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身辺雑記(2020年1月)

2020年1月31日(金)
「飛龍伝2020」観てきました
  今日は休みを取って東京へ行ってきました。
 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、心配でしたが、とりあえず少しでも防御と思ってマスクをしてきましたが、意外に東京はマスクをしている人が少なかったですね。まだ、東京の人はそれほど深刻に考えていないのでしょうか。
 東京について、最初に行ったのは、上野の東京都美術館。先週から開催されている「ハマスホイとデンマーク絵画」を観ていました。ハマスホイはデンマークを代表する画家のようですが、この展覧会を知るまで、個人的にはその名前をまったく知りませんでした。室内の家具を描いたり、人がいても背中を向けた人物だったりと、これまで観た画家たちとは違った一風変わった作風でした。開催されたばかりの平日ということもあってか、それほど入場者もいなかったため、じっくり観ることができました。それにしても、ハマスホイはもちろん、デンマークの画家が描く絵は地味ですねえ。
 東京都美術館の後は新宿に戻って、アカデミー賞脚本賞にノミネートされている「ナイブズ・アウト」をゴジラのいる映画館で観てきました。「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督がアガサ・クリスティを意識して作られたミステリー作品です。物語は有名なミステリー作家が85歳の誕生日の翌日に死体で発見されるところから始まります。何者かによってその事件の解明を依頼されたのがダニエル・クレイグ演じる探偵ブノワ。ところが、このブノワ、著名でカッコいいのだけで、どこか頼りなさげで、犯人に翻弄されて、これで果たして事件を解決できるのだろうかと疑問に思うほど。作品は前評判がよかったのですが、自慢じゃないけど途中で、ほとんど謎解きができてしまい、ちょっと拍子抜けでした。名探偵が、最後に関係者一同を集めて、犯人を指摘するというシーンではなく、犯人だけをよんでというのはミステリファンとしては残念。これでは、アカデミー賞の脚本賞は厳しいかなあ・・・。
 最後は、新国立劇場で公演が始まったばかりのつかこうへいさんの「飛龍伝2020」へ。この作品、1970年の安保闘争を舞台に全学連40万人を率いる委員長の神林美智子と作戦参謀・桂木純一郎、そして鬼の第4機動隊と恐れられた警視庁第四機動隊を率いる隊長・山崎一平の話です。今回、神林美智子を演じたのは欅坂46のキャプテンである菅井友香さん。これまで神林美智子は、初代の富田靖子さんから、牧瀬里穂さん、石田ひかりさん、内田有紀さん、広末涼子さん、黒木メイサさん、桐谷美玲さんに続き8代目となります。これまで、そうそうたる女優さんが演じていますが、どうも演出の岡村俊一さんは「幕末純情伝」でもそうですが、アイドルを起用しますねえ。そのため、今日も、菅井さんのファンらしい若者が大勢観に来ていました。彼らは、たぶん、70年安保闘争なんて知らないでしょうね。そもそも学生運動のことも、安保という言葉も知らないのではないでしょうか(舞台上で説明してくれていましたけど)。革マルがとか中核だとか言っても何のことやらだったでしょうね。果たして彼、彼女らはこの作品を楽しむことができたのでしょうか。まだ、開幕間もないということもあったせいもあってか、正直のところ、菅井さんは女優であった黒木さん、桐谷さんにはかないません。滑舌もいまひとつ。2月にもう一度観に行きますが、どれだけ成長しているか楽しみです。「熱海殺人事件」でも共演していた味方良介さん、石田明さんは安定感ありましたねえ。味方さんのセリフはよく通りましたし、石田さんも、もうお笑いより演劇やった方がいいと思うほどの熱演でした。個人的に嬉しかったのは、つかこうへい作品でお馴染みの吉田智則さん、久保田創さんらが出演していたこと。彼らが出ていると、つか作品らしさが強調されます。今回も涙が浮かんでしまいました。やっぱり「飛龍伝」は最高です。
2020年1月8日(水)
アメリカ対イラン
 アメリカがイランの革命防衛隊ソレイマニ司令官を殺害したことへの報復として、イランがイラクにあるアメリカ軍空軍基地をミサイルで攻撃しました。アメリカ側からは被害人員の発表はありませんが、イラン側ではアメリカ人80人が死亡したと発表しています。ニュースでは石油の高騰による日本経済への影響を懸念していますが、それよりも日本が戦争に巻き込まれないのかの方が心配です。このイランの行為に対してトランプ大統領が大人しく黙っているとは思えず、報復のやり合いになるのではないか、そうなればアメリカの同盟国として認識されている日本に対しても何があってもおかしくありません。今年は東京オリンピックの年ですし、テロの標的になってほしくはありません。アメリカ、イランがお互いに自重してくれることを祈るばかりです。
2020年1月7日(火)
ゴールデングローブ賞発表
