)ニセコ駅には現在も転車台が  (右)昆布駅  全てH14-9-16撮影

(左)熱郛駅 H14-9-16撮影 (中)蕨岱駅 H14-11-14撮影 (右)二股駅 H14-10-20撮影



至 函館 長万部 二股 蕨岱 黒松内 熱郛 ※1

岩見沢


※1 目名 蘭越 昆布 ニセコ 比羅夫 ※2


※2 倶知安 小沢 銀山 然別 仁木 ※3


※3 余市 蘭島 塩谷 小樽 至 旭川

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