2003.04.03

北信越・北陸漫遊(小樽−新潟)

綾小路さんは”青春18きっぷ”の愛用者である。
しかしいかんせん各駅停車のみの利用しか出来ない。
長距離の利用には余り向いていないのである。
札幌から本州方面に行こうものなら片道1日以上はかかる。
その上に通過するルートも限られて来るのである。
札幌−長万部間こそ海線(千歳線、室蘭本線経由)と山線(函館本線経由)の選択は出来る。
しかし長万部からは函館本線で函館(五稜郭)まで、江差線で木古内まで、津軽海峡線で蟹田まで、そして津軽線で青森まで行く事になる。
はっきり行ってもう何度も通過しているのである。
途中駅で下車するならまだまだ漫遊の余地はあるが通過するだけにはすでに飽きてしまったのである。
かといってこの区間を通過しない事には道内漫遊に限定されてしまう。

ところが前回この区間を札幌に戻っている時の事である。
何かの鉄道雑誌を見ていた綾小路さんはとある記事に目を留めた。
”フェリーで本州方面に安く移動可能である”との事であった。
そこで持参していた時刻表を調べた。
確かに乗客が車なしで乗船するのは安かった。
しかも上手に利用すればホテルの代わりにもなりそうである。
そこで計画立案。
北信越・北陸漫遊の運びとなったのでる。

出発当日、札幌駅8時08分発の函館本線で小樽築港駅へ向かった。
運賃620円、ここで何と綾小路さんは青春18キップで改札したのである。
今日はあとフェリーに乗るだけなのに狂ったか綾小路さん!
ではなかった。余るのである。今回の北信越・北陸で7枚使用するが残りが8枚あった。
最後の1枚は新得−帯広間の探索に使用する予定でいたが風邪をひき断念したのであった。
それでもこの10日間の長期旅行がなかったなら決行しただろうが。
まあなにはともあれ小樽築港駅に到着した。

小樽築港駅

小樽築港駅から小樽勝納埠頭までは徒歩で移動した。
タクシーで5分とあったので徒歩でも20分ぐらいだろう。
これくらいどうってことはない。なにしろ明日は新潟の埠頭から駅まで4キロである。
5時30分に港に到着なのでバスはまだ運行していないだろう。
歩く事しばし、フェリーターミナルが見えてきた。

小樽勝納ターミナル 写真(右)の後方には”ゆうかり号”が見える。

フェリー”ゆうかり号”は定刻の10時30分に小樽勝納埠頭を出船した。
港を出てすぐ左手には高島岬が見えた。りっぱなビルはホテル展望閣であろうか。

高島岬 望遠レンズで撮影の(中)を切り取ったのが(右)、有名な鰊御殿である。

これから新潟港までは19時間かかる。長い旅である。
ゆうかり号は海岸線を進んでいるはずだが”もや”がかかっている事もあり陸地はほとんど見えない。
しかたなく、船内をぶらぶらしているといい知らせが目についた。
何と新潟港から早朝の5時56分発でバスが駅まで運行していたのでる。
よかったー。やはり4キロはきついと思っていたのである。

出港して1時間以上が過ぎて12時近くになり積丹岬が見えてきた。
岬といってもそうは突き出ていないので海から見ても分かり辛い。
そしてその先に見えてきたのが神威岬である。

(左)積丹岬 (右)神威岬

15分が経過した。積丹岬は遥かかなたと消え神威岬が迫ってきた。
しまも神威岩まではっきりと判別出来る。

神威岬 (右)は望遠レンズで撮影、右の方に写っているのが神威岩。

さらに15分経過した。神威岬の真後ろからの展望である。
まあこんな光景は今後見ることが出来るかどうか。
綾小路さんが漁師にでもなれば別であるが・・・。
この後ゆうかり号は再び陸地から離れて日本海の海原へと分け行った。

神威岬 (右)は望遠レンズで撮影。

しかしこの小樽−新潟の6900円は安い。19時間の航行、2等寝台でこの値段である。
座敷の2等だとさらに安く5400円である。
綾小路さんが一昨年に乗船した知床観光船はウトロから知床岬までの往復の2時間余りで6000円ぐらいかかった記憶がある。
まあフェリーでトラックとかを積んでいるから安く出来るのであろう。

小樽−新潟チケット

14時を過ぎて入浴が可能となったので綾小路さんは大浴場へ。
海しか見えなかったが展望風呂である。サウナもあったが血圧高めの綾小路さんはパス。
まあフェリーで風呂に入れるだけでも儲けもの。

15時前になり茂津多岬が近づいてきた。しかし先ほどから強風でデッキには出られなくなっていた。
窓越しではうまく撮影出来ない。

茂津多岬

16時を過ぎて今までとは逆の右側に奥尻島が見えてきた。相変わらずデッキには出られず残念だ。
この後は北海道を離れ夜になるので船窓ともお別れである。

奥尻島

さあ、もう夜も近くなってきた。ここで綾小路さんはディナーをとることにした。札幌駅を出発する時に購入していた駅弁である。
なんと新作、北の黒牛弁当。これは昨年期間限定で発売したものをリニューアルしたもののようだ。
そのリニューアルとは当時、短角牛と言う襟裳産の牛肉だったものが今回は宗谷牛に変更した点であった。
綾小路さんは今回の漫遊でいったい何個の駅弁を食べるのだろう。

札幌駅弁 北の黒牛弁当 ¥1000 (右)は札幌玉葱と短角牛弁当(昨年期間限定販売)

20時前、やっと半分である。
外はとっくに夜のとばりが降りていて綾小路さんは駅弁にビール、酒で御機嫌になってきた。
まだ早いがそろそろ寝るとしよう。
いつも早いが明日はかなり早いし。ススス・・・

綾小路さんの漫遊は北信越・北陸漫遊(磐越西線・只見線)に続く!


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