「なぁ快斗…」
「ん?何新一?v」
「これお前がやったのか…?」
「うんvもっちろんv」
〜君に贈る暖かい赤〜
書斎の床一面が真っ赤なのコスモスで埋め尽くされている。
そう、それで最初の台詞になるのだが…。
「なんでお前はこうも非生産的なことをしたがるんだ?」
朝食を済ませながら新一は今日何度目になるか解らないその台詞を犯人に投げかけてみる。
「非生産的なんてとんでもない!新一が構ってくれるだけで非生産的じゃなくなるんだなv」
「…言ってろ…」
上機嫌な恋人をキッチンに残し、新一は自分の部屋へ引き上げ愛用のノートパソコンを立ち上げる。
「コスモスの花言葉は…」
ついついそんなものを調べてしまう自分に苦笑する…が。
検索結果を見た瞬間新一は凍りついた…。
(今ごろ新一きっと花言葉調べてるんだろうなぁ〜♪)
頬が緩みきった状態の快斗頭の中はすでにお花畑一色である。
「…誰が乙女だ誰が…」
新一はノートパソコンの文字を見ながら苦々しげにつぶやいた。
コスモスの花言葉――――「乙女の真心」
思いついたのは昨日。
夕飯の買い物の帰り道、ふと目に入ったのが赤いコスモス。
いままで赤い花なんて興味がなかった。
むしろ意図的に避けていたのかもしれない。
赤い花は「血」に見えてしまうから。
でも、そうではないと、暖かい赤もあるのだと自分の恋人は教えてくれた。
だからこそ、新一に赤い花を贈ろうと思った。
自分と同じで「血」が絡む中にその身を置く人だから。暖かい赤を送ろうと思った…。
(でも、花言葉調べてからコスモスにしようと思ってたんだよね〜v)
相変わらず快斗の頭の中はお花畑である。
まぁ、厳密に言えばお花畑に居る新一でいっぱい、であるが。
(「乙女の真心」なんてまさに新一の為にある様な花言葉じゃんv)
完全に頬が緩みきった状態で一人悦に入ってた快斗だったが、
「快斗君♪」
新一の呼びかけによってお花畑から引き戻されることになった。
見れば自分の後ろにいつも以上に凶悪に可愛い笑顔で立っている新一が居た。
(え…気配感じなかったんですけど…)
それもそのはず、東の名探偵と賞されるだけあって、工藤新一は気配を消すことも十八番であったりする(爆)
まぁ、快斗相手には意図的にやらなければ悟られてしまうのだが。
「な、何かな新一君?v」
余りの可愛さにそんな事は微塵も考えていない快斗に新一の黄金の右足が炸裂する。
「…………っぅ…」
油断していたこともありそれは見事に快斗の左脇腹を直撃し快斗を呻かせることになった。
「いっぺん死んで来い!」
そう言い残し、一人書斎の方に消えて行く新一の顔が赤いのに快斗は気づいていなかった。
「ったく…言えるかよ。素直に嬉しかったなんて…」
まだ赤いコスモスが敷き詰められたままの書斎で一人呟く新一が居た。
その頬は床一面のコスモスよりも赤くなっていた。
「血」のように赤い花
けれどその赤の暖かさを知っているから
もう昔のように恐れたりはしないから
だから君に送ろう
この暖かい赤い花を
コスモスの花言葉「乙女の真心」にやられ思い付いた駄文(笑)
いや、この花言葉見た瞬間「新一でしょ!?」
と思った管理人…駄目ですね…はい…。
初書きの駄文です(恥)
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