「 堺屋太一氏 講演要旨 」 (講演の概要を筆記したもので、講演のすべてではありません) 河野 善福 記
このたびの選挙で自民党が大敗したのは、自民党結党以来の長期政権維持の甘えから努力を怠ったためである。民主党は官僚を弱くして
政治家を強くしようとしているが、これは間違いである。官僚にはその道で長く勉強した優秀な人が多く居る。この人達の能力を有効に利用し
なければならない。
沖縄の普天間の問題も、自民党は名護市に移転することを米国と約束してきた。 8,000人の海兵隊は家族を入れると17,000人にな
るが、グアムに移転する案が日米同盟で決まっていた。 鳩山総理はオバマ大統領に「Trust me. 」私を信じてください、と言った。そこにいた
皆がどう受け止めたか? 北朝鮮は2回も核実験をやり、「ノドン」300基を持っている。日米同盟が抑止力になっていることを忘れてはいけ
ない。日米同盟が無かったら、毎晩悪夢にうなされなければならない。 主要国の中で、どこの国とも戦争をやった事の無い国は日本だけで
ある。 世界に類の無いことである。 これは日米安保のお陰である。 私たちはこのことを誇って良い。 世界第一の長寿国でもある。高等
医学と健康を守るだけの衣食住環境がある。
自民党は成長と分配をうまく行ってきたが、この数年分配の方に目配りが足りなかった。 国民が身体でそのことを感じてきた。 自民党は
悪いところは直さなければならない。 自民党はそのことに気がついていなかった。 毎年のようにトップを変えなければならない党になってい
た自民党は、これを自分の党の中で行った。
民主党は、補正予算を2兆7,000億円を削った、デフレになるのは当然である。 現に出ている軍隊を引いて、国際貢献をどうするのか?
次の自民党のスローガンは「政権交替」である。 民主党が反永久的に政権政党になれば、国民の期待に応えたことにならない。 国民が夢
を描き、安全安心の世の中を描くことが政権政党の任務である。
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