◇ 仏教質問箱 ◇

          
仏教【ことわざ】編 その@

               いろんな仏教ことわざがありますね。
               どれくらいご存じでしょうか?


    袖振り合うも他生(多生)の縁 


         
『多少』だと、勘違いされておられませんか?

         意味を誤解されている方も多いようですが、
         (
袖がふれたから【縁】がうまれた・・・、ではありません!)

         道を歩いていて、ふと袖が触れ合った。
         そんな偶然のような出来事も
         実は、前世からの
【因縁】によるものなんだよ。

         ・・・そんな意味合いで使われることわざです。
        
         ちなみに、前世の縁ならば
『他生』
         輪廻転生を繰り返してきた長い年月の中で結ばれた縁なら
         
『多生』と表記されるようです。


    朝題目に夕念仏 

         
『題目(だいもく)』とは、日蓮宗の【南無妙法蓮華経】。
         
『念仏』は、もちろん浄土系の【南無阿弥陀仏】。
 
         朝と晩ではとなえているお経が違いますね。
         転じて、
しっかりとした自分を持っていない
         あるいは
定見のない喩え、
         として使われることわざです。


    牛に引かれて善光寺 

         あるところに
強欲なおばあさんがいました。
         あるとき、干していた自分の布きれを牛に引っかけられ、
         慌ててその牛を追いかけたところ、
         知らないうちに
善光寺に導かれて、
         そのおかげで
信仰の心を起こすことになりました。

         ・・・、というわけで、
         
思いがけない『ご縁』のおかげで、
         偶然によい方向に導かれること
を意味することわざです。



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