 アカデミー賞の前哨戦となるゴールデングローブ賞の発表がありました。ドラマ部門の作品賞は、予想外のサム・メンデス監督の「1917 命をかけた伝令」が受賞しました。本命とされていた「アイリッシュマン」、その対抗馬とされていた「マリッジ・ストーリー」を破っての大番狂わせの受賞だったようです。期待していた「ジョーカー」は、ホアキン・フェニックスが主演男優賞を獲得。コメディ・ミュージカル部門の作品賞はクエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が受賞。同部門の主演男優賞は「ロケットマン」のタロン・エガートンとなりました。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に出演したブラッド・ピッドが助演男優賞を受賞しています。そのほか、外国語映画賞は韓国映画の「パラサイト 半地下の家族」が受賞。今週末に地元で公開となるので、楽しみです。
2020年1月6日(月)
仕事始めです
 長い正月休みも終わって、今日から出勤でした。終わってみればあっという間の休みでしたが、さすがに身体はすっかり休みの感じにどっぷりと漬かっていたのか、今朝は布団から出るのがひと苦労でした。
 正月休みはいつもだったら2日、3日は箱根駅伝でテレビの前に座っているのに、今年は地元の山梨学院大学が予選で敗退したので出場が叶わず、母校も期待できないので、箱根駅伝を観ることもほとんどなく、レンタルしてきた「男はつらいよ」シリーズを観ていました。年末観に行った「男はつらいよ お帰り 寅さん」での昔の映画のシーンを観て懐かしくて借りてきたのですが、今の時代でも笑えますし、ホロっとさせます。寅さんは偉大です。マドンナよりも“さくら”役の倍賞千恵子さんに憧れていた頃を思い起こしました。
 休み中の読書は2冊。法月綸太郎さんの「赤い部屋異聞」と中島京子さんの「キッドの運命」です。
2020年1月1日(水)
あけましておめでとうございます。
 明けましておめでとうございます。新しい年を元気に迎えることができました。今年も時間を見つけながら少しずつ更新をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。
 今月の読書は、正月明けということもあってか、それほどの目玉はありませんが、その中では、今野敏さんの隠蔽捜査シリーズ第8弾の「清明」(新潮社)が一番でしょう。同じくシリーズものとしての逢坂剛さんの鬼平シリーズの新作「平蔵の母」(文藝春秋)というところでしょうか。恩田陸さんの「ドミノ 上海編」(角川書店)は2月にずれ込むか厳しいところです。
 今月の映画の中で一番の期待作は、すでに一部映画館では12月末から先行公開されているボン・ジュノ監督、ソン・ガンホ主演で第72回カンヌ映画祭でパルムドール賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」です。家族全員が失業中のキム一家の長男がIT企業のCEOの家に家庭教師として雇われたことから起こる悲喜劇ということですが、悲喜劇とは何かが現在のところわかっていません。これはどうしても見に行きたい作品です。賞ということでは第44回トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞した「ジョジョ・ラビット」も期待大です。物語は第2次世界大戦下のドイツに暮らす10歳のジョジョを主人公に、ヒトラーユーゲントで立派な兵士になることを夢見ていたジョジョが、家の中に母親がユダヤ人の少女を匿っていたことを知ることから始まります。ミュージカルでは下旬から公開される「レ・ミゼラブル」のトム・フーパー監督の「キャッツ」を観に行きたいです。テイラー・スウィフトも猫の一員として出演しています。31日公開の「ナイブズ・アウト」はダニエル・クレイグが名探偵役を演じる密室殺人ミステリーです。そのほか、洋画ではスティーブン・キング原作の同名小説の再映画化である「ペット・セメタリー」も気になります。
 邦画では、シリーズ最終作となる藤原竜也さん主演の「カイジ ファイナルゲーム」、岩井俊二監督のラブストーリーで松たか子さん、広瀬すずさん、福山雅治さん、神木隆之介さんらの共演の「ラストレター」、織守きょうやさん原作の同名小説の映画化である「記憶屋 あなたを忘れない」、大沢たかおさん主演の「AI崩壊」、中井貴一さん、佐々木蔵之介さん主演のシリーズ第2弾「嘘八百 京町ロワイヤル」といったところでしょうか。
 今月の舞台はずっと心待ちにしていたつかこうへいさんの「飛龍伝」が「飛龍伝 2020」となって新国立劇場で始まります。今回主人公である全共闘委員長、神林美智子を演じるのは欅坂46の菅井友香さんです。欅坂ファンを集客しようとしてのことでしょうが、彼女には欅坂のファンで客を呼んだということなく、演技の実力で客を呼んだと言えるよう頑張ってほしいですね。とにかく「飛龍伝」楽しみです。ラスト近くで、次々と全共闘の闘士が倒れていくシーンは泣けてしまうんですよねえ。