きみこむ日記                                         銀色文字トップに 戻る
    2012年7月〜12月                                  さらに過去の日記は こちら


    ※各アドレスの紹介について、このページは過去ログのため直接リンクは 
    切ってあります。 ご了承下さいませ。




     12・31

     今年最後の日記は、恒例の個人的総まとめです。


     去年は震災の影響と身内の手術等があって
     観劇本数が減っていましたが、今年は若干増えました。
     

     映画の作品数はゲキシネ、ライブビューイング含めて22本。
     でも、複数回見た作品もあるので、実際に映画館に出かけた数は26回。
     観劇は16本ですが、「エリザベート」 や 「サウンド・オブ〜」 など3回ずつ
     行っているものもありますので、総合計は20回かな。
     東京遠征は1回、今年は地元中心の観劇になりました。



     まず、劇場公開映画のベスト3から。


     1位   007 スカイフォール・・・「太陽の矢が胸に飛び込んだ〜♪」(byマリウス)状態で
           忙しい年末にハマって3回見に行きました。 主題歌映像とストーリー、登場人物すべてがツボ☆
     2位   レ・ミゼラブル・・・大型ミュージカルの映画化は嬉しいですね。歌も良いけど映像も綺麗です。
     3位   図書館戦争・・・アニメ映画ですが、有川浩さんの原作のうまさが光りました。来年の
           実写版も楽しみにしてます。

     次点は 「ダークナイト ライジング」 と 「テルマエ・ロマエ」。 全く逆のベクトルながら
     映画館でこそ魅力が倍増する、すごく良くできた娯楽作品だと思います。



     次は演劇、ミュージカル関連のベスト3.

     1位   タイガー&バニー the LIVE・・・アニメを下敷きにした舞台で、こんなに忠実にアニメ世界を
           再現しつつ、作品としてのクオリティを維持した成功作って少ないんじゃないかな。
     2位   ある女(劇団ハイバイ)・・・向田邦子賞を受賞した脚本家・岩井秀人さんの舞台です。
           主人公が女装しているという風がわりな演出ですが、胸にずしんと来る作品でした。
     3位   エリザベート(博多座)・・・マテさん、山口さん、石丸さんそれぞれの
           トート像が楽しめた豪華な舞台、やっぱりエリザベート大好きです。


     私自身は遠征が少なくて残念ながら見てないのですが、大阪や東京では来日キャストによる
     「ウイーン版エリザベート」 や 「ロミオとジュリエット」 が話題になりましたね。
     オペラ座ファンにとっては、昨年に続いて若い新ファントム登場も大きなニュースですが
     個人的には、5年ぶりの佐野ラウル再登板にビックリしたな〜。


     それから、韓国ソウルで12月に開幕したオペラ座ワールドツアーも、まさに今話題ですし
     今年初めには 「オペラ座inロンドン」 を映画館で楽しんだという方も
     多いのではないでしょうか。


     来日キャストや海外版のミュージカルが話題になることが多かった今年ですが、
     来年は国内ミュージカルもぜひ元気に頑張っていただきたいと思います。
     「リトルマーメイド」 に 新演出版 「レ・ミゼラブル」 、期待してますよ♪


     行く年に感謝を、来る年に希望をこめて。


     では皆さま、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ(^^)。





     12・30

     ようやくお正月休みに入りました。
     ミュージカル映画 「レ・ミゼラブル」 の感想など。


     上演時間2時間40分、休憩なしはキツイかなあと見る前は思いましたが
     終わってみればあっというまに過ぎた印象です。 
     前半はファンテーヌ・パートが想像以上に丁寧で
     ちょっと中だるみを感じるところもありますが
     後半、学生達が動き出してからラストまで飽きるヒマは一切なし。


     舞台版とは順序が違う部分もありますが、原作よりもミュージカル版を優先的に
     下敷きにしているとあって流れはほぼ同じです。 
     でも同じすぎて、曲の始まりに合わせて場面が転換するので
     原作やミュージカルを知らないで来たお客様は
     この唐突にも感じられる流れについて行けるのか心配になっちゃうな〜。


     ヒュー・ジャックマン演じるジャンバルジャンは、期待通りの安定感。
     今回は演技しながら歌を録音するというやり方のおかげで、
     人物の気持ちと歌が見事に溶け合っていましたね。
     銀の燭台を与えられたバルジャンが後悔にまみれ、やがて新しい人生を生きようと
     決意する独白は、途中泣き声になったり雄々しく叫んだり感情の表現が素晴らしかった。


     囚人時代、眉間に深い皺を刻んでぎらぎらしたバルジャンの目つきが、
     コゼットという守るべき家族を得てから暖かく優しいものにかわっていきます。
     テナルディエの宿からの帰路、眠るコゼットを見ながら歌う新曲は
     思いがけない運命からの贈り物に驚き惑いつつも、慈しみがあふれていてとても良かった。
     厳しい境遇にあって愛情を注ぐ相手がいることが、どれほどこの孤独な男に
     力を与えたのだろうと改めて思いました。


     ただ愛する対象としてなら、普通は恋人なり妻といった相手になりそうなんですけど、
     薄幸な女性が命がけで託した少女というところが
     無私の愛を求める弱い存在として、この物語に不可欠だったんだろうなあ。
     ラスト、コゼットの幸せだけを願い、マリウスを助けたことも語らぬまま
     ひとり死を待つバルジャンの寂しくも静かな表情に、もう客席中が大泣きです。。


     ジャベール役のラッセル・クロウ、予想以上に歌が上手でビックリしましたが
     日本のジャベールはシャープな雰囲気の俳優さんが多かったせいか、
     個人的にはややもっさりした印象を受けました。
     でも、冒頭で彼が着用する青い帽子と洋服は、ブルーアイが映えて
     とても美しかった。 舞台版と違ってその時々で衣装も変わりますし、
     肩章とモールのついた紺の軍服など、映画版ジャベールは目でも楽しませてくれました。


     エポニーヌとコゼットは好対照の二人。「オン・マイ・オウン」 は短縮版だったのかな。
     マリウスを挟んでの切ない重唱、歌詞を字幕で表現するのは大変だったと思うけど
     雰囲気がよく出ていたと思います。 
     それにしても、この3人のパートは結構バタバタしてましたな〜。
     テナルディエ達が強盗に入ろうとするのをエポニーヌが押しとどめる場面、
     舞台版以上に唐突だったけど、あれは初見のお客様は理解できたのでしょうか。


     後半の山場である暴動の前、学生たちがラマルク将軍の葬列に入り込む場面がありまして
     映像を見て 「おーなるほどー、そういうことかー☆」 となりました。
     舞台版だと人数に限りがあるので、市民への蜂起を呼びかける動きの規模がどうしても小さいし、
     歌でつなぐミュージカルでは、場所の説明がほとんどできないので、
     わからないことが多いんですよね。


     それから 「ワン・デイ・モア」 の重要性も、映画版で初めてわかった気がします。
     「明日になれば始まる」 「あと1日で終わる」 という登場人物たちの立場によって
     意味合いの変わる 「ワンデイ」。
     舞台版20回近く行ってるのに、何を見てるんだと言われそうですが
     あの歌を聴くと、(そろそろ休憩!) という条件反射がありまして(笑)スミマセン。 


     アンジョルラスと学生たちですが、このパートでかなり時間を短縮しているらしく
     舞台版ほど個人が特定できません。 
     グランテールとコンブフェールかな?この二人がよく似ているので
     最初は区別がつかなかったりしますが、ABCカフェで学生たちが
     「レッド」 「ブラック」 と歌うあたり、声量も迫力もたっぷりで、とっても良かった。
     とくにグランテール役の俳優さん、人なつこそうな目元が魅力的です。


     ガブローシュから始まり、学生たちが銃弾に倒れていく場面、アンジョルラスの死は
     原作の流れが採用されていました。
     カフェの2階に追い詰められ、銃殺されるアンジョルラスのそばに
     当然のようにグランテールが来て立ち、最期の瞬間まで
     崇拝するリーダーへの忠誠を誓います。
     二人の最後の見せ場、ミュージカルファンには
     あっと思うような場面もありますので、ここはぜひご覧いただきたい☆


     小さな戦士・ガブローシュの遺体に、ジャベールがひそかに敬意を表する
     今作ならではのエピソードもありますし、舞台版とはまた違う面から
     レミゼの魅力を見せてくれる映画版。

     来年の東宝版ミュージカルが、ますます楽しみになりました♪





     12・28

     なんだか今年は年末ぎりぎりまで忙しくて、日記の更新が遅れました。
     イブに合わせてってほどでもありませんが、24日に
     乙女ゲーム日記の整理版をアップして、サイト更新しています。


     映画 「レミゼ」 は仕事帰りにへろへろになりつつ、レイトショーで見てきました。
     帰りがけにパンフレットを買おうと思ったら
     終演が午前0時半だったせいか、ロビーにスタッフさんの姿がなくて
     買えなかったのが残念☆ 
     噂にたがわぬ熱演熱唱の作品でした。 ジャン・バルジャンの表情の演技が凄かったな〜。 
     詳しい感想はまたのちほど改めて。


     あ、そうそう。来年3月にキーラ・ナイトレイ主演で
     トルストイ原作の映画 「アンナ・カレーニナ」 が公開されるそうです。
     たしか一路さんのミュージカル版も再演予定ですよね。 大好きなジュード・ロウご出演も
     ありますし (てっきりヴロンスキーかと思ったら、カレーニン役だそうで) こちらも楽しみ♪





     12・23

     映画レミゼの公開がスタートして、早く行きたいのですが
     実はまだ思いがけない 「007 スカイフォール」 熱にハマってます。
     昨日と今日はダニエル・クレイグがボンド役になってからの
     2作 「カジノ・ロワイヤル」 と 「慰めの報酬」 をレンタルで見てました。


     「カジノ〜」 DVDに収録の製作者コメンタリで、ジェームズボンドの人物像が
     過去作に比べて、よりリアルに人間臭く (つまりはミスもするし欠点もある男に) なったことについて
     「今の観客は主人公に複雑さを求めている」 というコメントがあって、なるほどなあと思います。
     ノーラン監督の 「バットマン」 もそうですが、ヒーローにも内面には葛藤や苦悩があり
     完全無欠の存在ではない、という設定はたしかに増えてきてるなあ。 


     クレイグ版ボンドは、「カジノ〜」 でスパイ稼業から足を洗ってもいいと思うほど
     愛した女性が死に、続編 「慰め〜」 までその衝撃を引きずっています。
     今までのボンド像ならそんなことはあり得ませんよね。
     新作 「スカイフォール」 では、さらに彼が孤児になった出自にまで話の焦点がさかのぼる上、
     母親的存在でもある女性上司 “M” を失った時には、泣きながら額にキスをするという展開があって
     スマートなプレイボーイはどこ? という感じです。


     でも、クールなタフガイの外見の下に、彼がそういう純な弱さを抱えつつ
     エージェントとして「強く」なっていく姿が、やっぱり今の観客には求められるのかもしれません。





     12・20

     あと10日ほどで来年だなんて、信じられません。
     年賀状はもちろん、大掃除はどうしようと言ってるうちに
     紅白を見て寝てしまいそう☆(すでに投げてます)


     ところで、宝塚退団後も活躍中の真矢みきさん、黒木瞳さん、涼風真世さんが
     85年の日航機事故により24歳の若さで亡くなった同期生、北原遥子さんに思いを寄せつつ
     現在までを振り返るという、ちょっと珍しい番組が放送されるそうです。


      ・12月28日(金)22時55分〜
       NHK総合 「ドキュメンタリー 同期生 宝塚歌劇団67期生」





     12・16

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その18。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     前回からかなり間があいてしまいましたが、久しぶりにオペラ座乙女ゲームのお話。
     改めて全体の感想と、日記作成の裏話などを。


     私は今回初めて乙女ゲームというものを体験したのですが
     終わってみて感じるのは、「オペラ座の怪人」 の物語設定って
     やっぱりすごーく魅力的なんだなあってこと。


     およそ100年前のパリ・オペラ座というクラシックかつ華やかな舞台と、地下の迷宮。
     マスクで顔を隠した謎の男と可憐な歌姫。
     音楽という魔力で彼女を引き寄せるものの、表舞台には出られない
     天才の苦悩と、対照的に明るい世界のすべてを持っている恋敵。


     乙女ゲームは複数の男性キャラと恋愛する必要があるので
     ファントムとラウルの要素を他キャラに分散させてはいますが
     基本的に、すべてこの三角関係から出発してるんですね。


     ただ、オペラ座ファンからすると、その分散のさせ方がな〜。
     というところも正直ありました。
     特に支配人のリシャールがプリマ・ドンナへの人事権を持っているだけでなく
     著名な作曲家でクリスに歌の稽古をつけられる人、ってのはちと盛りすぎなんじゃ?という感じ。
     できれば音楽の天使様のステイタスだけは守ってあげたかったです。


     物語構成に関して良かったのは、どのキャラクターも小さいエピソードが予想以上に入っていたこと。
     この日記ではほとんど割愛していましたが、たとえばフィリップルートで
     クリスがピクニック先で野生のリスに名前をつけるのに、
     しっぽが白いから 「シロ」 はどうでしょう? と、安直なセンスを披露してフィリップを笑わせる場面。


     それから、クリスがリシャールに徹夜でひざ掛けを編んでプレゼントした時
     「そんな暇があったら歌の稽古をしろ!」 と、叱られてしゅんとなっていたら
     しばらくしてむっつりした顔で、「ひざ掛けをさっさと寄こせ」 と取り返しに来る
     (しかもお返しに香水を買ってきてくれてる) リシャールルート等
     二人が心を通わせる流れはどれも、ほのぼのと和みました。


     ただ、メインキャラクターのはずの怪人についてはかなり微妙だったな〜。
     エンドも3つと少ないし、なにしろ他キャラルートでの害虫扱いぶりは
     もう撃たれるわ刺されるわ、ひどい時には後日談的に
     「地下で身元不明の死体が発見された」 の一文で済まされたり、
     悪役的設定は仕方ないとはいえ、ここまでくるとファンとしてはやっぱり悲しい☆


     ミュージカルや原作のファントムに比べて、このゲームのエリックは
     子供の頃からクリスを見守り、金銭的に援助もしてきた (しかも顔の傷はクリスをかばってできたもの)
     けなげな怪人なのに、他キャラルートではそのことにクリスが気づくこともなく
     怪人が退治されてめでたしめでたしなのが、かなり不憫な印象でした。
     予約特典ドラマCDで、二人のラブラブぶりがうかがえるエピソードがあって良かったわーホント。


     さて、全般の感想として避けて通れないのが18禁話。
     なにしろ乙女ゲーム初体験で比較対象がなく、よくわからない部分もあるのですが
     たぶん全体で40パターン以上出てくるラブシーンについては、
     満足と不満足、正直両方あるかな。


     よかったのは絵柄や色が綺麗で、登場人物の顔立ちが丁寧に描かれていたこと。
     個人的にはベッドでも怪人がずっと着衣だったのは、神秘性が失われなくて良かったと思います。
     映画版のジェラルド・バトラーみたいに、ドレスシャツの胸元をはだけるだけでも
     リアルすぎてちょっと恥ずかしかったもので。


     で、もうちょっと頑張ってほしかったのは、ラブシーンの文章表現。
     えらそうなことを言ってごめんなさい。 ロマンス小説読者歴25年、ラブシーンだけは
     一杯読んでるせいか、どうにも気になってしまいます。


     日記で掲載した分は良いところをピックアップしてるので、そうでもないと思いますが
     実際に膨大な文章を読むと表現が凡庸というか、同じような言葉の繰り返しが目立ちました。


     こまかい話で恐縮ですが、愛撫や体の部分を表す言葉が一番顕著だったかな。
     基本的にクリス視点なので、相手が変わっても同じ文芸的表現が出てくるのは仕方ないのですが
     ( 「私の蕾から蜜があふれて・・・」 というような文章)。
     男性キャラのセリフも、皆が皆 「蜜がこぼれてるぞ」 って、まるでハチミツ屋さんの社長みたいだ(笑)。


     それにですね、体勢のバリエーションはそれなりに豊富なのに、愛撫の順番はあまり変わらないんです。
     基本コースが キス→胸→下半身で、背中とか手足はおざなりなのはちょっと不思議。
     男性向けじゃないんだから、もうちょっと繊細な表現があっても良かったんじゃないでしょうか。


     少なくとも怪人だけは、「天才」 とは言わないまでも、彼らしい創意工夫が欲しかったな〜。
     たとえば官能的な音楽に香油、クジャクの羽根がふわふわついた扇子とか、口には出しにくいような
     ペルシャ仕込みの秘密兵器も色々ありますよね☆ 
     せっかくの 「オペラ座の怪人」 題材なら、こういう面でこそファントムの特徴をいかして
     乙女をときめかせて欲しかった気もいたします。




     とまあ、内容的な感想はこのへんにして、日記作成のちょっとした裏話など。


     以前、掲示板にも書きましたが、
     4月末からゲームの感想を書きはじめたものの、回を追うごとにどんどん多くなる
     18禁場面の扱いに (やりすぎかなあ、どうかなあ) と、毎回ドキドキしてました。
     でも、さすがオペラ座ファンの皆さんは大人の女性が多いので
     そのへんあったかく見守って頂いたようで、掲示板での
     励ましのお言葉がホントにありがたかったです。


     振り返ってみると、読んで下さった皆様からの反響が
     一番大きかったのは、7月8日付で掲載した、その11。
     番外編でリシャールとレミィが恋のバトルを繰り広げる、対決ストーリーでした。

     はい、やっぱりというか、これしかないというか(笑)
     レミィによる楽屋の大鏡プレイと、衝撃の主従3P回でございます。 


     この日記をアップしたのは土曜の深夜でしたが、日曜日には 主語も述語もなく
     「ハートマーク付の悲鳴」 のみのメールをいただきまして、
     (これだけで、なんの話題がわかるところもスゴイ)
     正直これは嬉しかったな〜。


     反響といえば、この乙女ゲーム日記がご縁で
     サイト開設以来、初めて海外在住のゲームファンの方からメールをいただきました。
     四季オペラ座の舞台はご覧になっていないそうですが、とっても達者な日本語で
     日記やサイトの感想を書いてくださって、こちらも大感激。
     (ちなみにお気に入りキャラはラウル、声はフィリップの優しさ、
      レミィの言葉づかいが丁寧な日本語を知る参考になるとか)


     思いがけず海外の方とメールのやりとりをすることになり、ホントに世界中に
     発信できるんだなあとつくづくインターネットの凄さを感じました。



     4月末から半年以上にわたって、色々な場面で楽しませてくれた
     乙女ゲーム 「オペラ座の怪人 PersonA」、追補ともいうべきファンディスク製作の噂もあるようです。
     実際にファンディスクが出るかどうかはわかりませんが、まずは再会を楽しみに
     18回にわたってお届けしたこのゲーム日記もひと段落をつけたいと思います。


     もしファントムとクリス、ラウルの甘ーいお話を読みたくなったら、
     ぜひこのゲームにチャレンジしてみてくださいませ。
     ハチミツ屋さんの社長も貴女をお待ちしておりますよ♪     


