理想の彼の条件の上位に必ず入るもの
それは『優しさ』
でもほんとに皆それを求めてる…?
〜優しい人〜
何時だってアイツは優しい。
誰にだってアイツは優しい。
だから時々無性に怖くなるんだ。
「はい。気をつけなきゃ駄目だよ?」
それは定期を落とした女の子に定期を拾って渡してあげた時だとか。
「じゃあ、一緒に遊ぼうか?」
少年探偵団の奴らにかける言葉だとか。
「そうなんだ。やっぱり蘭ちゃんっていい子だよね♪」
自分の幼馴染に掛けられる言葉だとか。
彼は何時だって笑顔で。
何時だって優しくて。
だから時々無性に思う。
――俺に与えられる『優しさ』は皆と同じ『優しさ』?
怖くなるんだ物凄く。
怖くなるんだその優しさが。
そう言ったらお前は笑うのだろうか。
こんな風にしか思えない俺に失望するのだろうか。
『優しさ』なんていらないのに。
欲しいのはきっとそんなモノじゃない。
欲しいのはきっと―――。
――――他の誰かとは違う俺にだけ向けられる感情。
雑誌見てたら上位に居たので…。
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