これが西門さんにご案内していただいているときの写真。
屋並みがとても美しい。
左は、どこの敷地にも母屋の裏にある「豚小屋」。たいていは便所と隣り合っていて、排泄物を家畜のエサにしていたのだそう。ブータンでもそういう仕組みがあったっけ。合理的で感心する。
残念ながら、今は豚はまったく飼われておらず、物置やゴミ捨て場状態になっている。
ちなみに、渡名喜は他の沖縄の島に比して家畜類が少ない。ヤギを3頭見かけただけだった。なお、猫はとても多かったが、犬は駐在所で1匹見かけただけ。
だいたい集落の様子は見て周ったので、次は山へ。
この島も与那国と同じで、狭い割に起伏がある。でも、自転車で周った人が「かなりな部分を押して歩いて、1時間だった」と言っていたので、まぁ歩いても2時間ってところだろう、と予想して歩き始めた。
あがり浜から右回りに行くと、すぐに岩場が見えてくる。なかなか烈しく勇壮な景観である。
こちらもなかなか美しい佇まいのお宅。
多くの家は空き家状態になっていて、住人は那覇などに住んでいる場合が多いらしい。時折、手入れをしに来島するのだとか。
日常的に使っているわけではないけれど、売りたくはない・・・という人が多いらしい。
なかなか複雑である。
貸家にはしてくれる場合があるらしいけれども。なんとか上手く活用できると良いなぁ、と思うのである。
なお、渡名喜の集落は竹富と同じように国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されていて、制限がある代わりに補助も出ている。村でも景観構想を策定していて、建物の修復・新築などに際してのガイドラインが示されている。
正直に言って、こんなに美しい街並みが残っているとは思っていなかったので、良い意味で期待が裏切られてとても嬉しかった。
あがり浜の南側はアンジェーラ浜と別な名前が付いている。名前の意味はわからなかった。
海中に棒がたくさん立っていて、ところどころは紐でつながっている。アーサ(ヒトエグサ)の養殖用らしい。
今回はアーサを食べることができなかった。ちょっと残念。
山道を登り始めてすぐ、出会った?のがコレ。自転車の方から聞いていたので驚かなかったけど、立派なハブの轢死体である。
「ハブが多い」と西門の方が仰っていて、小さな島なのにそんなに餌があるのだろうか?とやや疑問に思っていたのだが、これだけ立派なやつが、車に轢かれるくらいの頻度で道に出てくるということは、やはり多いのだろう。
やはり草むらには気をつけよう・・・と思ったのは言うまでもなし。
山道を歩き進んでいくと、美しい眺めが目に入ってくる。
慶良間方面の風景である。
道沿いには花もきれいに咲いている。左上はカワラナデシコ。村の花だそうで、あちこちに植えたりもしているらしい。色は白と薄いピンクがある。右上はテッポウユリ。与那国でもたくさん咲いてたが、渡名喜でも多かった。
そして、さらに道を歩いていたら、また轢死体が目に入ってきた。大きさは15cmくらい? こりゃなんじゃ?と思って調べてみたら、マダラトカゲモドキというヤモリの仲間らしい。渡名喜島、渡嘉敷島、阿嘉島、伊江島にしかいない絶滅危惧種で、県の天然記念物らしい。うーむ。貴重な生き物なのに。
なお、この島では、アカガシラサギを何回か見たし、アカショウビンも見ることができた。ミサゴが大きな魚を捕まえて飛んでいるのも2回見たっけ。優秀な個体なんだろな。
大本田(うーんだ)展望台やその周辺からの眺め。気持ち良い〜!
左上は西側の久米島方面、右上はそのやや北側、左下は足元の眺め、右下は振り返って東側の粟国島方面である。慶良間諸島の座間味島を含め、これらの島全てにお邪魔したのだなぁと思うと、ちょっと不思議な感じ。ちなみに自転車の方は、自転車で日本を一周したらしく、次は有人島を制覇するのが目標だそうである。すごすぎ。
西に周って山を降りた。
呼子浜というところ。ここはウミガメがたくさん泳いでいた。時期になれば産卵も見られるらしい。見てみたいな・・・