2025年6月2日(月) |
6月になりました |
6月になりました。このところ、雨模様のうっとおしい日が続き、そろそろ梅雨に入りそうですね。世間では、備蓄米の放出が大きな話題となっています。問題は、備蓄米がいくらで販売されるかというより、今後出てくる新米の値段がいくらになるかです。これが下がらないようでは、今回のことは小泉大臣の単なるパフォーマンスに過ぎないことになってしまいます。国民としては今後のコメの値段を見守っていく必要がありますね。
今月の読書ですが、まずは貫井徳郎さんの「不等辺五角形」(東京創元社)です。避暑地の別荘に集まった幼馴染5人のうち、ひとりが死体となって発見され、ひとりが「私が殺した」と告げ、警察に連行される。残された3人は弁護士に証言をしていくが、それぞれの思惑があるというストーリーです。小野不由美さんの「営繕かるかや怪異譚 その肆」(KADOKAWA)は建物にまつわる超自然的な現象を解決する営繕屋・尾端を描くシリーズ第4弾です。奥田英朗さんの「普天を我が手に 第一部」(講談社)は壮大な昭和史サーガ三部作の第一部です。第一部では大正天皇崩御から太平洋戦争開戦まで、激動の時代に生まれた子どもたちが成長していく姿が描かれます。これは読み応えがありそうです。薬丸岳さんの「こうふくろう」(小学館)は作者が「今までで一番ダークな作品になったかもしれません」というクライム巨編だそうです。
海外ものではピーター・スワンソン「9人はなぜ殺される」(創元推理文庫)です。ある日、アメリカ各地に住む9人に自分の名前を含む9人の名前だけが記されたリストが郵送されてくるが、差出人も意図も不明。やがて、その中に記されていた老人が溺死させられ、翌日にはランニング中の男が撃たれるという事件が起きる。果たして、9人の繋がりは何なのかというストーリーです。
今月の映画ですが、個人的に一番観たいのはダニー・ボイル監督の「28年後」です。「28時間後」「28日後」に続くシリーズ第3弾です。人間を凶暴化させるウイルスがロンドンで流出してから28年後、生き残った僅かな人々は孤島に逃れて身を潜めて暮らしていたが、ある日、一人の男。ジェイミーとその息子はある目的のために島を出て本土へと向かい、感染して凶暴化した者たちと戦うというストーリーです。“ある目的"とは何でしょうか。「リライト」は、法条遥さん原作の同名小説の映画化です。タイムトラベルものです。原作はちょっと分かりにくいところもあったのですが、脚本がヨーロッパ企画の上田誠さんというのが惹かれます。池田エライザさんが女子高校生役とは色気ありすぎでしょう。「フロントライン」は新型コロナウイルスがまん延する最初の頃、日本に入港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」号の集団感染に最前線で立ち向かった医療関係者たちの姿を描きます。テレビで停泊している「ダイヤモンド・プリンセス」号の映像が流れていましたが、当時、報道されない裏側で起こっていたことが語られます。「国宝」は、吉田修一さんの同名小説の映画化です。原作は未読ですが、親を亡くし、歌舞伎役者に引き取られた喜久雄と、その跡取り息子である俊介の運命を描いた作品です。喜久雄を吉沢亮さん、俊介を横浜流星さんというNHK大河ドラマの主役を演じた二人が演じます。「ドールハウス」は、ホラーものです。娘を事故で亡くした夫婦が骨重市で見つけた人形に愛情を注ぐことで元気を取り戻していくが、新たな娘が生まれると人形には見向きもしなくなる。やがて、娘が成長して人形と遊び始めると奇妙な出来事が次々と起こっていくというストーリーです。長澤まさみさんが母を演じますが、彼女がホラーに出演するのは珍しいですね。「でっちあげ」は、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を題材にした福田ますみさんのルボルタージュの映画化です。三池崇史監督、綾野剛さん主演作品です。
今月は舞台の鑑賞はなし。美術展は三菱一号館美術館で開催中の「ルノワール×セザンヌ モダンを拓いた2人の巨匠」を観に行きたいのですが。
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