講演会 「時代を生き抜く企業戦略〜「経営」という仕事〜」
新年賀詞交換会

                                                     河野 善福 記載
                                                    (講演の概要を筆記したもので、お話のすべてではありません)


       主催 日本政策金融公庫   新宿支店
       日時 平成27年1月28日(水)
       場所 ハイアットリージェンシー東京 地下1階 クリスタルルーム
       講師 小宮 一慶 氏  鰹ャ宮コンサルタンツ 代表取締役
       経歴 京都大学法学部卒業、東京銀行(三菱東京UFJ銀行の前身)に入行。
           ダートマス大学エイモスタック経営大学院でMBAを取得。
           本店でM&Aなどを担当した後、岡本アソシエイツに移籍。
           国連平和維持活動に国際選挙監視員として参加した。

   [ 麻沼東友会 会長 挨拶 ]
新年、明けましておめでとうございます。平成27年の新春を迎え、一言ご挨拶を申し
上げます。
皆様ご多忙のところを、本日は日本政策金融公庫、増田中小企業事業統括様を始め、
関係各団体の皆様のご臨席賜り、また会員各社の皆様のご出席ありがとうございます。
昨年一年間も東友会関係事業に参加いただき厚くお礼を申し上げます。
安倍内閣が着実な安定成長、成長戦略を図り、実際の行動に向けて動いています。
しかし、TPP交渉には弱さがみられ、景気刺激策もこれからというところです。昨年末
に決定された日銀の金融緩和政策の浸透があって、我々の企業経営に追い風となっ
ていますが、その結果の円安には良い面と悪い面があります。
日本政策金融公庫は今後に備え、様々な資金準備をして、我々中小企業の応援をし
てくださっています。今年は戦後70年の区切りの年になります、我々中小企業も着実
に一歩一歩前進してまいりますので、ご支援を賜りたいと思います。ご出席の皆様が
この会で懇親を深めていただければ、これ以上の喜びはありません。
 簡単でございますが、ご参集の皆様のますますのご健勝を祈念して、会長の挨拶といたします。

   [ 増田中小企業事業統括 挨拶 ]
おめでとうございます。 今年は新年の賀詞交換の場においでの皆さんの期待感の強さを感じますが、事業の収益につなげていくには、難しい取り組み
を要すと思います。
昨年7月に1,700社を対象に、新規事業に関するアンケート調査を行いました。43%の企業で新規事業に取り組んでいるとの回答を得ました。すでに
新規事業に取り組んでいる企業は、それなりの効果が上がっているようです。
今年の政策金融公庫の目標は、1、新規事業のサポート。2、異業種協調の仲介。3、海外展開の手伝いです。公庫は資金のお手伝いのみでなく、新
事業展開のお手伝いもしたいと思っています。
 本日ご参集の皆様のご健勝と、企業のますますのご発展を祈り、新年のご挨拶といたします。



   講演会 「時代を生き抜く企業戦略〜「経営」という仕事〜」     
    講師 小宮 一慶 氏  鰹ャ宮コンサルタンツ 代表取締役

私は経営者のコーチだと思っています。経営者に結果を出してもらうのが私の仕事です。 
私のかかわるお客様に成功してもらえれば、私たちの評価が上がるのです。成功するた 
めには、正しい努力の積み重ねが必要です。プロのJリーガーになりたい人が、卓球の練 
習をしてもダメなのです。私たちの仕事は「正しい努力とは何か?」、経営者として何をす
るのが成功の道かを教えているのです。私は経営とは何をやるのかを決める方向付けを
指導しているのです。
方向付けには二つあって、一つはマーケテイング、もう一つは事業構造をどう変えるかの
イノベーションです。マーケテイングはイノベーションできる能力を身に着けられるか?。
その効果はどうか?。これらを緻密に考えてどう実行するかを考えます。
私がお手伝いをしている「プリントパス」という印刷会社があります。50年前には主にチラ
シを作っていました。印刷業界は不況です。簡単なチラシならパソコンで自分で作る時代
になりました。この会社は製版事業はやめました。版は客が作ってインターネットで京都に
送ってもらって、今は印刷だけやっています。20年前の売り上げが5億円でしたが今は200億円です。同業者からの注文も1割ほどあります。
日本の経済は20年間全く発展していません。円ベースでもドルベースでも日本だけが伸びていないのです。95年比で米国は2倍、中国は10倍になっ
ています。アベノミクスが発表されたが画期的な企業が出るかどうかはわかりません。みなさん新聞を読んでください。一面のトップ記事を読んで、次の
3〜4行少し大きい活字で書いているところを読めば、その記事の概要が判ります。関心のない記事であっても、自分の関心を世間の関心に合わせる
訓練をするのです。
人は関心のないものは何回見ても覚えません。どっちでも良いからです。セブンイレブンのロゴは7−ELEVEnで最後のNだけが小文字になっている
し、ローソンのロゴは下の方にSTATION(駅)と書いている。駅の自動改札機には下の方に番号が書いてあるのを知っていますか。乗車券と特急券を
同時に入れるとどっちが上になって出てくるか知っていますか。乗車券が上になって出てくるのですが、座席Noは特急券に書いているので不便です。J
Rは独占企業だから直しません。「自分はものが見えていない」と思わないと、物を見るようにはなりません。一週間前の新聞記事の気になった数字を
覚えて居く、暇の時にその数字を見る。その努力を重ねているかどうかでデータベースが違ってくるのです。自分が世の中を観る目があるかどうかは能
力ではありません。それは訓練です。富士山の登り方にはいくつものルートがあります。
短期的に客が求めているものを観る目が必要です。QPS Quality Price Service です。客はこの組み合わせで店を選びます。自社とライバル会社と
の比較をしてみなさい。いろんな他人が考えていることを知って、他人の知恵を生かせるのです。他人の話を聞かない人には、他人は話しをしてくれなく
なります。世の中が何をあなたの会社に求めているのか、お客様の視点に立っているのかどうか。素直で謙虚になってライバルのQPSを知る。その努
力をするのです。みなさん自身が一番すごいものを出せる人になればよいのです。一番確実なのは意識改革です。お客様志向の改革をすることです。
お客様は何を求めているのか、その実行のための日々の小さな行動の積み重ねが意識改革です。
ナブテスコという自動ドアの会社は、県内の50%くらいのシェアを持っています。この会社は2000年に息子が社長に変わりました。100名ちょっとの会
社で離職率も高かったのです。社長は「お客様志向を徹底させよう」と言って、社員にお客様志向の目標を立てさせました。電話を2コールで取る、見積
書の事前FAX、工事先の掃除、それらのお客様志向の小さな目標に行動を徹底させたら会社が変わったのです。
指揮官(リーダー)が先頭に立って、基本方針(覚悟)を伝える。他人に遣れということは自分でもやるのです。先頭に立ってやろうと思わない限り人は変
わらないのです。自分すら動かないで他人は動きません。その気概がないならリーダーを変わった方が良いのです。全員がやらないといけません。100
−1=ゼロになるかもしれません。リーダーが持つ物の優しさの表は厳しさです。甘さの裏は冷酷です。エネルギーや勇気は信念から出てきます。
お金を追うな、仕事を追え。お金は付いてくる。要は会社経営のための信念があるかどうかです。正しい信念を持って伝えれば必ず伝わります。
皆さんにお願いしているのは、何千年もの間多くの人が正しいと言ってきた本を読みなさいということです。論語、三国志、なんでもいいんです。


   [ 新年賀詞交換会 懇親会 ]

    

  
パーティー 開会前の室内
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「日本政策金融公庫 東友会」
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