志方 俊之 氏 講演会  

東友会  新年異業種交流会
  
                                                                 河野善福 記載

                                                                  (講演の概要を筆記したもので、お話のすべてではありません)
    日   時  平成24年1月23日(月)
    場   所  ハイアット リージェンシー 東京

   【開会挨拶】  平井 賢三   新宿中小企業事業統括

わが国の業況は、私どもの窓口から見る限り、震災以降堅調に推移しております。対外的にはユーロの懸念があり、小さい爆発は有るのかも知れませ
んし、円高や株価の問題はすぐには変らないと思いますが、基本的には業況は堅調であります。
人口問題は、1977年をピークにすべての数字が下降しています。東京は一極集中で、リーマンショックは一時的なものではなくて、人口問題とともに、
これから先きも解決までには時間を要する問題であろうと思います。
今は、売り上げを伸ばすための確たる物が無く、悲観的な中にあって、どうやって利益を上げていくかもんだいはあります。グローバル化した現在、ユー
ロや円の問題は考えても如何ともし難く、我々は自分たちの力をより磨くことが必要であると思います。
最後に今年の目標をあいうえおでお話します。  明るく元気に いろんなことを色んな角度からやって 運を呼び込み えにし(絆)を大事にして 奢るこ
となく絶え間なく改革をする。ということです。
私たちは今年も皆さんに資金情報を提供し、全力で支援いたします。今後ともよろしくお願いいたします。 


