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身辺雑記(2019年4月)

2019年4月30日(火)
平成最後の日です
 10連休も既に4日目。今日は平成最後の日です。今までは天皇が崩御して改元がなされたので、お祝いという感じはまったくありませんでした。しかし今回は、存命中の退位ということで、前から5月1日で新たな元号「令和」になることがわかっていたので、テレビや新聞ではこのところ「平成」を振り返る番組や記事が多く、世間は何だか浮かれ気分。でも、80歳を過ぎてから天皇という地位にいることは公務も激務であり、適切な判断だったと思います。今夜は何かを理由に騒ぎたい人が集まって、また渋谷の街が荒れそうな予感がします。
 個人的には、この10連休前半、連休前日の金曜日は午後休日出勤の振り替えで休みだったので(というわけで、10日半連休です。)、東京に行って、映画「クロノス・ジョウンターの伝説」と東京都美術館で公開が始まったばかりの「クリムト展」、そして一番の目的であった紀伊國屋ホールで公演中の「銀幕の果てに」を観てきました。
 「クロノス・ジョウンターの伝説」は、梶尾真治さん原作の同名小説の中の「吹原和彦の軌跡」を映画化したものです。事故に巻き込まれて死ぬ運命の好きな人を助けるために、何度もタイムトラベルを繰り返す男の話です。この作品を初めて知ったのは演劇集団キャラメルボックスの「クロノス」という演劇を観たときです。2005年11月から12月にかけて公演していたこの「クロノス」がやはり「吹原和彦の軌跡」を舞台化したもので、初めて東京に舞台を観に行って、終了時には涙をこぼしてしまうほど感動した作品でした。その後、キャラメルボックスは梶尾真治さんの「クロノス・ジョウンターの伝説」中の他の作品も舞台化し、僕も舞台化を追いかけてシリーズの総ての作品を観てきました。そんなシリーズの中で、感動ということではこの「吹原和彦の軌跡」が最高です。更に僕にとってはキャラメルボックスの作品の中でもこの「クロノス」が最高の作品です。その作品が映画化されると、キャラメルボックスの加藤昌史さんのツイッターで知り、これは観てみなくてはと思って観に行ったのですが・・・。吹原和彦役の下野紘さんは有名な声優さんのようですが、正直なところ俳優は声優のようにはうまくはいかないようです。演技はぎこちなく素人のようでした。蕗来美子役の井桁弘恵さんも本職はモデルのようですから、やはり演技はいまひとつ。残念ながら、あまり物語の中に入り込むことができませんでした。やっぱり、菅野さんと岡内さんの「クロノス」をもう一度舞台で観たいです。
 夜の舞台まで時間があったので、東京都美術館で開催中の「クリムト展」を観に行きました。平日ということもあってか、館内はそれほど混雑していなく、稲垣吾郎さんの音声ガイドを聴きながら、ゆっくりと観て回ることができました。今回の展覧会の見ものは「ユディトⅠ」と「女の三世代」。前者はクリムトの「黄金様式」の代表作のひとつで、油彩画に初めて本物の金箔を用いた作品とされるそうです。僕としては、原寸大の複製の展示でしたが、音声ガイドから流れるベートーヴェンの交響曲第9番を聴きながら観た「ベートーヴェン・フリーズ」が一番印象に残りました。全長34メートルを超える壁画で、クリムトがベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得て、黄金の甲冑で武装した騎士が幸福を求めて敵に向かい、楽園にたどり着くまでの旅路を描いたものだそうです。
 「クリムト展」のあとは、いよいよ一番の目的である紀伊國屋ホールで公演中の「春のつかこうへい復活祭VOL2 銀幕の果てに」を観に行きました。つかこうへいさんの小説の舞台化です。つかこうへいさん自身はこの作品を舞台化することはなかったので、初めての舞台化になります。物語は、秩父山脈の中腹にある大東映画撮影所で10年前に起こったシャンデリヤ落下による主演女優事故死事件と監督と脚本家の自殺事件の真相を探ろうとする主演女優の兄と刑事、共演していた伝説の女優、更には政府の官房長官まで登場してミステリータッチで描かれていきます。
