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身辺雑記(2019年7月)

2019年7月22日(月)
東野圭吾「希望の糸」オススメです
 選挙が終わり、いつもどおりの日常が始まりました。個人的には、結果は残念なものとなりましたが、これで日本の進む先を諦めることなく、しっかり見続けていきたいと思います。
 東野圭吾さんの「希望の糸」(講談社)読了。久しぶりの加賀恭一郎シリーズでしたが、今回は加賀は脇役。主人公は加賀の従弟である松宮刑事です。シリーズ前作の「祈りの幕が下りる時」も親子の愛を描く感動作でしたが、今回もテーマは同じです。犯人は誰かという謎解きよりは、その事件の動機に隠されたそれぞれの人の思いを描くことに主体が置かれています。もうミステリというより人間ドラマですね。これも先頃読了した横山秀夫さんの「ノースライト」同様、年末のベスト10に顔を出してくるだろう作品です。オススメです。
2019年7月20日(土)
「美しく青く」、「けむりの軍団」観てきました
 今日は東京へ観劇と展覧会を観に行きました。
 まずは、渋谷のシアターコクーンで公演中の「美しく青く」を。前から二番目の、それも真ん中近くの席だったので、役者さんたちの表情も間近に見ることができて堪能しました。女性客なら主演の向井理さんが気になるところでしょうけど、個人的には田中麗奈さん。顔が小さくて綺麗でしたねえ。思わず見とれてしまいます。舞台転換をする間、役者さんたちが観客席の方に降りて演技をするシーンが多かったのも新鮮でした。
 物語は東日本大震災から8年が過ぎた被災地が舞台です。しかし、直接的に被災地の状況を描くわけではありません。海岸沿いに津波を防ぐための工事中の防潮堤があり、部屋の片隅のテーブルに誰かが亡くなったことがわかる位牌と遺影らしき写真立てがあり、認知症の女性が行方不明の孫を探しに行くと騒ぐことで、あぁ、ここは震災で被害を被った場所なんだとわかりました。
 主人公の向井理さん演じる青木保は田中麗奈さん演じる妻と認知症を患っている妻の母との三人暮らし。震災でひとり娘をなくしており、そのことからまだ立ち直れていないよう。保は猿の被害から田畑を守るため、友人たちと自警団を作って、そのリーダーを務めていた。猿の中には片足のはぐれ猿がいて、人間に危害を加えるなど、保たちは手を焼いていた。また、地区の老人である片岡とは彼が経営するアパートに住む外国人が夜出すゴミを猿があさったり、彼の家の柿の木の実を取らずにいて猿のエサになっていることで自警団といざこざが生じていた。
 表面的な部分では、山間部の農地で問題となっている猿との争いを描いていますが、果たして震災というのはこの人々のその後にどんな影響を及ぼしているのでしょうか。この作品を見ていても簡単にわかったとは言えません。
 観劇の後は、同じBunkamuraの中にあるBunkamuraミュージアムで開催中の「みんなのミュシャ」展へ。
 一昨年に国立新美術館で開催した「ミュシャ展」を観て以来、それまで食わず嫌いだったミュシャを個人的に見直したのですが、今回は、ミュシャが現代のまんかに影響を与えたというテーマでミュシャ作品から最後は日本の漫画作品が展示されています。僕が知っているところでは、山岸涼子さんの作品がありましたが、確かに比較すると影響を受けたことは明らかですね。
 土曜日で、こじんまりとした美術館ということもあったのでしょうか、予想外に混雑。写真が撮れるコーナーは特に混雑していました。記念にポストカードとチケットケースを購入。
 今日最後はTBS赤坂ACTシアターで公演中の劇団新感線の「けむりの軍団」へ。
 人質になっていた城から逃げ出した姫を助けることになってしまった浪人中の軍師と盗っ人の活躍を描く劇団新感線にしては短い3時間5分の作品です。「美しく青く」と異なって、席は2階席。TBS赤坂ACTシアターは2度目ですが、前回も2階席。ここの2階席はかなり高いので、舞台をかなり上から見下ろす感じです。
