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身辺雑記(2024年8月)

2024年8月25日(日)
映画の梯子
 金曜日の仕事帰りにストレス発散でシネコンに寄って映画を梯子してきました。
 金曜日から公開されたばかりの「ラストマイル」と「サユリ」の2本です。前者はTBSで放映していたドラマ、石原さとみさん主演の「アンナチュラル」と星野源さんと綾野剛さん主演の「MIU404」の監督、塚原あゆ子さんと脚本家、野木亜紀子さんがみたびタッグを組んだ作品で、「アンナチュラル」と「MIU404」と世界線を同一とする作品です。この作品、もう誰が見てもわかる外資系のショッピングサイトをモデルにしています。ブラックフライデー前夜に世界規模のショッピングサイト「デイリーファスト」の巨大物流倉庫から配送された品物が爆発する事件が起き、やがて連続爆破事件へと発展していく。いったい、誰が、何のために爆弾を仕掛けらのか。新しく倉庫のセンター長となった舟渡エレナは部下の梨本孔とともに、事態の収拾にあたる。物語はセンター長である舟渡エレンと梨本孔を中心に、デイリーファストジャパンの統括本部長、五十嵐、「デイリーファスト」の商品の運送を請け負う運送業者・羊急便の八木、羊急便の下請業者である佐野運送の佐野昭と息子の亘らが事件の中でどう行動していくのかが描かれます。映画は爆破事件を描きながら、物流倉庫で働く人の労働問題や運送業者の長時間労働、更に低賃金の問題等現代社会の労働問題を深く抉っていきます。そして、楽しいのがこの映画の中に「アンナチュラル」と「MIU404」の登場人物たちが登場してくること。まあ、ホンの少しの出演でしたが、石原さとみさんや星野源さん、綾野剛さんだけでなく、テレビドラマの出演者たちが皆、顔を見せていたのは、ドラマのファンにとっては嬉しいですね。昨日、今日とAmazonのプライムビデオで改めて2つのドラマを見てしまいました。今見ても両方のドラマとも面白いです。元々、「アンナチュラル」の出演者が「MIU404」に登場していましたね。視聴率もそんなに悪くなかったと思うので、続編製作してくれませんかねえ。
 後者は人気ホラー漫画の映画化です。中古の家を購入して引っ越してきた一家に、その家にとりついている悪霊によって悲劇が訪れるというストーリーですが、家族が次々死んでいく中で認知症を患っていた祖母が、なぜか普通に戻ってから、後半はホラーという雰囲気とはちょっと変わってきます。根岸季衣さん演じる祖母のキャラが凄すぎました。 
2024年8月19日(月)
お盆も終わり
 お盆も終わり、世間は日常が戻っていますが、暑さは相変わらずで寝苦しい毎日が続きます。エアコンなしではとても眠ることができない状況で、電気料は相当な額になるだろうなあと今から心配。この暑さの中、我が家の家庭菜園のキュウリとナスは今年は大収穫。毎日食べきれないほどなって、近所にも配るのですが、それでもあまってしまいます。この暑さがキュウリたちには合ったんですかねえ。毎日ナスの料理にもいい加減飽きてしまいます。
 今日からは有栖川有栖さんの国名シリーズの最新作「日本扇の謎」を読み始めます。エラリー・クイーンは「日本樫鳥の謎」でしたが、こちらは「日本扇」。さて、どんなストーリーになるのでしょう。今回は紙ではなく、電子書籍で購入したので、読書の雰囲気も変わります。
2024年8月13日(火)
早田ひな選手
 オリンピックが終了し、選手たちが帰国してきました。そんな選手たちの中で印象的だったのは女子卓球の早田ひな選手の会見です。行きたい場所はと聞かれて、アンパンマンミュージアムと答えたところは女の子だなと思ったのですが、もうひとつ行きたいところで彼女が挙げたのは、鹿児島の特攻資料館(知覧特攻平和会館)。「生きていること、卓球ができているのは当たり前じゃないのを感じたい。」との答えには、彼女の年齢ではなかなか戦争なんて身近に感じることはないだろうに凄いなあと感心してしまいました。4年後のロサンゼルスオリンピックも目指すようですから、応援したいですね。
2024年8月12日(月)
オリンピックが終わりました
 オリンピックも日本時間今朝の閉会式をもって終了となりました。メダルを獲得した選手はもちろんですが、オリンピックに参加した選手は誰もがここまで相当の努力をしてきたことでしょうから、皆に拍手を送りたいですね。閉会式では噂のあったトム・クルーズがミッション・インポッシブルのテーマ曲とともに登場。スタジアムの天井の一番高いところから降りてきました。やっぱり、カッコいい人は違いますねえ。62歳の年齢を感じさせません。