 とにかく、ストーリーが複雑すぎて、一度観ただけではよくわからないというのが正直な感想です。今、舞台上で語られていることが、現実なのか、スクリーンの物語の中でのことなのかがよくわかりませんでした。出演者自身もつかさんの原作を読んだときもわからなかったといっているくらいですから、簡単にストーリーを理解できる人がそうそういないのでしょう。2週間前に「春のつかこうへい復活祭VOL1 熱海殺人事件」を観ましたが、そちらに出演していた味方良介さんと石田明さんが再び出演。二本連続とは二人とも頑張っていますねえ。しかし、何といっても今回凄かったのは主演の伝説の女優、野火止玲子を演じた矢島舞美さんです。2年近く前までアイドルグループで活動していた人のようですが、今回観ても全然アイドルという感じはしません。綺麗で、身長が高くて見栄えも良く、激しいダンスもこなすなど強烈な印象を残しました。そのほか、昨年の「熱海殺人事件」にも出演していた木崎ゆりあさんや、映画「怒り」で日本アカデミー賞新人賞を受賞した佐久本宝さん、エグザイルの松本利夫さん、つかこうへい作品には欠かせない久保田創さんらが出演。ストーリーはよくわからなかったものの、つかこうへい作品の雰囲気は味わうことはできました。再演されたらもう一度観ることができればストーリーも理解できるかな。
 連休に入った1日目は森の中でバーべーキューをしようと計画していたのですが、雨模様で風も強く、断念。家の中での焼肉となりました。2日目は妻子の希望で軽井沢のアウトレットへ行ってきました。連休中は当然のことながら大混雑で向かう道路も大渋滞だろうと予想していたので、混まない道路をナビで検索して事前準備を万端に出かけたので、順調に現地に到着。開店直後からショッピングに臨むことができました。とはいえ、目的のある妻と娘と違って、こちらはそれほど買いたいと思うものもなく、ゆっくりひとつひとつの店を見て回る妻と娘と離れて、ひたすらてくてくと歩いていました.携帯の万歩計では1万7千歩、10キロ以上歩きました。女性たちは心ゆくまで買物ができて満足したようですが、こちらは大勢の人波の中、ただ疲れました。
 今日は何をやっても“平成最後の〇〇”となる日。というわけで、“平成最後の映画”を観に行ってきました。「アベンジャーズ エンドゲーム」です。昨年の前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォ-」で、サノスの指パッチンで世界の2分の1の人々が消え去ってしまった世界から今作は始まります。果たしてアベンジャーズは消滅した2分の1の人々を元に戻すことができるのか、消滅したブラックパンサーやスカーレット・ウィッチらアベンジャーズの面々はどうなるのか、サノスとの戦いはどうなるのか、直前に登場したキャプテン・マーベルはどういう役目を果たすのか等々がワクワクドキドキしながら観ることができます。“エンドゲーム”と銘打っているわけですから、“アベンジャーズ”はこれで終わりですが、果たしてどうなるのかと思ったら、そういうラストでしたか・・・。3時間以上の上映時間があっという間でした。
  平成の終わりまであと2時間ほど。いよいよ令和の時代が始まります。
2019年4月19日(金)
10連休まであと1週間
 平成から令和になるに当たっての大型連休まであと1週間。人間相手の仕事である病院や介護関係の会社ではとても連続10連休などできないでしょうけど、わが会社は暦通りの10連休となります。しかし、10連休ができるのは息子と2人だけで、妻と娘は途中で出勤しなければなりません。連休中はたぶん、どこに行っても人で溢れているでしょうから、遠出はしない予定ですが、自然の中でバーベキューでもやろうかと家族で話しています。あとは、娘の希望で渋滞を覚悟して近くのアウトレットへドライブがてら行く予定です。混むだろうなあ。東京であれば、ここぞとばかりに様々な映画を観に行くことができるのでしょうけど、こちらではシネコンに行くしかありません。ここも子ども映画で大混雑でしょうね。
2019年4月15日(月)
「熱海殺人事件」観てきました
 先週末は東京へ舞台「熱海殺人事件 LAST GENERATION」を観に行ってきました。会場はつかこうへい作品を上演するいつもの「紀伊國屋ホール」です。大音量の「白鳥の湖」をBGMに主役の木村伝兵衛部長刑事が電話でがなりたてるオープニングはこれまでどおりです。
 今回は婦人警官の水野朋子役を元乃木坂46の今泉佑唯さんが演じるためか、会場内にはつかこうへいさんのことなど知らない世代の男の子たちの姿も多く見受けられました。今泉さんのことは元アイドルだからどうなのかなあという偏見で観ていましたが、セリフも聴きとれたし、まあ合格ですね。帰り際に、もう何度も観に来たという彼女のファンは、観るたびに面白くなってきたと言っていましたよ。
 主役の咥えたばこの木村伝兵衛を演じるのは3年連続の味方良介さん。もうすっかりはまり役ですねえ。安心して観ていられます。熊田留吉刑事を演じるのはお笑いコンビ・ノンスタイルの石田明さん。彼も昨年に引き続きの熊田役です。もうお笑い芸人という括りでは語れないほど、演劇人やっていますねえ。