 キャラメルボックスは活動停止したのに、劇団新感線は今日も満席。いつも思うのですが、時代劇なのにどうしてこんなに女性客が入るのか。今テレビドラマでも時代劇って、BSか専門チャンネルでしか放映がないほど、人気がなくなっているのに、ましてや女性は時代劇は好きではないという個人的な印象を持っているのですが、どうして新感線は違うのでしょう。「髑髏城の七人」のときは小栗旬さんはじめ人気の若手俳優が出演したので、女性が観に来るのもわかるのですが、今回は主演が古田新太さんと池田成志さんですよ。早乙女太一くんは相変わらずカッコいい殺陣を見せてくれていましたが、脇役でしたしねえ。あくまで今回は古田新太さんですからねぇ。もちろん、僕的には大いに楽しめました。歌あり踊りあり笑いあり、そして早乙女太一くんのカッコいい殺陣ありと、内容は盛り沢山。今回は古田さん、池田さんはじめ、高田聖子さん、栗根まことさん、河野まさとさん、これぞ劇団新感線という感じの新感線の俳優が総出演でしたね。カーテンコールで古田さんが霧吹きをするするのを久しぶりに見ました。
 充実の土曜日でした。明日は参議院選挙の投票日。映画「新聞記者」を観て、自分ができることはしなくてはと思ったので、明日は投票に行きます。何もしなくては賛成しているのと同じです。
2019年7月18日(木)
頭と身体の不一致
  最近、自分の体力のなさ、というより老化かもしれませんが、とにかく、身体が脳の動きについていくことができません。昨日、東京に行ったときも、高速バスが渋滞で遅れて、到着がチケットを取っていた映画の上映開始時間ギリギリだったので、急いで走ったのですが、上半身は前に行こうとあがいているのに足がついていきません。このことはこの前、家の軒下にできたあしながバチの巣を取ろうとした時も同じ。巣を棒で叩き落したら巣の中にいた蜂がこちらに向けて飛んできたので、慌てて逃げたのですが、やはり足がついていきません。上半身だけ前に進んでこけそうになり、どうにか手を付いて顔は打たなかったものの、膝を強く地面にぶつけてしまいました。このところ高齢者の交通事故が目立ちますが、自分自身もブレーキと間違えてアクセルを踏み続けるという状況もそんな遠い未来にではなく起きそうで恐いですねえ。先日会った友人はジムで筋トレをしているそうです。見習わなくてはなぁ。
 京都でアニメーションの会社が放火され、30人以上が亡くなるという悲惨な事件が起きました。どんな事情があったにしろ、人を殺すことで物事を解決するなんてことは許されません。亡くなった人はアニメ製作に従事する若い人が多いようです。犯人の男は重体のようですが、そんな簡単に死なせてはなりません。理由をきちんと聞き出して、自分の犯した罪を償わせないと。
2019年7月17日(水)
「新聞記者」観てきました
 今日は休日出勤の代休を取って、東京へ映画を観に行ってきました。観たのは峯田和伸さんの小説を原作とする「いちごの唄」と松坂桃李さん、シム・ウンギョンさん主演の「新聞記者」の2本。主たる目的は「新聞記者」を観ることでした。どうしても、投票日の前に観ておきたい作品だったので。
 この作品は、「権力とメディア」、「組織と個人」という非常に難しいテーマを描いていますが、その内容である内閣府主導による医療系大学の創設に関する政府極秘文書が新聞社にファクスで送られてくることから始まる事件が現政権下での安倍総理の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部創設問題に類似しているせいもあり、しだいにネットで評判を呼んだようで、今日も平日というのにほぼ満席状態。観客も若者から私の隣に座った老女まで幅広い客層でした。これを見ると、まだ日本国民にも期待できるのではないかと思わせてくれました。
