事件で呼ばれたにも関わらず珍しく早く帰ることの出来た名探偵は
たまたま帰り道で目に入ったそれを迷わず購入したのだった…
〜食後のお楽しみ♪3(新一君リベンジ編?)〜
「新一おかえり〜♪」
「ただいま」
「今日はまた随分早かったんだね〜♪」
新一が思いの他早く帰ってきた事に有頂天になっている快斗は、満面の笑みを浮かべながら新一をぎゅうぎゅうと抱き締める。
「まあな」
そう答える新一は珍しく(…)快斗の腕に大人しく抱き締められている。
「新一?」
普段なら黄金の右足が出てもおかしくない状況(…)に甘んじている新一の顔を快斗は不思議そうに覗き込むと…
「何だ快斗?♪」
何か物凄く楽しそうな表情を浮かべている新一と目が合った(笑)
「いや…いつもならここで蹴られるのになぁ、と思って…」
「何だ? 蹴られたいなら蹴ってやるぞ?」
「いや…そう言う訳じゃなくて…ι」
何だか言ってて切なくなるのって俺だけ?(お前だけだby新一/酷い!!by快斗)
「と、とにかく何時までも玄関にいるのも何だから早くあがろ?」
「ああ、そうだな」
どうやら快斗君、話題転換+右足回避に成功?(爆)
そのまま新一をリビングに連れて行き、ソファーに座らせたところで新一が何か紙袋を持っていることに気付いた。
「新一、それ何?」
「あ? これか?」
「うん」
「フローズンパフェ」
「……………はいぃぃ??」
新一さん…あなた今『フローズンパフェ』って仰いました?
「何だよ。俺がフローズンパフェ買ってきたら悪いのか!?」
快斗のその態度に少しご機嫌斜めになってしまった新一を、快斗はすかさず宥めにかかる。
「ち、違うってば!! ただ、甘い物そんなに好きじゃない新一が買ってきたから少しビックリしただけだって!!」
快斗君必死に言い訳を続けます(笑)
……ちなみにお二人さん…何か大切な事忘れてませんか?
「って、新一!! フローズンパフェなら冷凍庫入れなきゃ溶けちゃうじゃん!!」
そう…フローズンは入れないと溶けちゃいますよ♪(爆)
「あ…そうか。じゃあ、はい」
素直に○ンタッキー(笑)の袋を渡してくる新一を少し不審に思いながらも、快斗はそれを受け取り中身を取り出そうと開けようとしたが…。
「快斗!! それ袋のまま入れとけ!」
すかさず新一に止められる。
「何で? だってこのままだとかさばるよ?」
普通に中身出して入れるよりかさばるから電気代高くなるし…。
既に発言が主婦です…快斗さん…ι
「いいからそのまま入れとけ!!」
「…解ったよ」
いつになく強い新一の口調に、『妻の尻にひかれている夫』宜しく(…)快斗は素直に言われた通り袋のままそれを冷凍庫にしまった。
「よし」
その様子に満足げに頷く新一。
(なーんか変なんだよなぁ…)
そんな新一の様子を見ていた快斗は心の中で呟く。
本能が『この事態はおかしい!!』と警鐘を鳴らしているような気がする…が。
「快斗」
「なに?」
「隣来いよ」
言われたその一言にそんな警鐘もいっきに吹っ飛んだ(笑)
そのまま新一の隣に陣取ると、先程と同じ様にぎゅうぎゅうと新一を抱き締める。
が、そこで重大な事に気付く。
「新一、今日ご飯は?」
通常捜査で帰りが遅くなった時等は事件解決のお礼も兼ねて、新一は警部等にご飯に連れて行って貰う事も多い。
外食は快斗としては決して勧めたい物ではないのだが、これも付き合いなので仕方がないと諦めてはいるのだが…。
「今日は早かったから食べてない」
「ほんと!? じゃあすぐ準備するから待っててね〜♪」
こんな時に備えて快斗はいつでも新一の為に夕食を作って待っているのだ。
それが例えどんなに遅くなっても。
ルンルンしながら快斗がキッチンに入ったのを見送ると新一は一人溜め息をついた。
「夕食作って待っててくれたのに関しては悪いと思うが…やられっぱなしは性分に合わねえしな…」
それに帰って来てから随分抱きついてくれたしな…。
覚悟しとけよ…快斗?