     皆様のあたたかい応援、ホントにありがとうございました。
     今後とも、きみこむ日記をよろしくおねがいいたします(^^)


     ※のちほど、この日記を読みやすく並べ替えたページをサイト内に別途アップする予定です。





     12・12

     急に寒くなったせいか、昨日はちょっとおなかをこわして寝てました。
     もしかしてノロウィルス?と思って調べたら、今回は熱もなく嘔吐もなく
     半日で終わったので違うみたいです。
     油断せず、冷えには注意しないといけませんね。


     で、そんな昨日、お布団の中で読んでいたのは
     懐かしい 「ベルサイユのばら」 。
     少し前に福岡で開催された 「ベルサイユのばら展」 を見に行ったら
     どうしても読み返したくなって、後半部分を買ってきました。


     私は72年の連載当時ではなく、単行本化され宝塚の舞台が
     有名になった頃に読んだのが初めてだったと思います。
     当時、何十回何百回と読み返したせいで、セリフや絵をよーく覚えていました。


     昔は、華麗な見た目のオスカルにばかり注目していましたが、大人になってみると
     ずっと想いを秘めて耐え、命がけの愛情を捧げたアンドレの方に強く共感したり、
     また別の見方が出てきて面白いな〜。
     (なんせ35歳まで、好きな女性を目の前にしてお預けをくらっているアンドレの切なさときたら、
      ホント色んな意味で不憫だよね☆)


     「ベルサイユのばら展」 の帰り、一人でカフェに入ってお茶を飲みながら
     余韻を味わっていたら、なぜか涙が止まらなくなって困りましたけど
     あらためて考えてみると、成長期に原作に出会った読者にとっては
     この作品が、無意識に自身の血となり肉となっている部分って
     あるんじゃないでしょうか。 (もちろん他の名作も同様ですが)


     今年は連載開始から40周年だそうですが、年数に関係なく
     読者を引き込んで離さない、すさまじいパワーのある作品だったなあと
     つくづく思います。 
     宝塚版も上演されますし、また原作読者も増えて欲しいなあ☆





     12・9

     出先で時間ができたので、映画 「007 スカイフォール」 を見ました。
     今も主題歌が頭の中でぐるぐるしてます。 
     あの、とろけるようなタイトル映像だけでも、もう一度見たい〜。 


     今年は007映画製作開始から50年。
     シリーズ作品数23作ということは、ほぼ2年に1回は公開されてきたわけで
     これだけ同じ主人公で長く続いている世界規模のシリーズって
     なかなかないのではないでしょうか。


     3回目の登板となるダニエル・クレイグが 「カジノ・ロワイヤル」 で
     初登場した当時、ブロンドに青い瞳のボンドが
     往年のファンにはなかなか受け入れられなかったそうですが、
     今作あたりでは評価も高値で安定しているのかな。
     イギリスでは 「アバタ―」 「ダークナイト」 を超えて、史上最高の
     (007全シリーズを通しても史上最高) 興行収入を上げているとか。


     ストーリーの中心は、テロで世界転覆を狙う悪との戦い・・・ではなく
     MI6に個人的恨みを持つ元エージェントの存在を通して
     ボンドと上司であるMの葛藤を描く、心理劇。


     有能なスパイが、遊び心がある大人の余裕を
     美女とのラブ・アフェアや派手なアクションで飾ってみせるという
     従来の007映画のイメージとはかなり違っていました。


     そのへんは 「ダークナイト」 同様、普遍的キャラクターにも
     時代の波が押し寄せ、自らの存在意義に疑問を感じて
     内面に揺らぎが生じるような物語作りの 「流行」 ともいえるのかも。
     甘さより渋さ、しゃれっ気より生真面目な硬さが感じられる
     ダニエル・クレイグのボンドには、こういうシリアス系ストーリーは相性が良さそう。


     作中、笑みを浮かべる場面もあるにはあるんですけど
     基本的に目元の表情がクールですよね、このボンド。
     内に秘めてるものも確かにあるとは思うんだけど
     個人的な印象は 「寒い国から来たスパイ」 って感じです。


     ミッションのためとはいえ、刑事ものじゃないんだから
     ボンドガールとの駆け引きにも、もうちょっと色気が欲しかったな〜。

     だって、悪役ボスの情婦にマカオの秘密クラブで接触するセリフが
     「売春宿に売られたのは12歳、13歳か?
     俺には内心怯えてる女がわかる。 きみを助ける」 ですよ。

     で、その言葉にほだされた情婦の手引きでクルーザーに忍び込んだ後、
     彼女のシャワールームに裸で入ってきて、「きみは素敵だ」 と、唐突にキスシーン。
     えー? 色気というか雰囲気がなさすぎる〜☆


     それよりも悪役のボス・シルヴァが、ボンドに妙に興味を持ち
     椅子に縛られている彼の胸元を意味ありげに撫でたり、
     情婦を銃の的にしながら、ボンドに
     「ベッドでどちらが上になるか賭けよう」 みたいなことを言う場面の方が
     きわどくて残酷なムードが出てて、面白かったです。

     (本当はボンド自身がこういうジョークをボンドガールと交わす方が
      007映画らしいとは思うけども)


     このシルヴァを演じるハビエル・バルデム、さすが悪役でアカデミー賞を
     とっただけのことはあります。
     元が個人的な恨みから出発してるので、犯罪規模のわりには
     人間のスケールは小さいけれど、得体のしれない気持ち悪さと残忍さに
     ねじくれた愛情や執着が、最後には哀れな感じもする
     優れた悪役でした。 


     往年のシリーズをあまりよく知らないのですが、ちゃんと
     押さえるべきお約束は押さえていると聞きますし、なにしろ映像が美しい。
     上海でのエレベーターにネオン、マカオでボンドが小舟に乗る場面など
     幻想的でアーティスティックな映像は必見だと思います。


     結局、一番出番が多かった70代のボンドガールもとても良かったし、
     なんだかんだ言ってイギリスの 「鉄の女」 好きがよーくわかる007映画、
     気がつけばどっぷりハマッてます。
     あーできればもう1回行きたいなあ。





     12・5

     中村勘三郎さん死去の報に、日本全国が驚いた朝になりました。
     70代、80代でも現役で舞台に立つ方が多い歌舞伎役者さんの中で
     57歳でのお別れは、あまりにも早すぎます。


     人懐っこい笑顔や舞台での軽妙な仕草、インタビューの様子などを
     あれこれ思い出します。
     勘三郎さんは歌舞伎界だけでなく、演劇界全体にとって大きな存在でした。
     心より、ご冥福をお祈りいたします。



     ところで本日、博多座から会員向けの卓上カレンダーが届きました。
     2013年のラインナップが出ておりまして、(公式サイトにも出ています)
     宝塚公演は1月の宙組 「銀河英雄伝説」 以外に、10月も星組公演(演目未定)が
     予定されてるんですね。
     「ベルサイユのばら」 は組も違うし無理だと思うけど、演目決定が気になります。


     ちなみに他の月は大歌舞伎(2月)、「水戸黄門」(3月)、「エンドレスSHOCK」(4月)、
     「女たちの忠臣蔵」(5月)、大歌舞伎(6月)、「大奥」(7月)、「レミゼ」(8月)、「アマテラス」(9月)ときて
     常連のサブちゃんが11月で締めだそうです。
     2月は中村勘九郎襲名披露公演とのこと、ファンの声援もますます高まるのではないでしょうか。





     12・2

     師走始まりました。
     今年は結構寒くなるのが早いし、一気に世間の冬支度も進みそうですね。


     さて、いつも聞こうと思ってなかなか聞けないNHK・FMラジオの
     「石丸幹二のシアターへようこそ」。
     週明けの放送は 「ウイーンで生まれたミュージカル特集」 だそうです。


     てことは、アレですよね? 閣下とか猊下とか錬金術師とか伯爵とか
     謎の男やもめ等々の演目が (なぜか山口さんの役オンリー☆)
     ピックアップされるってことですよね?


     音源については、やっぱり基本的に海外版中心でしょうか。
     石丸さんが出演なさったのはご存じ 「エリザベート」 ですが、
     マテさんとの交流もあったでしょうし、そのへんの裏話なんかも
     ちょっと期待したいところです。


      ・「石丸幹二のシアターへようこそ」
       12月3日(月) 夜23時〜24時 NHK・FM


     ※CD発売に関して誤りがあったので、訂正しました。 ご指摘ありがとうございました。





     11・28

     乙女ゲーム日記の締めくくりに取り掛からねばと思っているのですが
     どうもあの世界と別れがたいというか、なかなか腰が上がりません。
     お待たせしてごめんなさい。 近いうちには必ず。


     ところで、キャストも来日して俄然賑やかになってきた
     映画版 「レ・ミゼラブル」 。
     映画のサントラCDが12月26日に発売されるそうです。
     Amazonでは、国内版が2548円、輸入盤は1996円。


     輸入盤の方にジャケット画像が出ておりまして、たぶん少女コゼットかな。
     なかなか可愛らしいですね。
     明日のワイドショーでは、東宝キャストとの共演シーンが見られるかな?
     とりあえず 「スッキリ!」 を予約しておこうっと☆


     


     11・25

     連休前の22日から23日にかけて長野に出張しました。
     自由時間はほとんどなかったのですが、帰りに東京で1時間足らずの
     空き時間をひねりだし、東京駅から丸ビルへ。
     「オペラ座の怪人」 の展示とクリスマスツリーを見てきました。


     展示はマスカレードのクリスとラウルの衣装、ファントムのレッドデスの衣装をはじめ
     シャンデリアに玉座、マスク、楽譜、キャンドルブラの一部等々。
     バックステージツアーで過去に見たものもありましたが
     こちらの会場の方が明るいので、細かい部分までよく見えて良かったです。
     ファントムの玉座って、背もたれ上にポセイドンの飾りがついているんですね。


     どうして全知全能のゼウスじゃなくて、海王神なんだろう?と思って調べたら
     ポセイドンは地下水を統べる役目もあるそうで、なるほど地下湖のほとりに住む
     ファントムにはゼウスよりこちらの方がピッタリなのかも。


     残念ながら食事する時間はなかったので、例の 「オペラ座の怪人カレーうどん」 に心を残しつつも
     メニュー体験はあきらめ、見学後はそのまますぐに東京駅へ逆戻り。
     いやー3連休初日ということもあって、東京駅の混雑ぶりは凄かったです。


     東京の人の多さを見るたびに、イソップ童話で昔読んだ
     「町のねずみと田舎のねずみ」 を思い出しますが、
     今回ばかりは本気で、大都会から決死の脱出を果たした感じ。
     ようやく福岡空港に降り立ち、人口密度が減って酸素が一杯あるありがたさに
     思わず深呼吸してしまった田舎のねずみでした。

     (そうは言っても、ミュージカルが一杯見られる大都会はやっぱり魅力的です〜♪)





     11・21

     東京・丸の内で劇団四季とコラボレーション中のイベントについて、
     概要が続々と発表されています。
     丸ビルグループの公式サイトを見ると、クリスマスイブには 「オペラ座の怪人」 トークイベントもありますし
     「サウンド・オブ・ミュージック」 や 「ウェストサイド物語」、「美女と野獣」 の関連イベントも
     予定されてるんですね。
     

     さすが商業施設が大きいだけに、レストラン街でのコラボメニューもホントに多彩。
     薔薇とかワイン、ファントムのマスクをかたどったチョコレートなどは
     演目との相性も良さそうですが、和風のお店も工夫して頑張ってます。 


     とくに、丸の内オアゾ内にあるうどん屋さんの
     「オペラ座の怪人 カレーうどん」 は面白いですね〜。
     カレーうどんに浮かぶのは、揚げもちでできた天使ですよ。
     早く写真を撮らないと、エンジェル・オブ・ミュージックがふやける〜って声が聞こえそう(笑)。


     こういう和風コラボメニューでは、カレッタの 「ファントム茶漬け」 もユニークでしたが
     個人的にはネーミングのインパクトで大阪公演の 「怪人丼」 が一番好き。
     中身は天丼の大盛りだったと思うのですが、「かいじんどん」 っていう
     薩摩弁みたいな語感がたまりません、パリのお話なのに☆





     11・18

     今週、博多座でミュージカル 「ジェーン・エア」 を見てきました。
     ストーリーは映画を見て勉強済み。 
     なので、安心して世界に浸ることができました。


     舞台装置はとってもシンプル。
     ステージ上に客席が設けられている関係もあるのか
     背面を覆う大きなセットはなく、イングランドの荒地を模した広い空間が
     そのまま学校や墓地、ロチェスターのお屋敷になり、という感じです。


     本編はとにかく、松たか子さんが最初から最後までほぼ出ずっぱりでビックリ。
     主役はもちろんストーリーテリングも兼ねているので、子役の女の子がジェーンを演じる
     子供時代にも舞台上に立っています。
     セリフもソロも多いし、斜め後方からもお客様が見ている舞台、気を抜けなくて大変だと思いますが、
     松さんの演技は声も表情もみずみずしくてホントに素晴らしかった。


     それに、少女時代のジェーンと大人になったジェーンが時折
     同時に舞台上にいるという演出は良かったなあ。
     終盤、自分を憎みいじめていた叔母の臨終の床を見舞ったジェーンのそばに
     少女時代のジェーンが現れる場面では、とくに精神性が強く感じられました。


     ジェーンの魂の片割れ、陰のある男ロチェスターを演じるのは
     すっかり博多座でもおなじみ橋本さとしさん。
     大好きなミュージカル俳優さんですが、この舞台に関しては
     正直言って完全に松さんに食われてましたね〜。


     二人が霧の森で初めて出会う場面は橋本さんの堂々とした体躯が生かされて
     すごく素敵でしたが、互いに恋心を抱きながらも正直になれないシーンなど
     見せている顔と心情がうらはらになる演技では、
     ちょっぴり物足りなさがあったような。


     ロチェスターは最初の出会いからジェーンを 「妖精」 と呼んでからかったり
     占い師にばけてみせたりと本音を見せない男です。
     (もちろん、幽閉状態の妻がいるという大きな秘密を抱えてるせいでもありますが)

     屋敷で騒動が起きた夜、ロチェスターが自分の恋心を押し殺してつっぱねる
     「おやすみ、僕のジェーン」 のセリフ回しにはなんだかよくわからないけど
     (惜しい!)って気持ちになりました。
     なんだろう、橋本さんって本質的に 「陽」 の人だからなのかなあ。
     暗くてひねくれた裏がない。 いえ、もしかしたらあるのかもしれないけど、
     あまり感じられない気がしました。 


     全体を通して、映画版と比べ、大きく違いを感じたのは伝えられるテーマ。
     意地悪な従兄妹や叔母、教師達に対して、憎しみをあらわにする少女ジェーンに
     親友ヘレンが 「それでも赦してあげて」 と繰り返し歌いかけます。


     苦しいことの多い寄宿舎生活の中、ジェーンはヘレンとすごす時間に唯一の慰めと
     楽しみを見出し、おしゃべりをしながら彼女の顔をスケッチするのですが

     「私が生きている間、絶対に忘れることのないその顔を」

     というジェーンの語りには、その後のヘレンの死を知っているだけに
     もう胸がいっぱいに☆


     「神様はなぜこんなに辛い試練をお与えになるのだろう?」 という少女時代の
     ジェーンの疑問は、親友の死やロチェスターとの恋、別れ、叔母の死など
     さまざまな出来事を経て、「人を赦し、人を信じる」 という心情へ導かれていきます。


     火事ですべてを失ったロチェスターが絶望の中、荒野で叫んだジェーンの名前が
     遠く離れた彼女の耳に届き、盲目になった彼の元へ戻っていく結末は
     映画版以上に感動的でした。
     これはミュージカルならではの音楽と演技、想像力をかきたてる演出の賜物だと思います。

     

     あ、そうそう余談ですがこの日、中学と高校の学生団体さんが入ってまして。
     休憩時間にお手洗いに行ったら、中学生の女の子二人が、
     ずらりと並ぶ重厚な雰囲気のトイレを前に、
     「やばい、このトイレ超やばい!」って、叫んでました。 そっか、やばいのか(笑)。





     11・14

     ここ数日、急に寒くなりました。
     あわててコートだのマフラーだのを用意しております。
     明日は東京でクリスマスツリー点灯式ですね。
     新ファントムと新クリスのお披露目になるのかな。
     せっかくのイベントですし、夜とはいえ、ぜひお天気に恵まれますように。


     さて、今日はミュージカルナンバーに関する放送情報を。

     11月21日(水)午前6時〜6時55分
     BSプレミアム 「クラシック倶楽部」 で、ミュージカル特集があるそうです。
     タイトルは 「バーンスタイン・オン・ブロードウェイ」。


     レナード・バーンスタイン作曲によるナンバーの中でも
     「ウエストサイドストーリー」 と 「キャンディード」 から
     ピアノデュオによる演奏とか。
     福岡公演で見て、予想以上にハマった 「ウエストサイド物語」、
     あー萩原さんのベルナルドを思い出しそうです〜☆





     11・11

     来年公開の映画で、一番楽しみにしているのが 「テッド」。
     願いが天に通じ、人間の言葉が話せるようになったテディベアと少年・・という
     ファンタジックな出会いから27年。


     少年はさえない中年になり、テディベアも下品なジョークを飛ばす中年ベアになっていた、という
     大人向けのコメディです。
     日本語版予告が解禁になったばかりなのですが、見た目は可愛いベアのままなのに
     酒もタバコもやるし、女の子と騒ぐのも大好きなテッドの映像が面白い☆
     しかも、声が低くてホントにおっさん、なのに主人公とはやっぱり親友なんですね。


     テディベアが主役なのにR−15指定なんて、どれだけシモネタを標準装備なんだ(笑)という
     感じですが、本国アメリカでは興行収入1位を獲得しているこの映画、
     まずは予告編を見てみてください。 1月18日の公開が心から楽しみです♪





     11・8

     先日、映画 「アルゴ」 を見てきました。

     これは1979年にイランで起こったアメリカ大使館人質事件を題材に
     CIAエージェントであるトニー・メンデス (ベン・アフレック) が
     カナダ大使館宅に隠れていた6人のアメリカ人男女を、カナダの映画製作クルーに仕立てあげ
     イラン国外脱出を図るというストーリーです。


     全編シリアスなサスペンスですが、面白さが増してくるのは
     作戦を任されたメンデスがハリウッドに出かけていくところから。
     彼は 「猿の惑星」 「ブレードランナー」 で特殊メイクを担当したジョン・チェンバースや
     ベテランのプロデューサーを説得して、極秘に架空の映画作りを進めていきます。
     チェンバース氏は、実際に特殊メイクの技術をCIAに提供しており、
     そのことで民間人として勲章も受けているんだとか。


     ストーリー的にずっと重い緊張が続く中で、この準備シーンにはユーモアがあり
     「大嘘をつくのは慣れっこさ。 俺たちに任せとけ」 と自虐的なことを言いつつ
     真剣に取り組む映画人のプロ意識も感じられて面白かったな〜。


