スーパーカブで行く遠山郷の旅
南信州ツーリング
in 2010.8.8−2010.8.10 This page is japanese only.

2日目 8月9日(月)      
タイトル 秘境駅を巡る 天候 曇り一時雨
出発地 長野県天龍村 
和知野川キャンプ場
到着地 長野県天龍村 
和知野川キャンプ場

昨夜は一晩中、弱い雨が降った。
迂闊にもヘルメットを外に出しっぱなしにしていて水浸しにしてしまい、
バケツに水がたまったような状態だった(泣)。

このキャンプ場に連泊することに決め、必要なものだけ持って
8:20出発する。

今日はじっくり腰を落ち着けて、この南信州を探訪する。
第一の目的は飯田線の秘境駅をめぐることだ。
まずはキャンプ場から目と鼻の先にある為栗(”してぐり”と読む)駅に向かう。

為栗駅に向かうにはこの吊り橋を渡る
駅前広場
なんもなし。
ホームとこじんまりした待合室

目の前は流れの止まった天竜川。
駅周辺には全く人家はありませんでした。素晴らしい。しばらく佇む。

その後田本駅を目指すも雨がひどくなったので無理せず、平岡駅に向かう。
ここから列車で飯田線秘境駅筆頭の「小和田駅」に。

平岡駅には宿泊施設もある。駅構内も綺麗だった。
しめじを買い、今夜の味噌汁の具にすることにする。

平岡駅で購入した往復キップ
小和田までは片道200円

9:58発に乗車する。

最後尾の車両に乗る。
この車両に乗客は自分ひとり。

車窓からの景色。

鶯巣、伊那小沢、中井侍と魅力的な駅と風景が続き、いやが上にも興奮が高まる。
そしていよいよ小和田駅だ。

10:15 下車。わたしともうお一方降りた。
降りた瞬間、シンと静まり返った世界に感じた、だが・・・。

三県の境界駅でもある。

ここは車で来ることはできず、徒歩でも山道を1時間かけて来ねばならない。
人家も無く隔絶された駅である。
もともとは集落があったが佐久間ダムの建設に伴い、人家はダムの底になり、
駅だけが取り残されたとのことである。

駅舎の雰囲気も最高で、1時間ほどの時間をゆっくり過ごす。
唯一残念なことは下の川で砂利採取?の重機の音が騒々しかったことだ。

駅ノートにも足跡を残し、飯田方面行きの列車に乗り込む。
15分ほどで再び平岡駅に戻り、駅前に停めてあったカブに跨る。

道の駅、遠山郷併設の「かぐらの湯」に浸かる。

かぐらの湯の外観

内湯、外湯とも広く、泉質はナトリウム−カルシウムの食塩水で、良さげな感じを受けた。
これまで入った日帰り湯の中でも上位に入るだろう。

お食事処「味ゆ〜楽」
でソースかつ丼を食べる

温泉と食事でまったりと過ごす。
出発しようとしたら思いがけず飯田線に一緒に乗車した方たちがおられ、少々秘境駅の話をする。

その後、和田のGSで美人の店員さんに給油してもらい、
すぐ近くのお寺に湧き出している観音霊水と呼ばれる湧き水を汲む。
一旦和田を離れる。

R152を北上。
既に廃校になってしまった木澤小学校の木造校舎を見学する。

木澤小学校
無料で公開されている
最後の一年生は
机が3つだった

R152を離れ、日本のチロルと呼ばれる天空の里「下栗」へ向かう。
なるほど〜、急斜面の山肌にへばりつくように集落が点在し、向いの山々は南アルプス。
すごい、ここにも人々の営みがあるんだなと感じた。
少し前に行った秩父の栃本関所跡よりも秘境度は高いだろう。

さらに標高を上げ、しらびそ高原へ。頂上にでっかい建物があった。
展望台からは雲が下に見える。南アルプスの山頂は雲に覆われていた。

R152へ戻り、和田のスーパーで食購し、連泊の金を払うため、
一旦和知野川キャンプ場に戻るも、管理人のおっちゃんはおらんかった。
で、まだ5時前なので今日のうちに飯田線秘境駅・田本を攻めておく。
明日は帰るだけだし。

田本の集落はなんとなくわかったが、駅までの道が全くわからん!
何度も引き返し、やっと小さな道しるべを見つけた!

田本駅へを記した手書きの案内板(ナイス!)
駅へ向かう道

まるで灯台を探してるような感覚になっちゃた、あ〜楽しい!

くもの巣をはらいながら、ひたすら下に下に降りていく。すごい勾配やぞ。
普通、駅までってまがりなりにも車道はあるでしょう?
広い狭いはあるけど。でもこの田本駅へはこんな道しかありません。

歩くこと10分、やっと見えた。

西日を受けたホームが印象的だった

なんと!かぐらの湯でお話した二人が先着されていたのにはビックリ!
同じ目的の為にここまで来られてたのかと思うと、なんだか嬉しい。


しかし、なんちゅー所に駅を造ったのでしょう。

ちょうど帰るころに天竜峡行きの列車が入ってきた

陸路での到達難易度や駅舎の雰囲気では小和田には劣るものの、
ここはトイレなどは一切なく待合室も質素で必要最小限だ。
しかも陸路を自分の足で到達したことは、かえって思い入れが強く残るだろう。
それにしても、帰路はあの激坂を登らねばならぬのか!
汗だくでバイクの停めてあった地点に戻り、Tシャツを着替える。

18:20頃 キャンプ場に戻ったら、わんさか人がいて賑やかだった。
同時に管理人のおっちゃんもしっかりおり、宿泊料を支払った。

テント内で小宴する

この夜、見事な星空だった

前の日  TOP  次の日