 新聞記者として記者会見で政府に対して鋭い質問をして、現政権から嫌われている東京新聞の記者・望月衣塑子さんの「新聞記者」(角川新書)を元にした作品だそうです。映画では内閣情報調査室が現政権を守るために、情報を操作する様子が描かれますが、内閣情報調査室と言えば日本のCIAですし、映画の話だけでなく本当にやっていてもおかしくありません。また、行政の行うことを批判的に検証すべきマスコミが、行政の配る資料をそのまま記事にするだけになれば、情報操作は難なくできることになります。この映画でシム・ウンギョンさんが演じる吉岡のような気概のある記者がいることを祈るばかりです。政府の提灯持ちのような記事しか書けない記者たちには、この映画を観てもらいたいですね。
 ラスト松坂桃李さん演じる杉原は、道を挟んだ向こうにいるシム・ウンギョンさん演じる吉岡に何を言ったのでしょうか。口元を見ると「〇〇〇(ネタバレになるので伏せます。)」の三語だったと思うのですが。観客に考えさせるラストでした。
 映画の前のCMで立憲民主党のCMがありましたが、隣の老女曰く、この映画じゃ自民党はさすがにCMは打てないわよね、ですって。確かに。 
2019年7月13日(土)
友人とランチ
 三連休の初日ですが、朝起きればあいにくの曇り空。今日は気の置けない友人と久しぶりに会ってランチ。友人の家の近くのお蕎麦のお店ですが、ご主人はフレンチのシェフということで、単なるお蕎麦ではないランチのコースをいただきながら友人と話をしてきました。お蕎麦といえば、見た目は華やかな色ではありませんが、コースで出てくる食材が季節の野菜や果物を使っているので、色鮮やかで見た目も楽しめる食事でした。もちろん、季節の野菜や果物を使った料理や、スズキのサラダ等々、出てくるものすべて味も満足。美味しかったなあ。メインのお蕎麦はいうまでもありません。ちょっと堅めの麺にアサリの入ったお蕎麦の汁といったらいいのか、スープといったらいいのでしょうか、アサリの風味がよく出ていて絶品でした。美味しい食事に、久しぶりに会った友人と近況を話し、仕事の愚痴も言ったりして、楽しい時間を過ごすことができました。つまらない話にも耳を傾けてくれた大切な友人に感謝です。
 横山秀夫さんの「ノースライト」読了。横山さんといえば警察小説ですが、今回のこの作品は違います。たぶん、今年の「このミス」の上位に入ってきそうな作品です。感想は、また後日。明日も雨模様の一日となりそうです。伊坂幸太郎さんの「クジラアタマの王様」、東野圭吾さんの「希望の糸」、道尾秀介さんの「いけない」、宮部みゆきさんの「さよならの儀式」と、まとめて購入してしまったので、読書の一日になりそうです。雨の日の読書って、好きなんですよねえ。 
2019年7月1日(月)
今年も後半戦に突入
 今日から7月。早いもので令和最初の年も後半に突入です。
 今月の読書は、盛りだくさん。伊坂幸太郎さんの「クジラアタマの王様」(NHK出版)、道尾秀介さんの「いけない」(文藝春秋)、宮部みゆきさんの「さよならの儀式」(河出書房新書)が前半に刊行されますし、後半には樋口有介さんの柚木草介シリーズ最新作「うしろから歩いてくる微笑」(東京創元社)と高村薫さんの合田シリーズ最新作「我らが少女A」(毎日新聞出版)が刊行されます。そのほかにも小野不由美さんの「営繕かるかや怪異譚」(小学館)など読みたい本が続々発売になります。これは積読本が増えてしまいそうな雰囲気です。
 映画の方は、ここ2週間の見たい映画の公開ラッシュが落ち着き、また、夏休みの子ども映画の公開となるため、それほど惹かれる作品がありません。第二次世界大戦を舞台に、菅田将暉さんが演じる元帝大生の数学の天才・櫂直を主人公に戦艦大和建造を巡る史実を描いた「アルキメデスの大戦」くらいでしょうか。
 舞台は2本。「美しく青く」と劇団新感線の「けむりの軍団」です。前者は演出家・赤堀雅秋さんの書下ろしで、震災から数年が経った集落を舞台に人間の営みが描かれていきます。向井理さん主演。田中麗奈さん、大倉孝二さん、平田満さん、大東俊介さんらが出演します。後者は久しぶりに古田新太さんが主役を張ります。そのほか、池田成志さん、早乙女太一さん、清野菜名、須賀健太さん、それに劇団新感線のメンバーである高田聖子さんに栗根まことさんらが出演します。「髑髏城の七人」「メタルマクベス」に続く3本目の劇団新感線の舞台です。同じ時代劇の「髑髏城の七人」と比べてどうなのか、今から期待です。