     敵をあざむくにはまず味方からってことで、製作発表の記者会見にはちゃんと
     SFチックなヒーロー衣装の俳優やメタリックな雰囲気のロボット達を用意。
     で、妙にリアルなのは、ロボット達がR2-D2やC3-POのバッタもん風なところ(笑)。
     これがいかにも当時の 「スターウォーズ」 人気にあやかったB級映画商法に見えて、
     良かったんでしょうね。


     それに、メンデスがヒーロー然としたエージェントではなく、
     口数の少ない穏やかな人物として描かれるのも、興味深いところです。
     途中で接触する協力者から 
     「Gメンみたいな人が来るかと思ってました」 と意外そうに言われて
     メンデスが苦笑する場面もありましたっけ。


     そんなこんなでメンデスがようやくイランへ入ったものの、人質の職員たちは皆シロウト。
     ニセの映画監督やカメラマン、美術スタッフになりきらせるための教育には
     ほんの数日しかない上、荒唐無稽な作戦をいやがる彼らの抵抗にもあって
     計画がうまく行くのか、最後までドキドキさせられてしまいました。


     事件から33年。
     本編最後に流れる、当時の新聞記事や解放された職員のその後、
     カーター元大統領のコメントが、より感動を大きくしてくれると思います。


     もちろん、細部は映画的な演出が施されていますが、映画作戦がカナダとアメリカの
     極秘協力で成功したのは揺るがない事実で、まさに 「事実は小説よりも奇なり」。
     エージェントものらしい華麗なアクションも恋愛もありませんが、アメリカの活躍を描いてる作品でもあり
     アカデミー賞ノミネートは確実なんじゃないかなあこれ☆





     11・5

     ようやく風邪も峠をすぎて終わりがけ。
     このところ日によって暖かかったり急に冷え込んだりで
     風邪をひいている方が多いみたいです。
     皆様もどうぞお気をつけて。


     さて、週末テレビを見ておりましたら日曜洋画劇場の予告編が。
     「三銃士 王妃の首飾りとダヴィンチの飛行船」 が
     地上波初登場だそうです。


     なんだかつい最近映画館で封切りという話題を見たような
     気がするなあと思ったら、昨年10月28日の公開でした。
     東宝ミュージカル 「三銃士」 と時期も近かったですし、そのへんの印象もあるのかな。
     テレビ放映は11月11日(日)21時〜。 
     この週末チェックしてみようと思います。





     11・2

     まだ風邪中です。 お見舞いメールをくださった皆様、ありがとうございました。
     幸い今週は仕事の空き時間があったので、これは今のうちにゆっくり休んでおけという
     神様からの伝言だと思うことにしております。


     ところで、四季では来年4月に新作 「リトル・マーメイド」 上演が決定したとか。
     「ソング&ダンス 55ステップス」 で聴いて、とっても好きになったアリエルのナンバー、
     あれはぜひ場面も含めてちゃんと見てみたいな〜。 


     でも、あのナンバーを歌ってた木村さんもいらっしゃらないし、どなたが
     アリエル役を担当するのかなあ。
     大きなヒロイン役といえば、最近は笠松さんの名前がよく上がるみたいだけど
     若手から大抜擢もあるのでしょうか。
     なんとなくオペラ座クリスティーヌ女優さんは候補に挙がりそうだし、もしそうなると
     オペラ座キャストにも影響が出そう・・・と、ついつい前もってあれこれ心配してしまいます☆


     クリスといえば、ブロードウェイ版の 「リトル・マーメイド」 でアリエルを演じたのは
     先日の 「25周年記念 inロンドン」 でクリスティーヌ役をつとめたシエラさんだそうです。
     アリエルが好きになる王子様の名前が 「エリック」 ってとこにもまた
     なんとなーくオペラ座とのご縁がありそうな、そうでもなさそうな?
     (実際のところ、エリックは中井さんとか飯田さん、田中さんあたりのディズニー主人公経験者が来そうな気も)


     新作初演となると当初はなかなかチケットも取れないでしょうけど、
     ロングラン上演になると思うので、「リトル・マーメイド」 観劇は
     来年上京する楽しみにしておきたいと思います。





     10・30

     まだ本格的な冬でもないのに、早々に風邪をひきました。
     正確にいうと扁桃炎なんですけど、先週父がかかりましてその影響らしいです。
     ある意味年中行事なので痛みには慣れてるんですが、PCや読書に集中する力が出なくて
     そっちの方がツライかな。


     というわけで、今日はたまーに私が遊びに行くサイトをご紹介。
     タロットカードも色々ありますが、こちらは和風というか禅の要素を取り入れたタロットカードのサイトです。
     購入もできるんですけど、無料で試しに1枚引いてみるとか、ものごとの関係性を見るために
     5枚引くってこともできます。
     (もしかしたらスマホではうまく行かないかもしれません。 Javaの入ったPCでどうぞ)


     文章がけっこう小難しいのですが、色々な解釈ができるのはかえって面白いかも。


     OSHO 禅タロット
     http://www.osho.com/Main.cfm?Area=Magazine&Sub1Menu=Tarot&Sub2Menu=OshoZenTarot&Language=Japanese





     10・26

     映画 「ツナグ」 を観てきました。

     死者に連絡を取り、1回だけ再会させる特殊な能力を持つ 「ツナグ」。
     祖母から能力を受け継ぐ前に、ツナグ見習いとして依頼人に会う
     青年・歩美の物語です。


     歩美の両親は子供の頃に謎の死を遂げており、その両親と会うか
     どうかも彼自身の手にゆだねられています。


     この設定から私が最初に想像した再会劇は、一番最初にありました。
     自分の病気のことを知らずに亡くなった母親が、そのことをどう思っていたのか
     尋ねる中年の男性。
     母は優しく息子を見つめ、何も怒ってない、大丈夫だよと笑いかけます。


     だいたい後半もこんな雰囲気で進むのかと思っていたら、そうはならず、その点が
     なかなか面白かったです。


     演劇部で割り当てられる役をめぐって親友と諍いを起こしかけていた高校生の女の子。
     交通事故で亡くなった親友の死について、胸に秘密を抱える女の子が
     ツナグに依頼して得たのは、さらに大きな後悔でした。

     歩美は泣き崩れる女の子を見て、「死者に会うことは正しいことなのか?」
     と疑問を持ちます。
     次々に依頼人に会い、両親の死についても考え続け、結局自分の両親には会わないという選択をする歩美。


     終盤、「生きている者にとって、死者に関する物語が必要なんだ」
     というようなセリフがあって、これが味わい深いと思いました。


     この物語は、必ずしも真実でなくてもいいんですね。
     生きている者が「その人がいない世界」を生きていくために、必要な再会劇。


     ツナグが会わせる死者は、本当に死の国からよみがえったのか?
     生きている者の思い出を寄せ集めた存在ではないか?
     と、歩美が感じるように、私も死者が、必ずしも真実を語るとは限らない気がしました。


     誰かが墓場まで持っていこうと決意した秘密がもしあったなら、
     何年か後に呼びだされたって、絶対言いたくないってこともあるんじゃないかな。


     たとえば殺人事件の被害者が、真犯人を語る・・というような
     ことはあり得ると思うけど、その場合だって誰かに濡れ衣を着せようと思えばできないこともないし。
     (と、これはちょっとひねた見方かもしれませんが)


     単なるヒューマン・ファンタジーではなく、魔法が使えたからといって
     絶対に幸せになるとは 限らない、というシニカルな視点を持っている点が、
     小説原作らしい映画だった気がします。
     俳優陣も充実した作品でした。





     10・22

     今月始まったテレビドラマ 「大奥」、楽しみに見てます。
     以前大ヒットした「JIN−仁」と同様、江戸時代を舞台にした
     一種のSFというか、奇想天外なストーリーですが
     こちらは、仁のようなヒューマニティドラマではなく、
     もっと痛烈な皮肉を含んだ内容です。


     堺雅人さん演じる有功は冒頭からずっと理不尽な目にあい通しだし
     結構血なまぐさい場面も多いので、お茶の間で見るドラマとしては
     かなりの問題作かも。
     先週は、ジャニーズの田中聖さんが、男性3人に性的な乱暴を受けるという
     場面があったりして、原作通りとはいえ(うわーテレビでちゃんとやるんだー)とビックリ。


     でも、こういうセンセーショナルな場面はあくまで作品の一部。
     男女逆転は、単なる男尊女卑へのアンチテーゼではなく
     逆転してもなお変わることができない「業」や、性別に関係なく
     異様な事態の中で発揮される品性といったものが
     浮き彫りになる、素晴らしい設定ではないでしょうか。


     それに、個人的には女性が 「家光」 とか 「吉宗」 といった
     男性名で呼ばれるのが、さっぱりした色気が感じられて好きです。
     原作マンガはだいたい読んでるので、史実とフィクションをうまくからめた
     この作品がどんな風に表現されていくのか、ますます楽しみです☆





     10・19

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その17。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     予約特典ドラマCDの続き。 今日は 「おやすみボイス」 です。
     どれも 「おはよう」 よりは短めですが、夜らしくしっとり穏やかなムードがなかなか良い感じ。


     まずはラウル。
     彼はいつも王道スタンダードな恋人ですね。
     安心して聞けます。


     「もうこんな時間だ。 そろそろ寝ようか」
     「あれ、どうかした? ああ、こうして一緒に寝るのにまだ慣れない?」 
     「たしかに、僕もまだ照れくさいな。 だけどこうして君がそばにいるとなんだかすごく安心するんだ」
     「そっか、君もそう思ってくれてるんだね。 嬉しいな」
 

     「え、でもまだ眠れそうにない? それなら、もっとこっちにおいで」 
     「愛してるよ、昔もこれからもずっと、君だけを愛してる (キス)」


     「大丈夫、ずっとそばにいるよ」
     「おやすみ」
     「君の夢の中で会おう」


     さすがラウル、最後まで爽やかでカッコいい〜♪



     一方、フィリップお兄様は、保護者モードが過ぎてしまうこともあるようで。

     「さあ、そろそろベッドの中に入って下さい」
     「今夜は昨日よりも冷えるようですよ」
     「ふふ あなたは素直ですね」
     「ん? いえ、子ども扱いなんてしていません」


     ちょっとクリスが拗ねてます。


     「そこまで疑うのでしたら・・・ 子ども扱いしていないことを身をもって証明しましょうか?」
     「ふふ、今さらあわてても逃がしませんよ」

     「子供はこんなに男を虜にするような表情は見せませんよ」 
     「(ささやく) さあ、もっとこちらに来てください」


     ラストは甘ーい声で、

     「言ったでしょう、身をもって証明すると」
     「夜は長いです(にっこり)」
     「今夜は寝かせませんよ」


     はい、フィリップ兄さんの策略に今夜もまんまとはまったクリスでした(笑)。



     次はレミィですが、彼のミニドラマは執事のお仕事に徹してて、
     やや真面目すぎるストーリーだったかな。
     ペルシャ人のダロガの方が面白かったので、こちらをピックアップ。


     ダロガは攻略キャラじゃありませんが、本編でもクリスを 「お嬢ちゃん」と呼んで
     可愛がるので、ドラマCDでは年の差カップルという雰囲気が自然な感じです。
     ダロガもクリスも晩酌で酔ってます。


     「あぁ〜飲んだ飲んだ、お嬢ちゃんとの晩酌はいいなあ」
     「お嬢ちゃんの作ってくれた酒のつまみは最高だったな。また頼む」
     「ん〜お嬢ちゃんが好きだぜ」
     「こんな風に毎日一緒にいられて俺は幸せもんだー(笑い声)」


     もうすっかり上機嫌の酔っ払いオヤジですね。
     しかし、一旦スイッチが入れば大人の男は侮れません。

     「ん、お嬢ちゃんの肌、ちょっと熱いな」
     「酒のせいか、それとも俺のせいだったりして?」


     「(声を低くして) ほら、顔見せてくれよ」
     「酒まだ飲み足りないんじゃないか?」
     「俺が飲ませてやるよ」 

     と、なんだか色っぽい展開に。


     「ん、ふ・・・はあ・・・ (口移しとキス)」
     「美味いだろう?」 
     「お嬢ちゃんの目、少しうるんで色っぽい」
     「いやらしいか? 俺はお嬢ちゃんの色っぽい顔が好きなんだ」


     「まあまあ、もう少しおじさんにつきあってくれよ」 
     「俺にとって最高の楽しみなんだよ」


     というわけで、「おやすみ」 というには早く、
     まだまだお酒と色っぽいじゃれあいが続きそうなダロガ編でした。



     お次はリシャールです。 彼のおやすみボイス、第一声はこれ。


     「おい、早く寝ろ。」


     決して修学旅行の引率の先生じゃありません(笑)、
     が、ここ聴くたびにフキ出してしまいます。
     ホント期待を裏切らないなあリシャール先生☆


     「明日も稽古があるだろう、睡眠はとれるときにしっかりとっておけ」
     「まだ眠れそうにない? なぜだ」
     「おれがそばにいるから? ほう、言うようになったな」


     (ベッドに入ってくる気配)
     「それは寝かせて欲しくないって意味か」 
     「いまごろ弁解したところでもう遅い」
     「それで隠れたつもりか」
     「もう寝る、だと? ただで俺が寝かせるとおもうのか」


     なぜかいつも軽く揉めてますな。


     「ほら、こっちをむけ」
     「今さら恥ずかしがるな」
     「そんなことを言ってもムダだ」 
     「黙らないのならお前の口をふさぐまでだ (キス)」 


     「・・やっと静かになったか」
     「目を閉じろ」
     「こんどはもっと気持ちのいいキスをしてやる」 
     「今夜は寝かせてやらないからな」


     早く寝ろって言ったのはリシャールなのにーというツッコミは
     無しの方向でお願いします。



     最後は怪人です。 全編とおして、優しくて穏やかな声が素晴らしい。
     ドアが開く音がするところから。


     「まだ眠れないのか」 (ベッドに腰掛ける)
     「明日も稽古があるのだろう?」


     早く休まなければつらくなるのはわかってるけど、眠れないと訴えるクリスに
     「そうか」 とうなずく声の調子が、すごく思いやり深い感じです。

     「では、おまえが眠りにつくまでこうしていよう」


     「どうした? 私に抱かれて眠るのはいやか」
     「ここには私とおまえしかいない、なにも恥じることなどないだろう」
     「私はおまえとこうしていると、(ささやき声で)優しい穏やかな気持ちになる」
     「おまえはちがうのか? 私と同じ、か。・・ そうか(嬉しそう)」


     「おまえからも私を抱きしめてくれないか」
     「眠っているときもおまえを感じていたいんだ」


     ラストはひたむきな様子で、エリックがささやきます。

     「夢の中でさえおまえを離したくない」 
     「おやすみ。 私の愛しいひと・・」



     なんだか、かえって眠れなくなりそうな雰囲気もありますが、ファントムとクリスが
     幸せでラブラブな生活を送っているという設定は、やっぱり理屈抜きに嬉しいよね。
     ドラマCDは、2枚とも無料のオマケとは思えないほど、時間もたっぷりだし
     声優さんの演技も素敵で、ホントに楽しめました。


     さて次回はゲーム本編に戻って、そろそろ感想の総まとめに入りたいと思います。
     もし良かったら、あと少しだけお付き合いのほどを。





     10・15

     昨日、「サウンド・オブ・ミュージック」 福岡公演千穐楽に行ってきました。
     客席は一般客はもちろんのこと、子役出演者やご家族も勢揃いだったようで
     パーティに備えてかオシャレな子供さんが多かったなあ。


     今日は後方席だったので、細かいところは見えなかったけど
     皆さんさすが安定の演技でした。
     何度見ても、子供たちが歌い踊るナンバーでは、ここまで来るのに
     お稽古がどんなに大変だっただろうかと、思わず涙が出てしまいます。


     カーテンコールでは、村さんからご挨拶がありました。
     来場くださったお客様への御礼の言葉と、今後も四季をご支援くださいという
     お願いで、来年の上演には触れず。
     地元ファンとしては一番気になるところですけど、これはしょうがないですよね。
     最後に 「エーデルワイス」 を全員で合唱して、何度も繰り返されるカーテンコールに
     私も惜しみなく拍手を送りました。


     子役さんはもちろん、エルザ役の西田さんが頬の涙をぬぐっていらしたのが
     とても印象深かったなあ。
     井上さんがぴょんぴょん跳ねるようにしながら遠ーくのお客様まで手を振り、
     最後は投げキスで笑顔の終幕でした。


     終演後は、観劇友達とお茶&おしゃべりタイムです。
     トラップ夫妻が新婚旅行から帰ってきた場面、村大佐が
     コートを脱いで片腕にかけるのに、きちんと端を揃えてたたむのが
     ファントムのマントを彷彿とさせるよねーというお話など
     やっぱりオペラ座話でオチをつける私たち(笑)。


     観劇やイベント等を振り返ってみると、あらためてコーラスの美しさや
     家族の愛、困難に立ち向かう勇気などを
     爽やかなメロディとともにかみしめることのできる作品でしたね。
     子役さんが多くて、お世話も大変だったと思います。


     キャストスタッフの皆さん、素晴らしい舞台をありがとうございました。



     2012年10月14日(日) マチネ・千穐楽

     当日のキャスト

     マリア 井上智恵  トラップ大佐 村 俊英  修道院長 佐和由梨  エルザ 西田有希
     マックス 勅使瓦武志  シュミット はにべあゆみ  フランツ 川地啓友
     シスター・ベルテ 倉斗絢子  シスター・マルガレッタ 保城早耶香  シスター・ソフィア 山本志織
     ロルフ 一和洋輔  リーズル 勝田理沙  
     フリードリッヒ 水流健心  ルイーザ 藤澤果鈴  クルト 塚本 樹  ブリギッタ 石橋 舞
     マルタ 井上さくら  グレーテル 畠山和心菜


     【男性アンサンブル】

     井上隆司  柳隆幸  中橋耕平  蛭沼建徳  深堀景介  藤木達彦  荒井孝  諏訪友靖


     【女性アンサンブル】

     長寿真世  松本菜緒  小川莉奈  兼田怜奈  山本詠美子
     久保佳那子  西浦歌織  小林貴美子                                   (敬称略)





     10・11

     夕方から外出していたので、ドラマ 「相棒」 初回は途中から見ました。
     新相棒の甲斐くんは、やっぱり亀山さん路線の熱血漢みたいですね。
     でも、亀山さんより若くて荒削りというか、まだちゃんと躾けられてない
     毛がもしゃもしゃした子犬って感じかな。
     なにしろ右京さんからねじ伏せられて、キャインキャイン言ってましたし(笑)。


     これから右京さんがどんな風に、彼の手綱を引きつつ
     上手に育てていくのか興味があるし、最後に大河内監察官が登場して
     神戸君の名前を出してくれてるあたり、今後の展開にも色々と
     期待を持ってしまいます。



     さて話変わって。
     今年の秋から冬にかけて、東京丸の内で劇団四季と
     コラボレーションしたイベントが企画されているという記事を見かけました。


     劇団四季60周年を記念して、「ライオンキング」 や 「美女と野獣」 の衣装展示なども良いですけど
     なんといっても、「オペラ座の怪人」 をモチーフにしたクリスマスツリーが丸ビル1階に登場するのが嬉しい☆
     11月15日の初日には、マルキューブでオペラ座の怪人キャストを
     招いてのツリー点灯式が予定されているとのこと。