 三連休、あまりの暑さに庭の草取りもする気になれず、エアコンの効く部屋の中で読書をしていました。第65回メフィスト賞受賞作「死んだ山田と教室」(講談社)が評判を呼んだ金子玲介さんのデビュー第二作「死んだ石井の大群」(講談社)、ミステリランキングを席巻した「爆弾」(講談社)の続編である「法廷占拠 爆弾2」(講談社)、京極夏彦さんが松本幸四郎さんらの歌舞伎のために書き下ろした「狐花 葉不見冥府路行」(角川書店)を読了。どれもそれぞれ楽しい1作でした。333人の石井がデスゲームに挑み、助かるのは1人だけという「死んだ石井の大群」には、どうして石井が333人も集められたのかと驚き、「法廷占拠 爆弾2」ではスズキタゴサクの裁判中に何故に犯人たちは法廷を占拠したのかに思いも巡らせ、「狐花」では、「了巷説百物語」に登場した“憑き物落とし”の中禪寺洲齋の活躍を楽しませてもらいました。読書は充実したけど、その代わり庭はグランドカバーの草花の中に雑草がそこかしこに顔を覗かせています。
2024年8月1日(木)
8月になりました
 オリンピック競技の中では地味といっては失礼ですが、先日障害馬術団体で日本が馬術競技としては1932年以来のメダル、銅メダルを獲得しました。1932年のメダルというのが、ロサンゼルスオリンピックで、西竹一選手の障害飛越個人の金メダルだそうです。西竹一選手といえば、かなり前に大野芳さんの「オリンポスの使徒」(文藝春秋)を読んだことがあったので、その名前は知っていました。西選手はバロン西として知られる男爵家の出身であり、陸軍軍人であって、その後太平洋戦争の激戦地、硫黄島で戦死しています。平和の祭典であるオリンピックの金メダリストが、戦争で命を亡くすなんてやるせないですね。
 山田太一さんの現代に生きる家族が戦争中の昭和19年にタイムスリップしてしまうというストーリーの「終わりに見た街」が3度目のテレビドラマ化がされるそうです。1回目のドラマ化が1982年、2回目が2005年だそうですから、1回目は37年前に、2回日は61年前に、そして今回は何と80年前にタイムスリップすることになります。過去2作は山田太一さん自身が脚本を書いていましたが、山田さん亡き後、今回脚本を担当するのは宮藤官九郎さん。そして家族の父親を演じるのが大泉洋さんです。宮藤さんと大泉さんのコンビだと、コメディみたいな雰囲気の作品になってしまいそうで「終わりに見た街」のシリアスな雰囲気とは合わないのではと思ってしまいますが、逆にこの二人がどんな「終わりに見た街」を作りあげていくのか興味もあります。原作のラストは衝撃的でしたからねえ。どんなラストになるのでしょう。
 今月は夏体み映画真っ最中ということで、なかなか見たい映画がありません。あえて言えば、洋画ではスタントマンが陰謀に巻き込まれるライアン・ゴズリング主演の「フォールガイ」、邦画では「ラストマイル」と吉田修一さん原作小説の映画化の「愛に乱暴」でしょうか。「ラストマイル」は主人公を演じるのは満島ひかりさんですが、TBSのテレビドラマの「アンナチュラル」、「MIU404」と同じ世界線で起きる連続爆破事件を描くという設定で、両作品の登場人物、「アンナチュラル」からは三澄ミコト役の石原さとみさんほか窪田正孝さん、井浦新さん、大倉孝二さんらが、「MIU404」からは伊吹藍役の綾野剛さん、志摩一未役の星野源さん、酒向芳さんらが出演するので、 ドラマを楽しまれた方には観に行く価値はあるかも。そのほか、岡田将
生さん、阿部サダヲさん、デイーン・フジオカさんも出演するなど豪華な出演陣です。「愛に乱暴」は吉田さんの原作が面白かったので、期待できそうです。主演が江口のりこさんというのも、原作の主人公の雰囲気にピッタリです。彼女がチェーンソウ持ったら怖いですよねえ。
 今月の読書は、まずは有価川有栖さんの国名シリーズの最新作「日本扇の謎」です。愛蔵版とノベルス版が出るようですが、さすがに愛蔵版を買うほどの国名シリーズヘの思い入れはありません。ノベルス版にするか電子書籍にするか、はたまた図書館で借りるか思案中です。そして、期待したいのは5月に刊行された「死んだ山田と教室」(講談社)が失礼ながら青春小説として予想外に面白かった金子玲介さんの2作目である「死んだ石井の大群」(講談社)です。今度死ぬのは石井という男らしいですが、どんな話になるのでしょうか。3冊目は京極夏彦さんの「病葉草子」(文藝春秋)です。京極さん、3か月連続の刊行です。これは「前巷説百物語」に登場する本草学者・久瀬棠庵を主人公にした作品のようです。
 現在、万城目学さんの「六月のぶりぶりぎっちょう」(文藝春秋)を読書中です。この後は先日購入したばかりの呉勝浩さんの「法廷占拠 爆弾2」(講談社)に取り掛かります。「このミス 2023年版」「ミステリが読みたい!2023年版」で第1位になった「爆弾」の続編です。さて、前作のようにベスト10に入る面白さはあるでしょうか。