身辺雑記トップへ

身辺雑記(2015年7月)

2015年7月29日(水)
読書しないと
 家に帰ったら郵便受けに講談社からのゆうメールが。何かと思って開封すると、薬丸岳著「Aではない君と」の書籍見本(プルーフ)が入っていました。先日応募したモニターに当選したようです。9月15日発売予定の本をいち早く読むことができるのは嬉しいのですが、モニターですから感想を書かなければいけません。締め切りは8月10日。現在図書館から5冊本を借りているので、これも読まなくてはならないし、今日はオンライン書店から注文していた誉田哲也さんの武士道シリーズ新作「武士道ジェネレーション」が届きました。これで当分読書三昧です。とりあえず、今夜は澤田瞳子さんの直木賞候補作だった「若冲」を読み始めます。久しぶりの時代小説です。
2015年7月28日(火)
猛暑日です
 今週で7月も終わり。昨日は猛暑日となり、夜も熱帯夜で、今年一番の暑さでした。窓を開けても風が入ってこなくて、寝苦しい一夜となりました。今日も猛暑日。夜も未だに暑くてエアコンの部屋から外に出ることができません。夏本番ですねえ。
 中島たい子さんの「院内カフェ」(朝日新聞出版)読書中。病院のロビーにあるカフェを舞台にした物語です。最近は病院も洒落ていて、全国チェーンの喫茶店(もう“喫茶店”という言葉は古いのでしょうか¡)があったりするのですね。
2015年7月25日(土)
「HERO」観てきました
 今夜は映画「HERO」を観に行ってきました。木村拓哉さん主演のフジテレビのドラマの映画化です。今回の映画の話題は、テレビのシーズン2には出演しなかった松たか子さんが出演していること。コートで隠していましたが、松さん、撮影時点でかなりお腹が目立っていたのではないでしょうか。お尻もかなり大きくて全体的にふっくらしていましたから。着物を着るシーンがありましたが、お腹締めて大丈夫だったのでしょうか。ネタバレになるので詳細は述べませんが、久利生と検事になった雨宮の関係がああなるとは、僕としては予想外でした。ドラマファンとしては楽しく観ることができた映画でした。
 そうそう、忘れていけないもう一つの見所があります。杉本哲太さん演じる田村部長の奥さんで、角野卓造さん演じる牛丸次席の娘がついに顔を出しました。スマホの画面でですが、予想どおり演じていたのは“ハリセンボン”の近藤春菜さんでした。どう考えても彼女以外演じる人は考えられません。適役ですね。
2015年7月23日(木)
1年がたちました
 今日は何日だったかなあと考えたら、思い出しました。1年前の今日は、お腹の痛みで診察を受けたらそのまま入院となり、病院のベッドの上で過ごしていました。急性胆嚢炎と診断が下りて食事はなしで3日間点滴のみ。猛暑の中、冷房の効いた病院というのは贅沢でしたが、痛みが和らいでくると口から水以外何も取れないというのは辛かったですね。あのとき減った体重も1年で元に戻ってしまいました(笑)。1年たって今度は腰痛。いまだに座ったり、立ち上がったりする時に痛みが走ります。ホント、歳をとるのはイヤですねぇ。
2015年7月22日(水)
腰痛です
  この前の三連休に、猛暑を少しでも和らげようと、よしずを買ってきて立てかけたり、窓にサンシェードを設置したりと、ちょっと身体を動かしたせいか、週明けから腰が痛くなりました。座ったり立ったりすると腰に痛みが走るので、スローモーションのようにゆっくり座り、ゆっくり立つという状態です。今夜は職場の納涼会でしたが、和室だったので、お酌をするために腰を上げるだけで痛くてひと苦労でした。この腰の痛み、歳を取ったせいでしょうか。参りました。
 先日読んだ坂井希久子さんの「ウイメンズマラソン」がおもしろかったので、図書館から坂井さんの本を借りてきました。「ただいまが、聞こえない」と「泣いたらアカンで通天閣」です。今夜は、まず「ただいまが、聞こえない」から読み始めます。
2015年7月20日(月)
猛暑です