     オペラ座本編ではニューイヤーパーティが登場しますけど、クリスマスの華やかさも
     あの舞台の雰囲気にピッタリですよね。 
     きっとテレビニュース等にも出るでしょうし、各飲食店での
     コラボメニューなども登場するようで、こちらも続報が楽しみです♪


     以下、イベント概要をFashion snap.com さんの記事を参考に記載しています。


      ■Marunouchi Bright Christmas 2012 劇団四季60周年展
      主催:丸の内商店会、三菱地所株式会社
      実施期間:2012年11月15日(木)〜12月25日(火)
            11:00〜20:00(予定)
       ※会場の都合により変更となる場合があり。
      ツリー点灯時間:6:00〜24:00
      ※初日の11月15日(木)は点灯式を開催するため点灯時間が異なる。
        一部点灯時間が異なる箇所があり。
      場所:丸ビル、新丸ビル、丸の内オアゾ、東京ビル TOKIA、丸の内ブリックスクエア





     10・9

     午前中、用事があって街に出たついでに
     ヨドバシカメラに寄って、さらについでに携帯をスマホに変えました。
     ホントはそんな予定じゃなかったのですけど、いつもはごったがえしてる
     売場が連休明けでゆったりしてたし、店員さんの丁寧な説明でその気になりまして。


     買ったのはドコモのギャラクシーノート。
     よく見かけるタイプのスマホよりもちょっと画面が大きめでタッチペンが
     搭載されているタイプです。
     友人が色々研究した結果、これが一番だと言ってたのを思い出して決めました。
     (同じ機種を持っている友人がいると、トラブルの時に尋ねやすいってのもあるし☆)
     よくわからない時代の流れについていくのが正しいのかどうか、これまたよくわかりませんが
     小さな新参者とお付き合いしてみようと思います。


     ところで、明日はドラマ 「相棒 シーズン11」 の初回放送日ですね。
     「徹子の部屋」 に、新相棒の成宮寛貴さんがご登場だそうです。
     公式サイトを見ると、成宮さん演じる刑事・甲斐には年上の恋人がいる設定だそうで
     この恋人役が宝塚版 「相棒」 で杉下右京を演じた真飛聖さんなんだとか。
     女性のレギュラー出演者が少なくなってますし、亀山さんとはまた違った
     雰囲気のカップル登場ってのも面白そう。


     2時間スペシャルは海外ロケもあったみたいですし
     新しい相棒コンビの活躍が、ワクワク楽しみです♪





     10・7

     楽しみにしていた、ロックミュージカル映画 「ロック・オブ・エイジズ」 を見てきました。
     1987年のロサンゼルスを舞台に、シンガーを夢見て故郷から出てきた女の子シェリーと
     同じくロックで世に出たいと願う青年ドリューが、ロックの殿堂 「バーボンルーム」 で
     出会い、恋をするというお話。
     80年代のロックの名曲がいくつもカバーされていまして、もとはブロードウェイで
     上演された舞台作品だそうです。


     監督が映画 「ヘアスプレー」 「glee」 のアダム・シャンクマン監督ですし、
     音楽への愛と、明るい演出は期待以上。
     冒頭ロスに向かう夜行バスの中、シェリーが未来への希望を歌ったら
     乗客やバス運転手まで歌いだしちゃって、この場面だけでも
     ミュージカルファンにはたまりません。


     主軸になる若い男女のラブストーリーは、予想通りの王道展開ですが
     なんといってもこの作品、脇を固める
     市長夫人パトリシア(キャサリン・ゼダ・ジョーンズ)と、カリスマロックスター
     ステイシー(トム・クルーズ)の怪演がスゴイ☆


     ロックを教育のためによくない害悪だと弾圧する市長夫人と婦人会の奥様方が
     教会で 「ロックなんて、ぶっつぶすわよ!」 と歌い踊るダンスが
     キレキレのマイケル・ジャクソンばり(笑)。
     保守的でお上品なスーツ姿のまま、がんがん足をあげて踊るシーンは楽しい〜。


     それに今年50歳になったトム・クルーズの、セクシーなステージアクションも最高です。
     タトゥーだらけの裸に黒のレザーパンツ、直接素肌に毛皮を着た登場シーンでは
     あまりの魅力に女性たちが次々失神してしまうのもお約束ですね。
     でも、内心に孤独を抱え、繊細ゆえに人を遠ざけ
     理解されない苦悩を酒と女遊びでごまかしているステイシーの弱い部分も
     ちゃーんと表現されていました。


     トム・クルーズ出演作のわりには、あまり宣伝されていない今作ですが
     これはぜひ映画館の音響効果込みで見に行って欲しいなあ。
     ライブ場面のどよめきとロックの重厚なサウンド、熱狂的な叫び声など
     あまり洋楽には詳しくない私も、すごく熱ーい気持ちになれました。


     上映館が少ない上、もう公開3週目に入っていますが、チャンスがあればぜひお勧めします。
     音楽と愛と笑いが一杯、とくに80年代の雰囲気を知っている世代には
     心から楽しめると思います♪





     10・5

     久しぶりにサイトの観劇日記を更新しました。
     博多座 「エリザベート」 の初マテ・トートメインの感想です。
     よかったら、トップページからどうぞ。





     10・2

     東宝さんからのメールで知りました。
     シアタークリエでは、5周年を記念して
     「5th Anniversary ONE HEART MUSICAL FESTIVAL」
     というイベントが上演されるそうです。
     期間は 2012年12月25日(火)〜2013年 1月3日(木)。


     シアタークリエにゆかりのあるキャストによる
     ミュージカルナンバーのフェスティバルとのことですが
     公式サイトを見ると、なかなか豪華な顔ぶれですね〜。


     シアタークリエで上演されたミュージカルというと
     「レント」 「レベッカ」 「宝塚BOYS」 「アンナ・カレーニナ」あたり?
     「デュエット」 「ブラッドブラザーズ」 「風を結んで」 「アイガットマーマン」も
     クリエでしたっけ。


     すっかりおなじみ、マテ・カマラスさんが特別ゲストだそうで、ウィーンミュージカルコンサートも
     たしかクリエでしたから、そのへんからのチョイスもありそうな気もするけどどうなんでしょう。
     クリスマスからお正月にかけての10日間、ミュージカルナンバーにたっぷり浸る年末年始もいいなあ♪


     東宝公式サイト
     http://www.tohostage.com/festival/index.html





     9・28

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その16。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     今日は予約特典のドラマCD 「おはようボイス」 のお話。
     男性キャラによるおはようボイスって、目覚まし時計用のシステムボイスかな?と
     思っていたら、ずいぶん違いました。
     今回も女優さんは参加していない一人芝居なのですが、短いながらもちゃんとストーリーになってて
     それぞれのキャラクターらしいセリフで、クリスと暮らす雰囲気を楽しませてくれます。


     まずはラウル。 先に目を覚ましたらしい独り言からスタート。

     「ううーん・・ふぁ・・もう朝か。 今日も天気良さそうだな」
     「ん? ふふ、(ひとりごとで)まだ寝てる・・・可愛い寝顔だなあ」
    
     「あ、起きた? おはよう」
     「今日は仕事って言ってただろう? 早く起きないと遅刻しちゃうよ」
     「まったくもう仕方がないなあ、君は。 (叱ってるようで甘やかしてる風の言い方が可愛い)
      君にそんな可愛い顔で言われたら、強く言えなくなっちゃうだろ?」


     「じゃあもう少しだけゆっくりしてようか。 んー君は抱き心地がいいな」
     「朝は好きだけど、こういう誘惑もあるから困るなあ」

     今日が休みならいいのに、と言いつつ、ラウルがちゃんと起きて窓を開けてくれます。


     「ほら、今日もいい天気だ。 遠くまで空が澄んでる。」 
     「さあ今日も一日がんばろう」


     なんというラウルらしい、爽やかで理想的な新婚さんいらっしゃーい風会話でしょう☆



     理想的といえば、レミィも負けていません。 
     こちらは一緒には寝ていなかったようで、まず外からノックの音が聞こえて

     「おはようございます。 起きていらっしゃいますか」
     (歩いてきて、カーテンをあける音)
     「そろそろ御支度なさってください。 朝食の準備はもうできております」
     理想的な執事のお仕事に徹した起こし方です。

 
     まだ眠いとクリスがぐずるので、おめざにハーブティーを淹れてくれるのですが
     熱いままカップを渡したので、 「あっつー!」 となったらしく(笑)、なんとレミィが
     口でふーふーしてくれます。 
     子供でもないのにお茶を覚ましてもらうなんて、聞いててもなんか照れますな〜。



     お次は怪人。
     もう最初から最後まで優しくて甘ーい声がたまりません。
     ゲーム本編では基本悪役扱いで厳しい声色が多かったですが、このミニドラマでは
     クリスを甘やかすのが嬉しくてたまらない、メロメロ純情青年の一択です。


     「目が覚めたか。 ふ、まだ眠そうだな」
     「そう焦る時間でもない」
     「お前の寝顔は愛らしいな」
     「こうして髪をなでると気持ちいいのか、ならしばらくこうしていよう」 
     「夢の中でも私に同じことをされた? (嬉しそう) ふふ、夢の中の私もおまえが愛しくてたまらないようだな」


     「何を赤くなっている? そんな顔をされるともっと言いたくなってしまうな」
     「おまえがいれば、ほかにはなにもいらない。 おまえのためならなんだってできる」
     「そばにいるだけでいいのか?  おまえが心からそう思ってくれるなら、私は (囁き声で) それだけで十分だ」


     「さあもう少し眠ろう。 こうしてもう少しだけおまえとまどろんでいたい」
     「私はずっとおまえのそばにいる」
     「こうして強く抱きしめているから」
     「安心して眠れ、私の愛しいひと・・(キス)」


     あれ?おはようのはずが、最後はしっかり寝かしつけられちゃいました(笑)。

     中盤は寝起きにしてはちょっと重めのセリフだけど、このヘビーさが彼の味なんだろうなあ。
     クリスが低血圧だったら、ぽーっとしてて半分くらい忘れられそうですが
     その不憫さがまた可愛いというか、このゲームのエリックらしい気もします。



     一方、レミィの上司、リシャールは起きぬけから俺様キャラ炸裂中。

     「今日は休みだろう、おまえもゆっくりしていろ」
     「昨日も遅かったんだ、おまえもまだ眠いんじゃないのか」
     「なに? 俺のせい? 知るか。 おまえが俺を誘惑するからだろう」
     「耳元でそう騒ぐな、うっとうしい」


     「なんだ、人の顔をじっとみて・・俺の寝顔? そんなものを見て楽しいのか」
     「ふ、変わったやつだ」
     「メガネがないだけでそんなに違って見えるのか」
     「別におまえの好みなど聞いていない。 目が悪いからしてるだけだ」


     一見傲慢なだけみたいですけどリシャールとの組み合わせだと、クリスとの会話が
     よく見えるんですよね。 なんだろう、夫婦漫才みたいというか、結構好きですこの感じ。


     「朝食? そんなものはあとでいい」
     「休みの朝くらいおまえを独占させろ」
     「おまえはどうか知らないが、俺はおまえとのこういう時間が好きなんだ」
     「おとなしく俺の胸に抱かれていろ」


     ラストはちゃんとツンデレ彼氏で締めてくれました。 
     リシャールの口の悪さは一種の照れかくし、本心は愛情深い男性なので
     きっとクリスも子犬がじゃれつくように、こういうやりとりを楽しんでるんでしょうね。



     最後はフィリップ。
     さすがプレイボーイは常に抜かりなく、こちらも先に目を覚ましてて。

     「おはようございます。 ええ、ずっと寝顔を見ていました (キス)」
     「ゆうべのあなたも素敵でしたが、こういう無防備なあなたもそそりますね (キス)」
     「(囁き声で) このまま昨夜の続きをしたくなってしまう・・」


     朝から色気全開キス音たっぷりの伯爵様、クリスを艶っぽい冗談で
     からかって楽しんでるようです。

     「はずかしい?そんなことを言わずに顔を見せてください」
     「逃げても無駄ですよ。 ふふふ、つかまえました。 こちらを向いて・・・そう・・(キス)」


     「もう朝食もできています」
     「一緒に食堂に行きましょう」
     「まだ二人でいたい? ええ、もちろんかまいませんよ」

     と、なったのに、その後が

     「今日はもう少しだけここにいましょう」
     「こうしてあなたを抱いていたい」
     「愛していますよ」


     で、終わりってのは、もったいなくないですか?
     フィリップのキャラなら、


     「では、今日の朝食は私ってことでいかがですか?」 
     「ええ、もちろんフルコースですよ (にっこり)」 
     「食前酒は甘いのがお好きでしょう?(キスの雨)」 


     って来るべきでしょここは!と思った私は汚れた大人です(笑)はい、スミマセン☆



     というわけで、今日はここまで。
     セリフは一部だけのピックアップですし、ダロガとリュカの分は割愛しているのですけど
     感想を書いてみると結構長くなってしまいます。  
     本編とはまた違うラブラブな雰囲気がとっても楽しいドラマでした。
     特に、幸せそうなエリックの様子には心が和むな〜。


     次回は 「おやすみ」 ボイスの感想です。 
     よかったら引き続きお付き合いいただけると嬉しいです♪





     9・24

     土曜日、北九州市まで足を延ばして 「ミス・サイゴン」 を観てきました。
     この演目を観るのは、2009年1〜3月の博多座公演以来。
     キャストは市村エンジニア、原田クリス、笹本キム、岡ジョン、泉見トゥイ、木村エレン、
     タムは寺崎杏珠ちゃんでした。


     チケット販売元のピクニックでは、過去に一度も良席が取れたことがないので
     半ばあきらめていたら、今回の席は端っこの方ながら最前列。
     ただ、オケピの幅がとっても広いので、最前列でも舞台までかなり距離があります。
     客席が大きい上に舞台が暗いので、後方席からだと相当見えづらかったかも。


     新演出でヘリコプターが映像になっているというのは知ってましたが、
     他はほとんど前情報を入れずに観劇。 舞台装置から衣装、歌詞や演技の雰囲気まで
     こまかいところがかなり変わってるんですね〜。


     冒頭、エンジニアの店が小さな小屋みたいな感じになってるのはいいとして
     キムが初めて出る夜のらんちき騒ぎが、えらいことになってます。
     よりリアルを追及するという新演出意図だそうで、接客衣装というより
     単なる下着姿という感じの女の子達がGIと暗い店内でからみあう様子が生々しい。
     自分の席が端寄りだったせいもあるんですけど、
     キムやクリスにスポットが当たってる間も、ジジが歌ってる間も
     ごそごそ動くのが気になるな〜。


     スポットが当たってないときにも、アンサンブルさんが細やかな演技をすること自体は
     劇の世界観に奥行きを持たせる効果があると思います。
     たとえば、「レミゼ」 のバリケードでプリンシパルが歌ってる間にも
     地面に寝てるガブローシュに、グランテールが毛布をかけてやってる演技は
     彼らの関係性をより深く理解できて、感動が大きくなりますよね。


     でも、この場面に関してはそういう効果もあまり期待できないような。
     後半のバンコクもそうなんですけど、一般演劇や映画ならともかく、
     ミュージカルで、ダンスの振付でもないのに
     下着姿の女性が足を開いた状態をあんなに長く見せる必要があるんでしょうか。
     戦時下で荒んだサイゴンの歓楽街、いっときの慰めや現実逃避の場所らしい
     猥雑で刹那的な雰囲気は、ああいうストレートな演技にしなくても
     十分伝わるんじゃないかなあ。


     あ、もちろん新演出が良かったところもありますよ。
     たとえば夜が明け、静かになった街に托鉢の僧侶が来るところ。 
     ちゃんとエンジニアがなにがしかのお金を渡したりしてて、仏教徒の多い国柄を表してるのは
     すごく良いと思います。 キムが仏壇を拝む流れにもつながりますし。


     仏壇といえば、キムとクリスが結婚式を挙げるのがエンジニアの店になっていまして
     端っこの方で白シャツ姿の男性店員が、まかないらしい麺をすすってるのも
     キムを囲む雑多な状況が感じられて面白かったなあ。 
     二人が礼拝する場所も、以前より見やすくなっていましたね。


     笹本さんのキムは博多座で井上クリスとの組み合わせで1回だけ見ましたが
     相変わらず恋に生き抜く芯の強い女の子です。
     母の愛は知念キムが一番感じられて好きでしたが、笹本さんだと
     まだ自分自身も少女だったのに、運命に翻弄されて早く大人にならざるを得なかった
     感じがよく出ていると思います。


     原田クリスは今回が初見。 こちらも童顔な上に岡さんと身長差があるので
     青年というより、みずみずしい少年の面影を残したクリスという印象を受けました。
     それだけに、二人の 「サン・アンド・ムーン」 は、ままごと遊びのような幼さと儚さがあって、
     後の流れを知った目で観ると、とっても切ない。


     お初といえば、木村さんのエレンも良かったです。
     ただ、衣装は前公演のようなスカートの方が、キムたちとの対比がはっきりして
     良かったんじゃないでしょうか。 ジジの衣装やキムの髪型など、どうして
     変えちゃったのかなと不思議に思う部分が多かったような気がします。
     

     新曲 「メイビー」 を加えたエレン像は、ベトナムから帰ってきたときから
     クリスにつきまとう悲しみに惹かれ、その傷を癒せるのは
     自分の愛だけだと再確認している印象です。 
     アジア人の私たちからすると、ジョンも含めて言動が理解しにくいのですが
     若干、その辺の心情は整理されたのでしょうか。
     でも正直言って、エレンのナンバーも前の方が好きだったかな。


     そして、毎回感心するのが泉見トゥイ。
     キムの一挙手一投足に反応する細やかな表情は素晴らしいです。
     俗に 「可愛さ余って憎さ百倍」 と言いますが、泉見さんのトゥイには
     「可愛さ」 の部分がちゃんと表現されてるので、子供を手にかけようとした
     単なる悪役にはどうしても見えない。
     トゥイなりの信念、正義、愛情があったんだよね、子供の頃から知ってるイトコの
     キムを探しだし、守る気持ちがあったんだよねと切なくなってしまいます。


     映像を駆使したヘリコプターや 「アメリカンドリーム」 もいいけど、やっぱりこの演目は
     あの音楽と俳優さんの歌、そして演技の熱さえあれば、どんなセットであっても
     十分に物語が伝わるんだなあとつくづく思いました。



     と、胸がいっぱいになる感動も冷めやらぬうちに、終演後は急いで博多へ。
     夜はアニメ 「タイガー&バニー」 劇場映画封切りのイベントです。
     こちらもなぜか抽選で最前列が当たってしまい、映画館の最前列ってシートがほとんど
     リクライニングなんだなあと初体験。 色々と濃ゆーい週末となりました。





     9・21

     少し前に出ていたのですが、博多座公演2013年のラインナップ。
     1月は珍しく宝塚、しかも噂の 「銀河英雄伝説」 なんですね♪
     3月には2日間だけ井上芳雄さんの 「ウェディング・シンガー」 も決定しているようですが、
     どうして井上さんの地元なのに2日間だけなんだろう?
     なんだかもったいないような。


