千代田経済懇話会(福田康夫後援会)



                                          (このページの写真はすべて私が撮影した写真です)   河野 善福  記 
                                                   (挨拶および講演の概要を筆記したもので、発言のすべてではありません)


      日  時  平成24年4月12日 (木) 

      場  所  ANA インターコンチネンタルホテル東京  「プロミネンスの間」    


      「政治経済フォーラム」  

      講 師   岡本 行夫 氏   外交評論家 
                         岡本アソシェイツ代表 


       テーマ   「激動の国債情勢  〜迷走する日本外交〜」


      【講 演 要 旨】      

 隣国中国が近年海軍力を増強していることを私は危惧しています。潜水艦を1隻改造して所有(オーストラリア海軍の退役空母メルボルンをスクラップ
として購入後改造)しているほかに、国産の航空母艦を2〜4隻造ろうとしております。航空母艦と言うのは一隻で単独行動をするということは有りませ
ん。巡洋艦や護衛艦などを引き連れて大艦隊で動くのです。中国は2020年までにこういう艦隊を三つ作る計画です。アメリカは太平洋からインド洋マダ
ガスカルに至る広い範囲に、三つの艦隊を配置していますが、中国は狭い範囲の海に海軍を集中させる計画なのです。沖縄近海も日米の海ではなくな
るのです。
 日本は防衛予算を毎年削っています。過去10年間、毎年防衛予算を削っているのは日本だけです。日本の防衛予算はGDP比で見ると、世界で130
〜140番目です。防衛費は抑止力の基本となるものです。
 中国は近隣の島はすべて自国のものと言っています。中国は東南アジアの国々とアキレツを起しており、近隣の国は不安を持っています。尖閣諸島を
自国のものと主張していますが、この主張を弱めることは絶対にありません。 先の漁船が追突してきた事件でも、中国は謝罪要求と賠償要求をしてき
たのです。その中国は米国との関係が悪くなることだけには耐えられないのです。日本が米国を追い出したときには中国は必ず出てきます。ジョンソン
島はベトナムから戦争をして奪取しましたし、フイリピンの島もアメリカ軍が撤退したらすぐに武力で自国のものとしました。
 魚釣島も台風が来れば漁船が避難し、救助のためと言って海軍がやって来るでしょう。既定の事実を積み上げて自国の島であると主張するでしょう。
日米が緊密な関係であることを見せ付ける必要があるのです。
 日本はTPPに早く入らなければなりません。環太平洋の国が結ぶ協定に入らなければ、日本だけがアジア・太平洋地域で活動しにくくなります。プロジ
ェクトXというTV番組で、10年後2020年にこうなるということをやっていました、国民にはなかなか理解していただけないことかも解りませんが、関税を
なくすると、農産物だけでも7,000億円消費者が負担している税金がなくなります。農家には厳しいことになります。だから農家にはこのいらなくなった
お金で補助すればよいのです。
 もう一つの領土問題。北方領土問題では、プーチンが「引き分けでよいではないか」と言いました。良いサインだと思います。かつてソビエトは平和条約
の締結後に歯舞・色丹を引き渡すと言いましたが、その平和条約は締結されていないのです。返還ではなく引き渡すと言う事は主権は渡さないということ
です。歯舞・色丹は四島の中では7%の面積しかないのですが、排他的経済水域はひろくなります。四島一括返還は最後に空けた窓です。何とか二島
プラス・アルファーでの早期締結を望みます。
 震災時には、わが国は世界中から支援を受けました。米国は2万人の兵隊を派遣してくれました。中国は15人の救援隊を派遣してくれましたが、早々
に引き上げました。どちらが真の友人かお分かりいただけると思います。東北には10数回行きました。山本寛斎さんは素晴らしい支援活動を続けてお
られます。
 今、三陸の港は機能を失っています。宮古市田老町は総延長2.5km、高さ10mの防潮堤を作っていましたが、波が超えてすべてを失いました。三
陸の港では冷凍・冷蔵設備が欲しいと言っています。漁港はソフトを売るところです、その設備が無いと水揚げされた魚は遠くに運ばれて行くのです。
 中卒・高卒の人たちが、この人たちが程度が低いといってるんじゃないんですが、この人たちが頑張っているんです。高学歴の役人が何も出来ないこ
とを現場で知恵を出しているのです。日本ほど現場力のしっかりした国は有りません。市町村職員が精通しております、彼らの真面目さ、これが有る限り
日本は大丈夫です。
 阪神大震災のときは倒壊したものが目の前にあったから、それを復旧することが出来たのです、しかし、東北は津波に持っていかれて何もありませ
ん。「東北復興・東北復興」と言うべきではありません。「東北復旧」でなぜ悪いのですか?。復興と言うことで時間をかけすぎると、被災者が立ち直れなく
なります。東北を助けてあげて欲しいのです。「東北ガンバレ!」と応援しましょう。
 今、東北では瓦礫処理に悩んでいます。瓦礫を受け入れているのは東京と山形のみです。瓦礫を燃やしてみたら100ベクレル以上であったそうで、後
で調べてみたら東京の瓦礫が混ざっていたそうです。国は出荷できる物品の放射能基準を一方的に100ベクレル以下にしましたが、放射能ゼロという
表示をしたス−パーも有りました。自然界にも放射能はあるのでゼロはありえないことです。米国の放射能基準は1,000ベクレル、韓国は300です、
なぜ日本は100ベクレルにしたのか疑問です。高いレベルの放射能を受けている宇宙飛行士は長生きしているし、どの位の数値なればよいのかを彼ら
は誰も言いません。検査は計器を近づけるだけで良いのなれば全量検査も出来ます。しかし放射能検査は、2kgほどの検体をミンチにかけて砕いてか
ら検査するのです。だから抜き取りサンプル検査しか出来ないのです。
 我々は原点に立ち返って、「絆」を強め、助け合っていきましょう。



     
                                                   
               
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