    
                志方俊之氏  講演会                           講演会後の東友会 交流会



   【講演会】  志方 俊之    [ 揺れる国際情勢と日本の安全保障 ]
                      帝京大学法学部教授  軍事アナリスト
          
 揺れる国際情勢と言うことですが、揺れるということは安定しているということで、この間の台湾選挙でも韓国でも、北朝鮮でも世界は変化を望んでいな
いということのようです。ロシアも中国もそうであると思います。今の日本は冥想状態で、もう改善とか改修と言うことでは変えられないのではないかと思
います。
 今、学生には国を守るということはどういうことなのか。 「日本の国は自分たちで守らなくてはどうにもならんのだぞ」と、ただそのことだけを教えていま
す。
 この間の東日本大震災の後、諸外国から「日本と言う国はすごい国だな」と称賛の声がたくさん聞かれました。 家も肉親もなくした被災者の我慢強
さ、冬の寒い体育館に集まって助け合うということ、パンの配給をきちんと並んで受け取るということ。患者を見捨てることが出来ず波にさらわれた人た
ち、消防団の人も200数十名亡くなりました。外国の災害ではこんなことはありえないことです。
 原発の爆発地で働いている人たちや、自分の持ち場を離れなかった人たち。我々日本人が当たり前と思うことも、決して当たり前ではないのです。余
震が続く中で廃屋に救助に入った人がいますが、アメリカだと二次災害の確率の高い時には行けと言う命令が出ません。自衛隊は寡黙な集団ですが、
その組織力にはすごいものがあります。
 災害直後には世界の国連加盟国193の国の内、138もの国が支援をしましょうとオファーしてきました。こちらから結構ですといって断わったので実際
には18の国が来ました。災害の時に世界の138もの国がオファーしたということは世界の歴史にないことです。それだけ日本は評価されていたので
す。日本が黙々とやってきたPKOとかOJAとか後進国援助などが評価されていたのです。
 核戦争は馬鹿げたものだということを広島から発信する、原子力は安全に使わなくてはならないということを福島から発信する。そうしなければならな
いのです。
 20世紀が戦争と革命の100年であったことは間違いのないことなのですが、21世紀には人類の滅亡に繋がるので、核戦争が起こる可能性は低いで
しょう。
 20世紀と21世紀に共通していることは、現状を維持したいグループと、現状を打破したいグループがいるということです。日本が西洋列強の支配を変
えようと、やったのが先の大東亜戦争です。いつの時代も守ろうとする国と攻めようとする国が有るのです。現代は核を持っている国と持っていない国と
では、外交上の発信力・発言力が違います。では、核を持っていない国はどうしたらよいのか。日本は核は持たないと決心しているわけですから、じゃあ
何を持つんだということです。それは国家が決めることではなくて、国民が決めなければならないのです。持たないことがいいことだとは言っているけれど
も、誰も代わりにこうするのだとは言っていません。核は戦争の手段なのですけれども、核を使った戦争はあまりにも影響が大きすぎます。核は政治的
な手段になって、イラクも北朝鮮も小さな国が核を持ちたいと言うよう欲望に駆られるようになったのです。インドが持ったのに、なぜイラクが持ってはい
けないのかということになるのです。しかし、日本はやっぱり持たないほうが良いということで持っていないのです。
 20世紀の資源は日本が中東から石油を買っているように金を出せば買えました。資源は金で買える時代だったのです。21世紀の資源はその資源を
持っている国が資源を戦略的に使います。これからは金を出しても資源が買えなくなります。資源の無い日本はどうするのか。安い資源を買って匠の技
術で高いものに変えて、それを輸出していたのが日本なのです。そんな技術はベトナムだってタイだって今は持っているのです。日本は韓国や中国が真
似のできない技術にチャレンジしていかないと、日本の未来はありません。「二番じゃいけないのですか」と言った蓮舫さん的な考え方ではいけないので
す。海外への留学生が少なくなってきたし、海外での特許申請も少なくなっています。そんな時代に日本はどうするのかということです。
 次に情報の格差です。日本には情報を取る組織がありません。情報を金でとろうなんてことをしたら大変です。外務省に聞いたら、情報は情報で取る
んだと言う答えが返ってきました。防衛とか安全保障とか軍備のことで、アメリカが知らなくて日本だけが知っているという情報は皆無に近いのです。軍
事上の大事な情報は外務省を通さないで直接防衛庁に着ます。日本だけになぜ情報収集の組織が無いのか。今後の課題としてあります。 核が無い
資源が無い、情報はもともと無い国である日本は住みにくい国になります。21世紀に日本が良くなるとは思えないのです。
 もう一つは無血革命です。エジプトでは、ムバラク大統領の長い政治が続いたので民衆が立ち上がったのですが、彼らは武器を持っていなかったし、
軍が民衆のほうについていたので大きな争いにはならなかったのです。ムバラクに徹底して排除されていた反対勢力が蜂起したのですが、これから原