     それはともかく、楽しみなのは 「銀河英雄伝説」 です。
     8月30日の日記でご紹介した 「ZUCCA×ZUCA」 でここ3日ほど 「顔」 というタイトルで
     この話題が掲載されてます。 もうどれだけ衝撃的なんだと大笑い。


     でも、振り返ってみれば 「レベッカ」 初演時、マキシム扮装の山口さんが
     アップになったチラシ映像を初めて見たときには、あまりの美麗さに
     まさにあんな顔になってたましたよね私たち(笑)。





     9・18

     三連休最終日、お昼から放送されたNHKFMラジオ番組
     「今日は一日 “大分析!ミュージカル” 三昧」 をほぼ全部聞いておりました。
     宮川彬良さんによる楽曲分析は 「ウェストサイド物語」 と 「コーラスライン」、
     ディズニーに依頼されて宮川さんが作ったショーを題材に、「ミュージカルの作り方」 と
     題した裏話コーナーも。 


     ゲストの生歌披露は 「レント」 カンパニーによる 「シーズン・オブ・ラブ」 と
     島田歌穂さんの 「メモリー」 、そして歌穂さんといえばやっぱりこれです 「オン・マイ・オウン」。 
     宮川さんのピアノ演奏による英語バージョンでしたが、情感あふれる歌穂エポニーヌの歌声はさすがの一言で、
     ご本人も 「今日は特別な 『オン・マイ・オウン』 になったような気がします」 と仰っていました。
     宮川さんとはずっと音楽番組で共演した仲だそうですし、歌う前に島田さんの
     これまでの心の歩みをお話した後だったからかな。
     飛躍のきっかけを与えてくれた 「レミゼ」 への思いが強く感じられました。


     1日で放送された曲目は、公式サイトによれば70曲以上。
     もちろん、リクエストのこたえる形でオペラ座ナンバー放送もありましたよ。 
     おなじみロンドンキャスト版の 「The Phantom Of The Opera」 でした。


     番組終盤、舞台の魅力について宮川さんが
     「袖から見ると、舞台上の埃が不思議なくらいキラキラしててすごく綺麗。
      俳優さんにスポットライトが当たっているとき、実際には機械が照らしてるんだけど
      まるでその人自身のオーラのように、光が立ちのぼって感じられる。
      劇場は神秘というか、不思議なものにあふれてると思います」
     と、仰っていたのがとくに印象に残っています。


     次々に流れるミュージカル音楽を聴いていると
     舞台が始まる前の緊張感や終演時の感動、観劇友達との楽しい語らいの記憶が
     それぞれの劇場の香りまで含めて鮮やかに蘇りますね。


     人生で色んな出来事があって、ときに心ふさぐ日があっても
     私たちは大好きなミュージカルナンバーを聴くことで
     いつでも慰めや励ましを、あたたかい愛を感じることができます。


     ミュージカルに出会えてよかった、ファンになって良かった。
     あらためて、芸術にふれる幸せを感謝とともにかみしめた1日でした。
     




     9・15

     いつもサイトをご覧下さってる方から教えていただきました。
     今月予約受付が始まった、お人形です。


     名前はダグラスとなっていますが、説明文を読むと
     顔の傷を隠すためマスクを使い、オペラ劇場の5番ボックスに
     姿を現すとなれば、モデルはアノ方以外にありませんね。


     四季ファントムともジェラルド・バトラーファントムとも少しずつ違う雰囲気ですが
     髪の長い端正な姿は宝塚のコピット版 「ファントム」 が近いでしょうか。
     マスク姿もまるで本物の人間のようなたたずまいですが、マスクを
     取った傷のある顔は、妖気すら感じられる色気と迫力だな〜☆


     こういうお人形って、綺麗で優しい表情のものが多いのかと思っていましたが
     眉間に皺をきざんだ、厳しい表情のものもあるんですね。
     眼の色や肌、傷の有無など細かい設定も可能みたいです。
     いやーなかなか凄いものを見せていただきました。
     これ、オペラ座ファンには人気が出るんじゃないでしょうか。


     球体関節人形の総合ショッピングモール
     http://www.iplehouse.org/shop/step1.php?number=2332





     9・12

     先週封切りになった映画 「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」 を見てきました。 
     私はテレビシリーズはあまり見てないので、映画メインのファンだと思いますが
     長年続いてきた人気シリーズがこれで終わりとなると、感慨深いものがあります。


     冒頭、商店街の唐揚げ屋さんで張り込み捜査をしていた青島が
     容疑者確保の後、撤収するお店を見ながら
     「店じまいって、なんか寂しいねー」 って、言ってたのが
     皆の心を代弁するようで印象的でした。
     ここからオープニングに移るところは、おなじみの音楽と
     15年の歩みをキャラクターごとに見せる演出でとっても良かった。
     長年のファンなら絶対感涙ものだと思います。


     今作は、湾岸署所轄内で起こった殺人と誘拐事件を軸に、警察内の暗部が
     これでもかと出てくるお話。
     前作に続き重要な役柄で登場するのが、小栗旬さん演じる鳥飼。
     黒っぽいサングラスをずっとかけてるので、
     「警察官が上司の前でもサングラス?」 と思っていたら、前作の爆破のせいで
     片目は義眼になったという設定だそうです。


     基本的にこの作品は、現場と管理側の対立が大きなテーマだと思いますが
     今作で一応悪の親玉は排除され、室井たちが新しい警察組織作りに向けて
     一歩を踏み出す・・・という結末に向かっています。
     それにしても、警察庁長官役の津嘉山さんの悪人ぶりにワクワクしましたねーオジサマ好きとしては(笑)。
     隠ぺい体質もろ出しの 「さあ、臭いものにフタしますか」 というセリフ回しが最高でした。


     事件の合間に起こる小さなトラブルやギャグシーンは、お約束の楽しさ。
     お弁当につけるお茶の発注ミスで大変なことになったり
     ちょこちょこ発生する出来事が、あとで事件解決のヒントになったりする流れは
     いつもながらよくできてるなあと思います。
     でも、できればもう少しスリーアミーゴスに活躍して欲しかったなあ。
     反対に、甥っ子和久刑事は今回大活躍でしたね。


     まだ公開されたばかりなので、結末には触れませんが
     終盤、事件解決の直前にすみれさんがらみでビックリするようなことが起こります。
     このシーンはかなりの衝撃ですので、ぜひ大劇場のスペクタクル大音量で
     満員のお客様と共にポカーンとして頂きたい(笑)。


     個人的には 「レインボーブリッジを封鎖せよ」 が未だに1位ですが
     現場で奮闘するサラリーマンに勇気を与えてくれた人気シリーズ
     15年の集大成として、楽しめる作品になっていると思います。
     でも、これですべて終わりなのかなあ。  ホントに? ホントーに?(笑)。





     9・9

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その15。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     今日は予約特典で頂いたドラマCDのお話です。


     昨今のエンタメ予約事情には疎い私ですが、今はいろんなものが特典についてくるんですね。
     早期予約値引だけじゃなく、本の著者からのメッセージペーパーやCD、DVD、イベント参加券に
     アーティストの楽屋訪問券が当たる特典もあるとか。


     この 「PersonA」 では、予約する販売元によって数種類の特典が用意されていました。
     私はメーカー元である美蕾の公式通販を利用したので、受け取ったのは
     怪人、フィリップ、リシャールが出てくるドラマCDと
     全男性キャラによるメッセージボイスCDの2枚です。


     ドラマCDは30分弱の中に、ドラマが2本。
     こういう特典は初めてなので、ゲームの後日談とか日常のお稽古エピソードとか
     ほんわかしたものを想像して聞き始めたら、これが全編18禁場面☆
     女優さんは出てこず、男性声優さんがユーザーを
     クリスに見立てて呼びかける一人芝居になってました。


     1本目の「誰にも渡さない」 は、クリスの楽屋に訪ねてきた
     フィリップの挨拶から始まります。


     まずはお稽古は順調ですか、とか公演の時に花を届けたいけど何がいいですかといった軽い世間話。
     なんでもいいですと答えたらしいクリスに、
     「では赤いチューリップを贈りましょう。  花言葉はご存じですか?」
     って尋ねたあと、トーンをぐっと抑えて 「愛の告白です。 ふふ」 と、
     耳元で甘く囁いてます。 フィリップお兄様、プレイボーイぶりは健在のようで。


     そろそろお稽古の時間ですね、じゃあこれで。とフィリップが出て行ったとたん、
     楽屋に響く、地を這うような低い声。

     「今の男はなんだ」 


     なんだ、と言われましても・・・・と、クリスが答えたかどうかはわかりませんが
     のっけからジェラシー全開の怪人が有無を言わさず抱き寄せたようで
     展開早く、そのまま18禁場面へ。


     「私がこわいのか」
     「ああ・・(ため息)、夢にまで見たおまえの肌だ」
     「私の証しをつけておこう。 決して消えないように」


     怪人の方が嬉しさに舞い上がってるようで、クリスの胸の可愛らしさを
     ほめたりしながらキスの雨を降らせてます。
     それにしても、キスマークをつける音がリアルだな〜。。
     こういう音、声優さんは自分の手の甲や指の付け根に唇をあてて出すそうですが
     怪人役の声優さん(表名義は近藤隆さん)は、他のドラマCDで聞いてもキスが多めな気がするなあ。
     たまに嬉しそうにキスを 「んーまっ」 って感じでやるのは、この方独自のアドリブなのでしょうか。


     わずか6分程度のベッドシーン、どんどん段階を進めて行きますけど、
     ビックリするのは時間が短いわりに怪人のセリフが多いこと☆


     「眉を寄せて気持ちいいのか」
     「ちがうのか」
     「それではお前の身体に直接聞くとしよう」
     「本当はもっと触れてほしいんじゃないのか」
     「蜜が外にこぼれていやらしい眺めだ」
     「抵抗するな」
     「お前の力では私には叶わない」
     「どこがいい」
     「私がいくらでも感じさせてやろう」
     「おまえはとても淫らだな」
     「こんな姿を見ていいのは私だけだ」
     「私はいつもおまえとともにある」
     「忘れずに覚えていろ」


     これでもピックアップしてるセリフは全部じゃありませんし、まだ前半戦です。


     「おまえは誰のものか、その体に刻みつけてやる」
     「わかるか (嬉しそうに笑う)」
     「私を受け入れて離さないぞ」
     「おまえの望み通り、いくらでもくれてやろう」
     「気持ち、・・・いいんだ・・ろう?・・(激しい息遣いのせいでどんどん息が上がってくる)」
     「いいと言え」
     「おまえのその美しい声で、はしたない言葉をいうんだ」
     「(上ずった声で感に堪えないように) いい声だ・・」


     息が乱れ、声もかすれて、これが声優さんがなんの動作も伴わないでやってる演技だと思うと
     圧巻という他はありません。 フィニッシュもキスを繰り返しながら熱が冷めないままで。

     「おまえの声をずっと聴いていたい」
     「おまえだけを、愛してる」
      (次第にせっぱ詰まってくる) 
     「私だけを、見てくれ」
     「その瞳に・・私だけを・・・っ・・っ」


     やがて 「おまえは身も心も私のものだ。 その胸によく刻み込んでおけ」 の言葉を残して去る怪人。


     後から何も知らずにやってきたフィリップが、クリスの様子が違うのに気づき
     思わず嫉妬にかられて・・・という18禁展開は、もうこのゲームのお約束ですね。
     ラストはフィリップの
     「よりによって私のものに手を出すとは、命知らずな男だ」 という独白で締めでした。


     2本目のリシャール&怪人ドラマ 「狂気の薔薇」 も流れはほぼ同じ。
     リシャールが歌のお稽古中、席を外してる間に怪人がちゃっかりクリスをつまみ食い。
     戻ってきたリシャールが、気を失っているクリスを起こして何があったかを悟り
     「ほかの男になど渡すものか」
     「今日は俺の気が済むまでつき合ってもらうぞ」 
     「おまえのような女は俺が直々に躾けてやる」 となじりながら激しく彼女を抱く・・という展開でした。


     わずか28分の間に4ラウンドという18禁シーン大盛りのストーリーで、聴く方も大変でしたが、
     キャストの皆さん、迫真の演技お疲れさまでございます。


     振り返ってみるとこの特典ドラマCDの怪人、演技は最高なんだけどやっぱり最中にしゃべりすぎかなあ。
     でも考えてみれば、クリスと同じくらいの年齢なのに、上から目線の口調で頑張ってて
     そのわりに余裕がないというか、自分が先にヘロヘロになってるところがちょっと可愛くもありますね。

     もしかするとこのエリック、案外テンパりやすくておしゃべりな子で、図画工作の時間に先生から
     「口を動かさずに手を動かしなさい」 って注意されたクチなのかも(笑)。


     というわけで、今回はここまで。
     どこまで続くのか予定は未定ですが、次回はメッセージCDの感想を書きたいと思います。
     こちらもオマケにしてはしっかりした内容で、なかなか楽しめましたよ♪





     9・6

     忙しいといいつつ、アニメイベントや舞台イベントにちょこちょこ出かけてます。
     ミュージカルと違ってこちらは同じ趣味の友達がいないので、主に一人ですが。


     8月はアニメ 「銀魂」 の人気作上映と声優さんのトークショー、
     先週末に出かけたのは、昨年ハマったアニメ 「タイガー&バニー」 の舞台版ライブビューイング。
     その昔 「ベルサイユのばら」 を宝塚で上演する際にファンの大反対運動が起きたように
     アニメや漫画を実写舞台にするのって、かなり難しいと思いますが、
     主役の二人はアニメ版の声優さんがそのままスライド。 
     脇役は新たにオーディションで選んで東京で9日間上演されました。


     正直言って私もさほど期待していませんでしたが、これがもう凄かったです。
     JAEの俳優さん達がヒーローのスーツでアクションを支えるのはもちろん、
     会場中の壁をダイナミックに使った映像効果やアニメから抜け出てきたような
     キャラクター造形まで、舞台でこんなことまで
     できるようになったんだなあと感激しました。


     それにしても、全国の映画館でこうして生中継を見ることができるって素敵ですね。
     今回の 「タイガー&バニー THE LIVE」 は、全国で25000人のお客様が見たそうです。
     (9月8日にはバンダイチャンネルで再配信あり)
     タイバニは今月22日に新作劇場版アニメも封切ですし、まだまだ私自身のムーブは続きそう。


     四季さんや東宝さんも、ゲキシネみたいにミュージカルの舞台をライブで見る方法を
     そろそろ考えてくれないかなあ。
     せっかく専用劇場を持ってるんだし、設備的にも不可能じゃないと思います。
     ロイヤリティの問題等で海外輸入物は無理としても、オリジナル作品もありますし。
     もちろん生の舞台が一番だけど、こういう機会にファンのすそ野を地方に広げるというのは
     やっぱり大事なんじゃないでしょうか。
     それに、いつもオペラグラスで追いかけてるご贔屓さんを、大スクリーンのドアップ映像で
     もう勘弁して下さいっていうほど(笑)見るのもファンの夢だと思うな〜☆





     9・3

     先週金曜日、村さんの大佐登場で急きょ決めた
     「サウンド・オブ・ミュージック」 観劇&ミニコンサートに行ってきました。


     福岡で村さんの歌声が聞けるのはLKスカー以来ですから3年ぶり。
     村さんのトラップ大佐は、ちょっと年配ですが父性愛という点では
     ナチュラルな演技でとても良かったです。
     特に、子供たちを抱きしめるシーンは感極まった彼の
     思いがしっかり伝わりました。


     笠松マリアも自然な可愛らしさで、大佐が見とれてしまうのも無理はない感じ。
     悲しみに沈んでいたトラップ家の中に、マリアが生きることや愛することの輝きと喜びを
     再びもたらした流れがよくわかります。


     それにしても、芝さんの 「エーデルワイス」 はたしかに清らかな白い花だったけど
     村さんだとなんとなく黒とか赤とか、ダークなイメージがするのは
     やっぱりあの魅惑の悪人声のせいでしょうか(笑)。


     ミニコンサートは 「ワン・バイ・ワン」 「サークル・オブ・ライフ」 「友達はいいもんだ」 
     「壁抜け男メドレー」 「二人の世界」 などが続き
     そしてラストは、出ました! 「オペラ座の怪人」 から 村さんの 「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」。
     「連れてきた」 から始まって、途中を端折ったミニバージョンでしたが
     個人的には村ファントムを最後に見たのは2007年2月の東京公演だったので、
     実に5年ぶりの感激でした。


     俳優さんたちのトークは、演目の思い出や福岡の好きな食べ物など。(もつ鍋が人気でした)
     東日本大震災の数か月後、被災地の小中学生を招待して 
     「ユタと不思議な仲間たち」 を上演した時に
     街はまだ片付けが進まない状況でも、子供たちの笑顔は変わらなくて
     演じる方が元気をもらいました、というお話もありました。
     笠松さんは 「ユタ」 が四季舞台のデビューで、しかも小夜子役だったので
     とにかく東北弁を正しく言わなくてはという緊張で大変だったそうです。


     コンサートの最後はプレゼントコーナー。 じゃんけんで村さんに勝ち続けた方に
     Tシャツと記念写真をという趣向でして、中央に立った
     村さんが 「最初はグー じゃんけんぽい」。
     (じゃんけんぽ 「ん」 じゃないのは、一種の方言?)