  梅雨明けで連日の猛暑です。ついこの前までの雨が嘘のよう。いよいよ夏本番ですね。こちらは盆地なのでむっとした暑さがものすごくて、エアコンが運転している部屋から外へ出たくありません。部屋から出たとたんに倒れそうです(笑)。そんなわけで、三連休最後の日は冷房の効いた室内で読書をしたり、DVDを観たりで一日をのんびり過ごしました。こんなダレた一日を過ごしていると明日からの仕事が大変そうですが。
2015年7月19日(日)
「ナイルパーチの女子会」読了
  友人から桃が届いたので、お礼の電話をかけました。日頃会うこともなく、LINEも4月以降はしたこともなく、そもそも電話で声を聞くのも1年ぶりだったので、最初はうまく会話が成り立つか心配だったのですが、話し始めると電話が切り難くて1時間近くも話をしてしまいました。何だか高校生の恋人同士のようですね(笑)。昨日まで読んでいた柚木麻子さんの「ナイルパーチの女子会」では、友人のいない女性がたまたま知り合った女性に対しとんでもない行動を起こす話ですが、友人が欲しいと切実に思う彼女の気持ちは分からないではありません。僕としても友人と電話でいろんな話をするだけで、すごく楽しい気持ちになりましたから。まあ主人公の女性はあまりに独りよがりで考えが極端すぎますけど。
 今夜からは森谷明子さんのさんの「春や春」(光文社)を読み始めます。俳句甲子園を題材にした物語ですが、創作俳句を競う高校生の大会があるとは知りませんでした。
2015年7月18日(土)
三連休初日です
 今日から三連休。妻と娘は東京へ泊まりで遊びに行ったので、今夜は一人です。台風一過で晴れるかなと思ったのですが、台風がグズグズしていたので、今日も一日中雨模様の天気となりました。
 今日は朝早くから市立図書館と県立図書館へ本の返却、そして10時前にパソコンの前に座り、手にはスマホを持って、シアターコクーンで行われる「大逆走」のプリセールの申し込み。これまで、文化村の会員やチケットぴあの先行販売で外れているので、今度こそと思って発売開始時間の10時になったとともに申し込みのボタンをクリックしたのですが、アクセスが多すぎてなかなか繋がりません。パソコンとスマホを操りながら何度も挑戦したところ、どうにか申込み画面へ進むことができました。取れた席はかなり後ろですが、取れただけでも良しとしなければ。吉高由里子さんの初舞台ということで人気があるのでしょうか。
 そのあとは、チケットを取れていい気分で映画へ。ミニシアターでマリオン・コティヤール主演の「サンドラの週末」を観てきました。これは地味な映画です。ソーラーパネル工場で働くマリオン・コティヤール演じるサンドラ。病気で休職していたが、復職しようとしたところ解雇を言い渡される。同僚の取りなしで、ボーナスを諦めてサンドラを復職させるかどうかを社員の投票で決することとなる。月曜日の投票日の前の週末に、サンドラは自分に投票するよう社員たちの間を回るが・・・。制作費のほとんどがマリオン・コティヤールの出演料でしょうね。
2015年7月17日(金)
芥川賞「火花」受賞の影響
 又吉直樹さんの芥川賞受賞をめぐり、昨夜テレビ朝日の「ニュースステーション」で古舘伊知郎キャスターが発言したことに対し、物議となっているようです。古舘キャスターは「みんなすごいなとは思うんですけど、それとは別に芥川賞と本屋大賞の区分けがなくなった気がするんですけどね」と述べ、小川彩佳アナが「ちょっと読んでみないと分からないですけど」と言った後再度「芥川賞と明らかに、時代が違うっていえばあれですけど、僕なんかの年代はあれ?って気もちょっとするんですけどね」と述べたそうです。テレビを見ていなかった者からすると、これだけを読むと、確かに又吉さんの受賞に疑問を呈しているように取れるのですが、真意はどうなんでしょう。報道に携わる人ですから、聞いている人が誤解をするような言い方をするとは思えないし、となれば、古舘さんとしては又吉さんの芥川賞受賞はおかしいと思ったのでしょう。実際に「火花」を読んでいての感想なら、いくらプロの作家が選んだ芥川賞であっても、個人的におかしいと思うのは自由でしょう(キャスターとして、その場で言っていいかどうかはともかくとして)。ただ、読まないで言ったとしたら、お笑い芸人が取るのはおかしいという気持ちがあったと言わざるを得ません。さて、どうなのでしょうか。