 今回の舞台はアドリブが昨年観た舞台よりかなりパワーアップしている気がします。このパワーアップに一役買っているのが久保田創さん。ナレーションもやっているし、つかこうへい作品には欠かせない役者さんです。いやぁ~面白かった。今まで見た「熱海殺人事件」の中で個人的に一番好きです。
 終わって帰る途中でネットの芸能ニュースで今泉さんの乃木坂46の卒業理由が他のメンバーによるいじめだったと文春が掲載していることを知りました。いやはや、この前の新潟の何とかというグループ同様、また騒ぎですね。
 「熱海殺人事件」を観るだけで東京に行くのはもったいないと思い、朝早くから東京に行って、映画を2本梯子しました。「マローボーン家の掟」と「ハンターキラー」の2本です。「マローボーン家の掟」は、簡単にいえばホラーですが、これが一筋縄ではいかない作品でした。殺人鬼の父親から逃れてイギリスからアメリカに来た母親と4人の子どもたちだったが、母親が病死し、収監されていた父親が脱走して隠れていた子どもたちの家を突き止めてやってくるという話です。似たようなネタの作品はほかにもありましたが、ラストまで気づかずに観ることができました。長男が恋する女性・アリーを「スプリット」に出演したアニャ・テイラー=ジョイが演じますが、彼女は今回も戦います。一方「ハンター・キラー」は、ソ連崩壊でアメリカの敵ではなくなったロシアが再び悪役で登場する作品です。ロシアで国防大臣によるクーデターが起こり、大統領を幽閉した彼はアメリカに対し戦争を仕掛けようとします。戦争回避のために幽閉された大統領をアメリカの特殊部隊が救出に向かい、原潜で脱出するという映画です。荒唐無稽な映画ですが、これが意外に手に汗握る面白さ。理屈抜きに楽しめます。
 舞台が始まる前の時間を使って、上野の東京国立博物館で開催中の「国宝東寺 空海と仏像曼荼羅」を観てきました。東寺に伝わる曼荼羅や絵画や巻物等が展示されていましたが、何といっても見ものは最後の展示室に置かれた仏像の数々です。運慶展でもそうでしたが、こうした仏像には圧倒されますね。
 さて、2週間後には今度はつかこうへい復活祭VOL2「銀幕の果てに」を観に行く予定です。
2019年4月6日(土)
桜が満開になりました
 今日はこちらでは戦国時代の甲斐の武将、武田信玄の重臣24将の騎馬軍団が市内を進軍する「信玄公祭り」が行われました。このところ3月にしては寒い日が続き、桜がなかなか満開にならなかったのですが、昨日からの暖かさでいっきに花が開き、珍しく、桜の花の下でのお祭りとなりました。
 毎年、主役の武田信玄は芸能人が演じるのですが、今回は山下真司さん。山下真司さんといえば、僕らの年代では「スクール☆ウォーズ」の滝沢先生がすぐ頭に思い浮かびます。お祭りの中でこの「スクール☆ウォーズ」のシーンを演じると本人が言っていたので、地元のCATVテレビを見ていたら、馬上で叫びましたよ。試合で大敗を喫したロッカールームでの「今からお前たちを殴る!」というセリフを。主題歌の「ヒーロー」まで流れましたが、さすがに戦国武将の姿で馬上で言われてもねえ・・・。まあ、山下さんなりのサービスに拍手です。
 オンライン書店に注文しておいた伊坂幸太郎さんの「シーソーモンスター」(中央公論新社)が届きました。これは伊坂さんら7人と1組(兄弟です)の作家さんが参加して「小説BOC」紙上で始まった螺旋プロジェクトの1冊だそうです。3月に刊行された朝井リョウさんの「死にがいを求めて生きているの」から始まって、来月は天野純希さんの「もののふの国」、薬丸岳さんの「蒼色の大地」、6月が乾ルカさんの「コイコワレ」、澤田瞳子さんの「月人壮士」、7月が大森兄弟の「ウナノハテノガタ」、吉田篤弘さんの「天使も怪物も眠る夜」と、続々刊行されます。原始から未来までの歴史物語ということですが、どんな話となるのか、楽しみです。
2019年4月1日(月)
新元号は「令和」に決定
 4月になりました。今日の世間の一大イベントは新元号の発表でした。新元号は「令和」に決定。万葉集からとられたようです。来月からはいよいよ令和元年となります。
 今月の読書は、何といっても伊坂幸太郎さんの「シーソーモンスター」(中央公論新社)です。「シーソーモンスター」、「スピンモンスター」の2編が収録されています。そして、毎年4月に定番の小路幸也さんの「東京バンドワゴン」シリーズの最新刊「アンド・アイ・ラブ・ハー」が発売されます。あとは、柚月裕子さんの「検事の信義」もシリーズものですから、忘れずに読みたいですね。
 今月の映画は、先月観た「キャプテン・マーベル」に続くアベンジャーズシリーズ最終作となる「アベンジャーズ エンドゲーム」です。前作の「アベンジャーズ インフィニティウォー」で、サノスによって消滅してしまったアベンジャーズの面々はどうなるのか。そしてアイアンマンは宇宙から戻ってこられるのか等々見どころは満載です。