     こういうイベントではよくあるゲームですけど、
     正直言ってこんな 「最初はグー」 初めて聞きました☆
     村さんのバリトン美声で優雅にコールされると
     じゃんけんも大人の遊びって感じ(笑)。


     今回はイベント目当てで来ましたが
     キャストも開幕当初からかなり変わってますし、本編の魅力も
     再発見できて、あらためて劇場に通ってしまいそうです。
     素敵なイベントを、ありがとうございました☆





     8・30

     月末から月初にかけて、仕事や行事が目白押し。
     でも、福岡 「サウンド・オブ・ミュージック」 に村大佐と笠松マリア登場となれば
     どんな万難も排しまくって劇場へ行かねばなりますまい(キリッ☆)。


     というわけで、今日はおなじみの観劇ファン心理を楽しく描いた漫画をご紹介します。
     いつもメールを下さるサイト読者の方に教えていただきました。
     (Kさん、ありがとうございます♪)


     タイトルは 「ZUCCA×ZUCA (ヅッカヅカ)」。
     宝塚ファンの漫画家、はるな檸檬さんが自分を含め周囲のヅカファンの皆さんを
     題材にしているのですが、これがもう最高に面白い!
     誰でも一度はありますよね、仕事の最中にキャストチェックをしたり
     劇場近くの賃貸アパート相場をなんとなく調べてしまったり(笑)。


     とくに宝塚ファンでなくても十分楽しめるこの作品、
     すでに単行本が3冊出ていますが、サイトでも読むことができます。
     29日付の 「遠征前1」 なんて、ホントそうだよねーと大ウケしてしまいました。
     ファンやタカラジェンヌさんへの温かい視線に心が和みます。


     「ZUCCA×ZUCA」 はるな檸檬・著
     http://morningmanga.com/blog/zuccazuca/





     8・27

     今日は、先月体験してきたあるセラピーのお話。


     日記にはあまり書いていませんが、
     ここ数年、色々なセラピーやカウンセリングを受ける機会が増えました。
     私自身、もとからビジネス実務系のカウンセリングや研修講演を実施する立場なのも
     ありますし、恋人の死をきっかけに心の世界について深く思うようになったのも
     大きな理由のひとつです。


     経営・マーケティング系コンサルから始まり、チャネリング、カードリーディング、瞑想、
     アロマテラピー、カイロプラクティック、整体やリンパマッサージなど、様々な視点から
     自分の身体と心の奥を見つめる体験をしてきました。


     その中から、今回珍しく日記で紹介するのは、他にはあまりないタイプのセラピーですが
     このサイトにお立ち寄りいただいている女性の皆さんの為に、もしかしたら
     いざという時に役立つのでは?と思ったからです。


     場所は東京。 女性セラピスト木内恵美子さんの 「スコーンシール」 というサロンです。
     オフィシャルブログ→ http://ameblo.jp/schoneseele/   


     木内さんは現在32歳という若さながら、
     家庭内暴力、病気、婚約者の死、結婚、離婚、借金といった環境の中から
     クラブホステス、パチプロ、SMの女王様、女性タレントへのアドバイザーといったお仕事を経て
     お祖母様の代から縁のあった霊感と各種セラピーの技術を磨き、
     巫女として、女性のためのセラピストとして独立したという波乱万丈な経歴の持ち主。
     (くわしくはブログのプロフィール二つをご覧ください)


     もちろん女性セラピストが女性向けにヒーリングをというサロンは
     アロマや美容系を入れると全国に沢山あると思うのですが、女性ホルモンに関する問題や
     他人には言いにくいようなセクシュアルな面での
     深いサポートができるところは、案外少ないのではと思います。
     

     しかも、未来に関する情報も心眼カウンセリングで得られる、となれば
     試してみる価値は充分あるんじゃないかと思いました。


     そんなわけで、150分コースを予約して出かけたのが7月下旬。
     結果的にいうと 「行ってみてホントによかった」。


     木内さんは爽やかなショートヘアで清潔感のある雰囲気に、礼儀正しく優しい物腰の女性。
     ハーブティをいただきながら、木内さんに色々と心のうちを話すうち、
     自分では気がつかなかった感情や
     思い込みを指摘されることが多々ありました。


     たとえば、うちの母は再婚なのですが、最初の結婚時に夫から暴力を受けていたそうです。
     それは母の心にずっと傷を残しており、私が子供の頃から聞かされていた話には
     体格の良い男性への恐怖心が織り込まれていたように思います。


     そのせいか、私もなんとなく背が高い男性は好きじゃありませんでした。
     (舞台俳優やモデルなら背が高い方が見栄えは良いと思うんですけど、
     自分の身近にいる様子を想像すると、背が高いだけで自動的に拒否感がわく感じ)


     しかし、冷静に考えれば必ずしも 「体格が良い人 = 暴力的な人」 ではないはずですから
     これは母親の過去の価値観が刷り込まれているだけ。 
     ほかにも、自分がなんとなく好きだと感じていた他人の行動の意味や、隠された自己の欲求を
     木内さんに言われて 「あ、そーかー! なるほど☆」 と納得する点がいくつかありました。
     また、亡くなった人に関して私しか知らないような事実を
     心眼で見抜かれてビックリする場面も。


     こんな感じでひと通りカウンセリングの後、ローブに着替えて施術ヒーリング。
     ローズと粗塩の足湯で浄化して頂いたあと、寝台に上がるわけですが
     触れられるのは主に足と背中だけ。 
     ですが、これがもう最高に気持ちよかったです。


     私が受けた身体の施術は60分間ですが、あまりの気持ちよさに
     途中から時間の感覚もなくなり、軽い酩酊状態に。
     (マッサージでうとうと眠くなるのはよくあるけど、今回私の場合は、もっと感覚的な深みにハマったというか
     高いところに昇って下りられなくなったような感じです)


     ただ全員が全員同じ状態になるわけではないみたいで、技術の高さはもちろんのこと
     相性も良かったんでしょう、施術後に木内さんから
     「こんなに短時間でこんなに深く感じていただけて、セラピスト冥利に尽きます」と
     言われました。
     でも後で考えると、そんな状態になれたのは、施術の前に十分お話したことで
     私が木内さんを信頼し、すっかり心身を委ねる下地ができていたから、という気がします。


     施術の後、引き続き心眼カウンセリングを受けて、家のことや今後の仕事のことなど
     いくつか相談に乗っていただきました。


     帰りには看板息子のうさぎ・小六さんを撫でさせてもらったりして、和やかムード。
     しかもお話するうちに、木内さんが 「オペラ座の怪人」 お好きだということもわかりました。
     皆さんご存知の通り、やっぱりオペラ座好きに悪い人はいませんね(笑)。


     福岡へ帰ってからのお礼メールのやりとりの中から、木内さんが 「銀色文字」 をブログで
     紹介して下さっています。
     木内さんのブログ、8月8日付の記事できみこむの感想と当サイト紹介が出ていますので
     よかったらご覧くださいませ。


     こういうサロンですから、実際に足を運ぶのがなんといってもベストですが、東京へは
     どうしても行けないという方のために写真鑑定という方法もあるそうです。


     女性の健康と愛情に満ちた幸せのために、独自の視点から
     活動なさっている木内さんはとても貴重な存在だと思います。 
     同じオペラ座ファンとしても、今後ますますのご活躍をお祈りしております。


     ※この体験談についてご質問があれば、私の方へ直接メールで (kimip@yahoo.co.jp) どうぞ。 
     サロンの予約、料金、アクセスについては木内さんのブログからサロンへお問い合わせください。





     8・25

     書くのが遅くなりましたが、お盆休みに映画 「ダークナイト ライジング」、
     今週のレディースデーに 「アベンジャーズ」 を見てきました。
     よく考えたら、どちらもマーベルのアメコミですね。
     「ライジング」 は、三部作の最後ですが私は 「ビギンズ」 を見ておらず
     2作目の 「ダークナイト」 からですが、問題なく楽しめました。


     前作から8年。
     ゴッサムシティは平和になり、バットマンことブルース・ウェインも
     すっかり世捨て人状態 (燃え尽き症候群ってヤツ?)。
     そこへ新たな悪・不気味なマスクをしたベインが登場して中性子爆弾で
     街の平和を脅かす・・・というお話です。


     前作は 「悪」 と 「善」 はコインのように表裏一体、悪があるからこそ
     善の存在意義もあり、それはいつでも簡単に裏返ってしまうほど脆いのではないかというのが
     テーマのひとつだったと思います。 今作でもそれは通底音として流れているようで
     ウェインの苦悩は自分の存在意義であり、その先には一種の自殺願望のようなものが
     あるのではと執事のアルフレッドは心配してるんですね。


     「あなた自身の人生を生きてほしい」 と訴えるアルフレッドと、いっとき袂を分かつことになる
     ウェインがどういう選択をしていくのか。
     満身創痍になりながらも戦って戦って、「あなたはもう十分に捧げてきた。」 と
     キャットウーマンから止められた時、バットマンが 「まだ全部捧げていない」 と答えるシーンは
     ちょっと胸が痛くなりました。 つまり、あと自分の命だけと言ってるわけで。


     前作で善の象徴だったデント検事の罪をすべてかぶったダークヒーロー、バットマンは平和のために死に
     銅像ができて名誉回復され、残されたのは次世代への伝言だった、という
     流れはなかなか良かったと思います。
     ただ、ラストシーンでアルフレッドの視線の先までは必要なかったんじゃないかな〜。
     彼の笑顔だけで余韻を残して終わらせる、「インセプション」 みたいだけど
     どちらにも取れる結末も良かったかも。と、思いました。


     さて苦悩するバットマンに対して 「アベンジャーズ」 の方は、もっと気楽な本来のアメコミ風味。
     個人的にはアイアン・マンのロバート・ダウニーJr目当てなので、彼がいれば大満足。
     他のヒーローにちょっかいを出したり、くだらないジョークを言って白けさせる
     相変わらずわがまま社長のトニー・スターク、もう最高です。 


     しっかしいくらアクション映画とはいえあのシャコ似の宇宙生物、NYの街を
     破壊しすぎだよね。
     といいつつ、ブロードウェイのライオンキングの看板の前で、アメコミヒーローが
     戦ってたのにはちょっぴりときめいた私(笑)。


     70年間眠っていたおかげで堅物の昔かたぎが愛しいキャプテン・アメリカ、
     ややオタクっぽい超人ハルク、「ミッション・イン・ポッシブル」 でヘタレ分析官を好演していた
     ジェレミー・レナーのホークアイ、実は互いが大好きな兄弟神さまマイティ・ソーとロキなど、
     それぞれの見せ場もあって存分に楽しめる映画でした。 





     8・23

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その14。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     今日はゲーム全般の感想の続きと、読者向けおまけ要素のお話です。
     まずは、ツッコミ話からで恐縮ですが、システム面で最大の残念点について。


     このゲーム、開始するとまず最初にヒロイン名を入力する欄が開きまして
     初期設定の 「クリスティーヌ・ダーエ」 を好きな名前に
     変えることができます。
     たとえば、私が 「きみこむ」 で登録すれば、テキストも全部変更になり
     プリマドンナをめざすのも、怪人やリシャールに歌のお稽古でしごかれるのも全てきみこむさん。
     試しに1回だけ設定してみましたが、物語の前半はともかく
     恋愛場面は相当恥ずかしくて、お終いまで見ていられませんでした☆


     乙女ゲームでは当たり前の仕様なのかもしれませんが
     オリジナルの物語ではなく、有名な原作があるオペラ座ならクリスティーヌにする人が
     圧倒的に多そうな気もするなあ。
     ですが、システムの問題はここじゃありません。


     実は、声がですねー名前部分はまったく出ないんです。


     画面下に表示される文章にはたとえばメグの 「クリスティーヌ、カフェに行かない?」 という
     セリフがあったとしても、聞こえてくる声優さんの声は
     「・・・無言・・・、カフェに行かない?」。
     クリス自身が支配人室に呼ばれ、ドアの前で名乗る場面でも 「・・・無言・・・です、入ります」 
     って、あなたはいったい誰?(笑)。


     第三者的な会話は 「クリスティーヌが歌ってる」 → 「彼女が歌ってる」 とか
     言い換えもされていますが、面と向かって呼ぶとか距離がある中で
     呼びかける場面はやっぱり不自然。


     さらに微妙なのは18禁場面ですよ。 
     どの男性キャラにとっても、愛しいクリスティーヌをついに、この腕に! という感激シーンですが
     いくら脚本に書いてあっても名前は呼べません。
     次善の策として声優さん達はため息や、弾む息遣いでその空間をうめていらっしゃるのですが
     名前を連呼する傾向が強いラウルの18禁場面なんて
     文章だと 「・・クリスティーヌ言って、クリスティーヌ」 と、愛の言葉をせがむはずが
     「・・・はぁはぁ 言って、はぁはぁはぁ」 って喘ぎ声だらけ(笑)になっちゃってます。


     うーん、ユーザーが変更した名前を声優さんが呼べないのはわかるけど、
     やっぱりデフォルトの 「クリスティーヌ」 は声なしでは無理があるんじゃないかな〜。
     せめて、ラウルとなら 「ロッテ」 という昔のニックネームがあるんだし
     ダロガがクリスティーヌのこと 「お嬢ちゃん」 って呼ぶみたいに、「マイ・エンジェル」 とか 「マドモアゼル」 とか
     「私の歌姫」 とかなんでもいいから空白にならない呼び名を考えて欲しかった気がします。
     ベッドの中だけで呼ばれる名前があるなんて、それはそれで色っぽいしね♪
     
     
     ところで、このゲームは購入者や購入後のアンケートに答えたユーザーに
     声優さんによる声のプレゼントがありました。
     その中でもシステムボイスは、なかなか面白かったです。


     これはWindowsの起動、終了、エラー、メニュー選択、実行、新着メール受信、ごみ箱を空にする
     といったPCを使えば必ず出てくる動作の音を、キャラクターの声に置き換えられるというもの。
     ちゃんとそれぞれの性格を反映してまして、たとえば、Windowsの起動なら

     怪人・・ 「来たのか。始めよう」
     フィリップ・・ 「こんにちは。貴女にお会いできるなんて、今日はいい日ですね」
     ラウル・・ 「やあ、また君に会えてうれしいよ」  
     と、こんな感じ。

     ちなみに厳しい歌の先生である支配人様からは
     リャール・・ 「今ごろ来たのか、遅いぞ」  
     はい、のっけから怒られてます(笑)。


     他にもリシャール先生の暴言は短いセリフでも結構強烈でして
     エラー時のボイスは

     怪人・・ 「なにかがおかしいようだ」
     フィリップ・・ 「不具合があるようですね。いったいなんでしょうか?」
     ラウル・・ 「あれ、ちょっと変だな。でも、きっと大丈夫だからあわてないで」

     と、優しい雰囲気で来たのに

     リシャール・・ 「ふん、バカめ」

     だんだん罵られるのが快感になりそう(笑)。


     あと 「ごみ箱を空にする」 動作ボイスも、それぞれの性格が出てて楽しめたなあ。
     
     リシャール・・ 「おまえごときが、俺にこんなことをさせるとはな」
     ラウル・・ 「うん、それじゃあ捨ててくる。 ちょっと待ってて」
     怪人・・ 「捨てていいんだな。 わかった、捨てておこう」
     
     と、案外素直でマメな怪人も可愛いし、おっとり優しい口調の

     フィリップ・・ 「よろしいのですか? では、メイドに捨てるよう言っておきます」

     これにはさすが伯爵さま、とウケてしまいました☆


 
     というわけで、今日はここまで。

     怪人について語ろうと思いながら、ついつい他の話題も書きたくて
     書き始めると長くなってしまいます。 
     ホントにこのゲーム、楽しかったので感想ネタが尽きないな〜。
     また次回、よかったらおつきあいいただけると嬉しいです。





     8・20

     先週、女性雑誌「コスモポリタン」の名物編集長として知られた、ヘレン・ガーリー・ブラウンさんが
     90歳で死去されたという新聞記事を読みました。


     ブラウンさんは1960年代に発行部数低迷中だった家庭雑誌 「コスモポリタン」 の
     英語版編集長に就任。
     以来方針を変え、女性の婚前交渉について話題に出すことも難しかった時代に
     仕事やセックス、恋愛やファッション・美容についての先駆的な記事を若い女性向けに掲載して、
     一躍 「コスモ」 を人気雑誌に育てました。


     日本版は残念ながら数年前に休刊になってしまいましたが、ブラウンさんは
     国際版編集長として最後まで現役でお仕事を続けられたようです。


     私にとってヘレン・G・ブラウンさんといえば 「恋も仕事も思いのまま」 という著書で
     懐かしく思い出される女性。
     1988年に発売された文庫版は、60代に入っていた彼女の自伝と働く女性へのエールが
     込められた自己啓発本です。
     明るいユーモアを交えながら、生き生きと後輩女性たちに話しかける口調の文章が楽しく、
     20代の私にとってはバイブルともいえる存在でした。


     時代はまさに好景気。 映画 「ワーキングガール」 もこの頃の公開ですし、
     ワーカホリック(仕事中毒)という言葉を知ったのもこの本がキッカケじゃなかったかな。


     彼女のファッションへの考え方には 「家にいるときもストッキングをはいておしゃれにする」
     「ファッショナブルでいるために、絶対太らないこと(デザイナーの意図とズレるから)」 といった、
     なかなか実行が難しいものもありましたが、セールで計画的に洋服を買って着まわすことや
     お金で買えるサービスを使って上手に時間管理する方法など、今でも心掛けている
     アドバイスもあります。


     雑誌 「コスモポリタン」 は実はあまり読んでいないのですが、たまに書店で手に取り
     奥付にブラウンさんのお名前を確認しては 「ああ、まだ現役編集長なんだなあ」 と、
     安心していたのを思い出します。


     実際にお会いしたことはありませんが、いくつになっても仕事やファッションへの好奇心を失わない
     彼女の存在自体が私にとって大きな支えでした。

     働く女性の大先輩としてブラウンさんのご冥福を、感謝とともに心からお祈りします。





     8・16

     もう何度も上演されているミュージカル 「ファンタスティックス」。
     今年の秋から冬にかけて、また新な顔ぶれで上演されるそうです。
     初演から50年以上たっても、世界中で上演されている人気作なんですね。


     今回は、松岡充さんがマット役。彩乃かなみさんのルイザに宝田明さんのエル・ガヨときて、
     残りキャストは光枝明彦さん、青山明さん、沢木順さんと元四季さんが勢揃いではありませんか☆
     しかも全国公演のスケジュールを見ると、地元福岡も入っていて嬉しい〜♪


     私は2005年に、井上芳雄さんのマット、大和田美帆さんのルイザでこの舞台を見ています。 
     でも、若い二人よりも山路和弘さん演じるエル・ガヨ、二瓶鮫一さん演じる老俳優が
     あまりにも素晴らしくて、他の方の印象がかすんでしまった記憶があります。


     今回はたぶん光枝さんが老俳優、青山さんと沢木さんが父親役かな?
     このお二人、残念ながら私は拝見してないけれど先輩ファントム俳優さんなんですよね。 
     青山さんの、コミカルでいながら美声色男のルミエールに会いたくて、
     京都 「美女と野獣」 に通ったのを懐かしく思い出します。
     「ファンタスティックス」 も、ちょっと気になるな〜。


     ※全国公演の日程
     2012/11/6〜11/12 博品館劇場(東京))
     2012/11/20 沼津市民文化センター(静岡)
     2012/11/23 京都芸術劇場 春秋座(京都)
     2012/11/25 兵庫県立芸術文化センター(兵庫)
     2012/11/30 キャナルシティ劇場(福岡)
     2012/12/2 メディキッド県民文化センター(宮崎)
     2012/12/6〜12/9 草月ホール(東京)
     2012/12/11 中津川市東美濃ふれあいセンター(岐阜)





     8・13

     ロンドンオリンピックが終わりました。
     今回はレスリングや柔道、サッカーなど男性的なイメージが強い種目で
     女子選手がメダルを取って活躍していた姿が頼もしかったなあ。
     テレビ番組の総集編見出しも 「やっぱり女は強かった!」 てのがありましたっけ。


     とくに柔道男女を通じて今大会唯一の金メダルをもたらした
     松本薫選手、闘志満々の目つきがすごかったですね。
     監督からも 「山で拾ってきた狼」 と言われるくらい
     わかりやすいキャラクターのせいか、24歳のうら若き乙女なのに
     あだ名がなんと 「野獣」 「アサシン(暗殺者)」。
     どこかの記事でも試合前の松本選手の様子を
     「会場全体を威嚇していた」 ってオイオイ☆
     

     でも、素顔はパフェやアイスクリームが大好きで
     笑うと女の子らしさが出る松本選手、
     あのギャップにやられてファンになる人は多そうだな〜。





     8・11

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その13。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     本編攻略が終わって、ちょっと間があいてしまいましたが
     ゲーム全般の感想を少し追加したいと思います。


