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身辺雑記(2011年8月)

2011年8月31日(水)
警察小説ベスト100

  仕事が忙しくて、なかなか読書もできないのに、つい本屋さんに寄ってしまうのは本好きの性です。
 今日も閉店間際の本屋さんに立ち寄り、最近、本好きにはうれしいムック本を次々と発行している洋泉社から発売になった「本当におもしろい警察小説ベスト100」を購入。書評家おすすめの国産70+海外30作品をはじめ、"人気作家のベスト3はこれだ!"など、読みどころ満載です。布団に横になって寝る前に読むには最適です。
 ついでに本屋さんでもらった集英社の読書情報誌「青春と読書」には、東野圭吾さんのエッセイと、9月9日に発売になる新作「マスカレード・ホテル」の冒頭部分が掲載されています。刑事とホテルマンの二人の視点でホテルを訪れる客たちを描いた作品のようです。さて、加賀恭一郎とは違う刑事が登場する物語がどうなるのか、楽しみです。

2011年8月27日(土)
神様のカルテ

  忙しい1週間が終わり、今日は休日。疲れているからゆっくり休んでいればいいのにと思いながらも、いつもどおり目が覚めてしまいました。せっかくなので、ストレス解消と気分転換に映画館に。今日から公開の「神様のカルテ」を観てきました。
 夏川草介さん原作の同名小説の映画化ですが、さすがシリーズ2冊で100万部突破しただけのことはあって、田舎の映画館でも混雑していました。小説の読者を反映しているのでしょうか、観客のうちのかなりの割合が女性、それも若い女性でした。僕のようにおじさん一人で来ている人はほとんど目につきません。
 映画はほぼ原作どおりのストーリー。心配していた原作に描かれる主人公一止の古風な話しぶりも、映画ではいささか一般人とは違いましたが、さすがに原作ほどではありませんでした。原作どおりであれば、ちょっとコミカルになってしまいます。
 原作とは異なっていたのが、主人公の周りの登場人物たち。同僚の砂山医師が原作では「獣のように色の黒い大男」ですが、映画では演じるのは要潤さんですからねえ。印象違いすぎます。「獣の〜」だからこそ、かわいい水無看護師を好きになるという設定が生きると思うのですが。要潤さんにかわいい看護師さんなら当たり前です。患者の安曇さんも原作では「ずんぐりむっくりの小柄」ですが、映画では細身の加賀まりこさんです。
 2時間という時間の中で描ききれなかったのは御嶽荘に住む一止夫婦と男爵、学士殿との関わりです。特に御嶽荘を出て行く前に学士殿が行ったことも、映画では描いていませんでした。そして、一点不満だったのは、学士殿が御嶽荘を出て行くにあたっての一止たちの見送りの場面。原作では男爵が家じゅうに桜の花を描いて門出を祝うのですが、映画では一止の妻榛名の考えによって、桜の絵が描かれ、男爵は単に紙で花びら作りをしただけです。僕としては、絵がなかなか描けない男爵が学士殿のために桜の花を描くという方が良かったと思うのですが・・・。
  近所のブック・オフが半額セールを行っていたので、映画館の帰りによって文庫本をゲット。近藤史恵さんの「天使はモップを持って」(文春文庫)、今邑彩「ルームメイト」(中公文庫)、高野和明「13階段」(講談社文庫)、打海文三「愚者と愚者 上・下」(角川文庫)の5冊。また積読本が増えてしまいました。

2011年8月25日(木)
更新ができない

  このところ、仕事が忙しくて、なかなか更新をすることができません。読書も前回日記を書いてから、京極夏彦さんの「後巷説百物語」と結城充考さんの「衛星を使い、私に」を読了したのみ。現在は愛川晶さんの「芝浜謎噺」(創元推理文庫)を読書中です。「道具屋殺人事件」に続く落語ミステリ第2弾です。前作同様落語と実際の事件の2本立てで話が進みます。

2011年8月19日(金)
涼しい一日

  昨日までの暑さが一転、今日は30度を切る日となりました。時折強い雨が降る一日でしたが、久しぶりに過ごしやすい夜を迎えています。明日も天気は曇り空ですが、気温は30度を切る予想です。ゆっくり読書ができそうな休日になりそうです。
 連日の暑い夜と仕事疲れで、読書はなかなか進みません。現在、8年間積読ままだった京極夏彦さんの「後巷説百物語」を読書中ですが、京極さんらしい800ページ近い大作で、寝ながら読むには重すぎる本です。どうにか500ページを超えましたが、まだまだ300ページ弱が残っています。このあとは結城充考さんのクロハシリーズ第3弾の「衛星を使い、私に」と久しぶりの重松清さんの作品「峠うどん物語 上」に取り掛かる予定です。

2011年8月14日(日)
お盆休みも終わり

  金曜日、ようやく夏休みを1日だけ取ることができたので今日まで3連休だったのですが、それもあっという間に終わり。明日からまた忙しい毎日が始まります。夏休みは到底消化しきれません。人事課はきちんと夏休みを消化しろと言いますが、それなら仕事をどうにかしてほしいと言いたいくらいです。
 この3連休は、お盆で帰省した妹夫婦や子どもたちとの一家団欒で過ごしました。そして今日は、今年1月に亡くなった幼馴染の新盆でお線香を立てに行ってきました。友人が亡くなったばかりの時はかなり落ち込んでいた奥さんも、3人の息子の励ましでどうにか立ち直ってきたようです。まったく、年寄りならともかく、同じ歳の友人の写真を前にして線香を立てるというのも何とも嫌なものです。
 午後は、涼を求めて映画館へ。期待していたブラッド・ピット主演の「ツリー・オブ・ライフ」を観に行ってきました。前評判どおり、映像は綺麗でしたが、地味な映画でしたねえ。始まってすぐにあやうく眠りそうになってしまいました。同じような人もいたようで、いびきらしき音も聞こえてきました。最初を我慢すれば、どうにか眠らないで観ることができます(子どもの頃の回想場面が始まるまで、どうにか眠らないようにしましょう。)。テーマは、あまりに使い古された父と息子ということになるのでしょうが、とにかく宗教的な側面もあって、日本人にはどうなんでしょうね。カッコいいブラッド・ピットを期待したファンとしても戸惑うでしょうし。難しい映画でした。
 連休で読み始めた京極夏彦さんの「後巷説百物語」はようやく2話目を読了。まだ3分の1ほどです。先は長い。

