東京編11

北アルプス『 初めての3000m』【乗鞍岳@】3026m

 

2003,08,10−11 お出かけ、2004,01,17掲載 

 東京に居ながら、日本アルプスに行けない(行かない?)これじゃ九州に帰って皆に合わす顔がないとばかりに思い切ってお盆休みを利用して、最も簡単な3000m峰、北アルプスは【乗鞍岳】に、末娘と出かけることにした。

8/10
 前の日から、準備万端整えた貴美香と朝415に町田の家を出て、516高尾発の普通列車に乗り込む。早朝だというのに、結構乗客が居る。我々と同じ山行きの格好をした人も結構居る。しかし皆どこへ行くのか??551大月で乗り換え、640甲府、831松本といった時間割である。途中、韮山、岡谷で山行き部隊の人々が下車していく、みんなどこを目指すのだろうか?ここいらはそこらじゅう山があるので想像がつかない。もっと山へ出かけておけばと後悔する。

 予定通り、列車は甲府駅に滑り込む、天候は晴で心がうきうきする。早速、駅前のレンタカ−屋さんでかねて予約のFitを借り受ける。
 8
50松本発、一路乗鞍高原の民宿【本棟】を目指す。今日は宿に荷物を置いた後、一気に山頂を目指す予定である。貴美香も早く起きたのも何のその、お目目ばっちりである。しかし、以前は家族で出かけたものだが、最近は【山=きつい】の図式が成り立っており、付いて来てくれるのはこの子だけである。それでも大変ありがたいことだと感謝している。車は、梓川沿いを順調に抜け、トンネル横より乗鞍高原の道標に従い、どんどん高度を稼ぐ。実に素敵な天候で、気持ちのよいドライブである。 

 1000民宿【本棟】着、 ひなびた感じのいい宿である。宿の人に尋ねると、上の観光センタから畳平行きのバスが出るとのことで、駐車場までさらに車で登る。
 とあるコ−ナをまわるといきなり目の前に【乗鞍岳】が飛び込んでくる!雄大である、素敵である、早く登りたい!あせる気持ちを抑えて慎重に車を進める。
 駐車場に付くとすでにバスが発車しつつある、あわてて貴美香と荷物をひったくりバスへ走る!しかし、バスはとっとと出て行ってしまう。あ、一時間待ちだ!
と思ったらそこには長蛇の列、100人以上の人が出発を待っている。今日はお客さんが多いので臨時のバスを出すということで、バスも数台連なっている。
 ふと我に帰って振り返ると、駐車場の向こう側に乗鞍岳の山並みが見える。気持ちを落ち着けて忘れ物はないか再度確認し、何とか切符を買って
1015最後の六台目のバスに乗り込む 、座席に収まってほっと一息、今日の山行の先が思いやられる。
 そんな親娘のどたばたを、【乗鞍岳】は上から笑いながら見ていてくれる。

 バスは、一路乗鞍エコーライン】をあえぎながら登る。一昨年まではマイカ−でも登れたのだが、あまりの渋滞と 排気ガスのすごさに、渋滞解消と環境保護のため 三本滝から先は、マイカ−乗り入れ禁止となった。そのためバスかタクシ−でのアプロ−チのみとなっている。このほうがいろんな意味でよいと私は感じる。バスは、低排気ガスの環境対応タイプである。思ったより力強く、自衛隊が訓練のために作ったのが始まりといわれる急カ−ブの続く狭い道をただひたすら登る。標高があがるにつれて、車窓の森は白樺からダケカンバ、そして這い松へと変化して行く。

 あまりに狭い道をくるくる回るので、胃のあたりがおかしくなってきたころ、潅木帯に差し掛かり一気に視界が開ける。
 眼下には、先程出発した乗鞍高原が横たわって、緑のテーブルを作っており、遠くには穂高の峰峰がこちらにいらっしゃいと微笑んでくれている。潅木の間には日本のエ−デルワイスと言われる、ミネウスユキソウが風に揺れ、色とりどりの花が咲いている。
 実は、7月には家族そろって下呂温泉に出かけ、その途中でここ乗鞍にも立ち寄ったが、あいにくの曇天で畳平まで、平湯から入ったものの登頂を断念して、今回は今年二回目となるため、この好天はとてもうれしい。

 そうこうするうちに、バスは肩の小屋入り口に到着、今回はここから登ることとした。
 バス停の前からはすでに乗鞍岳の主峰【剣が峰】3026mが遠望でき、ほんとにアプロ-チのいいOVER3Kであることを示している。目の前の大雪渓では夏スキ−を楽しむ人々が沢山いて、とても賑やかである。
 これから、肩の小屋を経て、剣が峰、それから畳平へ戻るのが本日の計画である。貴美香も、九州では見られない雪渓が珍しそうである(^^)>

 これ以降は、【乗鞍岳A】に続きます。
忙しさに負けずにがんばって掲載していきますので
楽しみにお待ちください。

sankouki 東京番外編