     今回初めてこういうゲームをやってみて、一番びっくりしたのはテキスト(文章)の多さ。 
     これが平均的な量なのか、初心者の私にはわかりませんが、
     ちゃんとテキストを読んでいくとひとつのルートがエンドを迎えるのに
     私のスピードでは2〜3時間かかりました。 


     そんな分量のテキストが5人の攻略キャラクターそれぞれにあって、リストに載らない即終了エンドも
     含めると結末は30以上あるので、まー時間がかかるかかる。


     ただ、既読テキストをスキップする機能もついてるので、後半は
     かなり時間短縮できるようになったけど、それでも当初は目が疲れて死にそうに☆
     その上、途中の選択肢が20〜30は存在するので、一応メモを取りながら進めるのですが
     どこで前回と違う結末に分岐してるのかがわからなくなって、大混乱。


     世の中のゲーマーさんたちは、ほんの数日でこういうのを網羅するそうですから、
     色々コツはあるんでしょうけど、まっこと凄いものです。
     「PersonA」 についても、発売後わずか1週間ほどで全ルート、全イベントが
     綺麗に整理された攻略サイトがネット上にできまして、日記の後半戦でとても重宝しました。
     作って下さった方、ホントにありがとうございます。
     あれがなかったら、オペラ座地下の迷路ならぬ
     ゲームの樹海であっという間に遭難してましたよ絶対。


     さて、システムについてはこのくらいにして
     まずは平和的に 「良かった探し」。

     なんといってもこのゲーム、背景の絵がどれも綺麗でしたね〜。
     オペラ座のホワイエ、クリスの楽屋、シャニー家やリシャールの執務室にパリの風景など
     どれも調度品まで繊細に描かれていて、とても良かった。
     ラウルの部屋は明るいブルー、フィリップはワインレッド、リシャール家の客間は渋いグリーンと
     インテリアもキャラクターごとに違った色合いで楽しませてくれました。


     もうひとつ良かったのがBGM。 効果音とは別に音楽が流れるのですが
     クラシカルなムードを感じさせる、落ち着いた曲が用意されています。
     「オペラ座の怪人」 は歌が大事なモチーフの物語ですが、クリスもカルロッタもファントムも
     声優さんは実際には歌いません。
     ですが、パイプオルガンやヴァイオリンの音色でかなり雰囲気は出せたんじゃないかな。


     声優さんの演技は脇役に至るまで、どのキャラクターも大満足。
     実際に口にするのははばかられるような甘いセリフや激しいアクション、
     18禁場面での過呼吸になりそうなほどリアルな声色など、
     プロ演技の凄さには感嘆しきりでした。


     とくに怪人役の声優さんは、他のCDでも18禁場面を聴いたことがありますが
     声のコントロールと息遣いの上手さが際立ってたと思います。
     他の声優さんだと、全力疾走のような苦しさが主成分だけど
     この方はかすかに笑みが交じるというか、好きな女性を
     自分の腕に抱く幸福感とか愛おしさが感じられて良かったな〜。
     (それだけに、怪人自体の扱いには色々と残念感がありますが
      くわしくはまた項目を改めて。)


     それから、この日記中ではセリフをほとんどピックアップしませんでしたが、
     クリスティーヌ役の声優さん、可愛いのに子供っぽすぎず
     適度に甘さや品も感じられる、とても魅力的な声でした。


     ミュージカル版で見てもクリスティーヌってホントに難しい役どころだと思うけど
     このゲームのクリスは、女性が聞いても素直に好感の持てる演技が
     素晴らしかったと思います。
     リシャールにからかわれて口をとがらせたり、ラウルと子供時代にもどったように
     笑いあうコミカル演技も可愛いらしくてツボでした。


     と、良かったところも多かった一方で、ツッコミどころも結構ありまして。


     まずはテキストの時代考証。 
     歴史小説を読むわけじゃないから、あまり細かいことを考える必要は
     ないのかもしれませんが、他の言い回しもあるよね?というところがちらほら。


     たとえば、ペルシャ人のダロガがクリスにオペラ座で初めて会う場面。
     付き人のリュカに 「彼女が可愛いからって手を出しちゃだめだよ」 とからかわれて返す
     「おいおい、それじゃ、セクハラおやじみたいじゃないか」
     ・・って、19世紀末にセクハラ?(笑)。


     衣装で気になったのは、下世話ですがクリスの下着。
     18禁場面で目にするのを避けられないアイテムだけど、ドレスの下はいつも
     現代風の小さいパンティってのはどうなんだろう。
     時代的にはドロワーズでしたっけ、長めの半ズボンみたいな下着、もしくは
     日本の昔の女性もそうだったように、ペチコートを重ねただけで
     下履きは使わない・・というあたりが妥当なんでしょうか。


     せっかくなら、こういうところも時代の雰囲気を出して欲しかった。
     もしかして、下着を実際に近いものにすると絵もテキストも
     手間がかかるってことで却下になったのかなあ。


     ドロワーズの腰ひもをほどいたりする描写が興ざめなら、
     もう潔く下履きは無し(実際、平民の女性はそういうことも多かったようです)。

     そのかわりペチコートをむせ返るほどのレースで飾って、
     ウブそうな若造組 (もちろんラウルと怪人) を柔らかい泡のようなレースの波で
     溺れさせちゃうとか(笑)。


     これが女性馴れしてそうなフィリップやリシャールなら、どんなにボタンやリボンが多くて
     複雑な下着でも、キスなどしながら手際よくさばきそうだし
     秘書のレミィは事後にやおら白手袋を取り出して、ちっちゃいボタンをとめたり
     コルセットの紐を綺麗に結び直したり、すごく丁寧に身支度を手伝ってくれそう。


     振り返ってみれば下着に限らず、もっとキャラクターごとに美味しい設定が
     できるはずなのに惜しい!って場面が結構多いんです、このゲーム。


     なんだか書き始めたら止まらなくなりそうなので、今日は一旦ここまで。
     続きはまた次回に譲りたいと思います。





     8・7

     ここ数日、県外出張が立てこんでいて
     なかなかPCに向かう時間が取れません。
     週末には多少時間ができると思うので
     もう少し日記の夏休みをいただきます。
     ごめんなさい。

     あ、でもこれだけは一言。
     なでしこジャパン、メダル確定おめでとう☆
     決勝では悔いのない試合をと心から祈ります。





     8・3

     いやはや毎日スゴイ暑さです。
     福岡では昨日37.8度という信じられない気温が出たとか。
     計画停電、大丈夫なのかな〜。


     さて、今週末のテレビ「情熱大陸」では、米倉涼子さんが
     特集されるそうです。
     ブロードウェイでミュージカル 「シカゴ」 に出演した米倉さんに
     密着する内容だそうで、本場NYでのお稽古の様子など
     かなり楽しみです☆


      ・8月5日(日) 23時〜
       TBS系列 「情熱大陸」





     7・31

     毎日オリンピックと暑さの話題でマスコミもにぎやかですが
     私はちょっぴり夏疲れ気味です。 
     乙女ゲーム日記の続きもマテトート観劇話も書きたいのですが
     波に乗るのには体力的に時間が必要って感じ。


     そんな中、四季から会報 「ラ・アルプ」 が届きました。
     巻頭インタビューはお久しぶりの金森勝さん。
     LKスカーは悪役と思って演じていない、というお話には
     金森さんらしいなあと納得。 金森スカー自体は見たことがないのですが
     どんな役でもどことなく弱さを慈しむような雰囲気が
     金森さんの表現には感じられるような気もします。


     それと、おひげの生えた写真を見て、
     「金森さんいい面がまえになってきたなー」 と思いました。 
     基本年齢より若く見える顔立ちだけど、こういう表情をすると
     やっぱり変わりますね。


     私たち(特に女性)は日頃どうしても 「若く見える」 ことにこだわりがちだけど
     べつに年齢が罪じゃないわけだし、失われない魂の熱とか深みみたいなものが
     納得いく形で出ていれば、十分その顔は魅力的なんじゃないのかな。
     俳優さんと一般人は 「見られる」 ことへの価値観は若干違いますけど
     人生の味わいという点では共通点のあるんじゃないかなと
     月並みですがそんなことを思いました。


     それにしても、こういう記事を読んでいたらユダが懐かしくなるなー。
     夏の暑い時こそ、ジーザスの熱気が恋しいデス☆





     7・27

     昨日、博多座 「エリザベート」 千穐楽公演に出かけてきました。
     石丸トート、春野シシィ、岡田フランツ、平方ルドルフ、杜ゾフィです。
     少年ルドルフは鈴木くんでした。


     私の石丸トート観劇は、2010年8月の東京公演以来です。
     お久しぶりの石丸さんは持ち味である爽やかさが封印され、太めの声に
     時折浮かべる不敵な笑みや、シシィにからみつくような仕草が印象的。
     「最後のダンス」 もロック調でシャウトを入れる分量が以前より増えましたよね?


     今季3人のトートを拝見して、石丸さんが一番キャラクター作りを濃くしてるのかな。
     良い意味で 「芝居がかった」 トート、
     体操室のドクトルは、お爺さんのしわがれ声で腰を曲げ
     「それがいい」 の瞬間すっと背筋を伸ばして若い声で・・・とか、
     細かい工夫がとても面白かったです。


     カテコでは、高嶋さんが司会になり数名が代表でご挨拶。
     高嶋さんは何度も博多にいらしてるし、今回も博多の食を
     満喫なさったようです。


     杜さんはダブルキャストでお休みにあたっていたので
     博多祇園山笠の追い山 (7月15日の早朝にやります)を
     4時半に起きて見に行ったら、
     石丸さんは当日出演にもかかわらず3時半におきて
     しかも追いかけて走っていたと大暴露。
     石丸さんが慌ててたので
     「あら、内緒だったの? じゃあ皆さん、聞かなかったことにしてください(笑)」


     今井さんのご挨拶も山笠に触れていらっしゃいました。
     あんなにお尻の人が一杯でびっくりしました。銀行ATMにも
     お尻の人が普通に入ってて、東京だったら通報されそう(笑)と思ったとか。


     岡田さんは 「身内ごとですが」 と、母ゾフィ―役の
     杜さんが今日誕生日ですとご紹介。
     九州の水害被害にも触れてくださって、
     とてもまじめなお人柄が伝わりました。


     石丸さんはまず 「山笠と一緒に走った石丸ですー!」 と叫んでから
     名古屋・大阪にも 「応援に来てネ♪」 と小首をかしげてご挨拶。
     もう死の帝王なのに可愛すぎ(笑)。


     ラストに来た春野さんは、しんみりとした調子で
     博多座には以前も来たけれど、いつも次はまた
     ここに来られるだろうかと思う、シシィという役を演じていても
     想いは同じ。 千穐楽が近づく寂しさもあるというようなお話を
     なさっていました。


     博多は千穐楽ですが、これから名古屋と大阪で2か月の公演を
     控えている皆さんにとっては、やっと折り返し地点を過ぎたばかりという
     お気持ちだと思います。
     どうぞ大阪公演の大千穐楽まで、キャストスタッフの皆さんが
     元気に完走なさいますように。


     「エリザベート」 博多公演、熱い舞台をありがとうございました☆





     7・24

     早いもので最終週に入った博多座 「エリザベート」 に行ってきました。
     山口トートと初めての春野シシィ、岡田フランツ、平方ルドルフ、杜ゾフィの組み合わせです。
     春のウィーンミュージカルコンサート福岡の時は、声の調子がいまひとつだったと
     あとから聞いた山口さん、その後どうかなあと思っていましたが
     心配は杞憂に終わりました。


     劇場を支配する圧倒的な歌声、「誘惑者」としての色味を強くした
     演技でとっても良かった。
     それにしても閣下、体操室で 「微熱は」 のところだけ、
     あんなに色っぽく囁くなんて反則ですー(笑)。


     春野さんの中低音がよく通るしっとりした歌声も綺麗だし
     最初から最後までたっぷりとエリザベートの世界に浸ることができました。
     平方ルドルフは前回の古川さんに比べると、もっと普通っぽいというか
     青年のたくましさも感じさせますね。


     ルドルフへ死のキスの演出がかなり変わってますが、これ評判はどうなんでしょう?
     個人的には以前のパターンの方が好みだったなあ。
     カテコでは、シシィとトート二人になった時、山口さんがにこにこしながら
     手をつないだ春野さんの方を何度も見て
     「もっと手振っていい?」 って聞いてるみたいだったのが
     可愛かったです。 だんだん手の振り方が超高速になっていくので
     お客様も思わず大笑い。
     最後に笑顔で劇場を後にできるって、ホントに素晴らしいことですね。


     あ、そうそうこれから劇場に足を運ぶ皆様、2階のロビーにトート扮装の
     キューピー人形が飾ってありますので、ぜひご覧になって下さい。
     よく見るとトートダンサーとシシィのちっちゃなキューピーさんもあって
     素晴らしい出来栄えです。(写真撮影もOKとのこと)





     7・21

     今週水曜から木曜日は東京へ行っておりまして
     初演からずっと評判を聞いていたミュージカル 「スリル・ミー」 を
     新納さん、田代さんコンビで見てきました。
     二人だけで作り上げる濃密な世界は、面白かったのですが
     前日に受けた、ヒーリングセラピーの余韻が強くてやや集中力に欠けたかな。


     この舞台で扱われる誘拐殺人事件は、90年近く前にアメリカで実際に起こったものだと
     プログラムを読んで初めて知りました。
     ゲイの青年2人の愛情と執着が、息詰まるようなセリフの応酬と感情を増幅させる音楽で
     見事に表現されている作品だと思います。


     初演当時、たまたま見かけた 「週刊文春」 の写真グラビアに
     スリルミー扮装の新納さんと田代さんが掲載されていて、とっても
     綺麗だなあと思ったのを思い出します。
     二人の身長差や容貌もこの作品にぴったりですね。


     週刊誌の記事中で、「この作品には男性同士のキスシーンがありますが
     お稽古でも毎回キスするのですか?」 と聞かれ、田代さんが
     その日の新納さんの気分しだい。 新納さんがすればするし、しなければしない。
     と答えていらして、従順というか素直というか田代さんらしいなあと
     思った記憶があります。


     でも、実際に舞台を見て考えると、あれは田代さんというよりは 「私」 という
     役柄から根付いた感覚だったのかもしれません。
     終演後、お客さんが田代さんのことを
     「どこ見てるの?って感じの目元が可愛いよね」 とお話してらっしゃいました。
     「彼」にいつも従い、小動物のようなつぶらな瞳で 「彼」 を追いかけていた「私」が、
     ホントは何を見つめていたのか。


     最後にわかる真情が、切なさとこわさと悲しさを誘います。
     これ、すでに数百回演じているという韓国人俳優さんのペアでもぜひ見てみたかったな〜。
     じわじわハマッて、何度もリピートするお客様が多いという話に、なるほど納得の作品でした。





     7・17

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その12。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     Othersルートの続き。
     今日は 「フィリップ vs ラウル」 の兄弟編です。
     (好みの分かれそうな18禁展開がありますので要注意)


     前回はリシャールがはっきりした物言いをする人物だったせいか
     対決もどこかカラっとしてましたが、フィリップとラウルだと体面とか色々あって
     腹のさぐりあいが多そうな対決って感じでしょうか。


     これはひとえにフィリップの、本音を見せない性格によるものだと思うな〜。
     なので、最初からラウルがすごーく警戒してる模様。


     そのへん序盤の会話にも如実に表れております。

     「兄さん、ひとつ聞きたいことがある。 クリスティーヌに近づく理由を教えてくれ」
     「なんのことかな? 私はただパトロンとして、彼女に期待しているだけだよ」
     「嘘をつかないでくれ。 兄さんのことはわかっているつもりだ。 なにか企んでいるんだろう?」
     (フィリップ、意味深に笑いながら) 
     「なるほど、たしかに私のことをよくわかっているようだ」


     このルートのフィリップは政略結婚に備え、互いに恋愛感情を持たない
     婚約者エレーヌがいるせいか、結婚と恋愛は別モノと考えてる節があります。
     その恋愛だって当初はラブ・アフェア(情事)に近いものだったようですが
     クリスティーヌの人柄に接するうち、徐々に本気でのめり込んでいく、という流れになってるみたい。


     基本的なストーリー展開は、だいたい予想通りだったかな。
     フィリップが観劇に誘ったり花束を贈ったり、こまごまとプレゼントをして
     積極的にアプローチすれば、ラウルは乗馬に散歩、時には広場で屋台の揚げ菓子を食べたりと
     アウトドア中心のほのぼのデートで応戦。
     専用ルートと印象はさほど変わりませんが、さやあてメインだからなのか
     クリスティーヌが二人から手を握られたり、指先や頬にキスされる場面が多かったような。


     もちろんこちらでもクリスは無邪気、無防備、無自覚の三無主義。
     やがて前回同様3つのエンドに向かうことになります。
     今回はまず一番重たそうな3つ目のバッドエンドに挑戦しました。


     クリスティーヌが二人に惹かれながらも心を決めきれないうちに、フィリップはエレーヌと結婚。
     それを機にクリスもラウルと結婚して、シャニー家の屋敷に住むことになります。
     ですが、結婚式の翌日からラウルは軍隊の遠征で留守にすることに。
     クリスを妻にできたものの、いまだ不安が消せないラウルは出かける前に
     「お願いだ、何があっても兄さんの元へは行かないでくれ」 と念を押し、クリスも大丈夫よと微笑みますが。


     その夜、寝室に忍んできたのはやっぱりあの人、ってことで18禁場面になります。

     「愛しいあなたに触れたくてたまらなかった」
     「いけないことだとわかっています」
     「どうか、今夜だけでいい」
     「愛しています」


     いくら愛してると言われても、もう人妻なんだしラウルのためにも絶対拒否すべきなんだけど
     ここで拒めない状態に追い込まれるのがバッドエンドのお約束ってわけで、
     暗い寝室の壁に背中を押しつけられ、立ったまま彼を受け入れてしまうクリスティーヌ。


     数日後ラウルが戻ってきますが、首筋のキスマークから何が起きたか察知され
     激しいジェラシーに突き動かされての18禁場面。


     「この痕は誰がつけたの?」
     「どうして震えてるの?」
     「もう二度と過ちを繰り返させないようにしないと」
     「しっかり君の身体に教えなきゃ」
     「クリスティーヌ、僕だけを見ていて」
     「まだ終わってないよ」


     純粋で優しいラウルを苦しめていることを自覚し、罪悪感で胸を痛めながらも、
     同時に二人から求められることへの欲求が止められないクリスの最終モノローグは

     「心の奥底で渦巻くほの暗い気持ちに、自分でも気がついていた・・・」


     てわけで、若干病んでるのは実はクリスの方だった?というエンド3でした。
     催淫剤や催眠術といった強制力の言い訳がないだけに、背徳感が強くて
     18禁サービス展開とはいえあまりにラウルがお気の毒。 
     うーん、ドラマとしてはアリでしょうけど、これは相当きつい印象のエンドでしたね〜。



     さて残りはあと二つ。 

     まずラウルが勝利するエンドです。
     先ほどとはうって変わって、ラウルは怪人と戦う場面もありクリスを守って大活躍。
     一緒に昔のアルバムを見ながら思い出話に花を咲かせたりして、
     フィリップさんも素敵だけれど、やっぱり一緒にいて心が安らぐのは
     ラウルだわとクリスもちゃんと感じてくれたようです。


     このルートの18禁場面は馬で遠乗りに出てにわか雨にあい、ずぶぬれになった二人が屋敷で
     一緒にお風呂に入るという (しかも誘うのはクリスから) 初めて同志にしては
     なんだか珍しい設定でした。 


     「好きだ」
     「ごめん・・・止められそうにない」
     「見せて、クリスティーヌ」
     「もっと君の声をきかせて」
     「ずっとこうしたかった」

   
     若くて体力があるとはいえ、お湯の中でなんてホントのぼせそう・・・なのはさておき
     背景の絵がローマ風呂か温泉みたいな大浴場になってるけど
     時代考証はOKなのでしょうか。  
     もしかしてお風呂に入ると現代にタイムスリップとか?(笑)。


     最終結末はラウルのプロポーズを受け、シャニー家を出て二人で
     幸せに暮らす・・という至極順当なものでした。
     やっと心底嬉しそうなラウルの笑顔を見ることができて、なんだかホッとしたなあ。



     一方、フィリップが勝利するルートでは、当然ながらクリスは途中揺れながらも
     フィリップひとすじです。


     フィリップの方も同じことで、怪人騒動に疲れたクリスが夜半に部屋を訪ねてきても
     紳士的にミルクティーをふるまって、深夜に女性といるのに (何もしないで) ゆったり過ごすのは
     初めてとぼやいています。
     無邪気に 「そうなんですか?」 とクリスに聞かれて
     「ええ、いつもならもう共にベッドの中でしょうね」 と艶めいた雰囲気でにっこり。
     顔を赤くしたクリスに
     「先ほどから、私がどれだけ自分を抑えているかおわかりですか? そんなに無防備にしないで下さい」
     と、半分本気でお願いしてて、ちょっとウケました。


     ただ、対決ルートなのでライバルのラウルも積極的。
     ラウルが庭園でクリスの肩を抱き寄せているところを、フィリップが我慢できずに引き離し
     自室に呼び入れて愛の告白、そのまま18禁場面になります。


     それにしても、フィリップがクリスを思い通りに扱う手練手管はスゴイといいますか
     最年長者はやっぱり違うと感心してしまう展開でして。


     「あなたのことになると、私は自制できなくなる」
     「愛しています」
     「抑えないで、ラウルに聞かせてやればいい」
     「では、私の熱を鎮めていただけますか」
     「ふふ、こわい・・ですか?」
     「最初は手でさわってもらえますか」
     「今度はその可愛らしい唇を使ってもらえませんか?」
     「大丈夫ですか、ゆっくりでいいのですよ」


     えーと初めての女の子相手に、あれこれ教えこむ気満々ですよね伯爵さま?


