◇ 仏教質問箱 ◇
【仏壇の扉(とびら)】
『通夜や葬儀の時には、
仏壇の扉は、閉めるものなのですか?』
そんな質問を受けることがよくあります。
確かに、地方によって、また人によっては、
枕経・通夜・葬儀の時には、仏壇の扉を
閉じておかなければならないこともあります。
ただし、これは仏教の考えから来たものではありません。
前号の仏教質問箱【喪】でも述べましたように、
日本古来の宗教である【神道(しんとう)】では、
死を『けがれ』と忌み嫌い、
神の目に『けがれ』が触れぬよう気を遣いました。
神棚を半紙で覆ったり、
寺社等へ詣でることを避けられたのもこのためです。
この【神道】の考えが仏壇にも適応されて
『閉じておく』となったようですが、
本来【お仏壇】とは極楽浄土を表したものですから、
『いつも、見守っていただける状態』に、
また、『いつも手が届く状態』に、あるべきものなのです。
しっかりと、【開けて】おいてくださいね。
( ただ、京都の方で、
手を合わす対象を新仏さまに集中するため、
仏壇の方は閉めておくのだ。
・・・という話を聞いたこともありますけど・・・)
“ でも、それじゃあ、必要ないのに、
どうして仏壇には扉が付いているの?”
“ それはねえ、・・・???”
・・・う〜ん、困った・・・
仏壇屋さんに行って聞いてこなきゃ・・・
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