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はじめに

桐生地区は市町村の合併により勢多郡の新里地区が桐生市に合併された。桐生・みどり支部として群馬県神社庁に登録されている神社は91社ある。(桐生市は56社、みどり市35社) 明治時代の合祀合併により、かなりの神社が廃された。現在もまだ建物が残っているものもあり、その名残がある。群馬県神社庁に登録されていないものも多く存在する。戦争に利用され、隆盛を誇った神社もあり、これらを経て現在に至っている。
その歴史は上野国神名帳に見える。神名帳は律令体制が緩んでいく中で、それまでのように国司の国内諸神への班幣・巡拝が行われなくなると、それらを国府近在の1か所に勧請(かんじょう)し奉幣するようになる。その際、それら諸神名を列記したものが「神名帳」である。群馬県には上野国神名帳というものがあり、上野国(群馬県)内の神社の一覧が記載されている。上野国神名帳(正確には『上野国十四郡諸社神名帳』)には、上野国内14郡の神社の神名が郡別に記されているが、現在「総社本」の他に「一宮本」(富岡市一ノ宮の貰前神社所伝)、「群書類従所収本」(前橋市三夜沢町の赤城神社所伝と推定)の2種の異本が存在する。
神名に官位を与えて、それぞれに社格を顕し、言わば順位付けをしている。各々により神々の数・郡別の神社数など若干の差異がみられる。上野国の神名帳に書かれている神名は書かれた平安時代以降に合祀合併などで一部変更されている。
また、作成後から豪族たちによる権力争いに神社の歴史が歪められている可能性もある。神名帳には神社ではなく神名で記載されているため、由緒ある神社が本当にその当時の神社なのか、そうでないのか不明なところがある。
野国神名帳では惣五百四十九座 鎮守十二社と記載されている。
具体的には次の十二社であり、桐生のある山田郡では
賀茂大明神と美和大明神の二社がある。


・ 正一位 抜鉾太神
  一宮
  o 一之宮貫前神社 群馬県富岡市一之宮1535
・ 正一位 伊賀保大明神
 三宮
  o 伊香保神社 群馬県渋川市伊香保町1
・ 正一位 赤城大明神
 二宮
  o 赤城神社 群馬県前橋市三夜沢町114
  o 二宮赤城神社 群馬県前橋市二之宮町886
  o 赤城神社 群馬県勢多郡富士見村赤城山4-2
・ 従一位 小祝大明神
 七宮
  o 小祝神社 群馬県高崎市石原町1247
・ 従一位 宇芸大明神
 十二宮
  o 宇藝神社 群馬県富岡市神成1178
・ 従一位 椿名大明神
 六宮
  o 榛名神社 群馬県高崎市榛名山町849
・ 従一位  甲波宿禰大明神
 四宮
  o 甲波宿禰神社 群馬県渋川市川島1287
従一位 賀茂大明神
 十一宮
  
o 賀茂神社 群馬県桐生市広沢町6-833
従一位 美和大明神
 十宮
  
o 美和神社 群馬県桐生市宮本町2-1-1
・ 従一位 火雷大明神
 八宮
  o 火雷神社 群馬県佐波郡玉村町下之宮524
・ 従一位 倭文大明神
 九宮
  o 倭文神社 群馬県伊勢崎市東上之宮町380
・ 従一位 大国大明神
 五宮
  o 大国神社 群馬県伊勢崎市境下渕名2827


山田郡の主な明神は十二社記載されているが、
現在の神社と比定することが難しいところがある。
諸説があり、ここでは主に考えられている神社を当てはめている。

従三位 賀茂大明神
  o 賀茂神社 群馬県太田市龍舞町3859
・ 従四位上 玉田女明神
従四位上 礒部明神
  o 桐生天満宮 群馬県桐生市天神町1-2-1
・ 従四位上 吉和明神
従四位上 御魂明神
  o 常祇稲荷神社 群馬県桐生市仲町3-16-9
・ 従五位 清御子明神

餘社六座




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