理主義勢力がどのように伸びて行くのかは判りません。チニジアもシリアも危ないのです。イラクが今は一番危ない国です。サウジアラビアのように王室
の国も危なくなっています。カダフィーにはフランスをはじめヨーロッパの国々が軍備を売りつけていましたが、アラブの春は終わりました。この流れが北
朝鮮にも来るのかどうかわかりません。しかし、中国でもかって天安門事件があったのですから、ネットによる情報の広がりがあり、これから先はわかり
ません。北朝鮮にはこん棒、盾、催涙ガスなどが輸入されていると言う情報があります。そう言うことが起こるかもしれないのです。
 衛星から地球を写真に撮って見るとBRICsだけが明るく光っているのです。新興大国ほこれまではG8などに守られてきましたが、もう経済発展国になっ
ているし、テクノロジーでも追い付いてきているのです。これからはよほどのリーダーシップを取れる人が居ないとこれらの国と生きてはいけません。
 わが国の防衛体制のもろさが、これほどひどいとは思っていなかったのですが、もろさが見えてきました。 わが国防衛の法体制、訓練、友達、権限と
リーダーシップがどうなっているかを順番に見て行きます。
 まず法体制は安全保障と関連があります。13年前にやっと自衛隊が国外で活動するときの法律が出来て、 PKO(国連平和維持軍)活動などに出て
行っていますが、イラクのときのように問題が起こってからやる法律もあります。日本海、東しな海など国外でもない周辺事態に対処する法律もありま
す。自衛隊法には、自衛隊の陸、海、空、の三つの部隊が活動するための手続きのことが書いてあります。でも、どういうときに出動するかは何も書いて
いないのです。緊急事態についても何も書いていません。なぜ書いていないのかを調べてみましたら、憲法25条に「日本人は最低の生活をする権利が
ある」と書いているのですが、自衛隊はその国民の最低生活を守るためにつくられたものだからです。
 ドイツでは緊急事態が発生したら国会を開催して、集まってきた人の過半数で決定すると決めています。しかし、日本にはその取り決めが無いのです。
なぜないのかと調べてみたら。日本の憲法は占領軍が終戦の時作ったもので、緊急事態が日本に起これば占領軍がやることになっていたからなので
す。
平和は空から落ちてくると思っていたのでしょう。平和が空から落ちてくるのなら自衛隊は要りませんよね。今回の地震でも津波は無いんだというところ
から来ているんです。
 1900年から2000年の間にマグニチュード7以上の地震が、日本では6回も起こっているのに東北には来ないと言っていたのです。自衛隊は震災の
ときに、憲法を遵守したのに、日本国憲法には自衛隊のことは何も書いてないのです。それは憲法を作ったときに自衛隊はまだ無かったからなのです。
 次に訓練です、自衛隊は2008年に、「平成20年度方面震災対処訓練」をやりました。これは東北に地震が来たらどうするかという訓練でした。自衛
隊は常に「想定外」に備えているのです。今やっていることと殆ど同じことをすでにやっていました。例えばPAC3では、ミサイルが発射されたら、何処に陣
地を作るか、何分で飛んで来るか、誰もが想定していないことを想定して訓練をやっているのです。
 自衛隊は常に 1、有事即応性 2、自己完結性 3、大量動員性(自衛隊は現在24万人居ます) 4、陸海空統合性 5、日米共同性で動いていま
す。       まずは人海戦術です。今回の東北では大量動員性が生かされました。医師会長が東北の人で、そこに行ってみたら、 県の人も国の人
も居なかったと怒りましたが、放射能防護を要したので自衛隊しか行けなかったのです。 
 次の友達と言うことでは、震災直後に米軍第7艦隊の旗艦ブルーリッジがやって来てくれました。食べ物飲み物の救援のみでなく、今回はスコップを持
ってきてくれました。
 次は権限とリーダーです。原発事故はもう起こっているのです。原子力発電所に危機管理のIAEAが調査に入ったのですが、その報告書には、 1、安
全管理の組織が分からない 2、権限が分からない 3、権限の委譲が不明 4、情報開示が不徹底とありました。
 日本の領海を侵しそうな飛行機をレーダーが捕まえたら、後何分で何処に来るということを計算して、自衛隊機が飛び立ち、まず警告をするのですが、
相手の無線機が壊れている場合も有るので、決められた信号でさらに通知し、それでも侵犯が続くなら打ち落としても良いことになっているのです。打ち
落としても良いと言う命令が出ているんです。権限が委譲されているのです。
 原子力安全委員会と保安院の位置づけが不明瞭で、東京電力も勝手なことをやっていたから混乱するのです。 菅さんが出て行って、俺ならこうする
といってるうちに爆発してしまったのです。環境省は出来たばかりの省ですが、本当に責任を持ってやれるのか不安です。
 原子力発電所の爆発時に米国人には用がなかったら関西に行けと指令が出ていました。国務長官に早く伝えないといけないのに大使館でも何の情報
も出せなかった。仕方がないので各大使館ではビデオテープに撮って本国に送ったのです。  
 こうなごの件が報告されましたが、こうなごは毎日1年中食べても健康被害は無いと発表されたのです。情報がそのまま本国に送られたので、日本人
はこうなごを毎日食べるのか。?と返信が着たそうです。何が起こったのか?いまだによくわからないのです。
