微温湯みたいに生温い関係

 退屈するかもしれないけど幸せじゃない?






微温湯






「お湯?」
「そうお湯」

 ん〜強いて言えばぬるま湯?

「何だって急にそんな事…」
「俺たちの関係もそうならないかな、って思って」
「生温いのが良いのか?」
「良くない?」

 熱くも寒くもなくて。
 温かいけど生温い、そんな関係って良くない?


 抱きしめられたままの腕の中から快斗を見詰めれば、言った本人は可愛らしく首を傾けていて。
 意味を理解すればする程新一も首を傾げずにはいられない。


「それっていいのか?」

 凄く退屈そうに感じるのは気のせいか?

「でも辛くなくなるよ?」

 今みたいにお互いのこと心配し過ぎて苦しくなる事もなくなるし。

「………嫌だな」
「あら、新ちゃんってばマゾっ気あったの?」

 自分が傷付くの好きなんて知らなかったな。

「馬鹿かお前は」

 俺は別に傷付くのが好きなんじゃねえよ。
 ただそんな生温いだけの関係が楽しいとは思えないだけだ。


 その新一の答えに快斗は満足そうに微笑んだ。


「新一はスリルあるほうが好きだしね?」

 だったらやっぱ俺ってば新一にぴったりの恋人じゃんvv

「……てめえ嵌めやがったな?」

 ったく、それが言いたかっただけかよ…。

「だってこうでもしなきゃ新一素直に言ってくれないしv」

 これでも妥協してるんだよ?

「それで満足したのかよ?」

 妥協してこれなんだからてめえは質が悪いんだ。


 くす、と小さく微笑むと快斗は腕の中の存在を軽々と持ち上げた。


「バ快斗何しやがる!」
「ん〜とりあえずお風呂にでも浸かろうと思って」

 新一熱いの駄目だから丁度いいぐらいの温度にしてあるし。

「微温湯はお風呂だけで十分でしょ?」








END.


お風呂は微温湯が好きvv(爆)


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