 台風11号が、ゆっくりとした速度でようやく四国から中国地方を縦断したため、午後から雨も上がって日が出てきました。明日からの三連休はどうにかいい天気になりそうです。
2015年7月16日(木)
芥川賞・直木賞発表
  芥川賞・直木賞が発表されました。話題となっていたピースの又吉直樹さんが芥川賞を受賞しました。おめでとうございます。でも、これからが大変ですよね。お笑いの方はどうなるのでしょうか。何はともあれ、受賞後第1作が真価の見せ所です。一方、又吉さんの芥川賞受賞ですっかり影の薄くなってしまった直木賞は東山彰良さんの「流」でした。残念ながら期待していた西川美和さんの「永い言い訳」と柚木麻子さんの「ナイルパーチの女子会」は受賞ならず。
 台風の速度が遅いせいで、こちらは直撃ではありませんが、朝からものすごい雨で、一時は鉄道は止まるし、高速道路も通行止めで、陸の孤島になりそうでした。各所で土砂崩れも起こっているし、我が家はその点では安心ですが、雨は早く止んで欲しいですね。
2015年7月15日(水)
安保法案強行採決
  安保法案が昼間の衆院平和安全法制特別委員会で強行採決されました。今日のニュースはこの話題で持ちきりです。多数決、これで民主主義なんでしょうねぇ。将来が短い僕らはともかく、子どもたちの未来はどうなるのか、すごく不安です。政治家の舌が二枚舌なんて、誰でも知っています。一昨日、宮崎駿監督が外国特派員協会での記者会見で安倍首相を批判したことばが印象的です。
 明日はいよいよ芥川賞・直木賞の発表です。今回はお笑い芸人のピース又吉さんの「火花」が芥川賞候補となっているため、いつも以上に賞の行方に関心が集まっています。でも、やはり本命は候補回数が多い島本理生さんでしょうか。
 昨日、電子書籍で「火花」を購入しましたが、まだ未読です。今は直木賞候補の柚木麻子さんの「ナイルパーチの女子会」を読書中です。女性は怖いですねえ。なんて言うと怒られるかな。
2015年7月12日(日)
暑いです!
  天気が回復したかと思ったら、連日の真夏日で(今日は35度超えです。)、蒸し暑い土・日となりました。いっきに梅雨明けかと思いましたが、今週半ばからは再び雨模様の日が続くようで、梅雨明け宣言はもう少し先になるかも。裏の田圃ではカエルが雨が降れとばかりに大合唱です。
  図書館から借りていた額賀澪さんの「屋上のウインドノーツ」(文藝春秋)と「ヒトリコ」(小学館)を読了。前者は第22回松本清張賞受賞作で吹奏楽の東日本大会を目指す高校生の話、後者は第16回小学館文庫小説賞受賞作で、小学校の頃にいじめに遭い、他人と関わることを止めた女子高校生の話です。「ヒトリコ」は朝目覚めてから読み出したら止まらずに朝食までにいっきに読了。その中に、合唱曲として「怪獣のバラード」のことが出てきますが、これは元々は1970年代初めにNHKで放送していた“ステージ101”の中で“ヤング101”が歌っていたもの。思わず、あの頃のことが頭の中に蘇りました。YouTubeで映像を探したら、最終回の“涙をこえて”をみんなで歌う場面が出てきました。確か高校生くらいの頃、このシーン見たことがあるなあと感慨に浸ってしまいました。当時は映像テープが高価だったので、どんどん上書きで利用され、“怪獣のバラード”を歌うシーンは残っていないとのこと。残念です。そういえば、太田裕美さんも“ヤング101”の一員で、友人みんな、「あの子、かわいいなあ」と言い合っていたものです。
 今夜からは今週の直木賞発表を前に、柚木麻子さんの「ナイルパーチの女子会」(文藝春秋)を読み始めます。澤田瞳子さんの「若冲」(文藝春秋)は図書館に予約をしてあるのですが、借りている人が返却期限を2週間を過ぎても返却してくれません。僕の後ろにも何人も貸し出しを待っている人がいるのですが。期限を守らなくても、平気なんですかねえ・・・。
