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大音量の最終日

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不可解な出来事

早いものであっという間に3日目の最終日だ。一緒に来ていた友達とブラフマンを見ようと思ったが、友達がサングラスをなくしたと慌てている。車の中やカバンの中をくまなく探すも見つからず、あきらめかけていたことろでカバンのサイド・ポケットから見つかった。急いで会場入りするもブラフマンはすでにほとんど終わっていた。無念。
今日だけ来る友達がいるので、それまでケバブを食べながら、2日間の思い出に浸る。が、問題が発生。関係者で入ってくる予定だった友達は朝は問題なく入れたにもかかわらず、昼ごろ再入場しようと思ったら「そのリストバンドは昨日までのもの」と止められてしまった。今日だけ来ているのになぜ昨日まで有効のリストバンドを渡されたのか? それになぜ午前中は一旦入場できたのか? ナゾは深まるばかりだが仕方がないので自腹を切って再入場した。

独自の世界観を醸し出すTOOL

疲れもピークにさしかかった最終日。この後、エミネム終了後に再び7時間かけて帰らねばならないこともあり、しばし木陰で休むことにした。友達はアレック・エンパイアを見にGreen Stageへ。木陰で寝ていても響く大音量のアレック・エンパイア。すっかり友達は魅了されたようであった。
僕はRed Marqueeでロン・セクスミスを見に起き上がる。アコギがイイ感じで響いている。続いてシステム・オブ・ザ・ダウンを見にGreen Stageへ。これまた大音量がよく似合う。そして、システム・オブ・ザ・ダウンが終わるころにはすでに日が暮れてきた。あっという間にTOOLの出番だ。残すところあと2バンド、楽しむぞと前の方へと移動する。
TOOLは独特の世界観を持っているバンドだと改めて感服した。メイナードは異様なスキンヘッドに身体中を青く染め上げ、ビキニパンツ1枚で登場。ステージの奥まった所でほとんど動かずに歌う。ライトもあえて逆光にしてほとんど表情などは伺う事はできない。スクリーンにはプロモーション・ビデオで見ていることとはいえ、あの独特のグロテスクな映像を見せつけられ、メンバーの姿を映す事は一切なし。"THE GRUDGE"から"LATERALIS"まで一貫したそのステージでメイナードは途中日本語で「ポジティブな何かを生み出せ」「踏み出せ、その気持をわすれるな」といったメッセージを我々に送った。それは、フジ・ロックの現地で急に決まった事らしく、慌てるスタッフがメイナードのメッセージを日本語に訳して披露したものだったようだ。

ザッツ・エンターテイメント - エミネム

TOOLのステージが終了するといよいよエミネムの登場だ。その前にタイラーメンで腹ごしらえをして、エミネムの登場を待つ。
スクリーンを使った前置きを経て、スクリーンに映されていたチェーンソーを持つジェイソンがステージにも登場。彼こそがエミネムだったのだ。
思ったよりもかなり演劇調で進むステージ。途中のMCで自分が妻に拳銃を向けて逮捕された事をネタにしたり、コーラスを観客に要求したりと色々とステージを盛り上げようとしていたようだが、ここ日本では英語の問題があり時には反応が今一つだったようなこともあった。
"THE SLIM SHADY SHOW"ではスクリーンを使ってアニメーションを流していたが、英語のみでは多くの観客はつらいだろう。
それでも、ステージの仕掛けが多くアメリカン・エンターテイメントの本流は今や俺たちにあるといった堂々としたそのステージは多くのファンを魅了したことは間違いないだろう。
エミネムの"THE SLIM SHADY SHOW"を見終わってから、White Stageへ行き、ブライアン・イーノのバンドをチェックに。最初の数曲を見ただけだったが、Jazzyな雰囲気の曲、アンビエントな曲などその懐の深さを我々に見せ、日本語で「私たちの実験に参加してくれてありがとう」といった感謝の言葉を述べていた。常に新しい音楽を探求するイーノ。その貪欲さは歳をとるにつれますます旺盛になっているかのようだった。イーノのステージの途中ではあったが、フジ・ロックの会場を後にする時が来てしまった。Green Stegeではすでにエミネムのライブも終了していた。
会場近くでお土産を買い、いざ帰路へと思ったが、待てど暮らせど友達が帰ってこない。結局これ以上待つと、月曜の出勤に間に合わないため彼を苗場において行ってしまった。まあ、別の友達が連れて帰るだろう。帰りの途中で車がエンコするもしばらくして復活! 途中のパーキングエリアで米子へ帰る友達を降ろし、彼はヒッチハイクで米子へ帰っていった。僕も無事帰宅をして朝から出勤。早速現実に引き戻されてしまった。


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