こっそりと呟かれた言葉は、もちろん快斗の耳には届いていなかった。
「新一〜♪ 出来たよ〜♪」
キッチンとテーブルの間を忙しなく動き回っていた快斗が準備を追え新一にべたべたと(…)くっついてくる。
「お前今くっつく必要性ないだろ?」
てか、わざわざこっちにこなくてもキッチンから呼べばいいじゃねえか…。
「駄目!! 新一と一緒にテーブルまで行くのも俺には楽しみなんだから♪」
「そういうもんなのか?」
「そういうもんなの♪」
「そうか」
快斗の言い分に今日は素直な新一さん…丸め込まれてます(笑)
そしてそのまま快斗に抱きつかれながら、ダイニングテーブルの椅子までやってくる。
そこで渋々ながら快斗は食事の為に新一から手を離し、向かいの席へと座った。
「それじゃあ…」
「「いただきます」」
流石は一つ屋根の下に暮らしているラブラブなお二人。
『いただきます』の息もぴったりです♪(爆)(でしょvvby快斗/ラブラブは余計だ!!……///by新一)
そのまま和やかに工藤邸の夕食は進む。
ちなみに本日のメニューは
『コーンポタージュスープ・生ハム添えサラダ・煮込みハンバーグ・ライス』(もちろん全て快斗お手製)
というラインナップである。
きちんとご挨拶(…)を終えた新一はコーンポタージュスープをスプーンですくうと口へと運んだ。
「うまい…」
「それなら良かった♪」
新一のお褒めの言葉に快斗の機嫌は最高潮(笑)
そのまま終始満面の笑みで食事を終えた後、ソファーでまたぎゅうぎゅう(…)と新一を抱き締めにかかっていた。
「あ、そうだ快斗」
そんな快斗にやはり今日は素直に抱き締められていた新一は、突然思い出した様に声を発した。
「なあに?」
「さっき冷凍庫に入れたやつ持って来いよ」
ただし袋のまま!!
「ああ、さっきのあれね〜♪」
何故かやはり『袋のまま』を強調する新一を不思議に思いつつも、素直に先程しまった物を取り出しに行く。
「あ、あとスプーンもな」
「了解♪」
そのまま食器棚の引出しからスプーンを二本取り出し、新一の元へと戻る。
「一本で良かったのに」
「え?」
「これお前の為に買ってきたやつだし…」
物凄く嬉しい事を言ってくれた新一に、快斗は思いっきり抱きついた。
「新一〜vv 俺マジで幸せ〜vvv」
「ちょっ、快斗!離せって!食わせてやれねえだろ!!」
その言葉に快斗は一瞬情けない事に呆けてしまった。
「今……『食わせてやる』って言った新一…?」
「た、偶にはいいだろ…///」
新一は赤くなったのを誤魔化す様に快斗から袋とスプーンを奪い取ると、ごそごそと袋を開ける。
そんな新一の様子を眺めていた快斗の感想はもちろん…
(か…可愛いvvv)
であった…(爆)
そんな風に快斗がトリップ(…)している間に新一が袋から取り出したのは本当に普通のフローズンパフェ。
大きさにして、高さ約10cm程の透明のプラスチック容器入りだった。
中味は、一番下に恐らくフローズンと思われる茶色の層。
その上にソフトクリームが絞ってあり、その上からは茶色のシロップ状の物がかけられ、上にはナッツが散りばめられている。
「ほら」
新一はさっさと蓋を開けるとスプーンに一口分をすくい、快斗の口元へと運ぶ。
「新一…どうせなら『快斗、あ〜んvv』とか言って欲しいんだけど?♪」
「………食べないんなら捨てるぞ?」
「食べます!! 食べさせて頂きます!!」
どうやら幾ら素直な新一さんでも譲れない一線があるようです(笑)
「だったら早く食え!」
「は〜い♪」
口調こそ素っ気無いが、新一の行動は正に殺人的な可愛らしさである。
こんなおいしい状況をみすみす見逃す訳にはいかない。
素直にそれを口に含むと、甘さが口の中いっぱいに広がるのだが……それよりも…。
「に…苦い…ι」
少々その味に半泣きになりながら、新一に目線でその理由を問う。
その快斗の問いを完璧に理解した上で新一はにっこりと微笑むと一言。
「言ってなかったか? これ『コーヒーフローズンパフェ』なんだよ♪」
「………」
「ちなみに、一番下の茶色い層の部分はコーヒーフラッペ。ソフトクリームの上にかかってるのはコーヒーソースな♪」
新一の上機嫌の説明に快斗君絶句。
が、これでようやく本日異常に素直だった新一の行動が理解できた。
全てはこれを快斗に食べさせる為の作戦だったのだ。
そして、やけに『袋のまま』を強調していたのは恐らくは書いてある成分を快斗に見せない為。
そこまで考えて快斗は内心で思いっきり顔を引き攣らせていた。
いくらソフトクリームの甘さで緩和されているとは言っても、コーヒーに砂糖を5杯も入れなければ飲めない快斗にとってそれは決して『甘味』と呼べる物ではない。
「し、新一…」
「まさか俺が買ってきてこうして食べさせてやってるのに、これが食えないなんて言わないよな?」
「うっ…」
新一ににこやかにそう言われて快斗が逆らえる筈もなく…。
「…イタダキマス…」
半泣き状態になりながらも、それを完食するのだった。
食べ終わった後の余りの快斗のへこみ様に、流石にやり過ぎたと思った新一から最後の食後のお楽しみとしてキスのご褒美がある事をこの段階ではまだ快斗は知る由もなかった。
END.
先月食いました…ケン○ッキーのコーヒーフローズンパフェ。
ちなみに快斗君の感想はうちの父の感想です(爆)
いや…駄目な人なんですよ。辛いのとか苦いのとか(苦笑)
父のせいでうちのカレーは中辛+甘口(しかもバーモン○カレー林檎と蜂蜜入り・爆)
母と私は辛口で食いたいんだけどなぁ…ι
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