 芥川賞候補になっている又吉直樹さんの「火花」(文藝春秋)は図書館に予約しても1年以上先でないと順番が回ってこないという状況なので、先日電子書籍が5割引の時に購入してしまいました。ゆっくりと読むことにします。
2015年7月10日(金)
久しぶりの青空です
 久しぶりに朝から青空となりました。晴れたのは何日ぶりでしょうか。これで洗濯物もよく乾きます。
 今日は早出で“ゆう活”の日。1時間早く会社を出て、そのまま今日から公開の「ターミネータ- 新起動」を観に行ってきました。これまでのシリーズの続編ではなく、かといってリメイクとはいえない新たな作品です。
 将来人類を率いるジョン・コナーの母親、サラ・コナーを殺すために未来からターミネーターが送り込まれ、それを阻止するためにカイル・リースが後を追うという基本的なストーリーは同じです。ところが、過去でか弱きウエイトレスであったサラ・コナーが、この作品では戦う女となっており、送り込まれたターミネーターを迎え撃つという、最初の作品を知っている者から見れば、唖然とするような展開でした。サラ・コナー役もあまりにぽちゃっとしすぎでリンダ・ハミルトンが演じたサラ・コナーのイメージとはかなり違いました。楽しみに待ち望んでいた割には、僕としては期待外れ。
2015年7月9日(木)
梅雨空が続きます
 今日も雨です。青空を見たのはいつだったか忘れてしまうほど、梅雨空か続きます。そんな天気も一因でしょうか、庭のハナミズキの葉が白い粉を吹いたようになってきて、調べたところ、うどんこ病のようです。晴れたら消毒しようと思うのですが、天気予報では太陽が顔を見せるのは土曜日のようです。
 朱川湊人さんの「明日からは、愛のひと」読了。朱川作品のいつもの昭和の匂いのするノスタルジー感漂う話とは異なる話です。ユーモアに感動もあって、いっき読みです。
2015年7月6日(月)
“ゆう活”です
 今日は早出の日。いつもより1時間早く出勤ですが、身体がそのリズムになれていないため、一日中眠くて仕方ありませんでした。早出は頭がはっきりして仕事が効率的にできるなんて嘘です。それは一般的ではありません。人によりけりですね。
 帰りは1時間早く帰社。残業は強制的に禁止だったので、1時間早く会社を出て、せっかくなので“ゆう活”を満喫しようと、メンズデーだったミニシアター系の映画館で、早見あかりさん主演の映画「忘れないと誓ったぼくがいた」を観に行ってきました。平山瑞穂さん原作の同名小説の映画化です。ハードカヴァーで刊行された際に読んでいるはずですが、細かい部分はすっかり忘れていました。あんな悲しいラストだったかなあ。平日の、それも5時前ということもあって、80人収容のスクリーンに客は僕だけ。僕ひとりだけのためのロードショーでした。何だか得した気分です。
2015年7月5日(日)
「アベンジャーズ」観てきました
 今日は朝から公開中の「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」を観に行ってきました。今日も雨模様ということもあって、皆さん、お出かけは近場で済まそうとしているのか、シネコンのあるモールの駐車場は開店から大混雑でした。
 こちらのシネコンでは3Dは日本語吹き替え版だけだったので、2Dの字幕版を観ることに。やっぱり、吹き替えの声優が米倉涼子さんや竹中直人さんなどの有名俳優では、顔が浮かんできてしまい洋画を見ている気分に浸れません。
 マーベル・コミックのヒーローたちが大集合ですから、アメリカで大人気だったのも頷けます。僕自身は“マイティ・ソー”や“キャプテン・アメリカ”を観ていないので、ちょっと細かいところで分からない部分もあったのですが、観ていなくても十分楽しむことができました。新たな仲間も加わりましたが、エンドロールの途中に挿入されるシーンで登場するキャラクターがいよいよ次の戦いの相手になるのでしょうか。
 今週末からは、いよいよ「ターミネーター:新起動 ジェネシス」が公開されます。ターミネーターといえばアーノルド・シュワルツェネッガーですが、「ターミネーター3」以来12年ぶりにシリーズに復帰です。この人が登場しないと“ターミネーター”ではないですよね。