     極めつきが、後ろから抱き寄せるようにして自分の膝にクリスティーヌを座らせながら
     フィリップが言うこのセリフ(直截的表現でごめんなさい)。

     「このまま、ご自分でいれてください」


     「自分で・・・って、 そんな・・・・できません」   
     そりゃそうだ、初めてなのにハードル高すぎてクリスも困っちゃうよね。


     しかし、口調は丁寧だけど行動は大胆な伯爵さま、許してくれるはずもなく
     「私が欲しくありませんか?」 と、耳元で熱っぽく囁かれ、
     戸惑いながらもクリスが腰を後ろへ進めて。


     「さあ、そのままゆっくりいれてみて下さい」
     「大丈夫、私が支えますから」
     「ゆっくり・・・・そのまま・・・」
     「バックオーライ」


     うそです、バックオーライは言ってません(笑)。
     なんだか自動車教習所の車庫入れ訓練みたいだったもので、ついつい。スミマセン☆



     そんなこんなでしっかりと愛を確かめ合った二人、フィリップは婚約を即日解消します。
     「あなたが私を本気にさせたのです」 と言わせて、これでプレイボーイも年貢の納めどきですな。
     クリスもようやく幸せに・・というエンドでした。




     というわけで、
     番外編まで濃い展開てんこもりでしたが、これでゲーム本編は無事終了。
     いやーかなり長い道のりでしたけど面白かったな〜。


     ミッションコンプリート! 撤収! と行きたいところですが、予約特典で同梱されてきたドラマCD2枚や
     アンケートお礼でもらった音声プレゼント、それから音楽や背景についてなど
     ゲーム初心者としてもオペラ座ファンとしても、まだまだ感想を書き足りない感じ。


     こぼれ話的なツッコミも含めて(笑)、あともう少し、楽しくおつきあいいただければ幸いです。
     (とくに怪人の扱いについては、暑苦しく語っちゃうぞー☆)





     7・14

     ここ数日、九州北部では豪雨が続いています。
     私が住んでいる地域は幸いこれといった被害はありません。
     お見舞いメールをくださった皆様、ありがとうございました。
     ただ県南部、熊本、大分地区では予想を超える被害が出ているようです。
     心からお見舞い申し上げます。


     さて、今日は知人に誘われて、珍しくビューティ系のセミナーに参加してきました。
     内容は 「ヘアアイロンで作るモテ髪講座」。
     「モテ」 が実現するかどうかはともかく
     ずいぶん前に買ったけど使いこなせてないヘアアイロンの使い方を
     プロの美容師さんが教えて下さるというのに惹かれまして。


     地元の人気美容師・大悟さんが実習の前にお話してくださった中で
     面白かったのは、男性の習性と髪型の関係。 
     大悟さんが勧めるモテ髪のキーワードは
      ・柔らかい色あいのヘアカラー
      ・曲線 (カールやウエーブといった丸み)
      ・ツヤ (毛先だけじゃなく、爪とか唇、かかとなど体の先端もすべて同じ)


     基本的に、男性は曲線とスキマに弱い。 曲線はわかるとして、スキマって?と思ったら、
     洋服の胸元、スリットとかスカートからちらっと見える足、髪のスキマからのぞく耳とか
     半分隠れているようなものがあると、必ず見てしまうのが男性だそうです。
     なるほど、いわゆる 「チラリズム」 ってやつでしょうか。


     可笑しかったのは、大悟さんが東京で出会ったミニスカートの長身スレンダー美人、
     すれ違う時に喉元を見て男性だと知ったんだけど
     その美人が椅子に座って、ミニスカートの足を組んだ瞬間、ついつい
     「男だとわかってるのに、スカートのスキマを見てしまってですねー」 という話。
     あはは、悲しい男のサガには逆らえなかったわけですね。


     で、肝心のヘアアイロンですが、まず電源を入れずに2人一組で髪を巻く練習をしてから、
     先生のご指導の下、自分の髪をゆるやかに巻いて仕上げました。
     巻くなら使いやすいのは直径32ミリのアイロン、温度150度〜160度、
     一か所には2〜3秒あてればOKだそう。


     不器用な私には後頭部がかなり難しかったのですが
     湿気で髪がいうことをきかないこの時期、外出の際には
     プラス5分間のヘアセットを頑張ってみようと思います。





     7・11

     月曜日、ようやく博多座 「エリザベート」 行ってきました。
     今季大注目のマテ・カマラスさんトート、初体験です。
     個人的には想像以上にナチュラルで可愛いトートだったなあ。
     観劇感想は、簡単なものになるかもしれませんが
     後日、できればサイトの感想ページの方にアップしたいと思っております。


     当日、直前の用事をすませてタクシーに乗り 「博多座までお願いします」 と言ったら
     運転手さんから聞かれました。
     「サブちゃんが来とるとですか?」 
     「いえ、『エリザベート』 っていうミュージカルです」 と、答えたものの
     案の定、運転手さんの反応は限りなく薄く(笑)。


     一般の、特に男性の方の認識でいうと
     博多座といえば、やっぱりサブちゃんなんでしょうね〜。





     7・8

     きみこむのオペラ座乙女ゲーム 「PersonA」 日記 その11。
     (タイトルつけますので、苦手な方は回避してください)


     Othersルートは三角関係に重点を置いたストーリー展開で、組み合わせは二つ用意されています。
     今日はまず、 「リシャール vs レミィ」 の上司×部下編の感想を。
     (かなり好みのわかれそうな18禁展開がありますので要注意)


     このルートはもともとリシャール専用ルートからの派生で、終始一貫して
     リシャールの好感度を上げる行動を選択していると通常は入らないのですが
     レミィからのアプローチにも積極的に応えると、対決場面が増えてくる仕掛けになってます。


     兄妹話は全く出てこず、怪人も途中退場してしまうので (このゲームでは不憫なことに
     怪人は結構簡単に退治されちゃうもので)、本編とは全く別世界の番外編って感じかな。


     リシャールとレミィは絶対的な上下関係があるので、基本的にクリスにもレミィにも
     命令できるリシャールがなにかと有利。
     ですが、秘書として細やかな心遣いを見せて、確実に点を稼ぐレミィも負けていません。
     リシャールがクリスを食事に誘って、デザートのチョコレートケーキで懐柔しようとすれば
     レミィはカフェでチェリーパイをご馳走するし、とっておきの紅茶専門店で茶葉を選んであげたり
     美味しい淹れ方の伝授をしたり。


     しかしこのルートのクリスは無防備・無邪気・無自覚な 「三無主義」 の天然小悪魔。
     美味しい淹れ方を習ったからとリシャールに紅茶をふるまってレミィをほめたり、
     レミィと歩く道の途中で転んだ拍子に、胸元のリボンがほどけてレミィを赤面させたり。
     しまいには怪人騒動で疲れているリシャールが支配人室で横になっているのに
     ブランケットをかけてあげるだけでなく、そばで朝までうたたねして
     翌朝リシャールから、からかい半分に
     「俺に襲ってほしくてあんなところで寝ていたのか?」 と耳元で熱っぽく囁かれてます。


     そのうち楽屋のランプが切れて、オイルを補充に来てくれたレミィと
     うす暗い中でキスできそうな雰囲気を作ってしまうのですから、
     そりゃーもう男性二人は気が気じゃないよね。
     いかにも恋のさや当てルートらしく、男性二人の会話があるのがちょっと面白かったです。


     リシャールがランプの一件の後、レミィを呼び止めて
     「おまえ、クリスティーヌに惚れてるんだろう?」
     「リシャール様、決して私は・・・」
     「まだそうやってごまかすのか? 正直に言ったらどうだ」
     「いえ、そのようなことは」
     「あいつは俺のものにする。 おまえは指でもくわえて見てろ」


     宣戦布告したらアグレッシブなリシャールの性格上、行動は早いようで
     さっそくクリスを支配人室のソファに誘い込んでの18禁場面になります。


     「俺以外の男を見るな」
     「いやなら抵抗すればいいだろう」
     「やめてもいいのか」
     「もっと声を聞かせろ」
     「クリスティーヌ、俺のものになれ・・・っ」
     「おまえをもう、手放せそうにない」


     これだけでも結構濃厚ですが、このルートはこれでは終わりません。
     楽屋に戻ってきたクリスを、レミィがジェラシーにさいなまれつつ待ち構えていて。


     「お姿が見えなかったので」
     「リシャール様の香りがします。 支配人室で何をしてらしたのですか?」
     「もう限界です」
     「あなたが好きです。 あなたをリシャール様にも誰にも、渡したくない・・!」
     「どうか私を拒まないでください」


     もちろん三無主義のクリス、全く拒まないのでそのまま続けて18禁場面へ。


     連続は別にいいんですけど、問題はこの時の体勢ですよ。
     ミュージカル版でもおなじみ楽屋の大鏡に向かい、床に座ったレミィが
     クリスを後ろから抱きかかえる姿勢で膝に乗せ
     すべてを映してみせながらの大胆ベッドシーンでした。


     「リシャール様にどこをさわられたんですか」
     「すべて私が清めてさしあげます」
     「しっかり見ていてください」
     「リシャール様と私とどちらが感じますか?」
     「本当は、ずっと前からこうしてあなたを抱きたいと思っていました」


     この方秘書なので言葉は丁寧ですけど、行動は超過激。
     声優さんがやや低めの声で、粘着質な印象の切なさ、狂おしさを
     上手に表現してらしたと思います。 
     しっかし、この場所は怪人のお家の玄関先ですからね〜。
     鏡の向こうで怪人が正座してたらどうするんだ(笑)。


     そんな感じで両方に身体に触れることを許してしまったクリス、
     どちらを選ぶのか、その後、決断を迫られます。
     最終的な結末は3つ。


     1番目はリシャールを選んで、
     「俺がここまで女に入れ込むとは・・」と、感嘆させながらも
     「愛してる」 と言われて幸せになるエンド。


     2番目はレミィを選んで
     「すべてが愛おしい」
     「クリスティーヌ、何があっても私が守りますから」 と、誓わせて幸せになるエンド。


     で、3番目は自分の気持ちがよくわからないから、とどちらも選ばないでいると
     数日後にリシャールの屋敷に呼び出されて迎えるエンドです。


     クリスがリシャールの待つ部屋に入ると、不思議な味の紅茶を勧められます。
     飲んでいる様子をじっと見つめているリシャール。


     「思ったより、即効性があるんだな」


     はい、2度あることは3度ある、またまた催淫剤を使った18禁場面でございます。


     リシャールが 「おまえは気持ちをさらけ出せばいいんだ」 と言いつつ、クリスを
     抱き上げてベッドに運び愛撫しますけど、なんだか怪人の時よりお薬の効きが良さそうな?


     「ふ、いい反応だ」
     「そんなに焦るな。ちゃんと触れてやる」
     「早く・・なんだ? どうしてほしいか口にしてみろ」
     「そのじれた目にもそそられるな」


     と、そこへノックの音が。
     意味深に笑うリシャールが、「レミィ、入ってこい」 と呼び入れるので
     ライバルに見せつけるのかと思ったら、

     「おまえも加わるか?」


     ・・・えーっ 支配人様、ささ3Pですか〜!  ささ3Pですってどうしましょ奥さま☆


     私もビックリしてますけど、当然レミィもビックリしますよね〜。
     クリスの雰囲気がいつもと違うのにも気づいて、さらに動揺するレミィ。


     その様子に冷たく笑いながらリシャールが 「どうする」 「ずいぶん悔しそうだな」
     と、挑発するのでとうとうレミィもベッドのそばに。 
     リシャールに抱かれながらもレミィの名前を呼ぶクリスの姿を見て、ついに
     ベッドに片膝をついて、彼女の胸に唇を寄せて・・・・。


     いやー、もう書くのも恥ずかしいぐらいの濃厚な18禁展開でした。
     (レミィだけがきっちり秘書の制服を着たままというところが、またかえって淫猥で)
     しかし 「レミィ、悪いがこいつは俺のものだ」 って、しっかり牽制するのを忘れないところが
     ボスのリシャールらしいなあ。
     基本的に自分のものだけど、彼女の喜びが増すなら、部下にもおこぼれぐらい
     分けてやらんでもないって感じなんでしょうか。


     ラストは官能の嵐の中で、クリスのモノローグがつづられます。

     「これは現実? それとも夢? もっと二人がほしい。
      快楽の淵に身を沈めて、この部屋から出ようなんて考えられなかった」 


     というわけで、エンドタイトルもズバリそのまま 「快楽の淵」 の巻でした。 



     もうひとつの対決ルートも、別の意味で熱い展開になりそうです。
     なにしろ、シャニー家兄弟はクリスティーヌがホントに大好きですものね。


     コンプリートまであともう少し、頑張れクリス頑張れ自分(笑)。





     7・4

     先週、映画 「ジェーン・エア」 を見てきました。
     今年の11月に博多座で松たか子さん、橋本さとしさん出演の
     ミュージカル版 「ジェーン・エア」 が予定されているので、その予習も兼ねまして。
     レディースデイということもあるのでしょうが、100人を超えるお客様で予想以上に
     劇場がにぎわっていました。 


     映画はジェーンが荒野をさまよう場面から始まり、牧師兄妹に助けられて
     過去を回想する流れで本編に入っていきます。
     少女時代に預けられた叔母に嫌われ、寮とは名ばかり酷い環境の学校へ追いやられ
     さまざまな人に出会いながら成長していくジェーン。


     近代西欧のこういう学校 (もしくは養護院とか孤児院のような施設) って
     時々映画や小説で扱われますが、たいてい冷酷な大人が出てきますね〜。
     特にイギリスは親が子供に関わらないのが、上流階級のルールみたいな
     風潮もあったそうですが、現代の目から見ると子供の人格とか人権とか
     まったく顧みられない時代が長かったことに驚かされます。


     もちろん、日本だってそういう面はあったのでしょうけど、江戸末期から明治にかけて
     来日した英国人が、日本人が竹や木などを削った玩具を作ってやったりして
     子供を可愛がる様子に驚いたという話を読んだことがありますから、
     やっぱりお国柄も多少はあったのかも。


     それにしても当時は、子供同様に女性の地位も低かったのですね。
     家に財産か地位がなければなかなか結婚できないし、
     結婚してない女性は学があっても、家庭教師や老人の話相手ぐらいしか
     仕事がない時代。


     ジェーンがロチェスター家の屋敷から外を見て
     「私も男性のように自由に外に出たい。 窓から見える地平線が自分の限界だと思いたくありません」
     と、つぶやくセリフがあって、ジェーンは当時でもかなり先端的な人物として
     読者に印象を与えたんだろうなあ。


     貴族のロチェスターに結婚を申し込まれ、これで幸せになれると思ったものの
     実は彼には幽閉状態の妻がおり・・・となるわけですが、その後の展開は
     ほぼ原作通りだったようです。


     ジェーンを含めた登場人物の服装や調度品、小物など細部まで凝った雰囲気で
     なるほどアカデミー賞 衣装部門のノミネートも納得の出来栄え。
     とくにジェーン役の女優さんの、ウエストの細さと美しさは素晴らしかった。
     さぞコルセット+ダイエットで大変だったと思います。


     ムーアの荒涼とした風景、霧や雨の表現、緑や陽光のきらめく中での
     キスシーンなど映像美にもこだわったこの作品、正直途中で中だるみするところも
     あるのですが、最後まで見るとジェーンの心の気高さ、美しさがしっかりと感じられると思います。
     奇をてらう演出などはありませんが、文芸作品を格調高く描いたなかなかの佳作でした。





     7・1

     早いもので今年も前半が終了。 後半戦のスタートですね。

     ところで、先日書店で可愛い本を見かけました。
     「ダース・ヴェイダーとルーク(4才)」 (ジェフリー・ブラウン著 辰巳出版)です。


     スターウォーズのあの父子、ダークサイドに堕ちたあの人が
     もしも子育てに熱心だったら・・・というコンセプトの絵本です。
     絵本といっても子供向けというよりは、映画ファン、大人のための本って感じかな。


     一緒にアイスクリームをなめたり、ベッドで本を読んで聞かせたり。
     彼が結構、過保護な父親なのがほのぼのして可愛いです。
     おなじみの登場人物たちも出てきますし、映画のパロディとしても
     楽しめる内容じゃないでしょうか。
     映画では悲しい結末を迎えた父子だけに、こんな風に 「パパ大好き」 と
     言える日があったのかなあと想像すると、ちょっぴり救われます。