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比川を出てさらに西に向かう。
「南牧場線」という道路を走る。実に快適。
ちなみに、与那国に住む知人は、島を3時間で走って一周するらしい。マラソン好きの人にはとても気持ち良いんだろうな。私にはムリだけど(苦笑)。

右下の濃い緑はソテツ。沖縄でソテツと言えば、飢えたときの最後の手段として食べられたモノ。「蘇鉄地獄」と呼ばれる。毒があるので食べるのには手間がかかるらしい。
ついに島の西端の西崎(いりざき)に到着。そこはつまり、日本の最西端である。

日本の・・・という表現を使って良いのか、やや気になる。沖縄の人たちがそのあたりをどう認識しているのか、直接は聞いたことが無いけれど、やはりココは「琉球」という国だと私には思える。


日本が明治の革命を成功させてなんとか開国できたのは薩摩の力があったからだけれど、なぜ薩摩にそれだけの力があったかと言えば、琉球王国から搾取していたことが大きいだろう。そして琉球王国の中では、その辺境にあった宮古・八重山で過酷な税徴収が行われていた。
つまり、今の日本は、この地の人たちの犠牲の上に成り立ったとも言えるわけで、しかも現在においても米軍基地などの問題で引き続き犠牲を強いている、と・・・
3日目は車を借りようかと思ったら、予約でいっぱいだった。しかたなくまた自転車を借りて、祖納周辺をうろうろした。午前中は、ヨナグニサンの資料館である「アヤミハビル館」へ行った。アヤミハビルとは、ヨナグニサンの与那国名である。他にも与那国の生き物が展示してあってなかなか面白かったが、生き物にさして興味のない人にとっては、あの展示で500円は高いかも・・・

で、この日は大して写真が無い。
お昼は「どぅぐいわり」(休みにいらっしゃい、という意味らしい)というお店で食べた。
素材が島のものかわからないけれど、魚介のバター焼き定食850円は大変美味しかった。ご飯とみそ汁より、パンとスープが欲しいって感じ。あと、白ワインも・・・
結局、自転車で島を一周した。かなり疲れたけれど、のんびりしながら走ったし、天気も良くて快適だった。
夕食には当然ビールと泡盛・・・というのをこの日は我慢した。
なぜなら、夜に港で釣りをしようと思っていたからである。疲れているところで酒を飲んだら、さすがに港には危なくて行けない。

1投目、いきなりヒットしてきたが、手ごたえは弱い・・・
伊是名でもコイツを釣ったっけな。ルアーとさして変わらない大きさのエソであった。食用にならん・・・
1時間くらいルアーを投げ続けたけれど、結局、これしか釣れなかった。残念。
特にすることもなく自転車で集落内外をふらふら走っていたら、港で若い女性が一人、釣りをしていた。珍しいなと思って話しかけたら、地元の人ではなく観光客だったので驚いた。しかも、道具は宿などから借りたものではなく、なんと自前だった。かなりびっくり! 釣りが目的で旅しているわけではなく、空いた時間があれば竿を出そう、というスタンスらしく、私と同じである。
あまった餌をもらったので、私も午後は餌釣りでチャレンジしてみたのだけれど、カワハギたちにつつかれるだけで、結局何も釣れなかった・・・

夕方、宿の人たちと一緒に食事前に港で夕陽を眺めた。そんな1日。
4日目は車を借りた。島をまた一周して、山にも行こうと思ったのである。さすがに山は自転車では無理だし。

まずは東崎へ。当たり前だけど、自転車と違って楽ちん! あっと言う間の到着である。自転車だと、下り坂の勢いを使って登りの最初の方をできるだけ稼ごうと思うのだけど、車に乗っててもなんだかそういう気分が残ってて、自分で可笑しかった。
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東崎から北側はウブドゥマイ浜と呼ばれる浜と緩やかな丘陵が伸びている。リーフエッジで砕けてイノーの上に伸びる白波が美しい。
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東崎から南側は比川の集落までほとんどずっと断崖が続いている。風向きもあって、波浪が荒々しい。

途中の新川鼻のあたりに「海底遺跡」があるのだが、南風が吹くとダイビングもシュノーケルも、グラスボートすらも中止になってしまうらしい(仕方なく北へ行くらしい)。同宿の方は、3泊したけど結局行けず仕舞いでちょっと気の毒だった。数日前から来島していた方は、遺跡が見れただけでなく、ハンマーヘッドシャークも見られたらしい。運というのは残酷なもので・・・

ちなみに後者の方は、なんとスマトラ島沖地震の時に現地にいたらしい。しかも、ダイビングに行っていたとか。「海の上だったから津波はわかんなかった」とか。そういうものなんだろうか?? それにしてもコワ! 避難所生活も体験されたそうで。
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この写真には特に意味は無し。
なんとなく、アダンの写真も撮っておきたくなるのである。
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これは立神岩。2日目も見に行ったけれど、この日の方が天気が良かったのでこちらの写真を。

こういう造形に神を感じるのは、海でも山でもどこの国でも同じ。
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最高峰の宇良部岳に行ってみた。
展望台があるわけでもなく、NTTの施設しかないけど、眺めは最高!
これは北側の祖納の集落を眺めたところ。
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これは東側の東崎の方向を眺めたところ。
土地利用の様子がわかる。

ここで、おやつに買ってきたクバ餅を食べた。クバの葉で紅イモを混ぜたお餅が巻いてある。ほんのりした甘みにお餅の味わいがあって、優しい美味しさであった。
続き
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