2015年7月4日(土)
レモンの花
 レモンの木に花が咲きました。すごくいい匂いの白い花です。通常レモンは春に開花数が最も多く、果実が肥大しやすいので主に利用されるそうですが、栄養状態が良いと夏にも花が咲くそうです。ただし、春の花からできた実のためにも、基本的には夏の花は摘花するのが良いとのこと。写真にも実があるのがわかりますが、この実を大きな果汁たっぷりの実にするためにも、残念ながらしばらく楽しんだら摘花することにします。

 我が会社でも、国家公務員と同様社員が交代で“ゆう活”をしようということになりました。朝1時間早く出勤して、1時間早く帰るということですが、ただでさえ残業があるのに、その日だけ残業をせずに帰ることができるのか疑問です。まあその日は残業禁止ということですが、その日残業しない分は他の日に振り分けられることになるのでは。政府の広報では朝早く出勤すれば頭もすっきりして、仕事が効率よくできる(だから残業がなくなる)と謳っていますが、そううまくいくわけないと思います。逆に朝は眠くて仕方ない人もいるでしょうし。要は仕事量の問題ですし、経営者が何を評価するというところも問題になるでしょうね。
2015年7月2日(木)
「画鬼 暁斎展」観てきました
 昨日は休暇を取って三菱一号館美術館で開催中の「画鬼暁斎展」を観に行ってきました。
  平日のためか訪れる人も少なく、ゆっくりと観賞することができました。暁斎といえば、頭に浮かぶのは妖怪の絵ですが、それより今回目玉だったのはメトロポリタン美術館が所蔵する水墨画が初めて里帰りをしたことです。カエルを捕まえる猫の図をはじめ、どれも凄いです。また、春画も描いていたそうで、何点か展示されていましたが、若い女性が展示ケースに顔を近づけて熱心に見ている横で、おじさんが熱心に見るのはどうも気恥ずかしくて、さらっと観ただけに終わりました(笑)。そんな春画から妖怪画、美人画、戯画など幅広い桧が展示されていて、堪能しました。明治時代に三菱一号館を設計した英国人建築家コンドルが暁斎の弟子だったということで、コンドルが描いた作品も展示されていましたが、びっくりするほど上手です。
 昨日は月の初日なので、映画の日。せっかく東京に来たので、地元で公開予定のない「グローリー」と「アリスのままで」をハシゴしてきました。どちらも会場は大入り。「アリスのままで」は特に女性の観客が目立ちました。
 「グローリー]は、アメリカの公民権運動の指導者、キング牧師を主人公にアラバマ州セルマから州都モンゴメリーまでの行進を成し遂げるまでを描きます。憲法で人はみな平等だと規定されていながら、黒人に対する差別のある社会のなかで立ち上がる非暴力の黒人に対し、白人の警官が警棒で情け容赦なく打ち据えたり、躊躇なく銃殺したりするシーンを見ると、最近起こる白人の警官が黒人を射殺する事件がこの時代とまったく変わっていないと思ってしまいます。キング牧師のことは知っていても「血の日曜日事件」のことも知らなかった僕としては、もう少し背景を知った上で観た方がよかったかなと思いました。エンドロールで流れるアカデミー主題歌賞を受賞したコモンとジョン・レジェンドが歌い上げる主題歌が胸にグッときます。
 「アリスのままで」は、50歳で若年性アルツハイマーと診断された大学教授・アリスを描いていきます。アリスを演じたジュリアン・ムーアが今年のアカデミー主演女優賞を受賞しました。年齢を重ねると、どうしても物忘れがひどくなり、特に人の名前をど忘れすることが多くなりました。不安に思って頭のMRI検査をしたこともあります。脳には問題が見られなかったので、物忘れも加齢の範躊なんでしょうが、この記憶力の低下はやはり気になります。アリスは言語学専攻の大学教授ですから、言語を研究する人が言葉を忘れていくなんて、普通の人以上にたまらないでしょうね。理解ある夫や子どもたらがいて、経済的にも困らない環境にいたからこそのストーリーだとは思うのですが、身につまされます。