2011年8月9日(火)
上半期ミステリベスト10

  今月発売の「日経おとなのOFF」9月号は、「おとなのミステリ案内」と銘打ったミステリ特集です。東川篤哉、有栖川有栖、辻真先の3氏による本格ミステリ鼎談を始め、東野圭吾2大ヒーロー研究、2011年上半期ミステリベスト10など読みどころ満載です。
 上半期ミステリベスト10は、書店員、雑誌等の書評担当者、書評家が選んだ上半期のベスト10です。
 国内編第1位は高野和明さんの「ジェノサイド」(角川書店)でした。スケールの大きな作品でいっき読みのおもしろさです。納得の1位です。
 第2位は大沢在昌さんの「絆回廊」(光文社)です。新宿鮫シリーズ第10作目で、前作から5年も待たされたファンとしては待望の1作です。ただ、僕としては、敵役の印象がいまひとつという点が残念なところでしたが。
 第3位は、奥泉光さんの「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」(文藝春秋)です。これは、未読。奥泉さんのミステリといえばかなり硬派な印象を持つのですが、これはユーモアミステリだそうです。奥泉さんとユーモアとはどこか合わないなぁと思いましたが、選者のある書店員さんは「実はこのユーモアこそ奥泉光の真骨頂」と言っています。
 第4位以下は、東野圭吾「真夏の方程式」、辻村深月「オーダーメイド殺人事件」、沼田まほかる「ユリゴコロ」、道尾秀介「カササギたちの四季」、深木章子「鬼畜の家」、麻耶雄嵩「メルカトルかく語りき」、桜庭一樹「ばらばら死体の夜」の順となっています。未読は沼田、深木、桜庭の3冊。この3冊はどうも内容がどろどろとした感じで、ちょっと積極的に読もうという気にはなれません。今の気分で読んだらどっと落ち込みそうです。
 僕としては、薬丸岳さんの「刑事のまなざし」をベスト10に入れたいのですが・・・。

2011年8月8日(月)
読書は進んだけれど

  先の週末は大倉崇裕さんの「聖域」(創元推理文庫)と佐々木譲さんの「密売人」(角川春樹事務所)を読了。「聖域」は大倉さんの初めての山岳ミステリ。山登りを知らない僕には、頭に思い描けない部分もありましたが、それでも十分山登りの雰囲気を味わうことができました。ミステリとしても人間ドラマとしても読ませる作品でした。佐々木さんの「密売人」はファン待望の道警シリーズ第5弾です。いつもの佐伯、津久井、小島、新宮が組織に立ち向かいます。
 映画も「相棒U」のDVDをレンタルしてきて、観ました。これが、正式な題名が「相棒ー劇場版Uー警視庁占拠!特命係の一番長い夜」というのですが、題名に偽りありです。題名とテレビでの予告編からは警視庁占拠事件が起こり、その解決に奔走する特命係を描くかと思いきや、占拠事件はあっという間に解決してしまいます。思わず「あれっ!?」です。出だしが裏切られてしまったので、その後の展開もいまひとつという感じになってしまいました。ちょっと期待外れ。
 読書もしたし、映画も観ましたが、仕事は忙しいし、暑いしで、なかなか感想を書く気になれません。ゆっくり、夏休みを取ることができればいいのですが・・・

2011年8月5日(金)
ようやく週末

  あ〜ようやく1週間が終わりました。疲れました。気分転換に映画でも観に行きたいところですが、街中の映画館が閉館となって以来、郊外のシネコンは観客動員数が見込まれる大作や子ども映画ばかり。特に今は夏休みですから、「ハリー・ポッター」や「トランスフォーマー」のほかは、マンガばかり。とりあえず、来週から公開のブラッド・ピットとショーン・ペン共演の「ツリー・オブ・ライフ」を楽しみに待ちます。
 昨夜から大倉崇裕さんの「聖域」(創元推理文庫)を読み始めました。まだまだ序盤で、山岳小説の雰囲気ですが、最初から引き込まれます。さて、これから眠くなるまで読書です。

2011年8月1日(月)
8月になりました

  今日からあっという間に8月です。今月はこれはといった本がありません。とはいえ、地元出身の辻村深月さんの「水底フェスタ」は購入予定です。このところの辻村さんの新刊発売のペースは凄いですねえ。直木賞候補になったこともあるでしょうが、多作ゆえに内容を落としてもらいたくないですね。結城充考さんの「衛星を使い、私に」は、“クロハ”シリーズの短編集です。ちょっと気になる1作です。山本幸久さんの「寿フォーエバー」は、先月発売の「パパは今日、運動会」同様、山本さんお得意のお仕事小説です。山本ファンとしては買いです。石持浅海さんの「人面屋敷の惨劇」と西澤保彦さんの「赤い糸の呻き」はミステリ作品です。この2冊は本屋さんで中身を見てからです。
 世間は夏休みモードなのに、急な仕事が入ってしまい、のんびり夏休みを取る状況でなくなってしまいました。せめて、お盆の時くらい休みたいのに、どうかなあ。