 新しい防衛大臣が決まりましたが、半分以上の人が名前を知らないのです。田中真紀子さんの旦那でしょ。と言う程度です。
浜岡原発は良いことをしました。これが爆発した場合には、ハザートマップに名古屋から東京までが入る距離にあり、大地震が近いという予測もあるの
で稼動を止めたことは正解であったと思います。橋下さんが若狭湾はどうするのかと言い出しました。アレが爆発したら、大阪も全滅だと。何で浜岡だけ
止めるんだと。情報が開示されていないんです。 東北だったからこれで済んでいるという所があるんです。韓国なんか22ある原発がすべて東海岸にあ
るのです。事故が起きてもみんな日本海に流れていくようにしているのです。それが国家の戦略です。日本も道東に置いてりゃ心配いらんのです。中国
は100基も原発を作るといっています。あの国は何かがあったらすぐに埋めてしまう国ですが、放射能はやってきますからどうするのか心配です。
 次に脅威です。日本でテロは起こっていないと言うけれど、地下鉄サリン事件は事件ではなくてテロです。世界中がテロだと言っているのに、日本だけ
が事件だと言っているのです。
 今問題なのは、国家が漂流しているということです。2015年頃から20年頃までに朝鮮半島に何があってもおかしくありません。長期的には2030年
頃から40年頃に中国の変革が考えられるし、北朝鮮は28歳の若い男に国の運営をやらせようとしている危うさがあります。軍部は中国のお墨付きを
貰ったのですがまだ不安です。これらは我々が何にも変化を好まないのに起こることなのです。
 東京都は新宿でミサイルの防衛訓練をやっています。北朝鮮が打ったらという想定でやっていることで、こういった訓練が必要なのです。北朝鮮がミサ
イル発射や核実験をやったとしたら、そのときはアメリカは必ず反撃します。9.11だって米国人を殺した者は必ず殺すんです。だから北朝鮮はこれ以
上のことはやらないのです。韓国の船を沈めてみたり、島を攻撃しました。46人乗りの潜水艦が沈められたのですが、日本でこんなことが起こったらど
うするのですかときいたら、そんなことは考えてない。というのが回答でした。
 一番私たちが注意しなければならないのは自己崩壊です。国連の想定では北朝鮮がそうなったときには200万人の難民が想定されます。朝鮮戦争
のときもこのくらいの難民が出たのです。10人に一人が日本に来るなら20万人が来ることのなります。それをどうするかと言う法律が日本には何も無
いんです。
 中国の学生の一部では、中国を将来日本のような国にしたい、日本を10倍にしたような民主主義国家にするんだと言っています。共産主義革命をや
らないでそのように富が再分配できる国に出来るのでしょうか。なんかなぞがありそうに思います。
 中国は2025年に米国のGDTを追い越します。日本は南に向かうのですが、中国は東に向かっています。台湾問題や南西諸島問題、日本との尖閣諸
島問題など国境問題が出てくるのです。その中国が潜水艦や航空母艦を作り出したのです。中国はインド洋に出る道として、マラッカ海峡を通る道とミャ
ンマーを通る道を開こうとしています。
 自衛隊にもやっと防衛体質が出来てきました。 しかし、自衛隊法は先制攻撃をしてはいけないし、反撃してもいけないのです。ソ連の軍事費は世界一
で中国、韓国より日本の軍事費は少ないのです。日本が今使っているPAC3もイージス艦も20年前から使っているものです。イギリスはドーバー海峡の
向こうにドイツとかフランスとか価値観を同じにする国々とEUを作って仲良くやっていますが、日本の海の向こうには信頼できない国があるんです。だか
らイギリスが軍事費を減らすから日本も減らせと言う訳にはいかないです。
 沖縄にコンパスを刺して2,000kmの円を書くと、日本の安全保障に重要な黄海、北朝鮮、南西諸島、台湾海峡が入ります。この2,000kmと言うの
は遠からず、近からずというところです。あんまり近すぎると危ないのです。日本も冷戦時代には北海道に米軍は行かなかったのです。だから衝突は起
こらなかったのです。そう言う意味で沖縄には米軍が居るという事が必要なのです。三陸沖に沖縄があったら米軍は誰も居ません。沖縄に米軍が居る
名分は台湾を守るために居るんです。日本は核をいつでも持てるんです、5年で200発くらいは作れます。だけども日本は持たないと言っているんです。
その代わりに、米軍は日本を守ってくれているのです。日本が核を持つことには米国が一番反対していると思います。アメリカの役目はにらみを利かす
ことなのです。沖縄の人は守って要らないと言っているけれども、米軍は沖縄の人を守っているのではないのです。
アフガン戦争に死者は1月19日現在で6350人で須。ベトナム戦争が55.000人ですから10分の1です。一ヶ月に60人ずつ死んでいます。オバマ大
統領は敬礼して迎えに行っています。これが大統領と言う者です。葬式が毎日何処かの町で行われています。
 武士道の5要件は  1、武士は強くなければいけない。 2、自分から刀を抜かない 3、弱いものを助ける 4、それを恩に着せない 5、生身で戦う 
この武士の部分を自衛隊に置き換えてみると判ります。 日本の強さを示せば、必ず日本は国連の常任理事国になります。 


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