「ロックを通して社会問題を考える」とは実に穿ったテーマのサイトだと思う。そ
もそもロックは体制に反抗するところから生まれた音楽だ。そうなると、私のように
時の総理大臣のファンサイトなんぞ立ち上げている人間が寄稿するのは本当はおかし
いのかもしれないが、こういう考えの人もいるんだなァ程度に受け止めていただけれ
ば幸いである。
去る8月、小泉純一郎がプロデュースした、エルヴィス・プレスリーのCDが発売さ れた。総理の弟・正也氏が熱烈なエルヴィスファンで、日本にエルヴィスの銅像がで きた折りには兄弟揃って序幕式にも参加しているほどである。 私の一番好きな曲は「If I Can Dream」。この曲がゴールドシングルに輝いた68年 は、かのマーティン・ルーサー・キング牧師が暗殺された年である。しかも、エル ヴィスがこよなく愛したメンフィスの地において。 キング牧師の「I have a dream」の演説を聞いたときには鳥肌が立つほどの感激を 覚え、思わず涙がこぼれた。もちろん、この時代にはまだ生まれていない私ではある が、今でも時々ビデオで見返している。非暴力・不服従の精神で、黒人解放運動や公 民権運動に命をかけた彼の生き方はとても感動的だった。 そして、エルヴィスも同様のことを考えたのではないかと思う。忌み嫌われた黒人 の音楽を取り入れ、確立させたエルヴィスだからこそ、彼らの魂の叫びが聞こえてい たのではないかと。 「If I Can Dream」はまさにキング牧師にささげた歌なのだ。 いよいよアメリカがテロ事件の報復に出る。だが私は思う。殴られても叩かれても 決して抵抗しない、しかし反抗の意思だけは決して捨てない。たとえ自分の命を落と したとしても。そんなキング牧師の姿を、である。 確かにテロ行為は許されざるものだ。だが報復に報復を重ねることが果たして解決 に結びつくのだろうか。いや、自国に軍隊ももたず、ぬくぬくと平和のうちに育った 日本人の自分が言える立場にはないのかもしれない。だが、私の中にあるかもしれな い「ロック魂」は奥底で反戦を叫びつづけている。そう、ロックは体制に迎合しては いけない、常に愛と平和を叫び続けなければ。・・・・矛盾を抱える日々が続く。 テロで犠牲になられた方がたのご冥福を心よりお祈りしたい。 |
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