水納島 その4(1)
もう4回目となった。
こんなにこの島に何度も来ることになろうとは、初めてこの島を訪れたときには想像もしなかった。
変わらぬようでいて変わり行くこの島。それ以上に変わり行く自分。
この島は私自身の鏡でもあるようだ。
アダンの森の向こうに沈み行く夕陽。
光と風と植物の緑しか感じられない時間。
初めてこの島に来たときにはまだ無かった防波堤。
これが出来たために周囲の潮の流れが変わり、砂のたまり方が変わったように思う。港の中の魚の姿は減った。局所的なことなのかもしれないけれど・・・。
その石積みの防波堤の上に咲いた可憐な花。名前は知らない。
どうもスキャナーの調子が悪い(苦笑)。うまくプリントの色がでないのだ・・・。
空と海、それはどんな時のどんな姿であっても、何ごとかを感じさせるものだ。
川や山はあまりにも人の手が入りすぎ、その姿に素直に心をゆだねられないことが多い。
そういう意味では、海はまだまだ良いと思う。
この島で生活するMさんの一族は、肉牛の牧場経営で生計を立てていらっしゃる。
一度だけ船からの飼料運びを手伝ったけれど、たいへんしんどい・・・。
それ以外にもいろんな苦労があるのだろうけれど、それでもこの島で生活を続けることを選択させるだけのものが、この島にはあるのだ。
これは牧場の中の分かれ道。毎回、散歩していてここに差し掛かると、ふと立ち止まってしまうのだ。
島は隆起珊瑚礁で出来ている。よって、そこここに顔を出す岩は、珊瑚の形をしている。
これは、その上に芽を出した若木。
丈のわりに大きな葉だけれど、葉緑素の量が追いつかなくて薄いグリーンになっているのが、なんだか背伸びして大人ぶる子供のようでかわいい。
リュウキュウアサギマダラが群がって止まっている。樹液だか花蜜だかが出ているのだろう。
この島でいちばん多く見かける蝶だ。
ここは彼らにとってのオアシスのような存在なんだろう。
西の浜という美しい浜を見下ろす高台。
この木はまだ生きているんだろうか?? 不思議な形だ。
いつごろここに根付いて、どのくらい生きてきたんだろう?
西の浜。とてもとても美しい浜。
今回は、ようやく私も大きな魚を釣り上げた。
刺身にしても焼いても美味しかったな〜。
島の自然に感謝しながら、私もこの島の中で、生き物たちの生命の連鎖に加わった気持ちになる。
まぁ、単純に釣りとして楽しんでいた部分もあるけれど(笑)。