Are you doing?




〜プロローグ〜


「ちょっと。あんたよ、そこのあんた。起きなさいよ。だらしないわね。」


…これが、安藤小夜(あんどうさよ)との初めての出会いだった。


「おっ…前誰だよ!?」
いきなり俺の部屋に現れた女。
それも…浮いてる。
いや、雰囲気が浮いてるんじゃない。
…体が…である。
「あぁ私?安藤小夜。なんかわからないけど死んだみたい。」
さらりとつっかえる事もなく告げる女。
…死んだ?
これは、幽体離脱とか言う奴じゃないんですか?
「ちょっと何ボケッとしてんのよ男のくせに。」
…普通もっと死んだら落込むもんじゃないのか?
こんなに毒舌な女って居るのか?

「な…でここに居るんだよ?」

そうだ…そうだ!!
死んだからって何でこんな所に居るんだ。
わけわかんねー。
「知るかこの糞ボケ。居るから居るんだ。現実を見極めろ。」
…ムカつく。
なんでここまでボロクソに言われなきゃならんのだ。

「出てけよ。ここは俺ん家だぞ!?」

よく言った俺!!
「私だってそう思って実行したわよ。」
「じゃあなんでこんな所に居るんだよ!?」
「煩いわねぇ文句ばっかり垂れ腐って。それでも男なの!?知らないわよこのドア
ホ。出て行こうとしてもあんたから体が離れないのよ。」
頭ン中がぐちゃぐちゃだ。
いきなり現れた上に離れられないだぁ?
そんな上手い話があるか!!

「じゃあ無理にでも、」
「もう諦めなさい。しばらくここに私はいつくから諦めてよ。」

話をさえぎられた上に居着くだと…?
って事は何?
一日中こいつと一緒にいると言う事か?
なんだっけ?
安藤小夜とかって言う奴と?
それって何だ?

着替えも。
風呂も。
寝る時も!?



「きぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



「うるさい!男のくせに女みたいな声で喚くな!!」




神様仏様。
なんで僕に彼女ではなく、
毒舌で、しかも死んでいる女をよこしたのですか…?






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