メコン デルタ
GWに海外に行ったのは初めてだ。特にそうするつもりもなかったのだけど、思わぬ展開で急きょ決めたこと。
空いていたのがベトナムしかなかった。とは言え、以前のホイアンがとても良かったので、また行けるというのはとても楽しみ、であった。
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今回の旅は、ベトナムと言っても最南端のメコン河のデルタ地帯のみを周ったものであった。
まずはベトナム最大の都市、ホーチミン、昔の名で言うところのサイゴンへ。
ベトナムが南北に長いこと、戦争で南北が戦ったことなどは知っていたけれど、なるほどそんな理由でそんな風に南北や各地域でいろいろ違うのね、とはガイドさんの説明を聞き、自分の目で見てわかってきたことでした。
これはサイゴン川沿いの大通り。これはかなり交通量が「少ない」状態の瞬間。信号も何も無く、強引に渡っていくしかありません。渡るのに必要なのは、判断力と自己アピール力と、そして勇気です。
ベトナムの食べ物はおいしい。
前回も「おいしい」を連発していたけれど、今回もやっぱりおいしかった。
たぶん、食べ物が撮った写真のかなりの割合を占めているけれど、それをたくさん載せてもしょうがないので、これを代表に。
初日だったせいもあるけど、一番おいしかったような記憶も。
野菜の炒め物にスープ、魚の煮込みに鶏肉の煮物に牛肉の炒め物だったかな?
ナンプラーとかをちょっと付けると風味が増してまた格別なのです。
ちなみに、珍味としてはアヒルやカエルも食べてみました。こちらは、特別おいしいってほどでも・・・普通の魚やエビや鶏肉の方がお勧めです。
まず最初に訪れた街は「チャウドゥック」。
ホーチミンから車でひたすら走って、途中でフェリーに2回乗って、休憩や昼食時間を抜いた移動時間だけで5-6時間かかったかな?
(思ったよりきれいな舗装道路だったけど)
今回訪れた中ではメコンの最上流に位置する、カンボジアとの国境の街です。
メコンデルタの一帯は、かつてはカンボジア領だったそうで、クメールの文化が多く残っているのだそうです。
ベトナム全体としてはかつては中国の一部でもあり、またある時代にはインドの影響も受け、それらが混じっているのだそう。
これは仏教のお寺ですが、外観もさることながら、中の仏像はカラフルで、光背に至っては電飾です。日本人の感覚ではありえない装飾。でも、お祈りしている人たちの姿は、これも日本人には見られないほどの真剣さでした。
続いて訪れたのは、「ハーティエン」という海岸沿いのカンボジア国境の街。
とても小さな街で、左のホテルの窓から見た眺めがほとんど全体像。私としては、このこじんまりとした街が今回の旅の中では一番お気に入りかなぁ? 何がどう、というほど特徴があるわけではないけれど。小さくまとまった感じがして落ち着いたからかもしれない。他のところは、川沿いということもあるけれど、どこからどこまでが街なのか良くわからない感じがしたから。
右の写真は、川(と言ってもすぐに海にそそぐ)に沿った通りに露店を並べ始めたところ。夕方だったのでてっきり店じまいなのかと思ったら、そうではなくて宵にかけて賑々しくなっていったのでした。この通りで食べた肉まんがとっても美味しかった。
左は朝食。ホテルでは食事は出なくって、外のお店をあてがわれた。ベトナムの人たちは、わりとこうして外で食べるのが普通のようである。(イタリア人にとってのBARのような感じだろうか?)
また、3食というよりはなんだか小刻みにちまちまといろいろ食べているような印象があった。
このお店はほんとに小さなところで、おじさんがささっと作ってくれる。なんだか、「お店」という感じの構えのところよりも、美味しく感じたのは気のせいか?
右はこの街にかかわった昔の偉人の霊廟。偉人と言っても中国系の人らしい。違う民族なのに、こうして祭っているというのも日本人にはちょっとわかりにくい感覚である。(例が無いので理解が難しい、という意味で。思いつくのは鑑真さんくらい??)
以前のホイアン
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川・・・と言っても日本的な感覚でのそれとはずいぶんと違います。流れが緩やかで水は茶色。水上家屋と舟とホテイアオイがたくさん。水上家屋では家の下で魚を養殖しています。
ゆったり・・・とした世界です。
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中心市街から少し離れた所には、クメールの人たちの集落がありました。
ベトナム系の人たちはレンガ造りの家なのですが、クメールの人たちは木造の家なのだそうです。そういうことは、やっぱりガイドさんに教えてもらわなければわからないですね。
このお菓子は小麦粉と卵で作った素朴なもので、懐かしいおいしさでした。クメールの人たちのお菓子だそうです。
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チャウドゥックの郊外にあるサム山という聖地。タイアン寺(西安寺)と山からの麓の眺めです。
同じ仏教と言っても、日本のお寺とはあまりにも違う姿です。
麓の眺めを良く見てもらうと、画面手前と奥とで水田の緑の色が違うのがわかるでしょうか?
奥の茶色がまだらに混じったところは、カンボジアです。ガイドさんはちょっと嬉しそうに、ベトナムの方が社会の状態が良いというニュアンスの解説をしてくれました。たぶん、それはそれなりにそのとおりなのでしょうが、聞いている他国の人間としては、少し複雑な気分でした。。。
なんて言いつつ、途中の茶店で飲み物を頂きながら、ハンモックに寝そべって風に吹かれてのんびり気分を楽しんでいた私ではあります(笑)。
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再びメコン川方面に戻り、「カントー」という街に。メコンデルタで最大の都市らしい。
そうそう、「メコン」という呼び名はクメール語らしく、ガイドさんは「ベトナムではクーロン(九龍)です!」と言っていた。(笑いながらだけど。知的でユーモアのある良いガイドさんでした。ちなみにドライバーさんも優しい良い人だった。カントーには、彼女を呼んで夜を一緒に過ごしていたのはちょっとびっくりだったけど。日本じゃ考えられない! でも、良いですね、そういうの)
で、左は川の様子。メコン本川ではなく、支流の一つ。川がいっぱいあって何がなにやらわかりません ・・・
画面右はじの銀色の像は“ホーチミンおじさん”。
右は市場の様子。魚介類のエリア、お肉類のエリア、野菜のエリア、軽食のエリア、乾物や漬物のエリア、お菓子や雑貨のエリア・・・広いです。人でいっぱいで賑やかです。
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「ベトナム? メコン? 何しに行くの? 何があるの??」・・・良く聞かれました。返答は難しいです。
とりあえず「えっと・・・川で舟に乗って水上マーケットとか見に行ったり・・・」という回答になります。
左がその写真。すごいですねぇ、賑やかですねぇ。メコンデルタの各ルートを通って、朝早くからあちこちから集まってくるようです。
みんな、自分の売り物を竿にぶら下げて見えるようにしています。野菜や果物がほとんどだったかな? おんなじような商品が多いので、買う方はどうやってお店を選ぶのかがちょっと気になりました。
右の写真は、この時乗せてもらった舟を経営していた親子のうち、お母さんと娘さん。すっごくかわいい娘さんでした。この親子に限らず、親が仕事をしているそばに子供もいっしょにいる光景を普通に何度も目にしました。学校教育がどうなっているか・・・という問題もあるのでしょうけど、家族が一緒にいて、親の仕事を子供がそばで見ていて、時にはお手伝いをして・・・そんな姿はとても幸せそうでした。
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